「電脳戦機バーチャロンシリーズ」の版間の差分
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− | + | 限定戦争に興じるに連れ、人類はムーンゲートの覚醒によって目覚めたムーンゲートを創造せし文明の残留思念「'''[[ダイモン (バーチャロン)|ダイモン]]'''」によって人知れず弄ばれ、やがて人類を滅亡の危機に陥れる最大の事件に直面していく……。 | |
== シリーズ一覧 == | == シリーズ一覧 == | ||
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:シリーズ第1作。1995年(平成7年)稼働。地球圏の存亡をかけた月面遺跡破壊作戦「オペレーション・ムーンゲート」に挑む。 | :シリーズ第1作。1995年(平成7年)稼働。地球圏の存亡をかけた月面遺跡破壊作戦「オペレーション・ムーンゲート」に挑む。 | ||
;電脳戦機バーチャロン エピソード #2.42 One-Man Rescue | ;電脳戦機バーチャロン エピソード #2.42 One-Man Rescue | ||
− | :シリーズ第1作のその後を描いた小説作品で、DN社の解体によって独立を余儀なくされたDNAと「S.H.B.V.D. | + | :シリーズ第1作のその後を描いた小説作品で、DN社の解体によって独立を余儀なくされたDNAと「S.H.B.V.D.」、それによって台頭する武装勢力「RNA」との戦い「サンド・サイズ戦役」を描く。 |
;電脳戦機バーチャロン FRAGMENTARY PASSAGE〈断章〉 | ;電脳戦機バーチャロン FRAGMENTARY PASSAGE〈断章〉 | ||
:『オラトリオ・タングラム』の少し前を描いた小説作品。電脳歴世界の3つの災厄([[シャドウ (バーチャロン)|シャドウ]]、アジム、[[ヤガランデ]])に関するエピソードがあり、最後の締めはプラジナー博士が製作したオリジナルバーチャロイド(ファイユーヴ、アイス・ドール、アプリコット・ジャム)で幕が下りる。 | :『オラトリオ・タングラム』の少し前を描いた小説作品。電脳歴世界の3つの災厄([[シャドウ (バーチャロン)|シャドウ]]、アジム、[[ヤガランデ]])に関するエピソードがあり、最後の締めはプラジナー博士が製作したオリジナルバーチャロイド(ファイユーヴ、アイス・ドール、アプリコット・ジャム)で幕が下りる。 | ||
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;とある魔術の電脳戦機 | ;とある魔術の電脳戦機 | ||
:『バーチャロンシリーズ』と小説『とある魔術の禁書目録』のコラボレーション小説。 | :『バーチャロンシリーズ』と小説『とある魔術の禁書目録』のコラボレーション小説。 | ||
+ | :時系列はオラトリオタングラムの後にあたり、物語の終結後に電脳歴世界から姿を消したタングラムが「とある」の世界にアクセスしたことによって生じた並行世界が舞台となる。 | ||
== SRWでの扱い == | == SRWでの扱い == | ||
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SRWではSEGAの開発スタッフによってパイロットの性格設定が作られることになった。しかし、パイロットたちの名前はあくまでコードネームにすぎず、パイロットの姿はグラフィックに映さないという形で、バーチャロンユーザーのそれぞれが抱くイメージを壊さないようにしている。 | SRWではSEGAの開発スタッフによってパイロットの性格設定が作られることになった。しかし、パイロットたちの名前はあくまでコードネームにすぎず、パイロットの姿はグラフィックに映さないという形で、バーチャロンユーザーのそれぞれが抱くイメージを壊さないようにしている。 | ||
− | パイロットの姿をグラフィックに映さない方法として、バーチャロイドに搭乗しているシーンでしか彼らの会話が発生しない、すなわち'''乗らなければ会話できない''' | + | パイロットの姿をグラフィックに映さない方法として、バーチャロイドに搭乗しているシーンでしか彼らの会話が発生しない、すなわち'''乗らなければ会話できない'''という設定で実現している。顔グラフィックウィンドウには『マーズ』作中のようにバーチャロイドの頭部を写しており<ref>ちなみに、バーチャロイドではない[[ダイモン (バーチャロン)|ダイモン]]の顔グラフィックはダイモン・オーブが用いられている。SRWでもこれが再現された結果、ダイモン・オーブは'''顔グラフィックとしては登場しているが、機体としては未参戦'''という妙な事態になっている。</ref>、ここにも配慮が見られる<ref>コラボ作品である『とある魔術の電脳戦機』は当然ながら例外。</ref><ref>SRW登場キャラクターでは、後年になって[[薔薇の三姉妹]]の3名のキャラクターデザインが発表されたが、こちらのデザインはSRW未参戦。</ref>。 |
− | また、一部のバーチャロイドは自我をもっているため、本当にパイロットがいない機体も存在している。上述したとおりパイロットの顔グラフィックにバーチャロイドのものを用いるスパロボでは、これと同じ理由なのか、それとも本当に「中の人」がいないからなのか判断がつかない場合がある。特に[[フェイ・イェン]] | + | また、一部のバーチャロイドは自我をもっているため、本当にパイロットがいない機体も存在している。上述したとおりパイロットの顔グラフィックにバーチャロイドのものを用いるスパロボでは、これと同じ理由なのか、それとも本当に「中の人」がいないからなのか判断がつかない場合がある。特に[[フェイ・イェン]]が「オリジナル」なのかどうかはファンの間で議論の種となっており、後年生まれた公式サイト「Inside The Gate」においてある程度示唆されている。 |
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+ | :ネットワーク化が進んだ結果、旧来の国家体制は存在価値を失い解体され、主権国家という枠組みが消失し、企業によって管理・運営されるようになった。 | ||
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:電脳暦の世界での「限定戦争」にて使用される巨大人型ロボット。[[月]]の先史文明遺跡「ムーンゲート」で発掘された「Vクリスタル」というロストテクノロジーを使用している。 | :電脳暦の世界での「限定戦争」にて使用される巨大人型ロボット。[[月]]の先史文明遺跡「ムーンゲート」で発掘された「Vクリスタル」というロストテクノロジーを使用している。 | ||
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2024年6月22日 (土) 11:58時点における最新版
『電脳戦機バーチャロンシリーズ』は、セガ(現・セガゲームス)が発売したゲーム作品。
概要[編集 | ソースを編集]
セガが開発した3Dロボット対戦格闘ゲーム。ゲームセンターで稼働10年以上たった今なお置いている店舗も多い隠れた名作。
世界観[編集 | ソースを編集]
従来型の政府に代わって企業国家が人類を支配する「電脳暦」と呼ばれる未来。この時代の人類は宇宙進出に失敗し、地球圏という限られた空間の中で生きることを受け入れ中世的停滞に陥っていた。
この時代は大規模な戦争は地球圏の限られた資源を潰し合う行為として忌避され、紛争解決の手段としては「限定戦争」というものが行われている。これはいわば「"ルールで管理された戦争"を行い、スポーツのような形で勝敗を決する」というもので、全てが商業ベースで進む電脳暦の世界では、この限定戦争は興行ビジネスとしても発展した。厳密なルールの元に行われる命の奪い合いを見世物として提供するわけである。
電脳暦90年代になると、企業国家のひとつであるDN社が限定戦争に新たなスタイルを提案した。それが「巨大ロボットを使って、ロボットアニメのようなカッコイイ戦争を行おう」というものであり、そこに用いられるロボットこそ「バーチャロイド」である。刺激に飢えていた地球人類はこの提案に熱狂した。
しかし、このバーチャロイドにはある秘密があった。実は人類はまだ巨大ロボットを作れるほどの技術を持てていなかった。バーチャロイドは、月で見つかった謎の先史文明の遺跡「ムーンゲート」を解析して作られたもの、つまりはロストテクノロジーの産物なのである。この技術にはいまだ未解明なブラックボックスな部分が多く、バーチャロイドは暴走の危険性があるロボット兵器だったのである。
限定戦争に興じるに連れ、人類はムーンゲートの覚醒によって目覚めたムーンゲートを創造せし文明の残留思念「ダイモン」によって人知れず弄ばれ、やがて人類を滅亡の危機に陥れる最大の事件に直面していく……。
シリーズ一覧[編集 | ソースを編集]
参戦作品[編集 | ソースを編集]
- 電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム
- シリーズ第2作。1998年(平成10年)稼働。タングラムへのアクセス権をかけた一大限定戦争「オラトリオ・タングラム」を戦い抜く。
- 電脳戦機バーチャロン マーズ
- シリーズ第4作。2003年5月29日発売。プレイヤーは特捜機動部隊MARZの一員として、限定戦争の裏にうごめく影に戦いを挑む。
- 「電脳戦機バーチャロン」シリーズ フェイ・イェンHD
- VOCALOIDのキャラクターとして知られる「初音ミク」とフェイ・イェンのコラボレーション企画。バーチャロン誕生15周年記念のサプライズ企画として2010年に誕生した。イラストやフィギュアとして展開されていて、基本的にはバーチャロン本編とは無関係なセルフパロディのお遊び企画である。
- 電脳戦機バーチャロン×とある魔術の禁書目録 とある魔術の電脳戦機
- シリーズ第5作。2018年2月15日発売。後述の小説『とある魔術の電脳戦機』のゲーム化で、ストーリーは同作の後日談となっている。
未参戦作品[編集 | ソースを編集]
- 電脳戦機バーチャロン
- シリーズ第1作。1995年(平成7年)稼働。地球圏の存亡をかけた月面遺跡破壊作戦「オペレーション・ムーンゲート」に挑む。
- 電脳戦機バーチャロン エピソード #2.42 One-Man Rescue
- シリーズ第1作のその後を描いた小説作品で、DN社の解体によって独立を余儀なくされたDNAと「S.H.B.V.D.」、それによって台頭する武装勢力「RNA」との戦い「サンド・サイズ戦役」を描く。
- 電脳戦機バーチャロン FRAGMENTARY PASSAGE〈断章〉
- 『オラトリオ・タングラム』の少し前を描いた小説作品。電脳歴世界の3つの災厄(シャドウ、アジム、ヤガランデ)に関するエピソードがあり、最後の締めはプラジナー博士が製作したオリジナルバーチャロイド(ファイユーヴ、アイス・ドール、アプリコット・ジャム)で幕が下りる。
- 電脳戦機バーチャロン フォース
- シリーズ第3作。2001年(平成13年)稼働。火星を舞台に「木星継承戦争」と呼ばれる戦いの顛末が描かれる。
- とある魔術の電脳戦機
- 『バーチャロンシリーズ』と小説『とある魔術の禁書目録』のコラボレーション小説。
- 時系列はオラトリオタングラムの後にあたり、物語の終結後に電脳歴世界から姿を消したタングラムが「とある」の世界にアクセスしたことによって生じた並行世界が舞台となる。
SRWでの扱い[編集 | ソースを編集]
『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』にてサプライズを兼ねたゲスト参戦のかたちでスパロボに初参戦した。参戦にあたり、作品イメージを壊さないように、セガの「バーチャロン」開発スタッフによるシナリオ・グラフィック・設定の監修が行われている。なお、戦闘時の不自然な動きは実際のプレイテクニックを再現したものである。
原作の世界観については「スパロボの舞台となる世界内で他作品の世界観・ストーリーと共存する」という形では扱われず、「バーチャロイドとそのパイロットたちが電脳暦の世界からスパロボの世界に転移してきて本物の戦争に巻き込まれる」という導入がとられている。ご都合主義なようだが、電脳暦の世界の月の遺失技術には「あらゆるものをデータ化して電脳虚数空間を経由して平行世界へと転送し、再度実体化させる技術」なるものが実在しており、バーチャロイドはこれを模倣することで作り出されている。そのため、バーチャロイドの動力機関が暴走して突然異世界に転送されるという事態は、設定上起こりうることなのである。[1][2]
設定全般の特殊性やシリーズの世界観における巨大ロボットの位置づけ(電脳歴世界での巨大ロボットは全てオーバーテクノロジーの産物)など、他の参戦作品の世界観・原作設定との兼ね合い上の措置と推測される。
パイロットについて[編集 | ソースを編集]
ロボット対戦アクションゲームであるバーチャロンシリーズでは、自分が操作することとなるバーチャロイドのパイロットについて細かく設定されていない。これは「ロボットの操縦者=プレイヤーであるあなた自身」という位置づけのためで、明確なキャラクター付けがなされるのはMARZのイッシー・ハッターなどNPCの場合や、漫画や小説などの他メディア展開の場合に限られる。
SRWではSEGAの開発スタッフによってパイロットの性格設定が作られることになった。しかし、パイロットたちの名前はあくまでコードネームにすぎず、パイロットの姿はグラフィックに映さないという形で、バーチャロンユーザーのそれぞれが抱くイメージを壊さないようにしている。
パイロットの姿をグラフィックに映さない方法として、バーチャロイドに搭乗しているシーンでしか彼らの会話が発生しない、すなわち乗らなければ会話できないという設定で実現している。顔グラフィックウィンドウには『マーズ』作中のようにバーチャロイドの頭部を写しており[3]、ここにも配慮が見られる[4][5]。
また、一部のバーチャロイドは自我をもっているため、本当にパイロットがいない機体も存在している。上述したとおりパイロットの顔グラフィックにバーチャロイドのものを用いるスパロボでは、これと同じ理由なのか、それとも本当に「中の人」がいないからなのか判断がつかない場合がある。特にフェイ・イェンが「オリジナル」なのかどうかはファンの間で議論の種となっており、後年生まれた公式サイト「Inside The Gate」においてある程度示唆されている。
関連用語[編集 | ソースを編集]
- 電脳暦
- バーチャロン世界における年号で、略称はV.C.。16進数で換算されており、09年の次は0a年となり、0f年の次で10年となる。
- 企業国家
- ネットワーク化が進んだ結果、旧来の国家体制は存在価値を失い解体され、主権国家という枠組みが消失し、企業によって管理・運営されるようになった。
- バーチャロイド
- 電脳暦の世界での「限定戦争」にて使用される巨大人型ロボット。月の先史文明遺跡「ムーンゲート」で発掘された「Vクリスタル」というロストテクノロジーを使用している。
- Vクリスタル
- ムーンゲートで発見されたロストテクノロジーの産物である大型結晶体。後に月以外の星でも発見される。
- DNA
- DN社が所有するコーポレートアーミーだったが、オペレーション・ムーンゲートの責任に伴い、DN社が解体された後は個人運営を余儀なくされるが、後に第8プラント「フレッシュ・リフォー」が最大のスポンサーとなる。
- RNA
- オペレーション・ムーンゲートによるDN社解体後に発足された軍隊で、第4プラント「TSCドランメン」の統括者アンベルIVによって纏められている。
- DN社
- 電脳歴において最大の企業国家であり、バーチャロイドを製造した企業でもあるが、ムーンゲートの暴走によって発動した「オペレーション・ムーンゲート」の全責任を負う形で解体されてしまう。
- 国際戦争公司
- 限定戦争全体を取り仕切る組織。
- 8つのプラント
- DN社の傘下にあった8つのバーチャロイド製造プラントで、DN社の解体後はそれぞれが独立した企業国家となり、DNAかRNAのスポンサーとして独自行動をとる。
- アジム
- オペレーション・ムーンゲート終結後、Vクリスタルを媒介にして出現するようになった「戦闘結晶構造体」。『フォース』ではアジムと同存在である「ゲラン」も出現するようになる。
脚注[編集 | ソースを編集]
- ↑ ドラマCD「COUNTER POINT 009A」では、オリジナルフェイ・イェンことファイユーヴ捕獲のために電脳虚数空間に突入したバーチャロイドが「バーチャロンがテレビゲームとして存在する(プレイヤーにとっての現実)世界」に迷い込んでいる。
- ↑ 前作に当る「CybeNet Rapsody」では逆に「バーチャロンがテレビゲームとして存在する(プレイヤーにとっての現実)世界」に住んでいた高校生2人が電脳歴の世界に落ち込むという事態が起こっている。(ファイユーヴの実体化シーケンスに巻き込まれたのが原因)
- ↑ ちなみに、バーチャロイドではないダイモンの顔グラフィックはダイモン・オーブが用いられている。SRWでもこれが再現された結果、ダイモン・オーブは顔グラフィックとしては登場しているが、機体としては未参戦という妙な事態になっている。
- ↑ コラボ作品である『とある魔術の電脳戦機』は当然ながら例外。
- ↑ SRW登場キャラクターでは、後年になって薔薇の三姉妹の3名のキャラクターデザインが発表されたが、こちらのデザインはSRW未参戦。
余談[編集 | ソースを編集]
- 過去に「バーチャロンの版元のセガとバンダイが合併してセガバンダイとなる」というニュースがマスコミを通じて発表され話題となったものの、結果的に白紙となった。その後、セガの路線変更(複数のゲーム機へのソフト供給へシフト)を経て、スパロボを通じバンダイ(バンダイナムコゲームス)と再びめぐり会った。何とも不思議な縁で結ばれていると思わざるを得ないだろう。
商品情報[編集 | ソースを編集]
リンク[編集 | ソースを編集]
- 電脳戦機バーチャロンシリーズ オフィシャルサイト
- inside the gate - シリーズの世界観設定とキャラクターの解説を網羅したデータベース。亙氏によると、「このページに掲載された情報は今後バーチャロンの世界を語る際のベースになる」との事。