勇者エクスカイザー
勇者エクスカイザー | |
---|---|
読み | ゆうしゃ エクスカイザー |
外国語表記 | The Brave Fighter Exkiser |
原作 | 矢立肇 |
監督 | 谷田部勝義 |
シリーズ構成 | 平野靖士 |
キャラクターデザイン | 平岡正幸 |
メカニックデザイン | 大河原邦男 |
音楽 | 田中公平 |
制作 | サンライズ |
放送局 | 名古屋テレビ発・テレビ朝日系列 |
放送期間 | 1990年2月3日 ~ 1991年1月26日 |
シリーズ | 勇者シリーズ |
初登場SRW | スーパーロボット大戦X-Ω |
『勇者エクスカイザー』はサンライズ制作のテレビアニメ作品。
概要
サンライズ制作のヒーローロボットアニメであり、『勇者シリーズ』第1作。
ロボットの異星人が地球の様々な乗り物に変形するという、スポンサーのタカラ(現タカラトミー)が手掛けていた『トランスフォーマーシリーズ』(未参戦)の要素を継承している。
80年代のリアルロボットブームによりハイターゲット向けの作品が多数制作され、特に本作の放送枠ではガンダムシリーズを始めとする富野由悠季監督作品が放送されてきた中で、未就学児童のロボットアニメ入門となるような作品となることを目指して企画された。「アニメ雑誌には載らないような作品」(=アニメファンではなく純粋に子供向け)をコンセプトとしているため、企画当時はサンライズ内部でも「幼稚だ」として反対の声があったとされる。
本作の成功により、同路線でタイトルに『勇者』を冠した作品が作られ『勇者シリーズ』と呼ばれるようになる。
本作と次作『太陽の勇者ファイバード』(未参戦)、次々作『伝説の勇者ダ・ガーン』(未参戦)は谷田部勝義氏が監督を務めており、「谷田部三部作」と言われることがある。
また、谷田部勝義氏の初監督作品であり、主人公・星川コウタを演じた渡辺久美子氏の初主演作でもある。
スーパーロボット大戦への参戦
勇者シリーズはタカラ(現タカラトミー)がスポンサーを務めていたこともあり、スパロボシリーズ開始初期から参戦を望む声はあったものの、実際の参戦は難しいものと考えられていた。
『第2次α』(2003年)に『勇者王ガオガイガー』が初参戦したもののしばらく『ガオガイガー』以外のシリーズ作品の参戦はなく、『V』(2017年)にて『勇者特急マイトガイン』がシリーズから2作品目の参戦を果たす。 『マイトガイン』は『X』(2018年)にも続けて参戦しており、勇者シリーズ参戦への障壁が取り払われたものかと期待が高まっていた中で、本作がシリーズから3作品目の参戦となった。
ストーリー
宇宙を荒らしまわり星々から宝を奪う宇宙海賊「ガイスター」が地球へと襲来した。一方彼らを追い、宇宙警察に所属しガイスター逮捕を目的とする「カイザーズ」も地球へとたどり着く。
肉体を持たないエネルギー生命体であるカイザーズとガイスターは地球の様々な機械に憑依し、「宝」を巡って戦いを繰り広げる。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
星川家とその関係者
- 星川コウタ
- 小学三年生。エクスカイザーとガイスターの地球での初戦闘に巻き込まれたことで、カイザーズの正体を知る唯一の地球人となる。
- 星川フーコ
- コウタの姉。中学一年生。
- 星川ジンイチ
- コウタの父。東都新聞社の編集長。
- 星川ヨーコ
- コウタの母。専業主婦。
- マリオ
- 星川家で飼われている犬。エクスカイザーのことも目撃して知っている。
- 徳田オサム
- 新聞記者でジンイチの部下。カイザーズやガイスター絡みの特ダネを狙うが、うっかりしているので写真を撮れないことが多い。
- 月山コトミ
- コウタのクラスメイト。
- 金有タクミ
- コウタのクラスメイト。
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
カイザーズ
カイザーズは、宇宙からやってきたエネルギー生命体の1種。地球の乗り物に憑依している。
- エクスカイザー
- カイザーズのリーダー。星川家の自家用車に憑依している。
- キングエクスカイザー
- ロボット形態に変形したエクスカイザーが、トレーラー型メカ「キングローダー」と巨大合体した姿。
- ドラゴンカイザー
- ロボット形態に変形したエクスカイザーが、ジェット機型メカ「ドラゴンジェット」と合体した姿。
- ドラゴン
- ドラゴンジェットが単独で人型に変形した形態。自我はなく、エクスカイザーの指令で動く。
マックスチーム
- スカイマックス
- マックスチームのリーダー。ジェット戦闘機に憑依している。
- ダッシュマックス
- レーシングカーに憑依している。
- ドリルマックス
- ドリル戦車に憑依している。
- ゴッドマックス
- マックスチームが3体合体した姿。
レイカーブラザーズ
ガイスター
ガイスターは宇宙海賊であり、カイザーズと同じくエネルギー生命体の1種。博物館に展示されていた恐竜模型に憑依しており、テレビの情報を頼りに地球のあらゆる「宝」を奪おうと企んでいる。
- ダイノガイスト
- ガイスターの首領。ティラノサウルス型とジェット機型に変形する。
- 体内にコウモリを従えており、自らの意志・指令を四将に伝える役目となっている。
ガイスター四将
- ホーンガイスト
- 陸将。トリケラトプス型に変形する。
- アーマーガイスト
- 地将。ステゴサウルス型に変形する。
- ホーマー
- ホーンガイストとアーマーガイストが合体した姿。
- マッドガイスター
- ガイスター四将が合体した姿。しかし四将の連携が取れず真価を発揮できなかった。
ガイスターロボ
プテラガイストが開発したエネルギーボックスが物体と融合する事で誕生する。
用語
- 宝
- ガイスターが狙い毎回話の軸になる様々なもの。ガイスターは主に地球のテレビ番組を視聴して情報を得ているのだが、異星人であり文化や価値観が異なるので、地球人が「宝」と(比喩表現を含めて)形容したものを価値がよくわからないまま奪おうとする。
- このため、コウタが祖父からもらったカメラ、電気、母親、小麦粉、夢、お金、煙草、映画など、「宝」とみなして奪おうとしたものは多種多様。普遍的な価値があるとは言えなかったり、そもそも実体のない概念なので盗めないということも多い。
登場作と扱われ方
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 初参戦作品。第4期参戦作品の第5弾として2018年12月に追加参戦。
余談
- 『勇者ライディーン』とは直接の関係はないものの、本作の企画を担当した井上幸一氏は「サンライズは勇者ライディーンから始まった[1]ので『勇者』と付けた」と語っている[2]。上述の通りサンライズ内部でも反対される逆境の中で、新しい路線に挑む決意の下に付けられたものとみられる。
- ガイスターは、『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』(未参戦)のダイノボット部隊がモデルであり、ガイスター四将の変形機構は、ダイノボットのものをそのまま流用している。
- 次回作である『太陽の勇者ファイバード』は本作の9年後が舞台になっている裏設定がある。