「カノン・メンフィス」の版間の差分
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2020年11月19日 (木) 22:12時点における版
カノン・メンフィス | |
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外国語表記 | Canon Memphis |
登場作品 | |
声優 | 小林沙苗 |
デザイン | 平井久司 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦K |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
---|---|
改名後 | 羽佐間カノン |
種族 | 地球人 |
性別 | 女 |
生年月日 | 2132年5月27日 |
星座 | 双子座 |
年齢 |
14歳(TV版) 16歳(劇場版) |
出身 | アイルランド |
身長 | 165cm |
体重 | 49kg |
スリーサイズ | B83・W60・H82 |
血液型 | AB型 |
所属 | 人類軍 → アルヴィス |
カノン・メンフィス / 羽佐間カノンは「蒼穹のファフナーシリーズ」の登場人物。
概要
6年前フェストゥムのアイルランド大襲撃で両親を失い孤児となっていたところを日野道生に拾われて人類軍に入る。寡黙な性格で任務を黙々と忠実にこなすが、それは両親を失ったことによる自己否定の表れで、「自分はここにいない」として意思を持たず他者の命令にただ従い、フェストゥム討伐に明け暮れていた。
人類軍の命令でフェンリルによって竜宮島とともに自爆しようとするが、真壁一騎の必死の説得により「自分の意思」というものを認識させられ、起動ボタンを押せずにアルヴィスに投降する。投降後はアルヴィスのパイロットとして戦う一方、一騎達と同じ学校に通い、また羽佐間容子の養子となり徐々に人間らしさを取り戻してゆく。北極の決戦の際には容子を母と呼ぶことを約束し、自らの意思でフェストゥムの因子を体内に注入してノートゥングモデルであるマークドライに搭乗する。最終的に激戦を生き抜き帰還。約束を果たした(その後、正式に彼女の養子となり、『蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH』では「羽佐間カノン」に改姓している)。
その出自・性格ゆえ一般社会とどこかズレており、竜宮島に来て当初は人類軍時代の癖が抜けきらず、しばしば天然ボケのような行動を見せた。人前で裸になる習慣がなく銭湯に困惑する場面も(欧米人では別に珍しくはないが)。当初は道生に魅かれていたが、後に一騎に思いを寄せるようになる。しかし、真矢を気遣って自ら身を引いた。
劇場版では髪を伸ばし、以前と比べ大人びた容姿となっている。高校生徒会の副会長を務めており、多忙な剣司に代わって実務を引き受けているため実質的な会長は彼女。新たな専用機であるマークドライツェンを駆り、歴戦の戦士として確かな技量を示す。
後天的にフェストゥム因子を得たためか天才症候群に関する描写はない。TV版の頃は自己否定を乗り越えたばかりであったためか変性意識も一騎同様ほぼ見られなかったが、劇場版においては怒りが表面に出やすくなっていた。これは、過酷な戦いの果てに漸く得た「居場所」を奪おうとする敵への怒りである。
「カノン」とは「音が生まれ変わってゆく音楽」という意味をこめて名づけられた。だがそちらの場合本来の綴りは「Kanon」。人類軍にいた時に綴りを「Canon」と間違えられたのがそのまま定着してしまったらしい。
また、設定年齢が一騎達と同じなので勘違いしやすいが、生年月日を他のキャラと比べてみると分かる通り、実は一騎たちより一つ年下で芹たち後輩組と同い歳。彼女が後輩組より一学年上のクラスにいるのは乙姫の進言によるもの。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦K
- 初登場作品。ゲーム中盤に道生と一緒に仲間になる。能力的には同じくマークドライに乗る咲良とどっこいどっこいで、攻撃力面ではそれほど劣らないものの命中、回避、防御面で不安の残る数値しかない。
- 仮にメインとして起用するのであれば、命中と回避にしっかりと補強してあげよう。そこまで手が回らない(回す気が無い)人は素直に援護役として。
- スーパーロボット大戦UX
- 序盤、一度だけ人類軍時代の彼女を操作可能。中盤で道生と一緒に仲間になる。第3部では羽佐間カノン名義になる。
- 今回は機体の取り合いをせずに済む。ベイバロン→ドライ→ドライツェンと2回も乗り換えることになるが、コンセプトはほぼ変わらないので育成方針について悩む必要はない。乗機共々良く言えばバランス型、悪く言えば売りがないので、第3部で追加されるクロッシング・システムによる底上げを生かしたい。
パイロットステータス
精神コマンド
特殊スキル
- K
- C・コード、切り払い、撃ち落とし、援護攻撃、援護防御、アタックコンボL2
- C・コードはノートゥング・モデルに乗った時のみ追加される。他のファフナーのパイロットに比べてレベルが低め。また、『K』には咲良が復帰した場合はバグでC・コードを持ったままベイバロン・モデルに乗せる事が出来るが、咲良が合体攻撃が使えなくなるという欠点がある。
- UX
- シナジェティック・コードL8、援護攻撃L2、援護防御L1、全体攻撃L1
- C・コードL1の習得レベルが30と遅い(それでもL1習得レベルが35の道生、40の後輩組よりは早い)が、ベイバロンに乗っている状態でも問題なく習得する。また、『K』とは逆に最終的にはC・コードL8まで成長する(他にL8に到達するには一騎と真矢、そして翔子だけである)。
人間関係
- 日野道生
- 上官であり命の恩人。実は恋心を抱いていた。
- 真壁一騎
- 彼の説得で自分の意思というものを意識する。密かに思いを寄せる。
- 羽佐間容子
- カノンを引き取る。徐々に親子の絆を築いていき、「母」と呼んだ。『UX』では条件を満たせば三人家族に。
- 春日井甲洋
- 翔子の服を着たカノンが、彼の覚醒のきっかけとなる。
- 要咲良
- 剣司に想いを寄せられる彼女を羨ましく思う。何気に剣司の元へ向かう咲良の後をこっそりつけてたりするが、皮肉にもそのために同化現象で倒れた彼女の第一発見者となった。その後、彼女のマークドライを受け継ぐ。また、彼女から日本語の読み書きを教わっていた模様。
- 小楯衛
- 彼に盆踊り…ではなく、ゴウバインのポーズを教えてもらう。剣司と咲良がラブコメやってる背景で衛とゴウバインのポーズを取っている姿はかなりシュールである。
- 皆城総士
- 生真面目な似たもの同士。合宿では妙に息が合っていた。
- 羽佐間翔子
- 共に容子の養子なので義理の姉にあたるが、カノンが竜宮島に来る前に死亡しているため当然面識はない。竜宮島に来てからは彼女の服を着ている。
- 『K』ではフラグ次第で翔子が生還するため対面したことになるが、カノン側の援護台詞以外に特にイベントはない。
- 『UX』では翔子生存時はカノンが仲間入りして間もなく翔子が復帰するのもあり、交流が幾度も描かれ家族へ至る過程が丁寧に描かれていく。蒼穹作戦後は正式に姉妹になり、EDでは妹として中々一騎にアプローチが出来ないでいる彼女の背中を押す一幕も。
- ショコラ
- 羽佐間家で飼われている犬。テレビ版~劇場版の間に躾をされ、彼女の忠犬としてすっかり懐いている。劇場版では彼女と行動を共にしている。
他作品との人間関係
- スウェン・カル・バヤン、ミューディー・ホルクロフト、シャムス・コーザ
- 『K』のファントムペインでの同僚。
- シン・アスカ
- 『UX』において自身がフェンリルを使い竜宮島諸共自爆しようとしたところを一騎だけではなく彼からも説得される。
- キラ・ヤマト
- 『UX』において道生の死亡時に悲しみをこらえて気丈に振舞おうとしたところを彼に「泣いてもいいと思うよ」と慰めの言葉を掛けられて、涙を流した。
- ソーマ・ピーリス
- 『UX』において自身と似たような境遇にある彼女に何かと気に掛けられ、翔子が仲間入りしていない場合はカノンがフェストゥム・ゲネを投与する瞬間にも立ち会っている。
- 矢島英明
- 『UX』において彼の「大切なのは自分が『どうしたいか』」という言葉に少なからず影響を受け、マークドライを動かすため、自身にフェストゥム・ゲネを投与する選択を選んだ。
名台詞
TV版
- 「…これでやっと、本当にいなくなれる」
- 第17話、フェンリルを作動させて自分諸共島を吹き飛ばす命令を何の抵抗もなく返答した後に。
- 「アイルランドだ。馬鹿にしてるのか貴様!」
- カノンを止めに来た一騎から「どこから来たんだ?」と聞かれて故郷のことを答えたが、その「ダブリン」の場所をドイツと間違えられて。カノンは一方的に話を打ち切ろうとしたが…。
- 「前はいた、今はもういない」
- 一騎に「お前はどこにいるんだ?」と聞かれて。過去の出来事――両親や友人を失ったことが切欠で、かつての一騎以上に自己を徹底して否定している。
- それは自らのみならず島を犠牲にしようとする人類軍の非道な作戦に対しても何の疑いもなく、何の感情もなく淡々と遂行する「人形」になってしまっていた。
- 「お…音楽の一種だ…」
「メロディーが、少しずつ生まれ変わる…そういう音楽だと母さんが…」
「お前一体…私に何をさせたいんだ!!」 - それでもなおカノンを信じ、爆発から3分まで説得させることを決めた一騎から「カノン」の名前の由来を問われて。一騎の意図が分からない彼女は感情を剥き出しにして怒鳴り返す。しかしその両目には涙が浮かんでいた…。
- 刻、一刻と爆発が近づく中、一騎は叫んだ。「お前はそこにいるだろ!?」と。その叫びに心を揺さ振られたカノンは…。
- 「何故…、私が切った…フェンリルのコントロールを…何故…」
「お前! 私を消すと言ったくせに、何故やらなかった!」 - ――彼女の目に映ったモニター表示。「OFF-MODE-LIMITED」――即ち、フェンリルを自身の手で解除した事にカノンは唖然とした。そして、一騎に問い詰める、何故自分を消さなかった、と。
- もしカノンが最後まで決められなかったら一騎は彼女を消していた。そうしなかったのは、カノンが自分の意思で「ここにいる」事を選んだからだった。
- 「待て…話を聞け…。 私の…話を…う…うう…」
- 一騎が立ち去った後も、カノンは自分の中の感情に戸惑いながら、暫く泣き続けるしかなかった。
- 「あのスイッチを切ったのは、あくまで作戦上の判断だ。 決してお前に説得されたわけではない」
- 第18話、竜宮中学校に新しく編入され、席の隣にいる一騎に向けて。もちろん一騎は呆気にとられた表情をしたのは言うまでもない。
- 「…それは命令か?」
- 第19話、食器洗いを終えた後の容子との会話にて。竜宮島で暮らすようになってからしばらくはこうした天然ボケめいた場面が多く見られていた。
- 「ゴウバイン…。 これが盆踊りか?」
- 第20話、衛から盆踊り…ではなく、ゴウバインのポーズを教わって。その後、咲良と剣司に止められてしまうが…。
- 「前は居たが、今はもういない!」
- 同話。こちらは甲洋の呼び掛けに対して。これは自己否定ではなく、翔子の事を指していると思われる。彼女のこの一言が切っ掛けとなり甲洋はスレイヴ型フェストゥムとして覚醒する…。
- 「なっ、何をする!?」
「えぇぇぇ! やめろぉぉっ!」 - 第21話にて。人前で裸になる習慣が無かったため、銭湯では真矢や咲良、弓子と離れた場所で一人シャワーを浴びていたが、逆にそれが3人のいたずら心を刺激してしまいセクハラの餌食となってしまった。合掌……
- 「私は…みんなと同じになりたい」
- 第22話、容子にフェストゥム因子が無いためにジークフリートシステムに適合できない事を話し、因子を埋め込む決意をする。
- 「たくさん、困った…たくさん、考えた…答えは、一つしかなかった。私はここにいることを、この島にいることを、選びたい!」
- 同話、因子の移植に周りが反対する中で、強引に器具を奪い首筋へ向けてフェストゥム因子を移植する。命令に従うことでしか自己を確かめることができなかったカノンが、初めて自分の意思での選択をした時であった。
- 「生きて、帰ってきたら…母さんと呼んでいいか…?」
- 第24話。蒼穹作戦に挑む前に容子に向けて。
- 「前はどこにもいなかった。だが今は、ここにいる!」
- 最終決戦にて、フェストゥムの問いに対して。仲間や義母との触れ合いでカノンは「自己の存在」を確かめることができた。上述の台詞と対になっている。
HEAVEN AND EARTH
- 「まだだ…! まだ私は…ここにいるぞ…!!」
- フェストゥムの猛攻により、同化されかける中でフェンリルの起動を迫られるが拒否する。
スパロボシリーズの名台詞
- 「UXの一員として配属された以上、彼らと共に戦うことが自分の役目」
「だが、先ほどの皆と共にいた時間を名残惜しく感じる自分がいる…。何故なんだ…?」 - 『UX』第2部第26話「THE SHADOW OVER INNSMOUTH」に於ける初戦闘時の戦闘前会話。アルティメット・クロスの一員になったことで、彼女に少なからず変化を齎したことが窺える。まあ、この直前までみんなで海水浴をしていたからとも言える。
- 「羽佐間翔子が戻ってきて皆、喜んでいる」
「おそらく私はあの場にいない方が良い…」 - 『UX』第27話シナリオエンドデモにて。一騎達が翔子の生還に喜んでいる中、カノンは独りその場を立ち去る。カノンが翔子に遠慮しているのは事実だが、「翔子が帰ってきた事で、ようやく得た自分の居場所がまたなくなってしまった」「翔子がいるのなら、自分はいなくなってしまった方が良い」という悲しみも垣間見える。
- しかし…
- 「それは竜宮島で過ごす上での、便宜的なものにすぎない」
「あそこは今も昔もお前たち家族の家だ。必要なら…私はあの家から出よう」 - 『UX』第28話シナリオデモにて。翔子から自分が容子の世話になっていることを聞いて。しかしカノンの孤独な境遇を察してか、翔子は「お母さんの事をどう思っているのか」と問い質し、カノンが容子を慕っている事を見極めた。そして、翔子もまた、カノンを新たな家族として温かく受け入れる事となる。以後、原作をなぞるシーンは必ず翔子が話に加わり、原作以上にドラマチックなシーンが続く。
- 「羽佐間翔子、ひとついいか?」
「今回は結果的に問題なかったが、あの場に現れたのは軽率すぎる」
「もし、お前がまたいなくなったら、その…」
「容子が、悲しむ…」 - 『UX』第2部第29話「燈火-ともしび-」シナリオエンドデモにて翔子生存時の追加台詞。同化が進行した甲洋を止める為に危険を顧みずに甲洋の前に出た翔子をこの言葉で注意するが直後に容子から「あなたがいなくなっても、私は悲しいわ…」と返されている。そう、容子にとっては翔子もカノンも大切な家族なのだから……。
- 「絆の深さなら、私と翔子も負けはしない」
「私たちも、その…お前たちと同じように…」
「姉妹、なんだからな…」 - 『UX』第35話シナリオエンドデモにて。カノンがマークドライを動かすためにフェストゥム・ゲネを投与しようとした出来事がきっかけで翔子とカノンの絆が一層深まったことに対し「ウチら姉弟に比べたらまだまだ」と張り合ったシズナに対して。
- 「うん!」
- 『UX』第40話エンドデモより。翔子の生存フラグが立っていると、姉となった彼女と共に家へ帰っていく。多くの戦いを経た先に、ほんの一時とはいえ姉妹としての新たな日々が始まったのだった。
- 「変わるというのは、誰かの許しを乞うことでもなければ、自分を捨てることでもない!」
「ここからいなくなろうとするな、来主操!」
操「けど、俺は痛いんだ…痛くてたまらないんだよッ!」
「ちゃんと最後まで選べ!その上で消えたいというのなら…」
「私たちが消してやるッ!」 - 『UX』における操との戦闘前会話。人類軍にいたころの自分を一騎が説得して変われたように、自己の存在を否定する操を説得する。この際、道生が生存していると操の台詞の後に「痛みすらも超える大切なものを守れ」と檄を飛ばしている。
- 「カリ・ユガよ!私たちは未来を選び続ける!これから先も自分自身の意志で!」
- 『UX』最終話でのイベントにて。過去のトラウマによってかつては自分の意思を持たず他者の命令にただ従っていたが、一騎たちと出会ったことで感情を取り戻し、その未来を無に帰そうとするカリ・ユガに「自分の意思」で反抗する。
- ――全てはカノンの新たな母親と姉と生きる未来をこの手で掴むために。
- (前に踏み出せ、翔子)
(自分で選ばなければ、道は何も変わらない) - 『UX』のED(翔子生存時)にて。奥手な姉の背中を押すしっかり者の妹のそれであり実に微笑ましい。