ジュリオ・飛鳥・ミスルギ
ジュリオ・飛鳥・ミスルギ | |
---|---|
外国語表記 | 英語表記:Julio Asuka Misurugi |
登場作品 | クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 |
声優 | 鳥海浩輔 |
デザイン | 小野早香 |
種族 | 地球人(マナ人類) |
性別 | 男 |
髪色 | 金 |
瞳の色 | 碧眼 |
所属 | 神聖ミスルギ皇国 |
役職 | 皇太子 → 皇帝 |
概要
神聖ミスルギ皇国の皇太子。作中でも一、二を争うほどノーマに対しての醜い差別意識を持つ。洗礼の儀の当日に公の場で長妹であるアンジュリーゼ(以下、「アンジュ」と表記)がノーマである事実を国民に明かし、父ジュライを皇帝の座から引きずり下ろす事に成功する。
その後、「ミスルギが滅亡した」と偽情報を流した後アンジュの死亡を待ち望んでいたが、そのアンジュが生き続けていたため業を煮やしたジュリオはアンジュを脱走させる事を画策。シルヴィアを懐柔させ、モモカに真意を伏せた上でアルゼナルへと送り込んだ後、見事に策が成功。アンジュを公開処刑しようとするもタスクの介入により失敗。アンジュが放った手裏剣により左頬を傷つけられ醜態を晒す羽目になった。
その後、エンブリヲの「世界を作り直す」という案に対して賛同するも、それを「世界からノーマを殲滅させる」と都合の良い方向へ曲解。アルゼナルへ侵攻し大量虐殺を引き起こし、アンジュの怒りを招いた事で戦力の大半を失い命乞いまでする事となる。最期はエンブリヲに粛清されて死亡した。
キャラクターの総評
ジュリオは父母を死に追いやった上でミスルギ皇国の帝位を簒奪したり、「傲慢な野心家でナルシストでヘタレ」と、どうしようもない悪党としか言いようのない人物ではあるが、一方でジュリオによって抹殺されかけた長妹アンジュリーゼ(アンジュ)は「最後まで解り合う事が出来なかった」として複雑な表情を見せたり、ジュリオを利用していたはずのリィザにも思うところがあった様子を見せているため、(ノーマに対する差別意識はともかく)ジュリオには悪辣とも言い切れない一面もあった事が伺える。
実際、アンジュ自身も第1話前半の時点ではノーマの根絶を検討しており、もしも立場が違っていたらならばジュリオと同じ事をしていた可能性がある。そういう意味では「ジュリオもまた、歪んだ世界の価値観の犠牲者であった」とも言える。
登場作品と役柄
単独作品
- スーパーロボット大戦V
- 初登場作品。NPCで戦闘には参加しない。概ね原作通りの役回りだが、案の定他作品のキャラからの評価は散々なもの。
人間関係
- アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギ
- 長妹。彼女がノーマである事を暴き、アルゼナルへと追放させる。
- 結果的に「ジュリオの存在が無ければ、アンジュが世界の真実を知る事が無かった」のは皮肉である。
- ジュライ・飛鳥・ミスルギ
- 父親。アンジュがノーマであった事を隠ぺいしていた罪で拘束した後、処刑してしまう。
- ソフィア・斑鳩・ミスルギ
- 母親。間接的に殺害する。
- シルヴィア・斑鳩・ミスルギ
- 次妹。彼女に対してはそれなりに愛情を持っていた様子。もっとも、洗脳に近い手法でアンジュへの憎悪を植え付けていったのだが。
- モモカ・荻野目
- 彼女を利用してアンジュ捕縛のための駒として使う。
- リィザ・ランドッグ
- 腹心である近衛長官。愛人関係にもあるが、当のリィザには別の思惑があった。
- エンブリヲ
- 彼の主張を都合の良い方向に曲解した挙げ句、アルゼナルを襲撃して大虐殺を行う。最期は乗艦ごとヒステリカに沈められた。
他作品との人間関係
- ロード・ジブリール
- 『V』では仲間のような関係。「口先だけの小物」「前任の指導者よりも器が遥かに小さい」など共通点もいくつかある。
- ホシノ・ルリ
- 『V』では脱走してミスルギ皇国に来たアンジュに原作通りの仕打ちをした後、アンジュを保護しに救援に来た彼女から怒りを買っている。そして模擬戦という名目で自分の兵を差し向けたが、結局は大恥を晒す羽目に。
- ミスマル・ユリカ
- 『V』では彼女から「ボンボン皇子」と呼ばれていた。
- スバル・リョーコ
- 『V』では彼女から「だらしねえ男」呼ばわりされた。
- キラ・ヤマト
- 『V』では卑劣なやり方に怒りを隠せないでいた。
- 神勝平
- 『V』では彼からボンクラ呼ばわりされていた。
名(迷)台詞
- 「忙しくなるよ、シルヴィア。汚された皇室を再建しなくちゃいけないからね。僕達だけで…」
- 第1話より。
- 「無様な末路だな。落ちぶれ果てた皇女殿下の哀れな末路に相応しい」
「そうそう、そのマヌケ面が見たかったのだ。これでおびき出した甲斐があったというものだ」
「さぁ、断罪を始めようアンジュリーゼ。お前と言う罪の…ハッハッハッハ!」 - 第9話より。シルヴィアに罵倒され、呆然とするアンジュリーゼ(アンジュ)の前に現れて。ジュリオの醜悪な性格が前面に出た台詞である。
- 「痛い…痛いよぉぉぉ…! お父さぁぁん…!」
- 第10話より。逃亡するアンジュが放った手裏剣で左頬を負傷した事で錯乱。国民の前で醜態を晒すハメになった。
- 自分で父親を処刑しておきながら、このザマである。そのためか、『V』では若干改変されている。
- リィザ「かわいそうなジュリオ…」
「このくらいへっちゃらだよ、ママ。…でも悔しいなぁ。悪いノーマを退治できなかった」
リィザ「よくやったわ、ジュリオ」
「本当?ボク、よくやった?うれしいなぁ…。母上はボクの事全然褒めてくれなかったから、いつもアンジュリーゼばっかりえこひいきして」 - 第11話より。処刑場での騒ぎの後、寝室のベッドで幼児退行しリィザに甘えるジュリオ。色々とアレな場面ではあるが、彼が家族内の中でも爪弾きにされてきた事が分かるシーンでもある。
- 「素晴らしい!作り変えましょう、今すぐに!」
「そもそも間違っていたのです!忌々しいノーマという存在も!奴らを使わねばならないこの世界も!」 - 第12話より、エンブリヲの『害虫を殺し、土を入れ替え、世界を作り直す』という提案に賛同して。これを「ノーマの殲滅」と都合よく曲解した彼は、アルゼナルでの大虐殺という暴挙に出る。
- 当然、エンブリヲ言う所の「害虫」には自分もしっかり含まれている事に気付くはずもなかった。
- 「ま、待てッ! 話が違う、早まるな要求は何でも聞く。ッそうだ、お前の皇室復帰を認めてやろうアンジュリーゼ。どうだ、悪くない話だろう! だから、殺さないでくれ~~ッ!」
- 第13話より。アンジュに旗艦以外の艦隊を壊滅させられ、旗艦のブリッジは破壊、更に自身は足を銃で撃ち抜かれ、アンジュの虐殺停止要求を受け入れて戦闘を停止させた直後に殺されそうになった際の命乞い。
- アルゼナルのノーマを子供も問わずに殺戮しておきながら、逆に自分自身が追いつめられると、この醜態。侮蔑を通り越して呆れるしかない状態である。
- 当然許されるはずもなく、アンジュからは「生きる価値も無いクズ」としてヴィルキスのビームサーベルで一刀両断に切り裂かれそうになるが…。
- 「エ、エンブリヲ様! コイツを、アンジュリーゼをぶっ殺して下さいッ! 今すぐにぃッ!」
- アンジュのヴィルキスに一刀両断されかかったのをエンブリヲに助けられて。清々しいまでの掌返しを見せつける。
- アンジュも該当するが、ミスルギの皇室関係者(ただし、一部を除く)は、自分が追い詰められたりすると途端に口が悪くなったりする傾向がある模様。
- ちなみにエンブリヲがアンジュの攻撃を防いだ理由は、「アンジュが血の繋がりのある兄ジュリオを殺す事によって彼の血で穢れる事を良しとしなかったため」である。そしてこの直後…。
- 「あ、あああ、ああ、アアアアァァァァ~~~ッ!!」
- 断末魔。エンブリヲに助けを求めたが、彼のラグナメイル「ヒステリカ」のディスコード・フェイザーで乗艦のエンペラージュリオ一世諸共消し飛ばされた。
- 鳥海浩輔氏の名演(怪演?)による、どことなく情けなさを含んだ悲鳴はヘタレなジュリオにピッタリであろう。必聴。
スパロボシリーズの名(迷)台詞
- 「待たれよ、電子の妖精。せっかくお越しいただいたのだから、もてなしをしたい」
「どうだろう?ミスルギ皇国の防衛部隊と模擬戦などいかがかな?」 - 『V』第30話「裏切りの故郷」より。アンジュ救出に赴いたナデシコ部隊を逃がすまいと、模擬戦にかこつけ殲滅しようと企む。当然ルリの逆鱗に触れてしまい…。
- ちなみに過去作でもこの人が同様の手段を使っているが、あちらと違って相手方の力量を全く理解しておらず、ジュリオの無能さが窺い知れる。
- 「ナ、ナデシコ!お前達の所にはノーマもいるんだろ!さっさとドラゴンを倒せ!」
- 同じく『V』第30話より。「模擬戦」の最中に乱入してきたドラゴンの群れに狼狽して。さっきまで当のナデシコ部隊を潰そうとしていた癖にこの言い草。
- おまけにこの期に及んでも防衛部隊のターゲットはナデシコ部隊のまま、という体たらくであり、あまりの醜態にティエリアは「情況が見えていないのか」と呆れ返った。
- 「口を慎め、ロード・ジブリール!私は神聖ミスルギ皇国の皇帝であるぞ!」
- 『V』第31話 「永遠の自由」より。アンジュとヴィルキスを取り逃した事をジブリールに詰られてしまい、権力を笠に開き直る。
- 尤も、始祖連合国の実態を知るジブリールには通じるはずもなく、逆に痛烈な皮肉を浴びせられてしまう。
- 「貴様とて、あの御方に拾われただけではないか!始祖連合国の使いっ走りのロゴスの残党め!」
- 同上。ジブリールの皮肉に言い返せず、悔し紛れに彼を罵倒する。…実際その通りなのだが、曲がりなりにも皇帝であるジュリオより「使いっ走りの残党」であるジブリールの方が立場が上に見えてしまうのが何とも情けない。