相羽ミユキ

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相羽ミユキ(Miyuki Aiba)

Dボゥイ(相羽タカヤ)の妹。テッカマンレイピア変身する。

本来、完全にラダムに寄生された彼女はDボゥイの敵として現れるはずだったが、彼女の身体はテッカマンに適していなかったために正気を保ったまま排除された。その時点で既に余命幾ばくもない状態だったが、ラダムと戦い続ける兄タカヤのために彼の元へ駆けつける。若干ブラコンであり、兄のタカヤに対し、兄妹以上の叶わぬ思いを寄せている。故に、タカヤとアキの関係には複雑な感情を抱いているが、健気に応援してもいる。

スペースナイツにラダムの情報を提供するが、ブレード不在時のスペースナイツ基地での決戦でアキ達を守るために立ち上がるも敵わず、実兄であるテッカマンエビル達に磔にされ凄惨なリンチを受けた後、自爆同然のボルテッカを放ち散っていった。

彼女の退場後に変更された新オープニングで、Dボゥイに抱きしめられる事無く花びらと化して飛散するカットが、その儚さと悲劇性を雄弁に物語っている。

ちなみに、(TV版では)全く色気のないアキの代わりを補うかのようにテックセット時は裸になる。また、設定ミスなのかミユキの血液型がA型なのにも関わらず、AB型である筈のDボゥイとアキが輸血を行う描写が存在する。

鈴木典孝による漫画版では設定が大きく異なり、TV版とは違った運命を辿る事となる。

続編の『宇宙の騎士テッカマンブレードII』では、故人ゆえに未登場だが、レイピアことミユキのテッククリスタルは兄・タカヤのブレードのテッククリスタル同様に、新生スペースナイツのエンブレムに用いられている。

名前の由来はシリーズ構成のあかほりさとる氏の夫人である漫画家の北川みゆき氏から。制作当時「今、一番不幸な女性といえば彼と結婚する事になった彼女であろう」という事でこの名前に決定されている。

登場作品と役柄

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦J
原作通りの展開で同じ声の人が持つ島に駆けつけるが、スペースナイツ基地での決戦がないため合流後もしばらくは無事。その後、後半でテッカマンランスと刺し違えるイベントがあるが、条件を満たしていればテックセットシステムの欠陥を無事克服して仲間に加わり、ラダムとの最終決戦にも同行する。なお、彼女の治療にはあのブラスター化の応用技術が用いられている……そう考えると、彼女の今後が結構心配になってくる。
スーパーロボット大戦W
今回も最初は大体原作通りだが、登場早々ゾンダーに取り込まれるという災難に巻き込まれる。その後、ゾンダーとの決戦でマイクの新武装を届ける形でスポット参戦として駆けつけるがこの時点で余命は克服されておらず、GGGアメリカへ戻る(なお、原作やJの時とは違い、自身が不完全なテッカマンである事実は伝えていない)。その後、第一部ラストでもヴェルターを援護すべく駆けつけるがテッカマンエビル地球へ叩き落されてしまう。フラグを満たしていない場合、ここで死亡した事になるが、フラグを満たすとこの後GGGアメリカに救助され、第二部終盤まで治療に専念していた事になる。そして正気を取り戻し、タカヤのためにラダム獣と死闘を繰り広げていたシンヤの最期を看取り、オメガと共にジェネシスに巻き込まれていたタカヤを救助して共に増援として駆けつける。EDではナデシコに配属となったユミ達には同行せず、GGGと共に宇宙へ旅立った兄とも別れてマイクと共にラダム樹の駆除に身を投じる。ちなみに彼女を仲間にする場合はカナード&ハイペリオン、イザーク&デュエルの参入とパワードレッドの追加武装を諦める必要がある。

パイロットステータス設定の傾向

精神コマンド

J
必中ひらめき突撃熱血気合
W
ひらめき集中突撃熱血感応

特殊技能(特殊スキル)

JW
底力L7援護攻撃L2援護防御L2コンボL2

人間関係

Dボゥイ(相羽タカヤ)
兄。ミユキは兄妹以上の感情を抱いている。
相羽シンヤ
兄。半ば彼に殺される形になったのだが、『W』では逆にミユキがシンヤの最期を看取る事に。
相羽ケンゴ
兄。
相羽孝三
父。
相羽夫人
母。「燃えた時計」ではミユキが赤ん坊の頃に亡くなったことになっている。
如月アキ
タカヤの恋人。ブラコンなミユキだが余命いくばくもないためか、2人の仲を応援していた。
ミレッタ・ルルージュ
タカヤからミユキの面影を重ねられている。タカヤ曰く似ているとのことだが、外見は全く似ていない。井上大助による漫画版では外見は似せており、鈴木典孝による漫画版では「ミリィは死亡したミユキのクローン」という設定で描かれた。
バルザック・アシモフ
原作では出会うことはなかったが、『W』では展開によっては彼と雷牙博士に助けられ、色々と面倒を見てもらっていた。バルザックはDボゥイがミユキの生存を知る事で彼が余計な心配をしてしまう事を懸念し、あえて彼の為にミユキが生きている事を黙っていた。健気である…。
モロトフ
J』では場合によっては彼と刺し違える。
少尉
第23話ゲスト。サハラ砂漠で倒れていたミユキを介抱した防衛軍の青年であり、彼女の美しさを見て「オフィーリア姫」(シェイクスピアの古典悲劇『ハムレット』のヒロイン)「ジャンヌ・ダルク」と称していた。スペースナイツ基地の居場所を「幾千もの山と、幾万もの谷を越えた向こうなんだよ」と例えて指し示すほどの詩的な青年であり、名無しのモブキャラでありながらも妙に印象的なキャラだった。なお、彼は第47話にて開花したラダム樹に取り込まれてしまっているが、あろうことかラダム樹を「その醜さとは裏腹に美しい」と文学的感動に浸って魅入っていた。

他作品との人間関係

アイリーン・キャリアー
J』ではノヴィス・ノアから駆けつけてミユキを治療した。
獅子王雷牙
W』では命の恩人。また、父親宣言されたり、口説かれたりもしているが特に後者に対してはやんわりと断っている。
神先未知
『W』では雷牙博士同様彼女にも世話になっていたようである。
ルネ・カーディフ・獅子王
『W』では雷牙の口説きを断る際に彼女の名前を出しているので、面識があったようだ。

名台詞

「私は…私はお父さんと同じ…排除された、不完全なテッカマンなの!!」
第14話、ようやく正気を保った家族と再会したDボゥイの前に待ち受けていたのは妹が余命いくばくもないというどうしようもないほど残酷な事実。このミユキの告白にDボゥイは絶叫する。
「海が…見たいな…」
「子供の頃、お兄ちゃん達と遊んだ砂浜…」
「大きな発電所や灯台があった、とっても綺麗な海だったわ…」
第15話、瀕死の状態のミユキに対し、アキとDボゥイに何かできる事はないかと問うと、彼女は幼い頃家族でよく遊んだ思い出の地に行きたいと答える。水着姿ではしゃぎ、ミユキが好きな花であるアマリリスが咲いていたそこは、テッカマンエビルと化したシンヤがブレードを暴走させるために利用した地でもあった。
「体のことなら心配しないで。でも…夜が明けてからにして…」
「夜は…月が見えるから…」
ミユキの頼みを聞き、Dボゥイはすぐに行こうと言うが、彼女はこの台詞で兄を気遣う。そして、ラダムへの恐怖と独りさ迷い歩く中眺めていた月を見たくない、と呟き一時の眠りにつく。わずかながらに流れる涙と共に…。
「ねぇ、お兄ちゃん。アキさんの事、好きなの?」
「隠してもだめよ?ほんとの事、教えて」
翌朝、思い出の砂浜で裸足で遊びながら、Dボゥイの傍にいたアキの事を問うた時に。
「そう…よかった。お兄ちゃんって、小さい頃から人一倍寂しがり屋だったでしょ?だからあたし、結構心配してたの。だって…お父さんもシンヤお兄ちゃんも…それにあたしだってもうすぐ……」
「でも、安心した!お兄ちゃん、一つ言っていい…?あたし、ちょっぴりアキさんにやきもち妬いちゃった。……ふふっ、嘘よ。冗談、冗談」
上の台詞の後、戸惑いながらアキの事を「かけがえのない仲間だ」と答えた際に。上部で安堵するものの、いずれ自分も死に行く運命にある事、そして死んだ後Dボゥイはどうなるのか…と憂うが、仲間がいると理解したミユキは兄の前に近寄り、屈託のない微笑みを見せる。完全に組織崩壊する一歩手前の、自らの身を押してまで……
「守ってみせる…アキさんを、お兄ちゃんの仲間を…!」
最後のテックセット時の台詞。なお、スパロボではミユキのスペースナイツに対する援護台詞として採用されている。
「あなた達に、殺させはしないわ…!タカヤお兄ちゃん…」
ミユキ、最期の台詞。この台詞と共に、ミユキはエビルらを道連れにせんと体内に秘められた反物質を解き放ち自爆する。その姿は、まるで炎に焼かれ天に召されたジャンヌ・ダルクのようであった……。
「フ…それはできない相談よ、兄さん」
「なぜなら、あなたたちはここでわたしといっしょに…」
死んでしまうのだから…!!
こちらは井上大助によるデラックスボンボン版より。コルベットの暴走によるフェルミオンミサイル迎撃に向かったブレードの隙をつくかのようにテッカマンエビルランスソードアックスを率いてスペースナイツ基地を襲撃、ミユキを出せと脅迫する。ソルテッカマンで迎え撃つノアルだが力の差は歴然としていた。スペースナイツを巻き込ませまい、とミユキは重傷の身を押してレイピアにテックセット、姿を現す。
「わざわざ出てきてくれるとはいい子だ。いっしょに帰ろう、レイピア。ゆっくりと…殺してやる…」と残酷に微笑むエビルに対し、彼女はこの台詞で拒絶。困惑する4人のテッカマンを道連れにせんとテックランサーを腹部に突き刺して自爆、凄まじい閃光が巻き起こった…。

スパロボシリーズの名台詞

「ボルテッカァァァ!!」
原作では言わなかったボルテッカ時の台詞。
「まあ、博士ったら…。またルネさんに怒られますよ」
W』の第18話シナリオデモにて「君はもうボクちゃんにとって29人目の子供のようなものだ。まあ、8人目の妻でもいいのだけどな」と発言した雷牙博士に対して。…もっとも、ミユキに手を出そうとしたらルネの前にDボゥイが黙っていなさそうだが。
「シンヤお兄ちゃんね…最後にお兄ちゃんにごめんって言ってた…」
「そして、このクリスタルの力で少しでも生きて欲しいって…」
『W』第52話にて彼女の口から語られたシンヤの最期の言葉。シンヤは最期までDボゥイに謝っていたのだった…。
「雷牙博士、未知さん、ありがとうございます…」
「あの日、失われるはずだった私の生命はお二人を始めとする皆さんに救われました…」
「こうしてテッカマンとしていつまで戦えるかわかりませんが私はやります…!」
「お兄ちゃんと皆さんと共に私の大事なもののために!!」
同じく『W』第52話での戦闘前セリフ。自分を助けてくれた人達への感謝の想いを胸に秘めて彼女は兄と同じ戦場に立つのであった。