マリア・タチバナ

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マリア・タチバナ
外国語表記 Maria Tachibana
登場作品 サクラ大戦
声優 高乃麗
デザイン 藤島康介、松原秀典
異名 クワッサリー
種族 地球人(ロシア人)
性別
生年月日 1903年6月19日
年齢 19歳(1)
21歳(2)
22歳(3)
23歳(4)
出身 ロシア・ウクライナ・キエフ
身長 186 cm
体重 65 kg
スリーサイズ B88/W60/H90
髪色 金色
瞳の色 緑色
血液型 O型
所属 帝国華撃団
役職 帝国華撃団・花組隊長(1以前)
帝国華撃団・花組隊員(1以降)
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概要

『サクラ大戦』シリーズのヒロインの1人。

ロシア人外交官のブリューソフ=ワリー・ドミートリエビッチと日本人の橘須磨との間に産まれる。当時の世相や宗教上の問題によって両親の結婚は認められておらず、マリアは母方の姓を名乗っている。両親は須磨にスパイ容疑がかけられ、マリア共々シベリアに流刑された後に死亡している。

その後、マリアはロシア革命の革命軍に参加。狙撃並びに射撃の腕で名を馳せ、「クワッサリー」(ロシア語で火喰い鳥)の異名で恐れられた。 当時のマリアにとって革命軍の隊長ユーリー=ミハイル・ニコラーエビッチの存在が唯一の心の支えだったのだが、ユーリーがマリアの援護が遅れたために死亡、部隊が壊滅してしまう(その状況を招いた仲間の裏切りが後に判明する)。この過去はマリアにとって花組の仲間にも知られたくなかった記憶であり、黒之巣会・刹那がマリアの過去を明るみにすると脅した際には、罠と知りながら無謀にも単身で刹那の元に乗り込んでしまっている。

ロシア革命は革命軍の勝利で終わったものの、マリアは逃げるようにアメリカ・紐育に渡り、ギャングの用心棒を営むようになる。そこでマリアの霊的素質を知りスカウトに来た藤枝あやめと出会い、帝国華撃団に入隊した。

上記の経歴の通り射撃の名手であり、上空に打ち上げた一発目の弾丸に二発目の弾丸を当て、2つの目標を同時に破壊するという超人技を披露した事もある。愛用する銃はエンフィールドNo.1MkIスター。通称、エンフィールド・改。

性格はクールで冷静沈着。特に花組に入隊して間もない頃は、私生活において感情を表に出さず他人とも積極的に関わろうとしなかった。そんなマリアも大神や花組の面々と私生活を共にし戦う中で、徐々に丸くなっていった。

大神が着任する以前は花組の隊長を務めていた。大神の隊長着任後は、いわば副隊長的ポジションとして彼をサポート。舞台においても男役トップとして活躍する、花組のチームリーダー的存在である。

登場作品と役柄

単独作品

スーパーロボット大戦X-Ω
初参戦作品。期間限定参戦。

パイロットステータス設定の傾向

精神コマンド

X-Ω
集中狙撃

アビリティ

X-Ω
  • 光武二式 (マリア機)(シューター)
アビリティ 効果〈通常〉 効果〈アリーナ〉 備考
銃の名手 命中率大アップ、攻撃力アップ 命中率75%、クリティカル率30%アップ
料理上手 攻撃速度アップ 通常攻撃で敵の防御無効、分身無効 [1]
花組の副隊長 味方全体の攻撃力アップ 味方の攻撃力15%、命中率25%アップ
冷静沈着 通常攻撃に低確率スロウを付与 通常攻撃に30%で1ターンのスロウを付与

人間関係

大神一郎
上司。ロシア革命で慕っていた隊長を失ったという経験から、初期の頃は大神に厳しく接していた事も。
真宮寺さくら
同僚。舞台では男装の麗人として、さくらの相手役を最も多く務めた。
神崎すみれ
同僚。帝劇のトップスタァだが、すみれがその実力からあえて脇役を買って出る事が多い為、相手役を務めた事は実はあまり多くない。
アイリス李紅蘭ソレッタ・織姫
同僚。
桐島カンナ
同僚。帝都花組の最年長者同士という事もあり、仲が良い。
レニ・ミルヒシュトラーセ
同僚。心を閉ざしていた頃のレニに過去の自分の姿を重ねていた為、行動を共にする事も多い。
ブリューソフ=ワリー・ドミートリエビッチ
父。流刑されたシベリアの地で肺炎を患い死亡。SRW未登場。
橘須磨
母。ブリューソフの後を追うように肺炎で死亡。SRW未登場。
ユーリー=ミハイル・ニコラーエビッチ
ロシア革命時代の上司。当時のマリアもユーリーには憧れ以上の感情を抱いていた。それ故に彼の死がトラウマとなり、後のマリアに大きな影響を与えた。SRW未登場。

他作品との人間関係

アゲマキ・ワコ
『X-Ω』にて、彼女が歌う舞台を織姫と共に手伝う。

名(迷)台詞

「少尉。私は、少尉をまだ隊長として認めたわけではありません。」
「少尉の考え方、そして心が理解できたとき…‥隊長と呼ばせていただきます。」
『1』にて、初出撃時の台詞。
他の隊員は信頼度が一定値を超えていれば大神に対し好意的な態度を取るが、マリアの場合は台詞は変わってもやはりこの時点では大神を隊長とは認めていない。
「米田司令はなぜこんな男を…」
『1』の初戦で撃破された際、大神を称して辛辣な一言。当初は彼女からの信頼が高くないことを伺わせる。
「大神少尉。あなたは……隊長失格です!」
『1』にて、大神が自分(選択肢によってはさくら)の身を挺して敵の攻撃から子供を守った事についての叱責。
表面的な理由は民間人に気を取られ敵を逃した結果、より多くの市民が危険に晒される事を責めている。
勿論その理屈も一理あるのだが、「隊長失格」とまで言い放ったのは自分を守って殉職したかつてのユーリーの悲劇を2度と繰り返さないが為である。
その過去を知らない花組のメンバーにはマリアの真意を理解するのは難しく、親友のカンナにも「あたい、こんなマリア嫌いだな」とやんわりと突き放されてしまう。
「バカだよ…あんた達…」
その後、罠と知りながら単身で敵の元に向かった挙句捕まるマリア。そんな自分を助けに来た花組に対しての台詞。
後にも先にもマリアが仲間をバカ呼ばわりしたのはこの時だけ。そしてこの一件以降、彼女は大神を隊長として認め周囲にも心を開いていく。
「隊長、部隊を二つに分けましょう。」
『4』の第一幕の作戦会議の際の発言。
何気ない台詞に聞こえるが、『4』では都合3回ある戦闘パートと直前の作戦会議、その3回全てにおいてマリアが部隊を二つに分ける提案をする。
シナリオ上で部隊を二つにした方が良い理由は説明されるのだが、製作上の理由は当時のドリームキャストの性能では登場する光武全てを1つの画面に表示する事が難しかったが為であり、それを回避する苦肉の策である。
また、『4』はシナリオが短い代わりにストーリー本筋におけるボイスがこれまでのシリーズより多く用意されており、プレイヤーは短いスパンの中で部隊を二つに分けるマリアの提案をボイス付きで連続して聞かされる羽目になる。その為『4』をプレイするとこの台詞が妙に印象に残り、当時ファンからネタにされた。
実はこれ以前に『1』の7話でもマリアが同様の提案をしており、漫画版においても再現された。ただし、漫画版の作者も『4』の一件が頭にあったのか、大神が戦力を分散させたくないとの理由でマリアの提案を拒否する展開となった(ゲームでは拒否は不可能)。
『君あるがため』では「部隊を3つに分けませんか?」と言い出して来る他、セガゲームスが開発を担当する『X-Ω』でも、やはりマリアが部隊を2つに分けましょうと大神に提案する展開がある(後述)。公式にとってももはや定番ネタなのだろうか[2]
「隊長、ご存知ですか?もともと『能』は神さまの踊りだったのです。」
「人間が神さまを演じて踊る。そして、神さまを鎮めたり、称えたりしていたのです。」
「そう… …能楽師はこの世とあの世をつなぐ特別な人と考えられていたの。」
「さくら、知ってる?銀座にも、金春流という能楽師の一派がいたのよ。」
『4』にて、花組メンバーと共に能の演目「高砂」を鑑賞後、能面を見せてもらっている場での発言。
ここでマリアが述べている内容は史実とも符合しており、『4』の敵の正体と帝国華撃団の本部が銀座に存在する理由、その謎を紐解くヒントとなるストーリー上でも重要な台詞。
その内容も勿論大切なのだが、注目すべきはこの一連の台詞をマリアが言っているという事。『1』の時点では日本の七夕の風習すら知らない有様だったのに、それが数年で一般の日本人ですら知らないような知識を日本人の大神やさくらに披露出来るようになるとは、人間変われば変わるものである。

スパロボシリーズの名台詞

「残された時間は、あと僅かしかありません。ここは、部隊を2つにわけましょう」
『X-Ω』の「失われた時を求めて」の第8話にて、ガレリィ長官音翅が帝都の2ヵ所の地脈を暴走させ、帝都崩壊を画策。地脈の暴走を花組の霊力で止める作戦を立案する際の台詞。
「まさか態々そのネタを拾うのか」と『4』の一件を知る人の中には驚愕した者もいるのではないだろうか。
因みに、ガレリィ長官と音翅による妨害を阻止する為、大神の決断により部隊は最終的に3つに分割される事になった。

搭乗機体

光武二式 (マリア機)

余談

  • TV版第9話「哀しき火喰い鳥クワッサリー」は、ロシア革命時代のマリアの過去が明かされる『1』の第3話に相当するエピソードなのだが、VHS並びにDVD収録時には「敵に捕らえられた大神をマリアが助けに行く」という大まかなプロットだけはそのままに、脚本と作画を大幅に変更した「火喰い鳥クワッサリーと呼ばれた少女」というエピソードに差し替えられた。その理由については、TV放映版の一部の表現が放送コードに引っかかった、脚本が本来のクレジットとは別人のゴーストライターだった、など諸説あるが真相は未だ明らかにされていない。ただし、DVD-BOXには特典としてこのTV放映版が収録されている為、黒歴史として闇に葬られた訳ではない。また、両者とも後の展開に関わるような重要な伏線は存在しないので、どちらのエピソードを正史と捉えても問題のない造りとなっている。

脚注

  1. 『1』の舞台の打ち上げでマリアがボルシチとピロシキをふるまった事が由来。ただし小説では、味こそ申し分ないものの一般常識から外れた料理をカンナと共に作った事がある。
  2. 『4』が切っ掛けでネタにされ始めたきらいがあるが、部隊を2つに分けるという展開はシリーズのお約束の1つであり、それを大神(プレイヤー)に提案しても不自然ではないキャラクターは、帝都花組の隊員の中では戦争経験があり、尚且つ花組隊長も務めていたマリアくらいしかいないという事情もある。ただし、『2』ではこの提案をするのは米田である他、『PXZ』では大神が部隊を3つに分ける提案をする等、部隊分割=マリアという図式が必ず成り立っている訳ではない(後者の場合はそもそもマリアが出演していなかったので当然ではあるが)。