シルヴィア・斑鳩・ミスルギ

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シルヴィア・斑鳩・ミスルギ
読み シルヴィア・いかるが・ミスルギ
外国語表記 英語表記:Sylvia Ikaruga Misurugi
登場作品 クロスアンジュ 天使と竜の輪舞
声優 東山奈央
デザイン 小野早香
初登場SRW スーパーロボット大戦V
SRWでの分類 NPC
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プロフィール
種族 地球人(マナ人類)
性別
年齢 12歳
所属 神聖ミスルギ皇国
役職 神聖ミスルギ皇国第二皇女
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シルヴィア・斑鳩・ミスルギは『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』の登場人物。

概要

神聖ミスルギ皇国の第二皇女。過去に遭った事故の影響で下半身不随となっており、マナの力で動く車椅子に乗っている。姉であるアンジュリーゼ(以下、「アンジュ」と表記)を慕っており、アンジュにとってもシルヴィアを事故から救えなかった事を後悔し気に掛けている程だった。

しかし、結局はシルヴィアもまた世界の歪んだ常識を盲信しきっており、兄ジュリオに唆された事も相まって姉アンジュに憎しみを抱くようになっていた。その上、シルヴィアには我が身の可愛さに主義主張を変える節が見受けられ、虎の威を借りる狐のような素振りも多い等「自己」というものが欠落しているようにも描かれている。

実は両足の怪我はとっくに完治しており車椅子無しでも歩けたのだが、周囲の人々に甘えて車椅子から降りようとせず、自身でも半身不随だと思い込んでいた。終盤、ミスルギ皇国崩壊の混乱の最中に再会したアンジュからその点を指摘され、彼女から突き付けられた銃口から逃れる為に自らの足で立ち上がる。同時に本当の意味で自分を案じていたのがアンジュだと悟り、涙を流した。

最終話では、自ら銃を取って仲間達と共に崩壊したマナ世界で逞しく生きる姿が描写されている。

登場作品と役柄

VXT三部作

スーパーロボット大戦V
初登場作品。NPC。概ね原作通りの扱いだが、アンジュの説教がミスルギ皇宮内ではなく時空の狭間となった影響で最終盤でのみ自軍部隊と同行する。
通常ルートでは一人だけ今後どうすればいいかわからずアンジュに相談するも睨まれるという締まらない結末となるが、困難ルートでは混乱が続く神聖ミスルギ皇国にて、旧体制を打倒するための市民グループのリーダーとなったという話が聞ける(直接は登場しない)など、原作最終話を踏襲したものとなっている。通常ルートEDがラスボス戦直後なのに対して、困難ルートEDはそれよりもっと後の時系列というのもポイント。
スーパーロボット大戦X
本作でもほぼ原作通りの扱い。第19話後およびDLC「アル・ワース食堂開店」後は出番がめっきり無くなるが、アンジュ達の預かり知らぬところでアウラからすべての真相を知り、最終話では原作最終話でのアーミールックで登場する。
困難ルートEDでは、原作とは異なった形でアンジュと和解する。

人間関係

アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギ
姉。敬愛し慕っていたが、ジュリオに唆された結果、彼女を恨むようになってしまう。
なお、シルヴィアの足の負傷は幼少期にアンジュと共に馬に乗っていた時に落馬した事によるもの。
原作・『V』では最後まで完全に和解することはないが『X』では最終的に和解する。
ジュライ・飛鳥・ミスルギ
父。
ソフィア・斑鳩・ミスルギ
母。
ジュリオ・飛鳥・ミスルギ
兄。正体が「ノーマ」であるアンジュを恨むように唆した。その意味において、シルヴィアの心を歪ませた張本人と言える。
なお、彼の死後はミスルギの唯一の皇族となったシルヴィアが皇帝に即位したものと思われる。
リィザ・ランドッグ
ジュリオに薬を盛っているところを見てしまい、眠らされて監禁される。
エンブリヲに救われた後は、逆に鎖で拘束し鞭で叩くなど奴隷扱いしていたが、その彼女からは「哀れな子」と評されており、逃げられる直前にジュリオを殺害したのがエンブリヲだと知らされる。
エンブリヲ
リィザに監禁されているところを救われ、「おじさま」と呼んで慕うようになる。
しかし、上記にあるようにそのエンブリヲがジュリオを殺した事をリィザから知らされ動揺。事実、マナの消失後に彼からは見捨てられてしまった。
V』では人質にされる等、明確に裏切られている。
余談だが、PS Vitaソフト『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞‎‎tr.』(SRW未参戦)におけるエンブリヲルートでは、シルヴィアもまたエンブリヲと同様に「きれいなシルヴィア」となってしまう。

他作品との人間関係

ルルーシュ・ランペルージ
『X』では彼に自身がモモカに送ったビデオメッセージが罠であることを一目で見抜かれた上に、面と向かって「信用に値しない妹」と酷評される。
枢木スザク
『X』ではアンジュを刺そうとした所を彼に阻止される。

名(迷)台詞

口を開けば兄に負けず劣らずのロクでもない台詞ばかりが目立つ。彼女が本当の意味で目が覚めるのは物語の最後の最後となる。

「馴れ馴れしく呼ばないで…貴女なんて姉でも何でもありません! この化け物!」
「どうして…どうして生まれてきたんですかァ? 貴女さえ生まれてこなければ…お父様も、お母様も、お兄様も、私も、みんなみんな幸せだった! 貴女がいなければ私が歩けなくなることは無かった…お母様が死ぬ事は無かった!」
「貴女が…全部奪ったんです、全部壊したんです! お母様を返して! この化け物…この化け物!! 大っ嫌い!!」
第9話ラスト。駆けつけた姉アンジュリーゼ(アンジュ)達に助かったとばかりに近づくも、隠し持っていたナイフでアンジュの上腕を切りつけ、本性を露にし、呆然とする姉に恨み言を叩きつけた。
露わになったシルヴィアの本性にはアンジュとモモカだけでなく、視聴者もまた衝撃を受けた。
「今日、お姉さまを捕まえました。とても凶暴で怖かったです。か弱い妹だった私もナイフをぶんぶん振り回していました。酷い扱いでした、まる」
第10話次回予告より。第9話がかなり暗い話な分、非常にブッ飛んでおり「お前のようなか弱い妹がいるか」と突っ込みたくなる事請け合いである。
「これは私を馬から落とした罪! これは私を歩けなくした罪! そして、これは生まれてきた罪です!」
第10話。処刑台に吊るされたアンジュを容赦無く鞭打つシルヴィア。彼女の姉に対する(筋違いな)恨みの根深さが垣間見える。
ちなみにこの時、車椅子に乗ったままかなり大振りで腰が入ったフォームで鞭を振るっているが、下半身が動かせない身体状況の筈なのに、苦も無くそれをやってのけている、という事は…?
「…酷い? このノーマが、汚らわしく暴力的で反社会的な化け物が、私のお姉様だったのですよ! それ以上に酷いことが、この世にあって!? 謝りなさい! 私がノーマだから悪いんです、ごめんなさいって!」
同上。モモカに鞭打ちを止めるよう懇願されるも、恨み言でさらに追い打ちをかける。直後民衆の中からそれに同意する声が次々と上がる。その中にはアンジュの友であったアキホの姿もあった…。
(あの人、もう来ませんよね…? これで良かったんですよね、お兄様…!?)
第11話冒頭、処刑場での騒ぎを思い出し悲鳴と共に跳ね起きるシルヴィア。兄と共謀してまでおびき寄せておいてこの言い草である。
「近衛長官…あなた、一体…!?」
「っ…助けて! アンジュリーゼお姉様ーっ!!」
同上、リィザの秘密を見てしまった事で思わず発した言葉。アンジュを自分自身で追い出しておきながら、助けを懇願するシルヴィアの図々しさがよくわかる。
「この役立たず! これは四巻ではありませんか! 私が持って来いと言ったのは三巻です!」
「この私に毒を盛るなんて…おじ様が助けてくれなければ一生目が覚めない所だったのですよ!」
「おじ様のお情けで生かして貰っている事を忘れたのですか!? このトカゲ女!!」
第19話より。クリスに案内された書斎でアンジュ達が目にした光景は、枷を嵌められた全裸のリィザを鞭打つシルヴィアの姿だった。第11話冒頭でリィザに捕まった後はどうやら毒を盛られ昏睡状態に陥っていたようだが、エンブリヲに助けられたことで完全に依存してしまったようだ。鞭打たれたリィザから呻きと共に反抗の視線を向けられるも、「口答えをしない!」とさらに鞭打つのだった。
シルヴィア「殺しに来たのですね、私を!? お父様を、お母様を、お兄様を殺め、最後に私を殺しに来た…そうなのでしょう!? 来ないで! この殺人鬼!」
アンジュ「ちょっと、話を…!」
シルヴィア「助けてください…おじ様、 おじ様ァ!!」
同話、リィザが視線を向けた事でアンジュに気付き、悲鳴を上げる。自分への報復に来たと思い込んだシルヴィアは一方的にアンジュを罵倒し、エンブリヲに助けを懇願した。
「大人しく牢屋に戻りなさい! さもなくば、エンブリヲおじ様に折檻してもらいますわよ!?」
第21話より。モモカにより牢を脱出したリィザに威嚇射撃をして。完全にエンブリヲに依存しきっており、リィザから呆れた様子で「哀れな子…」と返されてしまった。
さり気ないが、やはりこの時も車椅子に乗ったまま銃(銃身に剣が付いた、劇中の兵が用いている長銃)を苦も無く発砲しており、後に明かされるある事への伏線になっている。
「誰か! 私は第一皇女…いえ、女帝シルヴィア一世ですよ!? 早く私を助けなさぁぁいっ!」
第22話より。エンブリヲの世界融合の影響で世界中でマナが使えなくなったため、シルヴィアも車椅子が使用できずに誰もいない廊下で転倒。その時に周囲に向けてこう叫んだのだが、視聴者からはほぼ間違いなく失笑を買ったであろう内容となっている
兄ジュリオ死後、生き残っているミスルギの皇族はシルヴィアしかいないため、必然的にそうなるのは分かるが、彼女の国内処遇が明確ではなく不意打ち的に発言が飛び出したため、ネタ台詞としか思えない状態に。どこまでも他力本願なシルヴィアの性格を表しているともとれるが。
「知りません! そんな事…」
「私は何も悪くありません! こっちへ来ないで…」
第23話。混乱の中、皇宮の中にまで押し入ってきた市民達に助けを懇願された挙句、何故こんな大事になるまで放置していたのかと責任まで追及される。実際、シルヴィアは本当に何も知らないのだが、傍から見れば同じレベルの醜い争いである。
「私が歩けないのはご存知でしょう!? 歩けなくしたのはあなたなのですから!」
「助けて…助けてください…! 私はあなたの妹なのですよ!?」
同話。アンジュから自身の怪我が完治している事を告げられるが、それでも尚も助けを懇願するシルヴィア。業を煮やしたアンジュは妹の為に引き金を引く…。
「お姉様…」
同話。恐怖のあまり、シルヴィアは地を這いつつも立ち上がる。威嚇射撃という荒療治ではあったが、自分の足で立つことが出来た姿を見届け去っていったアンジュを想い涙を流した。
ちなみに、車椅子生活から通常の生活に戻るためには足の筋力を取り戻すためのリハビリが必要不可欠なのだが(動かない事で筋力が衰えていくため)、シルヴィアは(恐慌に陥っていたとはいえ)すんなり立ち上がり、短い距離ながら走ってもいる。マナの力で筋力が保たれていたのだろうか?
「死にたくなければ、戦いなさい」
最終話ラストより。レジスタンスと思わしき仲間たちと共に武器を取り、大人に虐げられる子供を助けた際に放った一言。
最後の最後でようやく自分の力で歩いて生きることを決意したシルヴィア。この言葉を放った時、もうかつてのように甘ったれの他力本願だった頃の姿はどこにもなかった。
それどころか、「マナ」と「アウラ」の消失により、現代地球に例えると電気と発電所がすべて消失した文明崩壊レベルの惨状の中、銃器を確保しレジスタンスを統率する女傑ぶりを見せる。
…ちなみに、姉に負けず劣らずの成長ぶりと、この時の姿が第9話のアンジュ同様のアーミールックスタイルであったために、ミスルギ皇族は女傑ばかりと視聴者から若干ネタにされている。
加えて、この時に出てくるレジスタンスのメンバー達の中に一人だけモモカのようなメイド服姿の女性が混じっており(ちなみに他のメンバーは軍服姿や私服の上に防弾チョッキ姿など「らしい」格好の面子ばかりである)、シルヴィアの成長ぶりの脇で一抹のシュールさを放っている(服装がモモカのものに酷似しているため、おそらくは以前からミスルギ皇族に仕えていた者であろうと推測される)。
ツッコミどころも無くはないが、頼れる仲間と、何より本人にこれだけのバイタリティがあれば、いずれは前述の「女帝」発言が世迷いごとでなく正しい意味で実現する日が来る…かもしれない。

スパロボシリーズの名(迷)台詞

(素敵です、お姉様…!)
V』最終話、ネバンリンナへ啖呵を決めたアンジュに対して。
「あ、あのお姉様…私は…」
『V』通常ルート最終話エピローグより。自軍部隊の他の面々が今後どうするかで具体的な道を挙げていく中、一人だけ姉に相談する。こういう所はによく似ている。
「もうすぐ私はジュリオお兄様によって処刑される事になるでしょう…ですが、私は少しも怖くはありません。だって、この胸にはいつだってお姉様がいるのですから。ただ最後に一目だけでもお姉様にお会いしたかった…さようなら、お姉様…。シルヴィアはお姉様の妹に産まれて幸せでした…」
X』第19話「決別」より。ビデオメッセージの台詞。一見すると普通だが、原作や『V』を体験済みのプレイヤーからしてみれば白々しい事この上ないと感じた人も多いと思われる。
事実、ルルーシュはこのメッセージを「悲しみを装う裏にドス黒い怒りと憎しみが渦を巻いていた」と評している。
もっとも、サブタイトルが上記のように「決別」であるため、原作などを知らずとも、何となく展開を予想出来たプレイヤーもいたと思われる。
「全員、諦めるな! 私たちの戦う意思は、必ずエクスクロスに届く! 戦って、未来をつかみとる!…私に続けーっ!! (お姉様…。あなたの強さ…信じています…)」
X』最終話、魔獣エンデと対峙の際に、召喚された聖龍妃を通してからのエール。
この時、タスクモモカは驚嘆している。