惑星Zi

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惑星Zi(Planet Zi)とは、ゾイドシリーズの舞台となる惑星。「ズィー」と読む。

概要[編集]

地球からおよそ6万光年彼方、銀河系の正反対(ゾイド・ゾーン)に存在している。大きさは地球の85%程度。衛星が3つ存在したが、大変異により次々とその数を減らしている。

惑星Zi人による独自の文化が発展していたが、地球人の宇宙船が漂着したことから、地球の科学文明の影響を受けて急速な近代化が行われた。惑星Ziは古来より民族間の対立が絶えなかったため、近代化は軍備増強に容易く結びつき、ついには「戦闘機獣」を生み出すに至った。そして惑星Ziは大規模な戦乱が多発する世界となった。

ゾイドシリーズの多くでは惑星Ziを、「帝国」と「共和国」との長きにわたる戦争が続いている近代的な世界として描いているが、シリーズの中の一つ『機獣創世記ゾイドジェネシス』は幾つもの戦乱で文明が崩壊した時代の惑星Ziを舞台にしており、『ゾイド -ZOIDS-』をはじめとする他のシリーズとは雰囲気が大きく異なる。 一方ゾイドや機械関係の技術以外では「ゾイド -ZOIDS-」時代では長い戦争の影響か街並みや服装など中世寄りな物も混ざり込んだりと機械技術の発展に反し近代化していない町や村も見られており、「スラッシュゼロ」「フューザーズ」の時代は平和な時代が続き近代化も進み首都以外でもビル群が見られるようになったが、「ジェネシス」では大変動の影響でゾイドや文明崩壊当時の最先端技術以外はアニメ1作目のような中世と近代が混じりあった頃の水準に後退している。

惑星Zi土着の生物は体組織中の金属含有率が地球のそれより高いため、総称して金属生命体と呼ばれている。ただし、多くの生物種は地球の動植物と生体構造はあまり変わらない。しかし、ゾイドと呼ばれる生物種だけは金属含有率が極めて高く外皮まで金属に覆われている。このゾイドに科学技術で改造処置を施したものが前述した「戦闘機獣」である。つまりゾイドは厳密にはロボットというよりもサイボーグと呼ぶべきものである。

惑星Zi人[編集]

惑星Ziに住む人間たちの総称。

地球人とはことなるルーツを持つとされるが生物学的特徴はきわめて近く、惑星Zi人と地球人の交配も可能である。

ゾイドとは根本的に異なる生物ではあるが、それでも金属粒子濃度が格段に濃い惑星Ziの影響を大きく受けており、先祖に当たる古代ゾイド人は金属皮を持ち、一時的に全身をメッキ化し皮膚を硬化する防御能力を持っていたとされる。現在のZi人はこの能力は退化しているが、体の一部、とくに顔に金属殻が痣のように浮き出ることがあり、顔に刺青を入れる習慣も存在している。

地球人との交流によって技術や政治体制が急激に進歩することになったが、騎士道のような思想や部族の重視といった伝統的なメンタリティーも色濃く残っている。

歴史[編集]

ゾイドシリーズはアニメ、漫画、ゲーム、玩具などで設定が異なっている。ここでは便宜上、玩具設定(パッケージ裏面の解説書のために作られたバックストーリー)をベースに解説している。

古代ゾイド文明
10万年ほど前に、ゾイドたちと独自の共生文明を作り出した「古代ゾイド人」の文明が存在していたが、今は遺跡を残すのみとなっている。この文明が滅んだあと、惑星Ziの人類の文明は地球の紀元前と同等の文明レベルまで退化し、地球と同じように科学を少しずつ発展させていった。この共生文明は人類からは完全に忘れられていたが、ZAC(ゾイド歴)1700年に出土した「バハモットの石板」により再び歴史に語られるようになった。なお、"ZAC"とは「この石板が作られたと推測される年」を元年として作られた紀年法である。
ゾイドの家畜化
惑星Ziの大陸の一つ「中央大陸(デルポイ大陸)」では、ZAC1800年頃から他の動物たちと同じようにゾイドたちを家畜化する試みが行われた。家畜化に成功したゾイドは軍馬や軍象のごとく戦争に用いられるようになり、その巨体と戦闘能力から主戦力となっていった。
部族間戦争
ゾイドが戦争に利用されるようになると中央大陸での部族間戦争が激化した。50あった部族はたがいに滅ぼし合い、最終的に生き残ったのが「風族」「海族」「鳥族」「虫族」「火族」「砂族」「神族」「地底族」の8部族であった。部族間の戦国時代はZAC1800年代後半から約100年続き、ZAC1957年に東側安全保障連合のリーダーで風族族長ヘリック・ムーロアを王とした「ヘリック王国」が誕生することで終結、大陸はようやく平定を迎えた。
ヘリックのライバルで西側領国連合のリーダーだった地底族族長ガイロスはヘリックに負けを認め暗黒大陸(ニュクス大陸)に旅立った。なおガイロスの妹は民族融和のためにヘリックの第二婦人として輿入れしている。
産業革命
平定された中央大陸では産業革命が起こり、技術発展による急速な近代化が進んだ。それはゾイドの世界にもおよび、ZAC1960年に「ゾイドにコックピットと兵器をとりつける」技術が確立される。これ以降戦場で活躍するゾイドはゾイドコアを除いた大半の部分を人工的なパーツへと置き換えられるようになり、その外見はまさに兵器然としたものとなった。
中央大陸戦争
ヘリック王国は二代目国王ヘリック2世によってヘリック共和国となっていた。しかし軍最高司令官に就任した弟のゼネバスは外征論を唱えるも押さえつけられた事からZAC1978年に反旗を翻す。ゼネバス側には母(ガイロスの妹)の出身部族である地底族をはじめとした元西側領国連合が着いた事で「ゼネバス帝国」を建国、中央大陸戦争が勃発した。
この大戦のさなかであるZAC2029年に、地球からの移民船が惑星Ziに不時着。惑星Ziに地球のテクノロジーもたらされることになった。当時の地球は通常兵器の開発技術に於いては惑星Ziのそれより大きく発達しており、それまでは地球における20世紀レベルの実弾火器しかなかった惑星Ziに、粒子エネルギー兵器などのオーバーテクノロジーがもたらされることになる。これらはゾイドにも組み込まれ、荷電粒子砲などが戦場で活躍するようになった。さらに地球の高度なバイオテクノロジーやサイバネティクス技術によりゾイドの改造はさらなる進歩を遂げ、結果ゴジュラスやウルトラサウルスのような「超巨大ゾイド」が誕生することになる。この時期からゾイドは生物というより兵器として認識されるようになり、「戦闘機獣」と呼ばれるようになった。
1983年から1986年の間に展開された玩具のゾイドの背景設定はこの時代を舞台とし俗に「旧ゾイド第1期」と呼ばれる。
ゼネバスの逆襲
ZAC2039年、ゼネバス帝国の首都は陥落。しかしゼネバス皇帝は脱出に成功、暗黒大陸へと姿を消した。ヘリック共和国側も束の間の平和と感じていた3年後、暗黒大陸の勢力からの支援をとりつけた皇帝が謎のゾイド軍団を引き連れて中央大陸に帰還した。帰還した皇帝のもとに各地で隠遁していたゼネバス帝国残党兵たちが再び集結し、ゼネバス帝国の逆襲が本格的に始まった。物量で劣る帝国軍は勝利のために単機で共和国首都を壊滅できる最終兵器「デスザウラー」の完成に全力を注ぎ、対する共和国はそれを阻止するための作戦を展開、戦争の様相はさらに混迷していった。結果的に共和国軍はデスザウラーのロールアウトを止めることはできずZAC2044年、その圧倒的な戦力の下に共和国の首都は陥落する事となる。
共和国首都は陥落したものの、総攻撃を受ける前に脱出していたため共和国軍はほぼ無傷であった。4年間の激しいゲリラ活動を続けつつ、対デスザウラーのためのゾイド開発を急いだ。そして共和国の切り札「マッドサンダー」がロールアウトし、デスザウラーを撃退。共和国は再び帝国の首都を陥落させたのである。
1987年から1988年の間に展開された玩具のゾイドの背景設定はこの時代を舞台とし俗に「旧ゾイドの第2期」と呼ばれる。第1期よりもゲリラ的な局地戦や特殊部隊による諜報活動がストーリーの主軸となり、特殊部隊用のゾイドが多数発売された。
第一次大陸間戦争
ZAC2051年、二度目の帝都首都陥落によりゼネバス皇帝は再び暗黒大陸に対し協力を要請するが、彼らはゼネバス見切りをつけ、ゼネバスを人質にすることで生き残りの帝国将校たちを強引に配下に取り込んだ。結果的にゼネバス帝国を滅ぼした暗黒大陸勢力は「ガイロス暗黒軍」を名乗り、中央大陸を支配すべく侵攻を開始した。
暗黒軍は中央大陸よりも高度なゾイド技術を有しながらもその凶暴性により他部族と相容る事のない「悪意の集団」であり、惑星Ziにさらなる戦乱が巻き起こる事となった[1]
1989年から1990年の間に展開された玩具のゾイドの背景設定はこの時代を舞台とし、俗に「旧ゾイドの第3期」と呼ばれる。玩具の方はストーリーが語りきれないまま中断したが、末期に発売されたムック本や関連コミックなどではオリジナル展開で一応の決着をつけたものもある。
惑星Zi大異変(グランドカタストロフ)
ZAC2056年、共和国と暗黒軍の最終決戦が迫る中、惑星Ziの3つの衛星の1つであるDeに巨大彗星が直撃。衛星Deは砕け散り、降り注いだ衛星の破片は惑星Ziに大破壊をもたらした。大陸が割れ猛烈な磁気嵐が吹き荒れる大災厄の前に多くの人々やゾイドが犠牲になり、戦争続行も不可能になった。
以降、40年にわたり共和国と帝国は水面下の争いを続けつつ、国力の回復に全力を注ぐこととなる。
この設定は1999年のゾイド玩具シリーズの新展開に併せて追加されたもので、旧シリーズが未完状態で打ち切りになった事に対する理由づけでもある(ただし彗星の接近自体はキングゴジュラスのパッケージに書かれてはいた(月に衝突とまでは書かれていない))。
第二次大陸間戦争
ZAC2099年、ガイロス暗黒軍は「ガイロス帝国」と名を変えて戦争を再開した。彼等の目下の目的は古代ゾイド文明の遺産の軍事利用。それを求めて古代文明の秘密が眠る西方大陸(エウロペ大陸)への侵攻が開始され各地を支配していった。それに対抗すべくへリック共和国も西方大陸へ出陣し帝国から各地を解放していく。
俗に「新ゾイド」と呼ばれる1999年から2003年に展開された玩具のゾイドの背景設定で、TVアニメ1作目『ゾイド -ZOIDS-』もこの時代を舞台とする。
第二次中央大陸戦争
ZAC2101年、共和国軍はガイロス帝国の本拠である暗黒大陸に侵攻。首都ヴァルハラに到達する直前に、ギュンター・プロイツェン・ムーロアがゼネバス帝国残党と共にネオゼネバス帝国建国を宣言、プロイツェン自身による自爆攻撃で両軍を巻き添えにヴァルハラを破壊すると同時に防御の手薄になった中央大陸に、息子で二代目皇帝のヴォルフ・ムーロアが侵攻を開始する。
今までの戦いはすべてプロイツェンとゼネバス残党による陰謀だったとして、ガイロス帝国は共和国との和解に合意。共和国vsネオゼネバス帝国による第二次中央大陸戦争が勃発した。
ネオゼネバス帝国が存在しないアニメ版では描かれなかった内容。所謂「きれいなプー様(きれいなプロイツェン)」はこのエピソードが由来。


※以後はアニメオリジナル展開※[編集]

ゾイドバトル
戦争の時代が終わり平和になったあと、ゾイドたちは兵器ではなく競技用のメカとして使われるようになった。ゾイドにより行われる様々な競技のことをゾイドバトルと呼ぶ。しかしゾイドバトルはただの興業ではなく、時に政治的・軍事的な陰謀も絡むことも多かった。
TVアニメ2作目『ZOIDS新世紀/ZERO』、3作目『ゾイドフューザーズ』(SRW未参戦)の舞台となった時代。
惑星Zi大異変(2回目)
残っていた惑星Ziの2つの衛星の1つが落下し、再びZiが崩壊する。今度の大異変は過去以上の損害をもたらし、この異変の後に人類の文明レベルは産業革命以前に落ち、ゾイドのコックピット作成技術は失われた。自然環境は著しく破壊・汚染され、人類は古代の遺産「ジェネレータ」が稼働している周辺地域でしか生活することができなくなった。
この時代のゾイドはコックピットが付いたものを「発掘」によって入手・運用するのが基本である。また、ゾイドの改造は部族間戦争時代と同程度の「簡素な兵器を取り付ける」程度しかできない。
ディガルド戦役
文明後退後の惑星Ziは小国が乱立する時代になっていたが、古代のロストテクノロジーを入手した「ディガルド武国」が世界制覇を目指して各地の侵略を開始。他の国々は「ディガルド討伐軍」という連合軍を結成し、それに立ち向かった。
TVアニメ4作目『機獣創世記ゾイドジェネシス』の舞台となった時代。

主な国家[編集]

ヘリック共和国
惑星Ziの中央大陸(デルポイ大陸)東部を領土とする大国。もとは王制の国家だったが、二代目国王自らこれを廃し、大統領による共和制を敷いた。
ニューヘリックシティ
西方大陸(エウロペ大陸)に存在するアニメ版ヘリック共和国の首都。原作では中央大陸のヘリックシティが首都。
マウントオッサ
ニューヘリックシティ近隣の火山。首都防衛の要であり、共和国軍の要塞が存在する。
ゼネバス帝国
ヘリック共和国から分裂した中央大陸西部を領土とする帝国。元東側保障連合部族が優位な共和国に反発した元西側領国連合部族により建国され、ヘリック共和国と中央大陸戦争を繰り広げた。
アニメシリーズは滅亡から50年たっているうえ、存在自体も語られないが、登場ゾイドはゼネバス時代のものが多く引き続がれている。
ガイロス帝国
暗黒大陸(北方大陸、ニュクス大陸)を領土とする国家。第一次大陸間戦争の頃はゼネバスとの差別化のため「民族浄化を目的とする、対話不能な殺戮集団」とも言うべき完全な悪役だったが、第二次大陸間戦争になるとかつてのゼネバスに似た「覇権主義の軍事国家」のイメージにまで柔らげられた。『ゾイド -ZOIDS-』でもこちらのイメージが基本。
ガイガロス
西方大陸に存在するアニメ版におけるガイロス帝国の首都。原作では暗黒大陸のヴァルハラが首都。
ネオゼネバス帝国
ゼネバス帝国の復興を標榜する新興勢力。母親がガイロス帝国摂政家の生まれだったが、父親がゼネバス皇帝だったギュンター・プロイツェンの謀反によって建国された。中央大陸侵攻時はヘリック共和国内の元ゼネバス帝国国民も協力している[2]
初期は東方大陸のZOITEC社との協力関係があったが、後に決裂してヘリック共和国側に付かれている。
アニメ版には登場しない(アニメ版プロイツェンも謀反を起こすが、あくまでもガイロス帝国皇帝になるのが目的)。

文明崩壊後の国家[編集]

キダ藩
ラ・カンが統治していた小国。ディガルド武国に初めて侵略された国でもある。
ディガルド武国
ソラシティ
ソラノヒトが暮らす空中都市。

地名[編集]

ゾイド -ZOIDS-時代[編集]

ウインドコロニー
バン・フライハイトの故郷。エレミア砂漠にある。
レアヘルツの谷
ゾイドを狂暴化させるレアヘルツが発生している。この奥にゾイドイヴのあるイヴポリスが存在している。
ウンディーヌレイク
ウルトラザウルスを隠すために作られた人工の湖。
ガリル遺跡
ガリル高原に存在する古代ゾイド人の遺跡。

ゾイドジェネシス時代[編集]

ミロード村
ルージ・ファミロンの故郷。
ハラヤード
Kでは向かう途中に地球に転移させられる。
嘆きの山
ガラガが率いる反ディガルドゲリラの駐屯地。
ズーリ
キダ藩から落ち延びたラ・カン達が築いた土地。ディガルド討伐軍の最初の本拠地。
アイアンロック
コトナ・エレガンスの故郷。Kでは台詞でのみ登場。

登場作品[編集]

携帯機シリーズ[編集]

スーパーロボット大戦K
もう一つの地球に含まれており、名称も「エリアZi」となっている。

単独作品[編集]

スーパーロボット大戦Operation Extend
本作では原作同様に単独の惑星であり、『ゾイド -ZOIDS-』の設定で登場。

関連用語[編集]

ゾイド
惑星Ziに住む金属生命体。改造することで戦闘機獣になる。

余談[編集]

  • 玩具シリーズの初期は「ゾイド星」と呼称されていた。「惑星Zi」の名前が使われだしたのは第二次大陸間戦争の展開が開始されてからであり、惑星Zi大異変によってかつてのゾイド星は変わってしまったという側面の強調でもある。
  • 学年誌等で展開されていたスピンアウト作品『装甲巨神Zナイト』の世界観では、大異変により爆発・消滅してしまっている。だが数百年後、太陽系に最強のゾイド・キングゴジュラスが漂着し、新たな災厄を引き起こす事になる。

脚注[編集]

  1. なおゼネバスの伯父は前述の地底族族長ガイロスであり、ガイロス帝国建国にも係ったとされてはいるものの、ガイロス帝国皇帝ガイロス・ツェペリンとは別人とされている(コトブキヤ設定では同一人物扱い。アニメでは「2世」と付いている)。
  2. ただし公式ファンブック3巻以降の主人公であるレイ・グレックは共和国派地底族である。