不動ZEN

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不動ZEN(ZEN Fudoh)

エレメント達の教官を務めるネオ・ディーバの司令官。右目の眼帯と、中世の貴族のような服装がトレードマーク。名前からして丸わかりだが、前作『創聖のアクエリオン』に登場した不動GEN本人であり、作中の狂言回し的役割を担う。物腰は基本的に1万2000年前と変わらないが、性格的には随分と変わっている。

かつて「神速の魔術師」とあだ名されたほどの神出鬼没っぷりと謎めいた雰囲気、そして禅問答めいた「格言」は12000年を経た今も健在であり、かつてアポロ達にそうしたように、先達として、また教官としてアマタ達を教え導いていく。

物語開始当初は姿を消していたが、アマタによるアクエリオンEVOL覚醒に前後して学院に帰還、これに伴い男女合体禁止の規則は撤廃されている。たとえ話をする際にドーナツを持ち出すことが多い。

作中で明らかにされたその正体は、24000年とそれよりはるか古、天翅族を離反した「太陽の翼」ことアポロニアスの転生者。最終決戦の後、肉体を失ったミカゲの魂を鎮めた。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
15話「終焉を抱く神話」にて初登場。GEN同様いきなりDVEが用意されている。本作でも世界観の真実を知る立場であり、意味深な言動が多い。
ドーナツを持った顔グラもしっかり用意されている。カヲルによれば「シンカ(神化)」を正しく遂げた高位存在(=神)の一人であるという。また、24000年前と12000年前に「大罪」を犯したというが……?
顔グラは全部で4枚あるが、合掌している1枚だけ没データ。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
翠の地球で特訓していたエレメント達をマクロス・クォーターへと転移させる等、相変わらずの力を見せつけるが、中盤はミカゲによって次元の狭間に閉じ込められており、またそれ以後は頭翅と共にミカゲを追っているため出番はやや少ない。
原作通りにミカゲ(頭翅)を受け入れた後、最終決戦において地球人類が真理へと辿り着いたのを見届け、自分の役割が終わったのを悟り、去って行った。

人間関係

アマタ・ソラ
彼の力と存在を最初に見出す。ZENとアマタの関係は前作のアポロとのそれに近い。
トワノ・ミカゲ
12000年、あるいは1億と2000年を超えた因縁の相手。
不動GEN
12000年前の姿。単純に趣向を変えただけか、記憶を引き継いだ転生なのかは不明。
アポロニアス
かつて最強の天翅と呼ばれた男。ZEN並びにGENの前世。

他作品との人間関係

AG
色々と胡散臭い彼の本質を掴んでいるような素振りを見せる。
渚カヲル
随所で彼と接触しては意味深な会話を繰り返す。
ハーデス神宇宙魔王
シンカの力を己の欲望を満たすために使う姿勢にも、あくまで静観する。
アンチスパイラル
「悲しき宇宙の守護者」と称し、その生き方にも一定の理解を示していた。

名台詞

「偽りの名を破壊せよ。破壊し、叫べ……真実の名を! その時、神話は君を受け入れる!」
アマタとミコノがベクターゼドに乗り込んだ際の発言。この直後、グイゼ・ストーンが破壊された事でアクエリアと言う偽りの名が消え、真実の名を呼んだことで新たな神話が生まれた。時獄篇ではDVEで再現されている。
「ごめんなさいよォー! ごめんなさいよォォォ―――!! 運命を動かしてしまって、ごめんなさいよォォォ―――!!」
聖天使学園の検査でエレメント能力が検出されなかったため、転入は見送られることになったミコノ。彼女が帰宅するために乗った船の操縦者は、なんと不動だった。前作とは大違いの異様なテンションではしゃぎながら学園へとUターンしていく。
「伝説の技……無限拳がいま、蘇った!」
無限拳を炸裂させたEVOLを見て。来るべき神話の戦いの決着が、また一歩近づく。
「以後、恋愛禁止!」
無限拳によって聖天使学園のベルリンの壁が破壊され、男女の垣根が崩れて歓喜する生徒たちを一喝。
時獄篇では台詞が収録されているにもかかわらず(キャラクター辞典の不動の台詞の二番目に収録されている)、該当場面である『開かれる新世界』のシナリオデモでは使われない。
「禁じられた恋は蜜の味……だが、甘い蜜にはアリが寄ってくる」
「そして、出会うべき者達は出会う。そう、恋愛ではない。これは禁断の出会いだ……!」
二度目の邂逅を果たしたアマタとカグラを評していわく。ZENの目に映るのは、分かたれた二つの魂の姿。
「人間誰しも、生まれ来る時は……裸だ」
「服を脱ぎながら戦うなんて破廉恥だ」と主張するMIXを論破。アクエリオンに常識は無用なのである。
「私はお前を受け入れよう。時代を共に見守ろう。私の中で眠れ、愛の影よ。時を越えて、私達はこの時代で繋がった」
若者達の恋愛模様を見て思うところがあったのか、2万4千年も拒絶してきた頭翅の愛を受け入れることを決意した。
「以後、恋愛解禁!」
最終話での台詞。不動のこの台詞を以て『2万4千年の神話』は幕を閉じたのであった。
余談だが、夕日に染まった聖天使学園をバックに彼がズバーンと出てきてこの台詞を言い放つ様に、「お前が締めるのかよ!」と突っ込んだ人もいるのでは?

スパロボシリーズでの名台詞

「彼が来るとはな……」
「どうやら、この世界……神話の果てとなる宿命を背負わされるか……」
時獄篇16話にて、オーガスが現れたのを見て。そのマニューバを駆るは、二重、三重の特異点にしてもっとも強力な烙印を刻まれし者……。
ZEN「このドーナツを消滅させるにはどうすればいい?」
大塚「食べてしまえば、ドーナツはなくなるのでは?」
ZEN「そうなれば、残るのは虚空……」
大塚「大げさですな。食べたりないなら、また買えばいいでしょう」
時獄篇16話クリア後の問答。「12000年の輪」についての例え話だが、これを受けたZENはエレメントチームを大塚長官に預けることを決定する。
「どこにでもいて、どこにもいない。それが私という存在だ」
「誠意のカタチ」にて。
「違うな。あれは呪いだ」
「源はひとつと言っていい。だが、それは受け取る者によってまったく違う道を歩むこととなった」
「案ずることはない。手にした力で天の獄に下るか、それとも時の獄を破るかは本人次第だ」
「闇の詩」にてヒビキのブースト能力を評して曰く。
「いい機会だ。あなたも自分自身と向き合うがいい」
「もう一人の自分を見つけられるかも知れないぞ」
続けて涼音に対して。この少し前のステージから、涼音の戦闘台詞パターンに明らかに雰囲気の違うものが混じっているのがミソである。
「達人曰く、墓穴掘っても掘り抜けて、突き抜けたなら、俺の勝ち…極めよ、アンディ・W・ホール! お前の穴掘り道を!」
「闇の詩」でのアンディの戦闘前台詞に対して。言うまでもなくドリルの達人が立ち直った際の大啖呵が元ネタだが、なぜ知っているのだろうか。
なお、このステージではエレメントチーム全員に戦闘前台詞があるため、余裕があれば全員分見ておくといいだろう。
「ほう……」
「物事は秘密があった方が面白い。我々も、そして彼女も……」
28話のDトレーダーにてAGを見て曰く。
「今日も張り切って商売、商売!」
「輪廻の輪の中で運命も変わる。決め台詞も、愛する相手も……」
その続き。AGの決め台詞を丸ごと奪った挙句またも意味深なフレーズで〆る。
「そう…それはまるで清らかな水のように…そして水は、互いに交わり一つとなる」
「忘却の霧の中」で、パラダイムシティへ転移する中での一幕。水のように澄み渡り、交わり、一つになる心……それは、他を受け入れ、繋がり、一つになることで進み出す力―――「水の交わり」。
「運命……人はそれに屈するしかないのか?」
「水は低きから高きには流れぬ。だが、水が交わり、大きな池になれば、高きも低きも関係はなくなる」
「生命の歌声」にて。三角関係に関するアマタへのハッパだが、キーワードの一つ「水の交わり」についてのヒントとなっている。
「さすがは時空を超えた色男……どうやら今回は、私の出番はないようだな」
「アタリとハズレ」にて、ゼシカを立ち直らせた桂を評していわく。 
「また同じことを繰り返すか……」
「生命の選択」にて、ダミーシステムを起動した初号機を見ていわく。もしかすると、別のループでTV版の顛末が再現されていたのだろうか。
「未来を知る、未来を操るなどという行為は無意味だ。そして、それに囚われた瞬間、種は可能性という未来を失い、滅びへの道を歩む」
49話にて。
「あれが最後の一人か……」
49話にてアドヴェントを評していわく。不動のこのセリフの真意は、天獄篇で明かされる。
「運命に抗う人類の戦い……双星乃書が示す二つの星は、まだ出会っていない……」
ミカゲとの決着後のカヲルとの会話にて。ヴェーガとアルテアではない、二つの星。片方は時獄に囚われつつある星「アオの星」、もうひとつは「ミドリの星」……。
「双星乃書は、まだ終わらない……蒼星となって……」
最終話で登場した際の去り際。「蒼星乃書」に綴られる新たな物語とは何なのか? それはまだ、誰にもわからない。

スパロボシリーズの迷台詞

「密航だ」
「生命の歌声」にて「どうしてここに?」と聞かれた際の返し。おいおい……。
「いつの間に……そう聞かれたら、こう答えよう」
「いつの間にかだ」
「アタリとハズレ」より。そういう問題ではないだろうに。

関連機体

ソーラーアクエリオン
過去生である「アポロニアス」の時代に搭乗していた機体。その後も数奇な運命と共に関わりは続いていく。