「大十字九郎」の版間の差分

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;「機神咆吼―交錯する刃金と刃金」
 
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2013年6月30日 (日) 11:59時点における版

大十字九郎(Kurou Daijuuji)

  • 登場作品機神咆吼デモンベイン
  • 声優:伊藤健太郎(全年齢対象作品)、ヘルシー太郎(『斬魔大聖』)
  • 種族:地球人(日系人)
  • 性別:男
  • 年齢:20代
  • 所属:大十字探偵事務所
  • キャラクターデザイン:Niθ(原案)、橋本秀樹、桜井正明

アーカムシティで繁栄しない探偵事務所を営む私立探偵。滅多に依頼が来ないためまともな食事もとれず、知り合いのシスター・ライカに食事をたかる日々を送っている。

過去にミスカトニック大学の陰秘学科で魔術を学んでいたが、在学中のある出来事が切っ掛けで中退し、現在では魔術を忌避している。しかしその(魔術に関わっていた)経歴から覇道財閥に探し出され、デモンベインの運用に必要な「力ある魔導書」の捜索を依頼される。その最中にブラックロッジに追われるアル・アジフと遭遇し、訳も分からぬまま強制的に契約を結ばされてしまい、さらにデモンベインにも成り行きで乗り込んでしまう。
当初はブラックロッジとの戦いにあまり乗り気でなかったが、マスターテリオンの邪悪を目の当たりにしたことで決意を固める。同時にデモンベインを巡っての瑠璃との対立もあったが和解し、正式に覇道財閥のバックアップを受けてアーカムシティを守る正義のヒーローとしてデモンベインを駆る。

基本的にお人好しの熱血漢であり、誰かを助けるために危険を顧みず戦える強靭さを持つ。もっともそれが原因で厄介事を抱え込むことも多いので、貧乏クジを引きやすい性分と言えるかもしれない。
また、筋肉質な体型であるにもかかわらず女装が恐ろしく似合う。
大学時代は上昇志向の強いエリートだったためか、時折インテリらしい一面を見せることも。探偵としての腕前も決して悪くは無い模様。

魔術に関する知識・素養はあるものの魔術の行使はできないが、アルと契約したことでその力を借りて「マギウス・スタイル」に変身することができるようになる。この状態では翼(マギウス・ウィング)の発現など、魔術師として十分な超人的能力を発揮できる。

尚、アニメ版では愛車を所持していたり部屋の電話が問題なく使えたりと、貧困に喘いでいるとはいえ原作よりも多少は生活に余裕がある様子(『斬魔大聖』では水と塩だけで何日間も飢えを凌いでいたり、部屋の電気・ガス・水道の全てが止められるなど、冒頭からかなり悲惨な状況に陥っている)。
覇道財閥から多額の報酬を貰うようになってからもなぜか貧乏なままだが、報酬の殆どを世話になっているライカの教会に匿名で寄付しているからという理由がある。が、結局食事に困って教会にタカりに行くので本末転倒もいいところである(自分の食い扶持は自分で稼いでいるとも言えなくはないが)。

原作の原作にあたる『斬魔大聖デモンベイン』の瑠璃ルートでは、デモンベインと世界構造に関わるとんでもない真実が明らかになる。

登場作品と役柄

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦UX
初登場作品。声優の伊藤健太郎氏は同作の第2弾CMでもナレーションを務めた。舞台がアメリカ繋がりの『HEROMAN』組とは序盤から強く絡む。
原作でもそうだったが、IMではツッコミ役の印象が強い。反面貧乏ネタは控えめだが、貧乏一辺倒の中断メッセージがあったりと所々にきっちり仕込まれている。
また、アニメ版再現ということでアル復活後は容姿が変化する。それにより、アトランティス・ストライクとレムリア・インパクトにはカットインが4種も存在する。これに合わせて顔グラもUXのキャラクター達の中では一騎と肩を並べるほど多い(通常時のものが表情変化込みで6種類、戦闘用のものがマギウス前期・後期、黒装束、旧神化状態の4つ)。
なお、非常に残念ながら女装イベントは再現されなかったが、エンディングでしっかりとネタが拾われている。

パイロットステータスの傾向

能力値

基礎は典型的なスーパー系だが、魔術師技能でどんどん底上げされていくため、実際の数値は非常に高くなる。とは言え、回避はさすがにあまり期待できない(ただし、ニトクリスの鏡撃ち落としのお蔭で思ったよりは回避してくれる)。

精神コマンド

典型的なスーパー系かつ戦闘中心の精神ラインナップ。これにアル又はエルザの分も加わるのでバランスは良好。ただし幸運はない。

UX
不屈必中気合熱血正義

特殊技能(特殊スキル)

魔術師底力援護攻撃援護防御全体攻撃
デモンべインに撃ち落としがあるのでDLCで手に入れているなら銃の名手を覚えさせるのもありだが、事実上ELSに対して無敵になる銃の名手をELSの融合が無効となるデモンべインに付けるというのも考え物ではある。

パイロットBGM

「機神咆吼―交錯する刃金と刃金」
劇中BGM。

人間関係

アル・アジフ
パートナー。魔術師と魔導書の主従関係を超えた関係を築く。
覇道瑠璃
依頼主。最初は九郎のことを不快に思っていたが、戦いの最中でその強い意志と覚悟を知り、次第に信頼を置くようになる。
ドクター・ウェスト
敵同士であり、ライバル視される。ちなみにウェストに対しては「電波」「超弩級変態科学者」「○○○○」と散々なあだ名をつけている。
エルザ
敵同士なのだが、紆余曲折あって惚れられてしまい「ダーリン」と呼ばれる。
マスターテリオン
宿敵であり、あらゆる意味で対極の存在。
ナイア
九郎にとっても謎の人物。様々な助言を貰うが……
ライカ・クルセイド
九郎の大学時代からの知り合い。非常に面倒見は良いが、食事をたかりに来る九郎に対しては時折辛辣な言葉を投げかけることも。
ジョージ、コリン、アリスン
SRW未登場。孤児の三人。非常に懐かれているが、ジョージとコリンに関してはいつも彼を玩具扱いして遊ぶ。
エンネア
ひょんなことから彼の家に転がり込んでくる少女。暫くの間、アルも含めた3人での共同生活を送ることとなるのだが…。
ラバン・シュリュズベリイ
SRW未登場。魔導書「セラエノ断章」の執筆者にして契約者。かつては陰秘学科で教鞭を振るったこともあり、九郎も薫陶を受けた事がある。
続編「機神飛翔デモンベイン」において共闘し怪事件に立ち向かうことになる。
ヘンリー・アーミティッジ
SRW未登場。陰秘学科の教授の一人であり、九郎の後見人も務めていた。九郎からは「アーミティッジの爺さん」と呼ばれ尊敬される。
ゲーム版においては台詞のみの存在だったが、続編においては他の教授らと共に正式なキャラクターとして登場する。
ウィルバー・ウェイトリイ
SRW未登場。九郎の在学時代にミスカトニック大学に尋ねてきた山羊面の男。九郎が魔術から身を引くきっかけとなったトラウマそのものであり、この男に纏わる一連の出来事は後に『ダンウィッチの怪』と呼ばれるようになる。
覇道鋼造
瑠璃の祖父でデモンベインを造り上げた男。ある意味全ての始まりとも言える存在。原作ゲームで瑠璃のルートを選んだ場合、驚愕の真実が終盤に発覚する。
SRWには未登場だが、久嵩は「別の意味で会っているかも知れない」とその存在を示唆している。
実は、瑠璃が劇中「お爺様」と呼んでいたのは本物の「覇道鋼造」ではなく、「あるロボット」の墜落に巻き込まれて死んだ彼から、その乗り手が名前と立場を受け継いだ存在であり、瑠璃との血縁関係はない。ちなみにこの設定はPS2版及びアニメ版でも裏設定として存在。「斬魔大聖」瑠璃ルートのノーマルエンドでこの事実が明かされており、他の場合は謎のままとなる。
『二闘流』九朔
続編「機神飛翔デモンベイン」に登場したキャラ。九郎の持つ二挺拳銃「クトゥグア&イタクァ」と同じ銃を持つ少年。アナザーブラッドを追い九郎らと共闘するが、ある理由から九郎に対しては良い感情を抱いてはいない。
デモンベインと細部が異なる鬼械神「デモンベイン・トゥーソード」に搭乗する。
UXエンディングにて登場が示唆されている。
アナザーブラッド
続編「機神飛翔デモンベイン」に登場したキャラ。赤いドレスを身に纏った少女。「血の怪事件」を起こし、九郎や九朔と敵対した。九朔とは逆に、とある理由から九郎のことを深く愛しており、妨げとなるアルの排除を目論む。
赤いデモンベイン「デモンベイン・ブラッド」に搭乗する。
UXエンディングにて登場が示唆されている。
旧神
九郎自身の別の可能性たる「善なる神」の一人。邪神と永劫戦い続ける存在であるが、その強みは力ではなく、何度倒されても絶対に立ち上がるという意志の固さにある。

他作品との人間関係

ジョセフ・カーター・ジョーンズ
UXでは、序盤から共に行動するなど弟分となり互いに助け合う関係に。ちなみに彼も女装がよく似合う。
マシュー・デントン
UXでは、彼の研究の手伝いをしている。センターシティスクラッグに占拠された際は、デントンにアーカムシティへ疎開するよう提案した。
サイモン・カイナリナ・デイヴィスバージニア・ジョーンズ
UXでは、マシュー同様、彼らがアーカムシティへ疎開する手筈を整えた。
ジョウ・マヤ
UXでは中盤で決意を新たにした九郎を認め、ジョーイと3人でブラックロッジを迎え撃った。
ハザード・パシャ
UXでは己の欲望のために非道を重ねた彼を最も嫌う。皆を守るために死んだ衛を貶め、を特攻兵器に仕立て上げる等といった凶行に対しては当然の如く、激しい怒りを向けている。
リチャード・クルーガーサヤ・クルーガー
UXでは、序盤で彼らもアーカムシティへ疎開させ、しばらく行動を共にする。彼らのあまりの言動の不自然さに「何かおかしい」と違和感を覚えた。

名台詞

共通

「憎悪の空より来たりて――」
「正しき怒りを胸に――」
「我等は魔を断つ剣を執る!」
「汝、無垢なる刃――デモンベイン!」
デモンベイン招喚・出撃時の決め台詞。別名「世界最強の聖句」。場合によってはアルと分担して言う。UXではDVEで、しかも複数回ある(使い回しではなく、ボイスの調子が毎回違う)。
「光射す世界に、汝等闇黒淒まう場所無し!」
「渇かず、飢えず、無に還れぇぇっ!」
レムリア・インパクト使用時の口上。ちなみに「うえず」ではなく「かつえず」なので注意。
「だからってよ、見捨てたりしたら後味悪ィだろうが」
行き倒れていたエンネアを助けたことに苦言を呈したアルに対して。「後味悪ィ」は九郎がよく使うフレーズであり、困っている人を放っておけないという彼の性分を端的に表していると言える。

斬魔大聖デモンベイン

「甘っちょろいことを貫き通せる強え奴を、『正義の味方』って言うんだよ」
彼の正義の味方に関する考えを示した言葉。何気ない一言だが、彼のスタンスを如実に表している言葉でもある。
「マスタァァテリオン!!」
「見たか! これがデモンベインだ! これが俺達だ!」
「地獄の戦鬼も恐れる戦機だ! 地獄の劫火よりも熱い魂だ!」
「この鋼鉄! この魂! お前を滅ぼす破邪の剣だ!」
「降りて来い! マスターテリオン!」
エンネアを失い自失にあった九郎だったが、ブラックロッジの攻勢は留まるところを知らなかった。敵の魔の手が迫る中、パートナーの叱咤を受けて魔を断つ剣は再び立つ。前にも増して強く雄々しい鋼と刃金を纏い、街を蹂躙する量産型破壊ロボの群れを一蹴し、あげる雄叫びは斬魔の咆吼。
「どうも俺、やっぱりロリコンだったみたいでさ。あいつの綺麗な躰知っちまったら……てめぇなんざ汚な過ぎて抱く気にもならねえんだよ、ババア!」
PC版でのクライマックスの一幕。「ヒロインへの愛で誘惑を跳ね除ける」という真っ当で王道なシチュエーションではあるのだが、台詞だけ見るとただのロリコン宣言である。しかし、世界一かっこいいロリコン宣言との声望も高い。
小説版でもこちらを踏襲。後述のあだ名をつけられる切欠だが、決して蔑称の類ではなく、むしろ尊称ですらあると言える。
「……侵されていたんだ。犯されていたんだ。冒されていたんだ」
「為す術もなく邪悪に貪られていた。理不尽に、無意味に、ただ陵辱されていた。未来に繋がることなく、殺され続けていた」
「それは子どもの明日を奪われた母親の嘆き」
「それは子どもの明日を護れなかった父親の怒り」
「それは穢され続けてきた世界の、無力な憎しみ」
「だけど―――」
「それでも、それは怨嗟じゃないんだ!それは正しき怒りと憎悪」
「涙を流し血を流し、それでも歩くことを止めない、いつしか希望へ辿り着こうという、命の熾烈な叫び!」
「総ての怒りと憎悪を清め、我が子に未来に遺したいと願う親達の優しき祈り」
「お前たちとは……違う!」
原作ゲーム最終決戦より。邪神の罠は打ち砕かれた。英雄は叫ぶ。「この祈りよ届け」と、「正しき憎悪と怒りよ、闇を、混沌を打ち砕け」と。
UXではこのセリフをが分けて担当し、決戦を盛り上げる最高の名シーンとなっている。
「人間だから、出来るのさ!」
原作ゲーム最終決戦より。闇黒の獣が、曠野に穿たれし渾沌の眼が驚愕に見開かれた時、二つの神樹は一つの神剣となる。それは無垢なる翼―――
「祈りの空より来たりて―――」
「切なる叫びを胸に―――」
「我らは明日への路を拓く!」
「汝、無垢なる翼―――デモンベイン!!」
原作ゲーム最終決戦より。遂に紡がれたは真なる世界最強の聖句。世界で初めて紡がれる、無限/無量/無窮の宇宙へ響く無限/無尽/無垢の聖句。
UXでもファイナル・シャイニング・トラペゾヘドロン発動時のセリフに採用されている。
「良いんだよ、これで。2人で過ごす永遠だ。何も恐れることなんか無いじゃないか。だって俺は―――アルが大好きだから」
原作アルルートエンディングにて。戦いは終わった。愛する人と共に過ごす永遠を、彼の永遠の仇であった少年と同じように、お人好しの青年は享受する。彼がこの後、どんな道行をたどるかは…泣き虫の魔導書の手にかかっている。
この直前のシーンでのマスターテリオンも、このシーンの九郎も、穏やかで安らいだ顔で愛する人を抱きしめているのが印象的である。
「初めまして……私が、君のお父さんだよ」
『斬魔大聖』の瑠璃ルートノーマルエンドにて、孤児として引き取られていた子供に対して。
マスターテリオンとの決戦の最中、過去のアリゾナに墜落した九郎。それに巻き込まれて死んだ冒険家がいた。その遺言に従いアーカムを訪った九郎は、自らその人物を名乗り、孤児であった彼の子を引き取る。
そして、後にその名で知られる男は、鬼械神の修復を始める。未来世界から己が乗って来た機体、いずれ若かりし自分が乗ることになる「魔を断つ剣」を。そして、その男は戦いを始める。今はまだ見ぬ「孫娘」、愛する少女をも永劫に欺き続けねばならない、過酷な戦いを。

機神咆哮デモンベイン

「アル! アル! アル……ッ!」
「待てよ……おい、こら……くそ……くそ……ちくしょぉぉ……こんなことって……こんなことって! アルーーーーーーーーッ!」
第10話「BIC C」において、レガシー・オブ・ゴールドの攻撃によって大破したデモンベイン。九郎は無事だったが、アルは致命傷を負った。九郎は人事負傷に陥ったアルに呼びかけようとしたが――その瞬間、アルの体は光に包まれ、断片が花吹雪のように飛散し、九郎の足もとにはただの「古びた魔導書」が残っただけだった。それが意味をするところは……。
「……アル?」
「う……ああ……ああああ……うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
そう、彼は知ってしまった――愛しき相棒を失ってしまったことを……。彼の脳裏に今はもういないアル・アジフが走馬灯のように浮かんだ……。
魔を断つ剣が折れた絶望、愛しき魔導書を失った慟哭がアーカムシティに木霊した……。
九郎「すまねえな……後にしてくれ。 今はやらなきゃならないことがある……ッ」
瑠璃「そんな体で何を……!?」
九郎「奴らを、アンチクロスをブチ殺す」
だが、それでも九郎の心は決して折れなかった。魔導書をうしなった最悪な状況のなか憔悴しきった体に鞭を討つように、手元に残った二丁拳銃でアンチクロスに挑もうと一人で乗り込んだ……。
「やっぱり最後は『正義』が勝たなきゃ、お客さんは納得しねえと思うぜ?」
「脚本のリテイクを要求するぜ! ヘボ監督!」
PS2版のクライマックスにて。シチュエーションはPC版と同じだが、全年齢作品で「ロリコン」はまずいというか内容が割と性的要素前提なので、王道ヒーロー的な台詞になっている。こっちはこっちで熱い。
「人間を侮っちゃいけねぇな! 解ったかい? カ・ミ・サ・マよぉぉぉぉぉ!」
最終決戦にて。邪神のあらゆる姦計を乗り越え踏み越え破壊して、嘲笑う者の千の貌も知らぬ結末へと辿り着かんとする英雄の咆哮。
輝く函、狂った神樹は今、祈りの空より降り立つ無垢なる刃へと姿を変えた。

機神飛翔デモンベイン

「嘲笑ってんじゃねぇぞ! たかが神の分際で!!」
ナイアルラトホテップに囚われた際に切ったタンカ。「たかが」と言い切る辺りはさすがに九郎というべきか。
「信じられるんだよ! 良いか! 俺の物語はこうだ!」
「光射す世界に!」
「涙を救わぬ正義無し!」
邪神の奸計によって絶望する九朔へ向けての台詞。「後味の悪い話」になる事を決して認めず、あらゆる絶望に真っ向から立ち向かう彼の信念を如実に表している。

迷台詞

「シスターか!? このガキを無事に返して欲しければ、飯を用意しろ! 今すぐにだっ! つーか急がないと俺が死ぬから!」
「ああー! チクショウ! 動き回ったから、なおのこと意識が朦朧としてきやがった! 死ぬのか!? ここでスタッフロールか!?」
ゲーム版冒頭にて、ライカに食事をたかる際の台詞。ガキとはライカが教会で世話をしている孤児達のこと。言うまでもなく冗談だが、初っ端からこの貧乏ぶりである。
「きっと朝食のトーストにバターとジャムの両方を塗りたい放題なんだぜ…凄えよな、アル」
「お前は猫を食ったことがあるか?」
初めて覇道邸を訪れた際のやりとり。九郎の中での思いつく限りの最高の贅沢がこれ。流石のアルもやや引き気味。同じ名前のも極貧生活を送っていたが、流石にここまで酷くはないだろう…。原作のみでの発言だが、しっかりとネタを拾われている(スパロボシリーズの迷台詞を参照)。
九郎「やっぱり、てめぇの仕業だったか、ドクター・ウェスト! 人の迷惑も省みないで好き勝手やりやがって! 今日という今日は勘弁ならねえ!」
ウェスト「なにいきなり現れるなり言いがかり付けてくるであるか! 全くワケが分からんのであるッ!」
九郎「ざけんなしらばっくれるなバックれるなネタは挙がってんだ全部テメエの仕業だろうがさっさと白状しやがれそして死ねっっっっっ!」
ウェスト「何の話であるか! 我輩どもはただ慰安旅行にやってきただけである! 何でもかんでも人のせいにするなである!」
九郎「どぉぉぉぉこの世界に慰安旅行なんか行う悪の秘密結社があるかぁぁっ! バカも休み休み言いやがれ!」
インスマウスの浜辺で偶然にもドクター・ウェスト(とブラックロッジ構成員)に遭遇した時のやり取り。九郎はインスマウスの怪事件にウェストが関わっていると思ってその当人に口喧嘩に発展するが、ウェスト一行は本当に慰安旅行にやって来ていた。残念。
「ヘッポコホームズ!?」
「う……っ……うう……っ」
「ほっといてくれ! 俺にはもう関わらないでくれ! 来るな! 近づくな! 俺を傷つけるな! うわああああぁぁぁぁぁんっ!」
酒の席で酔った瑠璃に「ヘッポコホームズ」と言われた際の反応。この一言で本気で泣きだしてしまう。おいおい…。
「びえええぇぇぇぇぇ! か、金持ちか!? 金持ちなのか!? 俺のことをイジめるのは金持ちなんだな!?」
「や、やめろ! そんな目でっ そんな冷たくて優しい瞳で見るなぁぁぁ!」
「うわああああああ! 金持ちが金持ちが金持ちがカネカネカネカネカネカネカッ%&’)&’%T$ERT%ヒギギギギギギギギギッ!?」
続けて瑠璃から子供をあやすような口調で罵られた際の反応。半狂乱になった挙句、ひきつけを起こしてしまう…。
その光景を見たアルは「コンプレックスの塊か、汝は」と呆れられてしまう。それでいいのか、ヘッポコホームズ。
「自由への逃走!」
同じく、酔った瑠璃によって女装させられそうになった際の台詞。女装しようとした周りのメイドを振り切った。…が。
「し、執事ーーっ! あ、あんたまでぇぇーーっ!」
「じ、自由を! さもなくば死を! ギャァアアアアアアアアッ!」
逃走失敗。そして、絶望。
その場にいたウィンフィールドに捕まってしまい、結局逃走は失敗に終わった。まあ、生身で量産型破壊ロボを破壊するわ、アンチクロスティトゥスと互角に渡り合うわをやらかしたウィンフィールドが相手では分が悪かったというべきか。
ゲーム版ではこのちょっと前の選択肢で宴会場から逃げれば回避可能…だが、プレイ時間の短縮以外何もメリットが無いので、大抵の場合プレイヤーの選択肢によって女装させられる事に…。合掌。
「今の台詞のどこに安心が!? そして何故、誰一人として俺をこの窮地から救い出そうとしないか!?」
「だぁああああっ! この人でなし共がぁあああっ!!」
「いやぁあああっ! ダメェエエエエッ!」
同イベント中、他の仲間に反対意見を求めたがエルザもアルも適当な返事をしたため結果的に刑は執行された。この後九郎は他のヒロイン達がかすんで見える程の超美人へと変貌する…。
「ええいっ! 俺を無視して盛り上がるなそこっ!」
「どいつもこいつも世界中の不幸をいっぺんに持ってきやがって! いいかげん泣くぞ!? 本気で泣くぞ!?」
「ええいっ! こんな服ぅうう!!」
自分の女装を見て盛り上がる一同に対して。流石の九郎もキレて女装を放棄しようとしたが、やはりウィンフィールドに止められた。
「じゃあアンタ等は俺をここまでする権利があるってのかよ…」
その後、全員に対して。
「…ポッ」
そして、その姿を鏡で確認した際の自身の反応。結果ギャラリーから大歓声を浴びることになった。
「何故に頬を染め、顏を背けるか」
熱くとろけた視線をやめれ。
対抗心むき出しにしてドクターウェストが九郎につっかかってきたが、結果的に見とれられた際の台詞。なお、このイベントでは「機神咆吼ッ!デモンベイン!」が流れる。…何か間違ってやしないか。
「アタシ、お嫁にいけない…」
上記シーンのアニメ版。PS2版と違いかなり簡素になっていた(再現はされたとも言えるが)。
「がッッ!? ぎぃ~~~ッ! ……%&*!?!!!!!?」
ウェスパシアヌスの放った毒気により正気を失った九郎が、アルに接吻したことで怒らせてしまい、急所に強烈な一撃を喰らってしまう。この後九郎はしばらく耐え難い痛みに悶絶するがアルに「自業自得だ」といわれる始末。
「ふふ……恐れ入ったか。覇道財閥に雇われている今、俺はこんな贅沢も許されるのだ。えっへん」
インスタンコーヒーでブルジョワ気分を味わう九郎。しかも一人称の地の文、つまり脳内で言ってる。情けないにもほどがある…。当然のようにアルからは「インスタントだがな」と突っ込まれてしまった。ナチュラルに心を読まれていることから、わかりやすい顔でもしていたのだろう。
「お父さん(パーパ)は、お前をそんな軟弱な子供に育てた憶えはありませんっっっっ!」
『機神飛翔デモンベイン』の決戦にて。シリアスぶち壊しの一言に熱いBGMは止まり、言われた九朔は案の定キレた。そのまま口喧嘩に発展するも、同時に九朔の絶望を和らげた。
「……気持ちはわかったから、もうちと萌えキャラっぽく振舞えッ」
同じく『機神飛翔』より。とある事情で半消滅状態にあったアルが復活した際、前作の復活シーンとは打って変わった超絶メタ発言を吐き出した場面の返し。まぁ、九郎も前述の口喧嘩で主人公にふさわしくない笑いをやらかしていたわけだが。あまりの言動に九郎までメタ発言するわ、デモンベインも目が点になっているわ…直前直後がドシリアスなので、不意打ちで腹筋が崩壊すると評判のシーンである。

スパロボシリーズの名台詞

戦闘前会話・戦闘台詞

「これでいいのか、来主!? お前の神様は空を奪ってんだぞ! そんな理不尽、許しておけるのかよ!」
操「もういいんだ…。 俺はもうすぐ消えるから…。 この空と一緒に…」
「この、さっさと諦めやがって…! んな後味悪ぃ終わり方で、満足してんじゃねぇ!」
との戦闘前会話。ミールに抗おうとする意志を見せず、諦めと悲しみの感情をぶちまける操に九郎は一喝する。
理不尽を押し付けられるだけで、何も報われることのない「後味悪ぃ」結末など、彼は絶対に許せるはずがないのだから。
「ハザード! これまでテメエに虐げられてきた人たちの正しき怒り…。それをテメエにぶつけてやらぁ!」
ハザードとの戦闘前会話。人の身でありながら邪神にも劣らぬ下衆の極みであるハザードに九郎は、醜悪な野望のために苦しめられ、散っていた者たちの正しき怒りを胸に「魔を断つ剣」を執って咆哮する。
「俺はもう絶望には屈しない!」
「俺にはアルがいる!デモンベインがいる!そして、みんながいる!」
「大切なものを守るための力が、俺たちにはあるんだぁぁぁ!」
マスターテリオンとの戦闘前会話(イベント後)。シナリオが崩壊してもなお、最後の悪あがきを見せるナイアはマスターテリオンにアザトースの庭を解放するように仕向けた。
だが九郎は絶望に屈することはない。そこには愛しき魔導書魔を断つ剣――そして仲間たちがいた。そして邪神の造りだした輪廻を破壊するべく、邪悪な鬼械神に最後の一騎打ちに挑む。
「俺達はまだ生きてんだ! それを理不尽に無視されちゃ、たまらねぇだろうが!!」
「あんま人間を侮るんじゃねえぞ!紛い物の神様よおぉぉっ!」
カリ・ユガとの特殊戦闘台詞。アルと一緒に戦ってきた経験やエンネアを失った経験が元になった台詞であり、命の大切さを知った九郎がこの宇宙のリセットを執行しようとする神に向かって怒りの咆哮をあげる。
ちなみにこのステージの九郎は右目のみが赤く染まった「旧神」状態の顔グラフィックが使用されている。
「あの野郎のおこぼれに預かるみたいでシャクだが……」
マスターテリオンへの援護攻撃時。やっぱり気に入らないものは気に入らないらしい。

インターミッション

「違うぜ、アル。これは奇跡なんかじゃない」
「みんなが最後まで諦めなかったからこそ掴んだ…俺たちの、必然の勝機って奴だ!」
UX第22話での、加藤機関の衛星兵器破壊作戦にて。連邦政府から追われる立場から一転、逆転の目が出たことを「奇跡だ」と呟くアルに対する返答。原作でアルの復活時に行われた会話の立場をそっくり入れ替えたもの。
「ジョーイ、俺たちは遊びに来たんじゃないだろ?」
「UXとして、姫さんに頼まれた事件の調査に来てるんだ。 海にうつつ抜かしてるようじゃ…」
UX第26話にて、インスマウスの海岸での海水浴に張り切っているジョーイに対して釘をさす。…のだが。(後述)
「悪ぃな…ナイアさん」
「俺、あんたのこと嫌いじゃなかったけど…」
「聞こえるんだよ。みんなの…あいつの声が…」
「今までだったら、俺はまたこの夢に溺れていたのかもしれない」
「けどさ、俺たちはもう知ってしまったんだよ」
「繰り返される輪廻の果てに、辿り着いた答えを…!」
「あんたにだって聞こえるだろう!」
「俺が心から愛してやまねえ。あの泣き虫の魔導書の声がよぉ…!」
UX第51話より。ナイアの仕掛けた罠に嵌り、彼女から誘惑される九郎であったが、UXの仲間たちとの絆を深め、世界の真実を知った九郎はそれを一蹴し、邪神の姦計を瓦解させる。
「勝手に『向こう』にいくんじゃねぇよ、マスターテリオン……!」
「テメェらのやって来たことを、認める気も許すつもりもねえ」
「だがよ、違う生き方を知る機会くらいはあってもいいんじゃねぇのか?」
同ステージのエンドデモにて、マスターテリオンの参戦フラグが成立した場合。真相がどうあれ、彼らのやって来たことを認めることはない。だが「絶望しか知らないまま終わる」などという結末を受け入れる気もまたなかった。どうせならもう少し生きて見ろと、九郎はかつての宿敵に問いかける。
まさかの展開に目を疑ったユーザーも多いこのシーン。九郎がこんな行動に出たのは、やはり「見捨てたら後味悪い」からだろうか?
「あの時、生きることを望んだのは、あそこのアル自身……」
「そもそも、アイツらに神の助けはいらなかったのさ」
「頼んだぜ、人間の大十字九郎。これから来る、『アイツ』のことをよ」
最終決戦後、ウェストを追いかけて出撃する九郎とアルをどこからか見つめる「九郎」の台詞。続編『機神飛翔デモンベイン』関連のネタである。
ここに登場したのは別のループにおける九郎本人である「旧神」。なお、相方のアルの方は「再来~みさお~」でユニオンルートを選択した場合のエンドデモと、「リザレクション」の戦闘中イベントで出て来る。

その他

「ニンテンドー3DSのスパロボに、汝ら興奮間違い無し!」
「この戦い! 畏れず逃さず、持ち歩けぇぇっ!」
UXのTVCMにおけるナレーション。上記のレムリア・インパクトの台詞のパロディ。第1弾CM(小松未可子:ジョーイ役)が真っ当にナレーションしていたのとは対照的である。
あと、畏れず逃さず持ち歩けとは言うが、持ち歩いている最中に瑠璃のカットインを他人に見られたら相当気まずいと思われる

スパロボシリーズの迷台詞

言うまでもなく、概ね金に関する迷言となる。名前や金繋がりで何処となくを連想させる台詞である(その彼自身も九郎を思わせる発言をしていたりするが)。

戦闘台詞

「よくもまあ次から次へと色んな生き物が出てくるもんだよ! そのうちタコみたいな奴と戦ったりしてな!」
第23話「虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜 」でバジュラと戦うと飛び出すメタな台詞。後にその通りになるとは、夢にも思っていない。
「チッ! まとめて溶鉱炉にでも突っ込んでやろうか! この金属怪獣どもが!」
第24話「A wakening」でELSと戦うと飛び出す台詞。元ネタは映画『ターミネーター2』のラストシーン。
「金以外の借りなら、すぐ返してやらあっ!」
反撃時。
「くそっ! 金なのは見た目だけかよ!」
フェストゥムとの特殊戦闘台詞。この生命体を構成しているのはシリコンであるため、この様に憤慨する。

インターミッション

「ホント、フガ…ご馳走が山のように! これは1週間分は…モガ…食い溜めしておかないと!」
「お前も食え、ジョーイ! こんなご馳走がタダだぞ、タダ!」
UX第19話シナリオエンドデモにて、森次が開いたパーティーにて用意されたご馳走にがっついて。当然、アルジョウからは呆れられ、ジョーイからはドン引きされてしまう羽目に……
九郎「み、水着にうつつを抜かしているようじゃ、水着が、水着を…デへ、デヘヘ…」
アル「うつつを抜かしておるのは汝だ! この大うつけがぁぁぁ!」
ジョーイに「海にうつつを抜かすな」といった直後に水着姿の女性陣に鼻の下を伸ばしている。当然、アルの怒号と共に魔法で吹っ飛ばされてしまう。
これに限らず、今作ではウェスパシアヌスの策略により理性を失ってアルに接吻する、戦いが終わった後にエンネアに乗っかられる、ヒトマキナとの戦いの前にユリアンヌの巨乳を凝視する、と言った行動をしてはアルの魔法で制裁を受けてしまう羽目に。
「こんなに若いのに、こっちの親父さんとは…は、犯罪だ…」
UX第38話にてイアンリンダの年齢差に愕然として。……「00」原作でも再世篇でも言われたことであり、気持ちは分からなくもないが、発言者である九郎の立ち位置諸々を考えるとどうも説得力が欠けてしまう。案の定(?)イアンも憤慨し、デモンベインの原作を知るプレイヤーからは「お前が言うな」と突っ込まれただろう。
なお、この時はアルが不在であったが、もし彼女がいたらどうなったのだろうか…。
アル「憎悪の空より来たりて、正しき怒りを胸に……」
九郎「以下省略! 汝、無垢なる刃、デモンベイン!」
UXエンディングでウェストとミナミを追って出動する際。略すな。まあ、アニメ版ドラマCDでも略してはいたが。

中断メッセージ

「俺が『幸運』持ってるように見えます!? 見えないでしょ!? いや、むしろ見えません!」
中断メッセージにて資金不足の解消に精神コマンド『幸運』を使えと言われて。実際、九郎は『幸運』を持っていない。相棒のアルも資金増加系コマンドを持っておらず、皮肉なことにエルザだけが『愛』を覚える。
そのエルザのコマンド、実はアルと入れ違えて設定された可能性があるのだが……。
「『祝福』! そうだよ、その手があったんだ!」
「これで改造資金だけじゃねえ、食費もがっぽり! ジャムも塗り放題! わはははは」
「ははは…は…。はあ…。 こんなところでも、俺はタカる生活から抜け出せないのね…」
で、直後に『祝福』を使えと言われて。スパロボでも九郎の金欠ぶりは変わらないのであった。原作の振る舞いがあれでは、仕方ない……。ちなみに、『祝福』をゲーム中で最も早く使えるのは、普通に進めた場合翔子。
九郎は目立つ借金はなく、家があるだけでもこの人よりは遥かにマシであるが、アイツは強運とエースボーナスで資金を稼ぎまくっている
「エンネア、アルをからかうにはその辺にしてくれ。でないと…」
中断メッセージにてアルをからかっているエンネアを窘めて。彼女は「体つきが貧弱」など散々挑発し、これに怒り心頭となったアルはそんなエンネアに魔法を繰り出したのだが…
「ぐほわあああっ!? やっぱり俺が犠牲にぃぃぃ…!」
寸前にエンネアが回避し、九郎はアルの魔法をモロに食らってしまう…。爆発のSEから第2次Zの中断メッセージで死んだ人を思わせるが、さすがに死ぬことはないのでご安心(?)を。
なお、この中断メッセージはスパロボ独自のものではなく原作ゲーム版やノベライズ版に存在するやりとりのパロディである。

搭乗・関連機体

デモンベイン
乗機。修復したのは鋼造だが、造ったのが誰かは不明。
九郎にとってはアル同様の相方であり、武器であり、そしてあらゆる意味で因縁の存在。

余談

  • 元ネタとなっているのは、クトゥルフ神話をモチーフとした小説群『タイタス・クロウ・サーガ』(ブライアン・ラムレイ著)の主人公であるオカルト探偵、タイタス・クロウである(「タイ→"大"」「タス→足す→ + →"十字"」「クロウ→"九郎"」)。
    • 原作初期は魔術知識を駆使し作戦を考える英国紳士だったが、ド・マリニーの時計で時空の旅に旅立ちサイボーグになってからは自らの体で戦う異世界ファンタジーの主人公と化している。ヒロインもいるのでその点は九郎に近いかも知れない。
  • 外見的には幼い少女そのものであるアルとの関係上、何かとロリコンとして見られがちであり、一部のファンからは「マスター・オブ・ネクロロリコン」(→マスター・オブ・ネクロノミコン)、「シャイニングガチペドロリコン」(→シャイニングトラペゾヘドロン)などのあだ名がつけられている。
  • 他には「フランスパン」とも呼ばれている。何がフランスパンかというと、元が18禁ゲームということからであるため検索するなら自己責任で。