レイヴン (ゾイド)
概要
帝国軍に所属する少年。プロイツェンの部下として行動する中でバンと出会い、ライバルとなり、オーガノイドのシャドーを連れている。
第1部では一人称は「僕」だが、第2部からは「俺」になっており、態度も更に高圧的で辛辣になっている。大人しく見えるが本性は残忍な性格を持つ戦闘狂。更にゾイドの操縦技術が極めて高いが、道具扱いしており、無茶な操縦で機体が壊れることも全く厭わない。一方でリーゼに対しては、思いやりの深い一面も見せている。
幼少時にオーガノイドを研究していた両親をオーガノイドのアンビエントによって殺害されている。それが原因で記憶を失っているが両親を殺されたトラウマから残ったゾイドへの憎悪だけは残っていた。
ダン・フライハイトに引き取られることになるが、すぐに彼もオーガノイドを狙うプロイツェンに殺害される。直後、プロイツェンに拾われ、5年にわたり、軍人として育てられる(自分を永遠に縛りつけようしている為、内心では快く思っていない)。
帝国最強と言われ、バンに「天才」と言わしめる操縦技術と戦闘センスを持ち、当初は彼を圧倒していた。共和国マウントオッサ火口にて彼と戦うがセイバータイガーを無茶な操縦によって大破させ、自滅に近い敗北をした。その後プロイツェンから与えられたジェノザウラーを駆り、一度はシールドライガーを倒すものの、復活したバンのブレードライガーと戦い、自身のジェノザウラーを倒されてしまい、彼に敗北する。それが原因で再び記憶と感情を失い各地を放浪していたが、ガーディアンフォースとなったバンと再会し復活。その後もダークカイザー(プロイツェン)の部下として動いている。彼から再び与えられたジェノザウラーをシャドーの力を利用し、ジェノブレイカーへ進化させ、以降はそれを愛機とする。
その後、ヒルツから切り捨てられ、同じく切り捨てられたリーゼと行動を共にする。そしてリーゼに過去の記憶を取り戻してもらうと、それにより常に自分の傍らにいたシャドーの存在の大きさを知り、ゾイドへの憎しみも消えていくとともに、リーゼに対しては不器用ながらも思いやるようになる。その後、リーゼ、スペキュラー、そしてゾイドイヴの力で復活を果たしたシャドーと共に、ダークカイザーらに反旗を翻すし最終決戦ではバンと遂に共闘し、デスザウラーを討伐した。
原作漫画版ではストーリーがアニメとは大きく異なる事もあり、レイヴン自身の設定もだいぶ異なっている。
登場作品と役柄
単独作品
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- 第2章サブミッション「黒のオーガノイド」にて初登場。セイバータイガーに乗っている。回避型の上、無頼持ちなので包囲しても命中率を高められないのが厄介。
- 第7話-3「首都攻防」においてバンと戦い、セイバータイガーを酷使させて使い潰し、脱出していく。その後第3章で、ジェノザウラーではなくジェノブレイカーに乗って登場する。
- 7章までは敵としてのみ登場だったが、「破滅の魔獣デスザウラー」ではついに改心した状態で味方参戦、クリア後で使用可能になる。今回はガーディアンフォース編のストーリーこそ再現されるが、数年後を描いた本編と違いアニメ第一部から地続きなので、レイヴンもバン達同様初期の少年の姿のままである。
パイロットステータス設定の傾向
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
固有エースボーナス
- OE
- 節約(武器消費EN-20%)
パイロットBGM
- 「威風堂々」
- OEのオリジナルBGM。某宿命のライバルと同じく、レイヴンの戦闘と関連イベントのみ流れる。
人間関係
- バン・フライハイト
- ライバル。幾度となく戦うが、明確に敗れたシーンは一度しかなく、相討ちに近いのがほとんど。2部では完全に圧倒していた。プロイツェンらに反旗を翻した後ついに共闘する。互いに影響を与え合っており、共闘した際に見せた熱さや正攻法で挑む姿はリーゼに「アイツのせいなのか・・・」と言わしめた。
- ダン・フライハイト
- レイヴンの両親を殺害された事件を捜査しに来た彼に引き取られるが、オーガノイドを欲するプロイツェンが指揮する帝国軍の侵攻で命を落とす。もし、プロイツェンがいなければそのまま養子となり、バンの義兄弟となる可能性もあった。
- シャドー
- 相棒だがゾイドの中でも憎んでいた。そのため、足蹴にすることも多かったが、気付かないうちに信頼を寄せていたようで、石化した時には初めて涙を見せた。
- ギュンター・プロイツェン
- 引き取られ、軍人として育成されるが、実際は利用されているだけにすぎず(本人にもそれなりに自覚はあった)、最終的には裏切ったことから捨てられる。
- リーゼ
- 過去の記憶を取り戻してもらい、不器用ながらも思いやる。最終的に相思相愛の仲となった。
- ヒルツ
- 仲間と思われたがレイヴンの両親をアンビエントに殺害させた張本人。シャドーを殺されたこと等から反旗を翻す。
- ドニー・チェン
- 原作漫画に登場する双子の兄。容姿は瓜二つだが、顔の刺青がレイヴンとは逆の位置にある。
名台詞
- 「ここにも作らなければならないようだな…ゾイドの墓場を。」
- 群がる共和国軍のスリーパーゾイドに対しての台詞。ゾイド破壊事件の犯人が彼であることを一言で表した台詞である。
- 「シャドォオオオオオオオッ!!」
- シャドーを呼び出す際の叫び。レイヴンといえばコレ。
- 「リーゼ、それで俺達は勝った事になるのか?・・・お断りだ。俺は戦って勝つ!行くぞ、バン!!」
- デスザウラーを止めるためにはゾイドイヴを停止させるしかないと言ったリーゼに対して言い放つとともに攻撃を再開する。ゾイドイヴを破壊するということはすべてのゾイドが死んでしまうということであり、勝つためなら手段を選ばず、ゾイドを憎んでいたかつてのレイヴンからは考えられないようなセリフである。リーゼも「変わったね・・・あんた」とレイヴンの変化を感じていた。
- (それでこそ、俺が唯一認めるゾイド乗りだ!)
- 「バン、俺が奴のEシールドを突破する!そこに向かって飛べ!いいな!?」
- デスザウラーを足止めするために攻撃するものの、シールドを張られ無効化されてしまう。それをバンに伝えるが、返ってきた言葉は「それで?それがどうかしたか?」というあっさりとしたものだった。その自信と普段の自分の言い方を真似た彼に対して心の中でこの言葉を贈るとともに、シールドを突破すべく荷電粒子砲を撃つ。
- 「ここだ、シャドォォォォォォッ!!」
- デスザウラーのEシールドを突破すべく荷電粒子法を撃ったものの突破できず「ダメか」と諦めかけた時に、シャドーが自分から飛来してそのまま合体する。そして2発目の荷電粒子法を撃ちながら、この台詞と同時にシャドーが咆哮し、デスザウラーのEシールドを突破した。
搭乗機体
恐竜型の機体を多く使用している傾向がある。
- セイバータイガー
- 最初の乗機。
- ジェノザウラー
- バンに倒された機体とジェノブレイカーに進化した機体の2体を使用していた。
- ジェノブレイカー
- ガーディアンフォース編で搭乗。全能力を発揮するにはシャドーとの合体が必要であり、そのうえで時間制限もある。
- バーサークフューラー
- 原作ではこの機体に乗り換える。
- バーサークフューラー シャドーエッジ
- 原作で駆る専用CBSを装着した漫画版オリジナル形態。全身にブレードを装備しているが、シャドーとの融合状態でなければ扱いきれない。
- 凱龍輝
- ゾイドタクティクスでは専用カラーの個体を使用。
余談
- レイヴンとはワタリガラス(スズメ目カラス科に分類される鳥で日本では渡り鳥として北海道で見られることに由来する)の英語名である。
- 「まだだあ!」と言いながらを荷電粒子砲を撃ちながら砲身を振り回して攻撃するシーンがあるが、これを見て斎賀氏が後に演じたリヴァイヴ・リバイバルを思い出した人も少なくなかったらしい。リヴァイヴもメガランチャーを撃ちつつ射線軸を曲げて攻撃したことがあったためだろう。
- 遠い未来を描いた続編「ZOIDS新世紀/ZERO」では、ベガ・オブスキュラという少年ゾイド乗りが登場する。若干10歳ながら天才的操縦技術を持ち、恐竜型ゾイドに搭乗、レイヴンを思わせる髪型と黒髪、更に保護者の姿がリーゼそっくりな点などから、一部のファンからはレイヴンとリーゼの子孫ではないかと推測されている。
- なお、その作品で斎賀氏はジェミー・ヘメロスという少年を演じている。普段は温厚な性格である彼だが、飛行ゾイドに乗って音速を超えると性格が一変。非常にクールかつ好戦的な性格となり、明らかにレイヴンを意識したような言動をとっている。