戒道幾巳

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戒道幾巳(Ikumi Kaidou)

戒道幾巳(かいどう いくみ)と読む。

天海護初野華とは同じクラスメート。寡黙な子供で、目立たない。しかし、東京タワーへ社会見学の際に東京全体がゾンダー化したの機に己の使命に目覚めた。彼の正体は赤の星で生み出された「生体兵器アルマ」の一人。幼き頃にジェイアークと共に地球へ逃れた。阿蘇山で偶然保護した戒道夫人によって育てられた。アルマはラテン語で「道具」または「兵器」であるが、別の言葉では「魂」の意。

使命に目覚めた戒道はゾンダリアン化したピッツァペンチノンを、元のソルダートJトモロ0117へと浄解。そして阿蘇山に眠るジェイアークを復活させ、機界31原種との戦いに望む。原種を元のゾンダークリスタルへと浄解し、目的を達成した。Zマスターとの最終決戦ではソルダートJトモロ0117と共にザ・パワーの暴走によりキングジェイダーと自壊したかに見えたが・・・。

しかし、ザ・パワーのエネルギーの反発で宇宙の果てに飛ばされたとき、宇宙収縮現象を目の当たりにして現場に直行。そこでは赤の星が生み出した三重連太陽系再生プログラムであるソール11遊星主天海護が戦っていた。そして護から物質復元装置のコアである「パスキューマシン」を託されたものの、護を追う遊星主の攻撃の煽りを受けて戒道は生身のままESウインドウを抜けて地球大気圏に放り出され墜落、パスキューマシンも砕けて地球各地へと散らばっていった。その後レプリ護と戦うGGGと接触し、知り得た事実を伝えて協力、パスキューマシンで創造されたレプリ地球に辿り着く。戒道は状況把握が出来たが、ソール11遊星主のパルス・アベルに発見・攻撃され捕縛されしまう。彼女にピア・デケムの生体コンピュータに接続され、ソルダートJに対する人質とされる。しかし、Jの尽力により自力で脱し、パルス・アベルに遊星主の目的は既に達していたことを伝え、ピサ・ソールを見届け幾多のダメージからついに昏倒。満身創痍のGGGとJやルネから、護と「勇気の誓い」と共に、ジェイアークのESミサイルで地球へと送り返され、再び家族である戒道夫人の元へと帰ってきた。

周囲に感情を見せず常に寡黙で冷静な性格であるが、それは異星で作られた生体兵器としての自覚から本来の豊かな感情を押し殺しているだけである。本人は「自分がいなくなっても誰も悲しまないように誰からも愛されることが無いように生きてきた」と語っており、内面は友人思いで心優しい少年である。なお動物好きな一面も。

「生体兵器アルマ」とは赤の星の指導者アベルのクローンを元に、ラティオの遺伝子情報を加えて能力付加された生体兵器であり、兵器としての最終目的は原種との対消滅であったとされる。アベルのクローンを元にしているため、同じくアベルのコピーであるパルス・アベルとは外見が良く似ており声も略同じ。また31体の原種を確実に仕留めるため男女計31体製作されていたが現在は戒道幾巳ただ一人が生き残っている。生体兵器として原種に対する浄解と探知能力を持つほか、自己防衛のための強力なサイコキネシスを持ち、またラティオの持つGパワーとアベルの持つ超能力の複合によって「絶対防御壁」を張ることが出来る。ただし絶対防御壁は大抵の攻撃をシャットアウトすることが出来る代わりにバリアを展開している間は動くことが出来なくなるため諸刃の剣でもある。能力の発露の際には、全身が赤く発光、頭頂にJを象った光輪を抱き、背には孔雀の尾羽に似た形状の光の羽が開く。この変化もパルス・アベルと同一。光の羽を開いた姿であれば飛行はもちろん宇宙空間でも生身での活動が可能である。また、ソルダートJ及びジェイアークはアルマの護衛として生み出されており、もし強大な戦闘能力を持つソルダート及びジェイアークが暴走した際のセーフティとして、アルマは自身が担当するソルダートJ及びジェイアークに対する緊急停止コードを実行する権限を持つ。護がサイボーグ凱に行っていたようにソルダートJに対してアジャストを行い回復させるといった力も持っている。

スパロボシリーズでは、GGGイベントでの出番はかなりあるのだが、明るい護と違い無口であまり他人と関わろうとしない性格の子供故か、これまでのところ他版権作品キャラとは全くと言っていいほど絡んでいない。

登場作品と役柄

αシリーズ

第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
声付き参戦。最後のDVDのセリフまで豊富。一連のガオガイガーイベントでは出番が多いのだが、終盤戦になると全く出番がない。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦W
今回はサブパイロットとしても参戦。覚える精神コマンドがソルダートJとトモロの精神を補完するので使い勝手がかなり良くなる。ついでにというかなんというか気合と覚醒を覚えるためWの精神バグ→覚醒による無限行動も使えてしまう。これはひどい。
スーパーロボット大戦BX
本作もサブパイロットとして参戦。担当声優の紗ゆり氏は2012年に亡くなったため、戒道としては初のライブラリ出演となっている。
本作では寡黙ながらも子供らしい部分が強調されており、ゲキ・ガンガーを真剣に見ていたりしていた。

単独作品

スパロボ学園
ジェイアークサブパイロット。ただでさえ硬く落ちにくいジェイアークであるのに、戒道の友情でようやく削ったHPを全快される。

パイロットステータス設定の傾向

精神コマンド

W
ひらめき直撃気合感応友情覚醒
BX
ひらめき直撃気合友情覚醒

人間関係

天海護
彼曰く「ラティオ」。同じクラスメートで、運命を共にする友達。生体兵器アルマとしては遺伝子データ上の父とも言える。次第に彼を「緑の星のラティオ」ではなく「地球人の天海護」として認めるようになる。
初野華
同じクラスメート。人懐っこい彼女には若干心を開いており、護と自分が宇宙から来た事を話し、FINALでは護を地球に連れて帰ると約束した。
ソルダートJ
自身の護衛であり、同じ目的を共にする同志。Zマスターとの戦いでは最期まで共にいる事を望んでいたが、遊星主との戦いの後には「もう兵器として戦わなくていい」と戒道を地球へと送り出した。
トモロ0117
同じ目的を共にする同志。最期の時までJ・アルマ・トモロの三人が共にあることを誓っていたが、FINALでは無言で戒道を一人地球へと送り出した。
戒道の母
育ての親。しかし、機界31原種の「腸原種」に身体を奪われて、戒道は戦ってしまうことに・・・。
パルス・アベル
ソール11遊星主のリーダー格。赤の星の指導者「アベル」のコピー。アルマがアベルのクローンにラティオの遺伝子情報を書き加えて作り出された存在であることから、生体データ上母(のコピー)とも言えるが、地球で育った戒道にとっては敵でしかなかった。

他作品との人間関係

闘士ダブルゼータ
BX』にて、阿蘇山火口で倒れていたところを発見し、彼をジェイアークに保護した。この辺からも戒道の隠れた優しさが垣間見える。
再加入フラグを満たした場合、エンディングでは人知れずスダ・ドアカワールドに帰ろうとしていた彼をJらと共に見送る。

名台詞

「テンペルム、ムンドゥース、インフィニ、トゥーム、レディーレ」
浄解の呪文であり、「ラテン語」である。直訳すると聖域、秩序正しい宇宙、無限、それから、直ちに、帰るとなる。
「僕たちは地球の子じゃない...いつか別れの時が来る。だから、僕は誰も愛さず誰にも愛されないように生きてきた」
「僕がいなくなっても誰も悲しまない...君のようにつらい思いをしなくてすむ」
養母に連絡を取らなくていいのかと尋ねられた戒道の台詞。原種との対消滅を使命に持つ兵器として生まれた戒道は、己の使命に目覚めると同時に養母に黙って姿を消した。
何も知らず育ててくれた養母を戦いに巻き込みたくない彼の優しさでもあり、「いってきます」と地球の家族に言うことができる護への嫉妬も混ざった言葉。
「ありがとう…地球の友達」
Zマスターと共に滅びようとするところに声をかけた護への返答。原種と共に消滅するのは彼の果たすべき使命だったが、赤の星の対原種用兵器に対してではなく、地球の友人として戒道に「死なないで」と言ってくれた護に対し、感謝した。
トモロ「J…アルマ…」
J「我々は最後まで一緒だ」
戒道「僕らの目的はこれで達成される…」(母さん…)
TV版における最後の台詞。第3次α、BXではDVE

迷台詞

「昔、母さんは! 拾ってきたテレビの調子が悪くなると、いつも! こうやって蹴飛ばしてたっ!」
「おかしいな? えぇいっ! 僕の力では威力が、ええぃっ! 弱いのか? えぇいっ!」
ドラマCD『宇宙の空は俺の空』より。ジェイアーク内に進入した生物「ポゲチュウ」によりトモロのコンピュータが狂い、妙な言動を取り始める。修理するために戒道はこの台詞を言いながらトモロを蹴り始める。クールな戒道というかアルマに珍しい突飛な行動。地球の暮らしの中で妙なことを覚えてしまったようだが、Jはこれを見て「地球人の暮らしの知恵」と感心していた。なお、この台詞から戒道家は天海家と違い余り裕福ではない事が分かる。

スパロボシリーズの名台詞

「…だが、いつかまた会おう。僕達が生まれた星の海で…」
『第3次α』のエンディングより。Jはルネと共に銀河へと旅立つ為、別れの台詞。原作にはなかった本当の別れの台詞でもあった。

余談

  • 勇者王ガオガイガーFINALの後日談ではGGGやジェイアークを助け出すために覚醒人ガオガイガーの技術を結集させて作り出されたガオガイゴーのメインパイロットになる設定が公開されている。