「機神咆吼デモンベイン」の版間の差分
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2013年8月21日 (水) 08:25時点における版
- 2006年5月18日 ~ 8月17日放映(WOWOW) 全12話
- 2003年4月25日 PCゲーム『斬魔大聖デモンベイン』発売
- 2004年7月1日 PS2ゲーム『機神咆吼デモンベイン』発売
- 初参戦スパロボ:スーパーロボット大戦UX(2013年)
概要
ニトロプラスより発売されている成人向けPCゲーム『斬魔大聖デモンベイン』(正確に言うと最初の文字は「“斬”の下部に“天”」と書く)並びにそれを移植した全年齢向けPS2版『機神咆吼デモンベイン』を原作とするテレビアニメ。クトゥルフ神話をモチーフに巨大ロボット、変身ヒーローものとしてアレンジした作品。
ストーリーは概ねゲーム版におけるルートの一つ(所謂アルルート)に準拠している。
なお、アニメ版名義とはいえアダルトゲームからの参戦は事実上本作が初となる(ただし、原作が成年向けである作品は『ゼオライマー』『イクサー』といった前例がある)。
ちなみに続編作品『機神飛翔デモンベイン』(未参戦)は15歳以上推奨とレーティングが下げられている。
ストーリー
科学と共に魔術理論が進歩し、急激に発展を遂げた世界。その世界の中心とも称される大都市「アーカムシティ」は、魔術犯罪結社「ブラックロッジ」に脅かされていた。
だがブラックロッジに対抗するため、覇道財閥は一体の巨大ロボット――「デモンベイン」を開発していた。
デモンベインの起動に必要な「力ある魔導書」の捜索を依頼された私立探偵・大十字九郎は、ブラックロッジに追われる一人の少女と出会う。
その少女こそが力ある魔導書、「アル・アジフ」そのものだった。
アルを巡る逃走劇に巻き込まれた九郎は、偶然発見したデモンベインにアルと共に乗り込む。
その瞬間からアーカムシティの、ひいては世界の命運を賭けた戦いの幕が切って落とされたのであった。
登場人物
大十字探偵事務所
- 大十字九郎
- 主人公。アーカムシティに住む三流私立探偵。デモンベインのパイロットとしてブラックロッジとの戦いに身を投じる。
- アル・アジフ
- 幼い少女の姿をしているが、正体は魔導書「ネクロノミコン」の化身。九郎と契約を結び、共に戦う。
覇道財閥
- 覇道瑠璃
- 覇道財閥の当主である少女。戦闘の際は司令官を勤める。
- ウィンフィールド
- 瑠璃に仕える執事。執事としても優秀だが、常人にして魔術師並の戦闘力の持ち主でもある。
- チアキ
- 覇道財閥に仕えるメイド兼オペレーター。技術者でもあり、デモンベインの整備も担当している関西弁の女性。
- ソーニャ
- 覇道財閥に仕えるメイド兼オペレーター。口が悪い少女。
- マコト
- 覇道財閥に仕えるメイド兼オペレーター。少女愛好癖を持つ大柄な女性。
- 覇道鋼造
- 覇道財閥の創始者で瑠璃の祖父。故人。UXで名前のみの言及ではあるが、別の意味で登場しているとも言える。
ブラックロッジ
トップ
- マスターテリオン
- ブラックロッジを統べる大導師。麗しい美貌の影に絶大な魔力を秘めた少年。
- エセルドレーダ
- マスターテリオンと契約した魔導書「ナコト写本」の化身。マスターテリオンに絶対の忠誠を誓っている。
アンチクロス
- アウグストゥス
- 魔導書「金枝篇」と契約している魔術師。アンチクロスのリーダー格である計算高い黒人。
- ティベリウス
- 魔導書「妖蛆の秘密」と契約している魔術師。道化師のような格好をした残忍で好色な死人使い。
- カリグラ
- 魔導書「水神クタアト」と契約している魔術師。骸骨の覆面をつけた筋骨隆々の大男。
- クラウディウス
- 魔導書「セラエノ断章」と契約している魔術師。小柄で短気な少年。
- ウェスパシアヌス
- 魔導書「エイボンの書」と契約している魔術師。技術畑出身の慇懃な紳士。
- ティトゥス
- 魔導書「屍食教典儀」と契約している魔術師。サムライのような服装の剣士。通称「ミスター武士道」。
- ネロ
- 魔導書「無銘祭祀書」と契約している魔術師。その凶暴さから幽閉されている。
構成員
- ドクター・ウェスト
- ブラックロッジの破壊メカ制作担当のマッドサイエンティスト。本作のコメディリリーフ。
- エルザ
- ドクター・ウェストが製作したアンドロイド。語尾に「~ロボ」と付ける。
- ブラックロッジ構成員
- 末端の戦闘員。
- リューガ・クルセイド
- ライカの弟。『UX』では通過ルート次第で名前のみ言及される。
その他
- ライカ・クルセイド
- アーカムシティの教会で孤児たちの世話をしているシスター。九郎とは大学時代からの知り合い。
- ジョージ、コリン、アリスン
- ライカの教会で暮らす孤児たち。SRW未登場。
- ネス、ストーン
- アーカムシティ治安警察の警官。SRW未登場。
- ナイア
- 謎めいた雰囲気を持つ古本屋の女店主。
- エンネア
- 九郎とアルが保護した少女。
- ルルイエ異本
- クトゥルーに関する魔導書の化身。アルと同じく少女の姿をしている。
- 旧神
- スーパーロボット大戦UXでは「???」名義。邪神と敵対する「正義の神」とも言うべき存在。
登場メカ (鬼械神)
覇道財閥
- デモンベイン
- 高位の魔導書によって招喚される神の模造品「鬼械神(デウス・マキナ)」を基に作られた巨大兵器。魔術的な鬼械神と機械的なロボットの中間の存在と言える。
ブラックロッジ
鬼械神
- リベル・レギス
- マスターテリオンが「ナコト写本」を用いて招喚する鬼械神。他の鬼械神を上回る絶大な性能を誇る。
- レガシー・オブ・ゴールド
- アウグストゥスが「金枝篇」を用いて招喚する鬼械神。大量のビーム砲を持った移動砲台のような機体。
- ベルゼビュート
- ティベリウスが「妖蛆の秘密」を用いて招喚する鬼械神。呪術による攻撃を得意とし、不死身の再生能力を持つ。
- クラーケン
- カリグラが「水神クタアト」を用いて招喚する鬼械神。伸縮可能の腕を持つパワータイプ。
- ロードビヤーキー
- クラウディウスが「セラエノ断章」を用いて招喚する鬼械神。超高速飛行が可能なスピードタイプ。
- サイクラノーシュ
- ウェスパシアヌスが「エイボンの書」を用いて招喚する鬼械神。クモかヒトデの様な外見の機体。スパロボではアイコンのみの登場。
- 皇餓
- ティトゥスが「屍食教典儀」を用いて招喚する鬼械神。剣による接近戦に特化した機体。
- ネームレス・ワン
- ネロが「無銘祭祀書」を用いて招喚する鬼械神。他の鬼械神を圧倒する巨体を持つ。
破壊ロボ
- 破壊ロボ(スーパーウェスト無敵ロボ28號)
- ドクター・ウェストが作成した巨大兵器。ドラム缶のような胴体と巨大なドリルが特徴。
- 量産型破壊ロボ
- 物語後半にブラックロッジが投入した自動操縦式の量産機。
- オリジナルの破壊ロボに比べるとだいぶ小型化されている。
- ゲーム版には、本機をベースにしたドクターウェスト専用機「ゾンバイオ」が存在する(アニメ版には未登場)。
- デモンペイン(スーパーウェスト無敵ロボ28號DX)
- ドクター・ウェストが作成したデモンベインの偽物。「ベ」ではなく「ペ」となっている。
邪神
- ダゴン
- 「深きものども」が信仰する海の邪神。クトゥルフの眷属神。原作ゲームでは妻とされるハイドラが存在するがスパロボでは未登場。
その他
- アイオーン
- アル・アジフが召喚する鬼械神。デモンベインと酷似した外見を持つ。スパロボではユニットアイコンのみの登場。
参戦作品と扱われ方
- スーパーロボット大戦UX
- 初登場作。アニメ版名義での参戦だが鋼屋ジン氏のTwitterによればスタッフはゲーム版もチェックしていた様子で、各所にゲーム版や小説版、続編『機神飛翔デモンベイン』絡みの小ネタが挿入されている[1]。
第2弾PVではスパロボシリーズとしては前代未聞のパンモロカットインを披露し、いい加減乳揺れには慣れたプレイヤー達を唖然とさせた。 - シナリオ面においては、アニメ版の描写不足だった部分を可能な限り拾い、それでも不足している部分を他参戦作品との大規模なクロスオーバーで補っているのが特徴。特に舞台が同じアメリカ(本作の世界観では「ユニオン」だが)の『HEROMAN』とはシナリオがほぼ同時に進行するほど絡む。また、もうひとつのデウス・マキナたちとは想像を絶するクロスオーバーが行われており、本作の世界観における要の作品のひとつとなっている。
- 驚愕するべき点といえば、アニメでは一シスターという位置に収められてしまったライカ・クルセイドの境遇が拾われているという点だろう。周囲も正体を察している節が見受けられ、プレイヤーの知らないところで戦っていた可能性が浮上している。こうした原作ゲーム版の設定が拾われていることについては発売前から示唆されていたのだが、蓋を空けてみれば原作は勿論、続編や外伝小説のネタまでもが取り入れられており、原作ファンの想像を良い意味で凌駕することになった。
主題歌とBGM
- 「人、神、機 -Man God Machine-」
- (歌:生沢佑一、作詞:渡邊カズヒロ・江幡育子、作曲・編曲:磯江俊道)
- オープニングテーマ。TVバージョンはフルバージョンにおける「歌い出し→3番」という珍しい組み合わせになっている。
- 「モダンローズ」
- (作詞・歌:いとうかなこ、作曲・編曲:村上正芳)
- エンディングテーマ。
- 他にも原作PC版、PS版、続編のそれぞれでテーマソングが作成されている。
これらもアニメ版と同じく生沢氏といとう氏が担当しているほか、PC版では紅白出場経験もあるハイトーン歌手の小野正利氏による曲も存在する。
- 他にも原作PC版、PS版、続編のそれぞれでテーマソングが作成されている。
- 「機神咆吼―交錯する刃金と刃金」
- 劇中BGM。主にデモンベインの出撃・戦闘シーンで流れる。UXにてデフォルト戦闘BGMに採用。
このBGMにボーカル入りアレンジを施したものがPS2版主題歌「機神咆吼ッ!デモンベイン!」である。 - なお、アニメ版のBGMは基本的にゲーム版から流用されているため、下記も含めて全てゲーム・アニメ共通のBGMである。
- 「破神昇華―渇かず飢えず無に還れ」
- 劇中BGM。レムリア・インパクト使用時などに流れる。UXでも必殺技イベント時に度々使用される。
- 「天才と何とかは紙一重というかむしろ完全に向こう岸」
- 劇中BGM。ドクター・ウェストのテーマ。UXでは非採用だがウェストがエレキギターを鳴らした際のSEとしてイントロが採用されている。
用語
各話リスト
話数 | サブタイトル | 登場メカ | 備考 | 再現スパロボ |
---|---|---|---|---|
第1話 | I AM PROVIDENCE | |||
第2話 | EVIL SHINE | |||
第3話 | REANINATOR | |||
第4話 | THE INVADERS | |||
第5話 | THE SHADOW OVER INNSMOUTH | |||
第6話 | QUO VADIS | |||
第7話 | BIG“C" | |||
第8話 | SHADOW IN THE DARK | |||
第9話 | THE HUNT | |||
第10話 | METALLIC WARCRY | |||
第11話 | THE RETURN OF THE SORCERER | |||
第12話 | STRANGE EONS |
主要スタッフ
- 原作
- ニトロプラス
- 制作
- Viewworks
- 監督
- 増尾昭一
- キャラクターデザイン
- Niθ(原案)
- 橋本秀樹、桜井正明(アニメーションキャラクターデザイン)
- メカニックデザイン
- Niθ(原案)
- 町田能彦
- シリーズ構成
- 黒田洋介
- 音楽
- ZIZZ STUDIO
余談
- 小説版の後書きによれば、本編の年代は「架空の1930年頃」とされており、覇道鋼造の若い頃を描いた外伝小説は19世紀が舞台となっている。
- よって、スパロボ参戦作品の中では、作中の時系列が最も古い。
- スパロボではヘビーユーザーとしてすっかり有名な緑川光氏だが、本作で主人公のライバルであるマスターテリオンを演じていることもあり、以前からこの作品のスパロボ参戦を熱望していたというエピソードも知られている。
- 主役機であるデモンベインは原作ゲームのシナリオライターである鋼屋ジン氏が『第4次』プレイ中にグルンガストに名づけた名前である事をTwitterにて語っている[2]。
- 参戦名義となったアニメ版は12話という短さもあって一部シナリオと多くのキャラクターがカットされており、またスケジュールの逼迫等が災いして作画やCGの質も良いとは言えずファンからは非常に評判が悪い出来であり、担当した脚本家がブチ切れ、あろうことか原作会社であるニトロプラスまでもがドラマCDやお祭りゲーを始め、公式で黒歴史ネタとして何度も弄っているほど。特に原作では主要人物の一人で、OPやEDに登場し第一話にもシルエットが出ているメタトロン(とサンダルフォン)が、第二話以降は存在をなかったことにされたところがネタにされていた。
- なおアニメ版のシリーズ構成だった黒田洋介氏は、斬魔大聖のファンブックで「アニメ化するなら俺なら2クール欲しい、1クールだと捨てる」(意訳)というコメントを残している。
- ニトロプラスがPC版を出した2003年に発売した『沙耶の唄』にも(こちらはシナリオライターが違うが)連想される程度にクトゥルフ神話の要素が入っている(こちらは18禁のとんでもなくグロテスクなゲームなのでプレイにはそれなりの注意が必要)。
デモンベイン公式サイトに掲載されている短編小説では『沙耶の唄』に登場したものと同種と思しきクリーチャーとアル・アジフ(アイオーン搭乗)が戦闘していた。- ちなみに『沙耶の唄』のシナリオライターである虚淵玄氏はPS2版主題歌『機神咆吼ッ!デモンベイン!』の作詞を手がけている。
- また『沙耶の唄』の主人公を演じているのは、デモンベインの原作PC版でマスターテリオンを演じた氷河流(ひかる)氏である。何の因果かUXにはヒロインと同じ名前の人物が登場しており、『命』に深い関わりがあるという共通点もあることから、時折ネタにされている。
- PC版はパートボイスだった為、コンシューマー機への移植に伴ってフルボイスになった際キャストの大幅な追加が行われている。
- それに伴い、PC版では別名義で出演していたキャストも大部分が表名義での出演となっている。
商品情報
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ゲーム