テムジン 747J
MZV-747-J テムジン747J(TEMJIN 747J)
- 登場作品:電脳戦機バーチャロン マーズ
- 型式番号:MZV-747-J
- 分類:主戦闘バーチャロイド
- 頭頂高:16.3m
- 本体重量:不明
- リバース・コンバート形式:モードA-02
- 所属:特捜機動部隊「MARZ」
- 主なパイロット:チーフ
特捜機動部隊「MARZ」が制式採用する、主戦闘バーチャロイド。
超越公安組織であるMARZは、火星戦線における限定戦争の公正な進行・運用を維持すべく設立された部隊である、とされた。
その運用目的から、必然的に保有する武装に関しても、あらゆる敵対要素をその実力を持ってして排除する必勝の性能が求められた。
主力機体として採用された本機、テムジン747Jと呼称されるVRにおいては採算度外視のチューニングが施され、その傾向が顕著に体現されている。
機体の骨格部位には、元来シャドウ邀撃を主任務とする軍事組織である白檀艦隊「ホワイト・フリート」からの技術供与により、モードA-02でのリバース・コンバート形式を採用。従来のC.A.(企業傘下の軍組織)が装備する標準的なVRとは一線を画するポテンシャルを獲得した。
また、VRの根幹を成すV・コンバータは瞬間出力240%の励起機能を有するK9型を実装。
エドガー・グリンプらによるグリンプ・バインダーからフィードバックされた技術体系から開発された新型マインド・ブースターは、アンベルIV率いる打撃艦隊「フォース」所属のVRすらも凌駕する性能を獲得するに至った。
テムジン747Jは、兵器として明らかに不相応な性能を単一の戦闘単位であるVRに凝縮した、規格外の性能を秘めた超兵器である。
しかしながら、こうした単機での性能に特化するという歪曲したVR開発理念は、 いざ彼らが他の戦闘組織と相対する段に至ると、何ら特異な思想では無いという事を思い知らされるのであった。
(※テムジン747J 機体解説より引用)
原作である『電脳戦機バーチャロン マーズ』において、比較的序盤から使用可能となる主人公機的位置付けのバーチャロイド。
同作品において初期状態で使用可能なテムジン707S(型式番号MZV-707-S)の上位機種。
テムジン707J(型式番号MBV-707-J)シリーズは第二世代型VRの中でも屈指の性能を誇り、地球圏最強の呼び声高い傑作機だった。だが、勝手の異なる火星戦線においては評判通りの力を発揮できず、現地生まれの第三世代機を前にして予想外の苦戦を強いられ、この戦訓をもとに、最新鋭第三世代型のテムジン747(型式番号MBV-747)系が開発された。
MARZはこのテムジン系VRを改造したもの(前述のMZV-707-S 及び MZV-747-J)を主力機体としており、徹底したチューニングが施された機体は従来のVRをはるかに凌駕するポテンシャルを持つ。
テムジン747Jは隙も少なく手数を稼げるビームライフル、牽制の粋を遥かに超えた敵弾相殺ボム、反則的威力を誇るソードウェーブを兼ね備え、アーケード版(『電脳戦機バーチャロン フォース』)に登場する標準機体たちを自由自在に蹂躙する超兵器として君臨する。
この機体の性能と入手の容易さが、『電脳戦機バーチャロン マーズ』をして「テムジンゲー」と言わしめる一因である。
本機には性能面での向上を施したマイナーチェンジ版が存在し、MZV-747-J/Vという型番で区別されているが、残念ながらSRWには登場しない。
なお、機体名の「テムジン」はモンゴル帝国の初代皇帝チンギス・ハーン(1162年頃?~1227年)の本名から取られていると思われる。
登場作品と操縦者
- 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
- いるだけ参戦。クロスゲートの影響により、電脳暦の世界より召喚された。搭乗者(?)はチーフ。チーフの小隊長能力に「命中+10%」があるものの、第一線で活躍させる為にはある程度のテコ入れが必要な部分も。しかし陸・宇宙がSでEN消費25の全体攻撃持ち、隙の無い精神コマンド等、使い勝手は良好。
- スーパーロボット大戦K
- この作品より本格参戦。敵勢力からの機体も複数参戦する。陸・宇宙がSではなくなったのが痛い。しかしEN消費の少ないコンボ武器と作品中最長射程のP武器を兼ね備え、パイロットの精神も良好であり使い勝手の良さは本作でも健在。改造は終盤に参戦するテムジン Type a8に引き継がれる。シャドウとして現出した機体も登場する。
装備・機能
種別としてはリアルロボットである。バーチャロイドらしく、空中での格闘性能の低さが再現されている点もある。
テムジン747Jの主兵装は以下の3点。スパロボでは、これらのモーション単体や組み合わせで戦闘アニメが構成されている。
- 右腕保持装備・スライプナー Mk.6/mz(ニュートラル・ランチャー)
- 所謂ビームライフル。簡易式V・コンバータとも呼べる「Evドライブ」を2基タンデム接続している。テムジン747Aの兵装であるMk.6との最大の相違点は、MBV-707を彷彿とさせる大出力砲撃形態「ラジカル・ザッパー」の再導入である。
- 左腕内部兵装・パワーボム Mk5d
- 左腕部より生成・投擲されるエネルギー弾。テムジン747Aに装備されるパワーボム Mk5aでは目暗ましを主眼に置き、威力は雀の涙ほどであったが、本機の装備するこれは原作において異常な高性能さを誇り、標準的なVRであればボムの投擲のみで灰燼に帰する事が可能。
- 中央兵装・スライプナー Mk.6/mz(ブリッツ・セイバー)
- スライプナーの銃身部分にエネルギーを収束させ、両刃の剣に見立てて斬撃に使用、または収束させたエネルギー波(ソード・ウェーブ)を敵機へと発射する兵装。十文字に空を切り発射するターボ攻撃(強攻撃)はSRWでは何気なく発射しているが、原作ではライデンのレーザー攻撃に匹敵する圧倒的破壊力を持ち、なおかつ初弾命中後はフィールド中の全敵機を自動追尾する誘導弾となるという凶悪な性能を持つ武装である。
武装・必殺攻撃
- ニュートラル・ランチャー
- 横ダッシュRW→ターボRW。Kでは唯一の射撃兵器。Kで省かれたラジカル・ザッパーはこの武器で一緒に使われている。
- ソードウェーブ・フリーケンシー
- ターボCW。十字に空を切り、発生させたソードウェーブを敵機へ撃ち込む。原作での性能とは裏腹に、全体攻撃ではない。
- ブリッツ・セイバー
- 作品により性能が異なる。使い勝手は良好だが、欠点は空適正が無い点。強化パーツで補っていきたい。第3次αでは、ジャンプキャンセル時の敵機捕捉音まで再現されている。Kでは省かれたソードウェーブ・フリーケンシーを合わせて使っている。
- ラジカル・ザッパー
- ターボRW。スライプナーを自機の全長ほどに巨大化させ、敵小隊へ強烈なビームを撃ち込む。気力制限なし、EN消費25の全体攻撃であり使い勝手は良好。ヒット直前に一瞬停止が掛かるのは、原作でのリプレイ時演出を再現したもの。Kでは前述の通りニュートラル・ランチャーに統合。
- パワーボムMk5d
- ターボLW。第3次αではフォーミュラ・アサルトにおける牽制演出だが、Kでは単独の武器。移動後使用不能でEN消費もやや多いが、射程・威力ともに問題なし。トドメ演出では敵機を欠片も残さず粉砕するなど、原作通りの性能が表現されている。
- フォーミュラ・アサルト
- TLW→前DRW。目眩ましの後に突撃し、高速でのダッシュに乗せたビーム(通称前ビ)を撃ち込む。いわゆるボムジン→前ビの連携攻撃。第3次αでは、攻撃力と裏腹に何故かEN消費は0。余談だが、原作のテムジン747Jは(というよりマーズのほぼ全ての機体は)ダッシュ攻撃時の回頭性能が劣悪で、通常の操作ではここまで急には振り向けない。旋回保存と言う特殊な操作を行う事で可能となる。トドメ演出で指導終了(通常勝利ポーズ)。Kでは纏められている。
- ブルースライダー
- ファンが付けた通称は「サーフィン・ラム」。サーフボード状に変形させたスライプナーに乗り突撃する、テムジン747Jの必殺技。チーフの持つ魂とあわせ、ここ一番での爆発力を発揮することが可能。フォーミュラ・アサルト同様、VRの旋回性能が大幅に落ちているフォース/マーズのVR(第三世代VR)ではスパロボの戦闘アニメ程の旋回性能は持たない為、ファンからは「ここだけオラタン性能(第二世代VR)」などとも呼ばれる。こちらはトドメ演出で指導完了(パーフェクト勝利ポーズ)。
特殊能力
- 剣装備
- スライプナー Mk.6/mz(ブリッツ・セイバー)で切り払いが可能。習得可能な切り払いLvは作品により大きく異なる。
- 銃装備
- スライプナー Mk.6/mz(ニュートラル・ランチャー)で撃ち落としが可能。
移動タイプ
サイズ
- M
機体BGM
- 「In The Blue Sky」
- 初代作品であるアーケード版『電脳戦機バーチャロン』より伝統的に使用される、テムジン系列VRのメインテーマ。
対決・名場面など
- 対ダイモン
- 「K」にて敵勢力も含め、本格参戦(?)となった。この戦闘は何時になくアツイ。
関連機体
- テムジン747系列(MBV-747)
- 第三世代テムジンは、マーズ・クリスタルの影響下でも活動出来るよう改良されると同時に、外装甲の換装によって高い汎用性を得た。
スライプナーを主兵装とした747A、機動重視の747F、砲戦タイプの747Hと、テスト用に外装甲を装備していない747Tがある。
全体的に余裕をもった設計の本機種は運用面で融通が利き、また、MARZによる採算度外視の大幅なチューンナップによる出力向上にも問題なく対応し、その素性のよさを際立たせた。 - テムジン747HⅡ(MZV-747-HⅡ)
- MZV-747の砲戦タイプ。通常の商品型として流通しているMBV-747Hをベースに重火力、重装甲を主眼に贅沢な高性能部材を惜しげもなく注ぎこんで組み上げられた強化機体。
747J同様、こちらも一般機体以上のスペックを有するMARZカスタムである。
性能面での向上を施したマイナーチェンジ版が存在し、MZV-747-HⅡAという型番で区別されている。 - テムジン707S(MZV-707-S)
- 設立当初のMARZはその主力機体を巨大企業国家「フレッシュ・リフォー」から給与された第二世代テムジン(MBV-707)をベースにしたカスタム機体でまかなった。
アダックス社製のVOX系VRを導入することも検討されていたが、同社はMARZの存在そのものについて否定的な姿勢を示したため見送られた。
徹底したチューニングが施され、一般用よりもスペックは向上している。「マーズ」ドラマチックモードの初期所有機体。
性能面での向上を施したマイナーチェンジ版が存在し、MZV-707-S/Vという型番で区別されている。 - テムジン Type a8(VR-747 type a8)
- テムジン系列かつ、第三世代最強と目される。白虹騎士団の対シャドウ専用機。
余談
- ブルースライダー使用時などにチーフが口にする『MARZ戦闘教義』。第13番や24番など、スパロボでは幾つかの指導要綱が登場するが、これは原作には存在しないオリジナル要素である。原作では、主人公は一貫して一言も言葉を発さず、チーフも登場しない。
- テムジン747Jは、元々はアーケード版『電脳戦機バーチャロン フォース』に登場したテムジン747Aの色違いとなる予定だった。しかし、全身に巡らされた血管のような紋様がPS2の性能では綺麗に表現できなかった為、止むを得ず新規にカラーパターンを起こされ、導入されたという経緯がある。
- テムジン747Jの参戦作品は『電脳戦機バーチャロン マーズ』であるが、これまでスパロボで使用されたテムジン747Jの機体BGM「In The Blue Sky」は厳密には『電脳戦機バーチャロン マーズ』のものではない。
- スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2にて、リュウセイ・ダテをヒュッケバインMk-III・ボクサーに乗せ、Gソード・ダイバーを使用すると叫ぶ「グラビトン・サーフィン・ラム」の元ネタは本機または本機の系列機の必殺技「ブルースライダー」の俗称が元ネタである。
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