ヴァルシオーネ

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ヴァルシオーネ(Valsione)

ビアン・ゾルダーク博士が、一人娘のリューネのために造ったヴァルシオンシリーズの2号機。ディバイン・クルセイダーズの中でも特別な女性型ロボット。

当初ビアンはリューネにヴァルシオンを与える予定だったが、彼女はヴァルシオンのデザインを「可愛くない」と気に入ってくれなかったため、わざわざ予定を変更してこの機体を作った経緯を持つ。武装はヴァルシオンと同等の物で、サイバスターの兵器「サイフラッシュ」を研究した「サイコブラスター」を搭載している。またテスラ・ドライブを搭載しており、単独での飛行も可能(OGシリーズより)。

人間の少女がそのまま人型機動兵器用の装甲を纏っているかのような姿が印象的で、往年の『美少女+メカ』モノをそのまんま巨大ロボとしてデザインした体となっている。各部の動力伝達に人工筋肉が使われており、あらゆる動作を柔軟に行えるだけでなく、表情までも変化させることができる。女性型の人型機動兵器は数あれど、ここまで徹底して人間に近づけた機体は他に類を見ない。これもまた、ヴァルシオンと同じく見た目のインパクト重視の結果であろう。

また機体にはビアンがリューネに宛てた重要メッセージが記録されており、そのプロテクトを解除するキーワードは時代劇にちなんだものとなっている。娘の時代劇マニアぶりを熟知している父の愛情の表れである。

長年コックピットの様子は謎であったが、DWにおいてダイレクト・モーション・リンクであることが判明した。

漫画『ディバイン・ウォーズ Record of ATX』ではヴァルシオンを20m級にしたような外装をまとって登場している(この外装はマサキとの一騎打ちの後、パージされている)。

リューネがラ・ギアスに召喚された際に強化改造されたヴァルシオーネRがある。

登場作品と操縦者

どの作品でも、リューネ・ゾルダーク専用機として登場する。OGシリーズでは現在でも後継機のヴァルシオーネRが登場していないため、本機が活躍している。

旧シリーズ

第3次スーパーロボット大戦
初登場作品。武器の威力が高く、サイコブラスターは1発のみの弾数式。回避能力さえ気をつければ使える機体。
スーパーロボット大戦EX
リューネの章の主力機体。ディバインアームとクロスマッシャー以外はEN消費式。ハイパービームキャノンはエネルギーを喰うので、サイコブラスターとの兼ね合いが問題。
第2次スーパーロボット大戦G
隠しユニット。第3次と矛盾するが、一時的にリューネと共に参戦する。最終話直前で離脱する。他作品と違い分身が無いので生存率が心配。ハイパービームキャノンはシャインスパークに200しか劣らない攻撃力を持ちながら最大5発も撃てる。しかしリューネに熱血がないのが残念。

OGシリーズ

スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION
換装武器を装備可能になり、サイバスターとの差別化がより顕著になった。スーパーロボットマニアのリュウセイは本機を「可愛い…!」と大絶賛しており、ラトゥーニを焦燥させていた。
スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION2
フル改造時のカスタムボーナスが『分身発生率+20%』になり、リューネに『最終与ダメージ+10%』という強力なエースボーナスが追加されるなど、総合的にかなりの強化が施された。
スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATIONS
リメイクに伴い性能も安定。ただしマップ兵器で敵機を撃墜した際の獲得PPが半減するようになり、サイコブラスターでの資金稼ぎの障害になっている。一応、ツイン精神コマンド修行を使うことで、PPの総量という意味ではこの問題は解決できる。修行を使えるキャラがメインパイロットのヒュッケバインガンナーとツインユニットを組めば、AMガンナーに搭乗したサブパイロットの分だけ、少し多めにPPを稼ぐことが出来る。
スーパーロボット大戦 OG外伝
基本性能はOGSとほぼ変わらないため、周りのユニットの性能インフレにより相対的な攻撃力不足に悩まされる。今回は主力ユニットの多さから出撃させるかは迷うところ。しかし、強制出撃もあるので、改造は欠かせない。

魔装機神シリーズ

スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL
本編では既にRになっているが、SFC版とは違い、「メモリアル・デイ」にて改造前のヴァルシオーネが登場している。

携帯機シリーズ

スパロボ学園
機体そのものやユニットデータは登場しないが、天使吹雪が本機をモデルとしたレプリカアーマーを所持。さすがに原作通りとはいかずとも、その火力は明らかに高校生が用いるには高すぎるものとなっている。

装備・機能

運動性は高めなのに対し、HPや装甲は低めとリアル系の性能を持つ。

サイバスターと比べると、アカシックバスターやコスモノヴァに相当する武装が無く、最大攻撃力では劣る。合体攻撃も実装されたことが無い。クロスマッシャーによる援護攻撃を活用したり、サイコブラスターで先陣を切って敵のHPを削り、後続の味方が楽に撃墜することが出来るように奮戦する戦法が主体となるだろう。

OGシリーズでは換装武器を装備できるようになり、汎用性はサイバスターより上になった。搭載する武器によっては、サイバスターを凌ぐ活躍も見せることも極めて容易だが、近年の作品ではサイバスターが強くなっている一方で、こちらは武器性能が上がっておらず、火力不足に陥っている。L5戦役からずっと使い続けていることを考えれば、旧型の機体としての扱いを受けるのも仕方ないだろう。

武装・攻撃手段

ディバイン・アーム以外は全て射撃武器。マップ兵器のサイコブラスターに目が行きがちだが、クロスマッシャーのおかげで反撃や援護能力に優れている点も見逃せない。

ディバイン・アーム
ヴァルシオン用の同名の武器をリサイズしたと思われる実体剣。OGシリーズでは換装武器になったため、他の機体でも使用可能。他の武器と比べると性能的な特色が少なく、使用頻度は低め。「アーム」という名称と、αまではグラフィックは描かれていなかったことから、「手刀」と勘違いした人も多いと思われる。
サイコブラスター
サイバスターのサイフラッシュをビアン・ゾルダークが研究して開発したマップ兵器。サイフラッシュとほぼ同等の性能を持ち、削りや稼ぎに使える。違う点は色がピンクということ。
なお、『Record of ATX』ではサイフラッシュを直接参考にしたわけではなく、ビアンが関係者から提供された情報を元に作り出したことが明かされている。
ハイパー・ビームキャノン
携帯しているエネルギー銃。ビーム属性で、基本的にEN消費型。第2次Gでは最強武器。OGシリーズでは換装武器になり、他の機体でも使用可能になった。
クロスマッシャー
ヴァルシオーネの必殺遠距離射撃武器。ヴァルシオンと同じ武器だが、両手でエネルギーを集中させて発射する点が異なる。OGシリーズでは8発の弾数制なのでサイコブラスターと使い分けられ、射程面の死角もなく気力も不要。援護に反撃にと使用頻度が高いので、Bセーブの習得も考えたい。反撃で手数を出す戦法を採るなら、リベンジとの相性も良い。

特殊能力

剣装備
切り払いを発動させる。OGシリーズでは切り払いがないので、所持しない。
分身
第2次Gでは無い。GBA版OG2以後は、機体フル改造時のカスタムボーナスで発生率を更に上げられるようになった。

移動タイプ

デフォルトで飛行可能。なおOGシリーズではテスラ・ドライブ内蔵。

カスタムボーナス

分身の発生確率+20%
採用作品では分身の発生率が50%なので、70%もの確率で発生するようになるため、囮役として極めて優秀。

機体BGM

「フラッパーガール」
リューネ・ゾルダークおよびヴァルシオーネのテーマ。作品によっては『フラッパー・ガール』と区切られている場合も。
「ヴァルシオン」
第2次スーパーロボット大戦Gで設定されているほか、GBA版OG2で選択可能。

関連機体

ヴァルシオン
サイバスター

商品情報

メモ

書籍の『スーパーロボット大戦OG -SECRET HANGAR-』では明貴美加氏によるリファインが紹介されている。もしSRWに登場することがあれば非常に興味深いデザインである。