「プレイステーション3」の版間の差分
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2012年8月26日 (日) 22:23時点における版
プレイステーション3(Play Station 3)
- 発売日:2006年11月11日
- 開発・販売:ソニーコンピュータエンターテイメント(SCE)
プレイステーション2の次世代機。略称は「PS3」「プレステスリー」。次世代DVDと言われた『Blu-ray Disc(ブルーレイディスク)』に対応した光学ドライブを採用している。
初期は多機能化を追求したあまりに生じた本体の高額化が問題視され(それでも赤字販売だが)、またソフトの面でも多くのキラータイトルを同じく高スペックが売りのXbox360に奪われたため(事前に発表されていたサードタイトルの開発中止や延期が相次いだ事も原因)、販売実績では苦しい戦いを強いられた。現在では廉価版の発売による本体の低価格化やソフトのラインナップの充実により、以前より普及は進んでいる。2011年現在はジャンルの住み分けの関係もあり主要ゲーム機の一角を確保している。
また、PS3やXBox360程度まで機種のスペックの上昇が見られた結果、それを活かせるだけのソフトを生み出すための開発費の高騰という問題は本格的に懸念されており、ソフト開発自体が据え置き機から携帯機へと主流の座を譲り渡しつつある。こういった流れの中、今後どのような販促戦略が取られていくのか注目される。また、PS2と異なり本体のマイナーチェンジで一部機能が縮小・廃止されていく点もある。
2010年頃からSCEはPS2のソフト供給を本格的に打ち切り、リメイク・移植を除く据え置き新作は基本的にPS3で出るようになっている。スパロボシリーズもどのハードを基幹とするのかが注目されている。
概要
基本仕様
メディアに「ブルーレイディスク」を採用し、USB端子も搭載。ソフト及びテレビが対応しているなら3D(立体視)映像の出力も可能。HDMI接続を採用、解像度は1920×1080(ただしPS3対応ソフトの多くは1280×720で製作されているようである)。
PS2とは違い2.5インチのハードディスクドライブが標準搭載であり、ゲームデータの記録・インストールやダウンロードしたデータの保存などをこれで行う。最新型のCECH-3000Bでは320GBのHDDが搭載されている。なお、市販の2.5インチHDDに換装して更に容量を増やすことも可能。SSDにも換装可能だがPS3ではメリットが少ない。
各種媒体で「仕様上の最大消費電力」として記載されているのは電源容量のことであり、実際にゲームをプレイしているときの消費電力は100W程度であるとされている。
後方互換性
初期機種はプレイステーション2用ソフトに対応したが、現在の機種は対応しない。コントローラーを除けばプレイステーション2と互換性があるが、初期機種のみコントローラーは別売り。プレイステーションのソフトには全機種が対応している。
HDD内でPSの仮想メモリーカードを作成可能で、PSソフトのセーブやロードはそれを仮想スロットに割り当てて行う。既存のメモリーカードを物理的にPS3へ読み込ませるには別売のカードリーダーが必要。
プレイステーション・ネットワーク(PSN)
PS3・PSP・PSVita共用のアカウントを作成しサインインすることで、プレイステーションストアでゲームやゲームの追加コンテンツ(DLC)等の購入、体験版や専用コンテンツの無料DL、オンラインでの協力/対戦プレイなどが可能となる。
ゲームアーカイブス
PSNサービスのひとつで、PSのソフトをダウンロード購入できるコンテンツ。CD-ROM版と比べて価格が安く、ゲーム起動にディスクが不要という利点がある。現在ではスパロボシリーズも購入可能。購入したPSタイトルはCD-ROM版とセーブデータの互換性を持つ。
なおPS以外の旧機種では、PCエンジンアーカイブスやネオジオステーションといったサービスが提供されている。
プレイステーション・ポータブル、プレイステーション・ヴィータ(PSV)とのリンク
リモートプレイ機能により、PSPでプレイステーション3を無線遠隔操作することが可能。またPS3一部の機能をPSPの画面上で行える。
PSPやPSVソフトのセーブデータ保存や、PSNで購入したゲームアーカイブスタイトル等のコンテンツのコピーもできる。ただし後者には複雑な制約がある。詳しくはPS公式サイトを参照。
アドホック・パーティー
PSNの機能のひとつ。PS3のブロードバンドネットワークを活用して全国のプレイヤーとPSPソフトでのオンラインプレイが可能となる。PSVitaは現時点では非対応。
その他メディア機能
インターネットブラウザーが搭載されており、ウェブサイトの閲覧が可能。
TV視聴・録画ユニット・トルネ(torne 2010年3月18日発売)を使用すると地上波デジタル放送の視聴、およびPS3のHDD(もしくはPS3に接続された外部HDD)への録画が可能になる。録画された番組はメモリースティックに書き出すこと(ダビング10対応)でPSPでの再生も可能。データ放送の受信機能は非搭載。
システムソフトウェア
インターネット回線や外部の記憶媒体、ゲームソフトを使用して、システムソフトウェアの更新ができる。セキュリティの更新だけでなく、不具合の改善や処理の向上などあるため最新にしておくのが良い。この点はPSPと同様。Ver4.00へのアップデートにより、PSVitaとの連動機能も追加された。
機種(日本国内発売機種のみ)
末尾の文字はHDDの容量違いを表す。機能的には変わらなくとも内部のアップデートが続けられており、基本的に新しい機種の方が故障もしにくい。ゲームの発売などに合わせた限定カラーなどが多数ある。
旧タイプ
- CECHA/B
- A(60GB)とB(20GB)が発売。価格59980円/49980円と高価で、ライトユーザーには浸透しなかった。ちなみに20GBは60GBとHDD容量が違うだけではなく、無線LANに対応していない。
- CECHH
- 40GBモデル。プレイステーション2との互換機能を排除し、消費電力・重量を削減、低騒音化。価格は39980円。
- CECHL
- 80GBに増量した以外は価格などに変化はない。この機種からコントローラーが付属。
新タイプ
- CECH-2000A/B
- A(120GB)とB(250GB)。機能を一新し徹底コストダウンを図った新型。筐体を変更、1kg以上軽量化し3.2kgに。省電力化も追求。ロゴも変更され「PS3」となった。なお、この機種から専用の電源ケーブルと縦置きスタンドが必要。価格は29980円/34980円。
- CECH-2100A/B
- 2000よりわずかに軽量化され、消費電力も低下している。
- CECH-2500A/B
- A(160GB)とB(320GB)。価格は29980円/34980円。
- CECH-3000A/B
- 160GB/320GB。価格は29980円/34980円→24980円/29980円。さらに軽量化・省電力化し2.6Kg、200wとなった。
シリーズ一覧
PS3専用ソフト
- 第2次スーパーロボット大戦OG
- 2011年発売予定だったが、延期され2012年に発売。
関連商品
- Another Century's Episode:R
- スパロボに先駆けて2010年発売。スパロボチームが開発に関わっている。
ゲームアーカイブスでダウンロード可能なソフト
- 第2次スーパーロボット大戦(CB版)
- 第3次スーパーロボット大戦(CB版)
- スーパーロボット大戦EX(CB版)
- 第4次スーパーロボット大戦S
- スーパーロボット大戦F
- スーパーロボット大戦F完結編
- 新スーパーロボット大戦
- スーパーロボット大戦α
- スーパーロボット大戦α外伝
余談
- 初代PS3でシステムソフトウェア3.21以前の場合、Yellow Dog Linux,Fedora Core等のLinuxディストリビューションをゲストOSとするマルチブートが可能だった。ただPS3でゲームをプレイする上では関係ない機能であり、マニア向け。
- 2011年4月にPSNシステムへの不正侵入事件があり、大規模な顧客情報の流出やPSNへの接続障害が発生した。PSN完全復旧に至るまで日本では約3ヶ月を要した。ソニーからは後日お詫びとしてユーザーにPS3やPSPソフト・コンテンツの無償提供が行われた。