ARX-8 レーバテイン

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ARX-8 レーバテイン(ARX-8)

東京での決戦で大破したアーバレストに代わり、宗介の乗機となったラムダ・ドライバ搭載のAS

標準の第三世代ASやその派生機が比較的細身のシルエットなのに対し、マッシブなシルエットを持つ。赤と白を基調にした、アルと宗介の静かな怒りを表すかのような色合いと姿をした機体。

名の由来は、北欧神話に登場する魔剣レーバテインより。本来はレーヴァテイン等「ヴァ」表記が読みに近いが、ARXシリーズのARX-6ハルード(ブッシュネルをベースにした実験機)、ARX-7アーレストの記載的特徴を引き継がせたとの事。

ARXシリーズには本来存在しない機体で、ミスリル壊滅後の建造のため正式にはミスリル所属でも無い。建造に協力したギャビン・ハンターが機体番号を付け、機体名はアルの自称である。東京での戦いで破壊されたアーバレストの残骸は日本政府に接収されたが、元ミスリル情報部のレイス並びハンターが共謀してAIアルのコアユニットを持ち去った後、ウィスパードのクダン・ミラの協力によりコアユニットを再起動させることに成功。機体設計はAIアル自身が行い(ただし、ミラの協力が大きかったと思われる)、ミラとハンターが開発に協力した)。当然ながら搭載AIはアル。

宗介とアルが敗北した相手、レナードの乗るウィスパード専用ASベリアルに対抗するための攻撃能力を追求しており、大型戦闘機や戦闘艦船並の出力を持つロス&ハンプルトン社の試作パラジウム・リアクター「PRX3000」を搭載。ガーンズバック以上のジェネレータ出力を、パワー重視の駆動系でフル稼働させる事によって、既存ASの常識を遥かに超えたパワーを叩きだす。

ジェネレーターの常軌を逸した大出力により膨大な熱が発生するため、後頭部よりポニーテール状の放熱柵(コダールタイプと同じもの)が飛び出し、機体冷却をカバーする。この時、莫大な余剰エネルギーの余波から、放熱索に白い光の粒子が発生する。

M9やアーバレストと同様に第3世代ASに属する機体ではあり、根本的な操縦系統などに大きな変化は無いもの、PRX3000の出力が4800kwに達しており、ASというカテゴリーから外れた出力を有する。 ラムダ・ドライバ無しでも80m近い高度まで跳躍するジャンプ力を持ち、跳躍での瞬間的な重力加速度は30G(航空機事故に近い程の衝撃)を超える。そのため、宗介は跳躍だけで意識を失いかけた。また足払いだけで敵ASを一回転させた上、敵ラムダドライバ搭載ASを素手で破壊してしまうほどのパワーを持ち、アルによって操作される2本の隠し補助腕すら装備しているなど、その戦闘スタイルはASの領域から半ば逸脱している。さらにラムダ・ドライバの補助により、10t級の兵器では到底扱う事のできない165mm多目的破砕榴弾砲(デモリッション・ガン)の使用が可能であり、機体性能や搭載兵装に関しては従来の第三世代ASを大きく凌駕する。初陣では試運転無しにも関わらず、3機のベヘモスと3機のコダールを6分足らずで撃破した。

反面、これらの圧倒的な能力を実現するために、試作型の大出力ジェネレータや駆動系、そこから発生する膨大な熱を処理するための大容量冷却システム、そしてラムダ・ドライバを搭載したしわ寄せが稼働時間と電子兵装の面に現れている。最大作戦行動時間がM9の5分の1(約30時間)と極端に短く、ECSを搭載しておらず、その他の電子兵装も最低限(アル曰く「サベージよりはマシだが、M6に毛が生えたような程度」)となっている。これらの欠点を補うためにはデータリンク等、電子兵装を備えた僚機との連携が不可欠で、「世界で二番目に強い機体」と称されるほどの絶大な攻撃能力を誇りながらも行動が制限されてしまっている。 更に、レーバテインでの戦闘機動は数秒事に自動車事故並みの負担がオペレーターに掛かり、負担も相当な物となっている。

また、この圧倒的戦闘力に対する敵の警戒も当然相当に高いものとなる為、まず正面から堂々とぶつかってくる相手も居ないという問題もある(実際、初陣でそのあまりの戦闘力を見たベヘモス1機が逃走するほど)。その為、劇中ではECS未搭載や稼働時間の問題もあってECS搭載のヘリに待機させておき、僚機で敵戦力のあぶり出し、および削りを行った後の最後の詰め的に投入される運用がなされていた。

機体強度の面でも問題を抱えており、M9ベースの骨格がジェネレータやパラジウムリアクターのパワーを受け止めきれておらず、作戦を重ねるごとに骨格への疲労が通常のASよりも早いペースで蓄積されている。このため、幾度かの作戦に投入された後には、実戦投入された直後のような激しい機動は出来ないであろうことが示唆されている。しかも補給が満足にできない困窮した状況のため、パーツの替えが無いに等しく、戦闘時間は極力短時間に限られている。

なお、この機体とは別にダミーのARX-8も開発されていた。こちらは簡単に言えばアーバレストに毛が生えたような性能で接収したレナードからも「つまらない機体」と評され、解体された。

登場作品と操縦者

Zシリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
初参戦で初の映像作品登場。中盤から登場する。
出撃時は緊急展開ブースター装備状態で出撃でき、出撃後にパージすればブースター無し状態となる。ちなみにブースターなしだと陸適応がS。格闘武器と射撃武器がきっちり4つずつあるが、最強武器は格闘。

装備・機能

武装・必殺武器

GAU-19/S 12.7mmガトリングガン
頭部に2門搭載された機銃。M9やアーバレストの頭部チェーンガンと同口径ではあるが、機構が異なっており、発射速度が向上している。ただし、ミサイルの迎撃や牽制に用いられるなど、その運用法に差は無い。
なお、GAU-19は、実在するゼネラル・エレクトリック社製のガトリングガンであり、V-22の固定武装などとして採用されている。
XM18 ワイヤーガン
M9やアーバレストのものと同型のワイヤーガン。両腕に計2基装備する。
セワード・アーセナル 165mm多目的破砕・榴弾砲(デモリッション・ガン)
本機の武装の中で最大の威力と射程を誇る武装。本来は建築物や構造物に対して使用される工兵用の破砕砲を戦闘用に転用したもの。ASが扱うには余りにも反動が大きすぎるため、ラムダ・ドライバ無しでは発射できない。しかしその反面、ラムダ・ドライバとの併用によってベヘモスをも一撃で撃破するだけの破壊力を有している。
長距離射撃時には着脱式の砲身を装着した「“ガン・ハウザー”モード(Gun-Howitzer Mode)」を取り、この際の最大射程は30km(ドラゴンマガジン掲載時は50km)にも達する。
性質上、妖精の羽との併用は基本的に不可能だが、自機の破損を厭わなければ発砲は可能。
天獄篇ではガン・ハウザーモードが全体攻撃で、トドメ演出としてリアルカットインがある。また着弾点指定型のMAP兵器版が存在。指定範囲は5マス、着弾点とその上下左右1マスを攻撃。
ジオトロン・エレクトロニクス GRAW-4単分子カッター
両膝のハードポイントに2振り装備される単分子カッター。M9等が用いるGRAW-2の後継に当たる装備で、収納時は刀身が折り畳まれている。膝に収納したままで刀身を展開(ニーカッター)し、膝蹴りと併用して攻撃することも可能。
ロイヤル・オードナンス M1108対戦車ダガー
M9やアーバレストが使用するのと同型の対戦車ダガー。ただしこの機体の場合、M9では兵装ラックが位置している脇には補助腕が内蔵されているため、収納箇所が肘に移されている。
アライアント・テックシステムズ M1097対AS用手榴弾
標準的な対AS用手榴弾。腰部に収納されており、補助腕を利用して投擲することも可能。
オットー・メララ 「ボクサー2」76mm散弾砲
宗介が愛用する「ボクサー」57mm散弾砲の後継。「ボクサー」も使用可能である。口径が大きくなった分、「ボクサー」よりさらに癖が強くなったが、至近距離での破壊力は他の追随を許さない。主に下記の妖精の羽発動中でデモリッション・ガンが使えない場合に使われる。
強襲
跳躍からボクサーを3連射し、単分子カッターで切り裂く。
ラムダ・ストライク
ラムダ・ドライバを起動しての連続攻撃。ボクサー3連射→単分子カッター連続斬り→ボクサー連射で間合いを開ける→デモリッション・ガンをガン・ハウザーモードで3連射→突っ込んで砲身で突き刺す→砲身ごと力場で吹っ飛ばし、デモリッション・ガンを至近距離で発射してトドメ。
妖精の羽
かなめから提供されたアマルガムのデータからクダン・ミラが完成させた追加兵装。羽という名称だが、飛行ユニットではなく、ラムダ・ドライバキャンセラーとでもいうべき兵装で、ラムダ・ドライバで発生する事象の全てを無力化する。これ自体にもラムダ・ドライバと同様イメージを固める必要があり、宗介は「消えろ」というイメージで発動させている。しかし、レーバテイン自身のラムダ・ドライバも発動不能になる(=デモリッション・ガンの発砲も実質不可能になる)、ラムダ・ドライバ以上に膨大な電力を消費するので、ただでさえ短い稼動時間が更に短くなるなど、急造故にか欠点も多い。

特殊能力

ラムダ・ドライバ
アーバレスト同様、バリアと攻撃強化の二種類が存在。

移動タイプ

サイズ

S

カスタムボーナス

特殊能力「ラムダ・ドライバ」の強化、出撃時アルのSP+15
サブパイロットのSPが増えるのはいいが、アルの精神コマンドでレーバテインの運用に直接役立つのは「狙撃」くらい。ΛDのおまけと考えれば悪くない。

機体BGM

関連機体

ARX-7 アーバレスト
ARX-8(ダミー)
本機のダミー機体。原作では解体されるが、天獄篇ではゲイツによって破壊される。なお外見はマップ上ではアーバレストと同じ。

余談

  • 原作登場前、本機の設定に関して(あくまでも冗談として)原作者の賀東招二氏が「マップ兵器が欲しい」「空Aになるようにしましょう」「移動後攻撃の射程は6以上。攻撃力もデフォで5000は欲しい」「強化パーツはスロット4つ」等々と発言している。マップ兵器はデモリッションガン・ガンハウザーモード、空AはXL-3緊急展開ブースター含めたフル装備状態で実現し、攻撃力は10段階までをすれば最弱武器でも5000、強化パーツはフル改造ボーナスを利用すればスロット3つ、移動後射程はアルの「狙撃」や強化パーツなどで1射程でも伸ばせば6になると、ほぼ実現した結果となった
  • 本機の名前案の一つに「エクスカリバー」があったが、「YF-19というエクスカリバーの名に相応しい機体が既に存在するから」という賀東氏の考えで没になった経緯がある。かなり苦心したようで、ダイサガラーだとかスーパー・アーバレストとかにしようとすら考えていたそうな。ちなみに名付け親は京都アニメーション所属の武本康弘氏。色々縁があって、共同で仕事をするようになっている。