ゼオ・ガットラー
ゼオ・ガットラー | |
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外国語表記 | Zeo Gattler |
登場作品 | 宇宙戦士バルディオス |
声優 |
青野武(TV版) 柴田秀勝(劇場版・SRW) |
種族 | S-1星人 |
性別 | 男 |
誕生日 | 10月25日 |
出身 | S-1星 |
身長 | 190cm |
体重 | 90kg |
血液型 | O型(Rh-) |
所属 | アルデバロン軍 |
役職 | 総統 |
ゼオ・ガットラーは『宇宙戦士バルディオス』の登場人物。
概要
アルデバロン軍を統べる総統。
基本的にはアルデバロン人民(S-1星人)の未来を強く案じている愛国者で、軍内部のみならず国民からも人気の高い人物であった。しかし、平和主義者で武力に訴える手段を望まなかったレイガン博士とは反目しており、皇帝トリノミアス三世を暗殺した上でその罪をレイガン博士の息子であるマリンに被せたことによって、S-1星を名実共に支配する存在となった。
実際のところ、S-1星滅亡の危機を前にした状況でのレイガン博士のプランは理想主義的な感も否めず、ガットラーは暗殺という手段に問題こそあったものの、現実的な判断を下す広い視野も持ち合わせていたと言える[1]。
ガットラー自身は「S-1星の未来を切り開くためには、自分の信じる道こそが正しい」と固く信じており、そのためには前述のような暗殺といった非合法的な手段を講じることや、地球人類の大虐殺者としての汚名を被ることも厭わない覚悟を持つ。ガットラーの信念はS-1星と地球との間にある重大な秘密に気付いた後も揺らぐことは無く[2]、マリンとのS-1星の未来を賭けた最後の勝負においてもマリンの拳にまるで動じず、その覚悟の差を見せ付けた[3]。
また、ガットラーの副官であるアフロディアとは幼い頃に彼が引き取った養子の関係にあり、彼女には深い信頼を寄せていたが、そのアフロディアが命令に反して自身を銃撃した事に対しては、少なからず衝撃を受けていたようであった。しかし、ガットラーはマリンに感化されたアフロディアの行為を咎めようとはせず、最終作戦の後は一人、S-1星の民と共に姿を消した。
本作においてガットラーは、S-1星の民を救うためとはいえ地球侵略を行った張本人であるが、本作のストーリー全体の流れを通して見れば、彼は「もう一人の主人公」であると言える。
登場作品と役柄
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 初登場作品。劇場版で演じた柴田秀勝氏によって収録されている。
- 本作ではスカルムーン連合の一員として他の悪役組織の長と共闘。とはいうものの、相手はブッチャーやガガーンといった話の通じぬ外道が多く、常に苦労を強いられていた。
- そして、最終局面には冷凍睡眠をしている数億のS-1星の民を案じてガガーンの行為を止めるなど、僅かに「良い人」の描写が見られた。
- なお、最終的にはアフロディアの銃弾を受けた後、死に際を見せまいと一人姿を消す。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
アルデバロン全軍の総帥だけあって全能力がトップクラス。実は、回避・技量以外の能力値が『Z』の敵キャラの中でもっとも高いという恐るべき実力者。技量も1位の頭翅より5低いだけであり、総合力では『Z』の敵で最強。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
- Z
- 底力L9、戦意高揚、集束攻撃、気力+ (ダメージ)、Eセーブ、指揮官L4
- ガードを持っていないのが救いだが、その分気力の上昇率と攻撃力が高めになっている。集束攻撃があるため、全体攻撃が当たると小隊員が危険。
- おまけに最初からカンストしている指揮官の効果で、僚機やガガーン、ヒューギが手に負えなくなる。
小隊長能力(隊長効果)
- 命中率+20%/ダメージ-20%
- 『Z』で採用。ガットラーが堅い理由がこれ。底力補正とスピリットガットラーの装甲、92000という高いHP、さらに宇宙適応Sの相乗効果の所為でまともにダメージが通らない。おまけに、強化パーツの効果でバリアまで張って来る。
人間関係
- トリノミアス三世
- 主君。しかし、アフロディアと共謀して暗殺してしまう。
- レイガン博士
- 放射能濾過装置を開発していた科学者。軍部が提唱する他星への軍事侵攻には反対していたので、ガットラーとは敵対する。
- ガットラーの親衛隊の手によって殺害され、彼が開発に成功していた放射能濾過装置も破壊されてしまった。
- ローザ・アフロディア
- 部下。死亡した彼女の弟ミランとともに、ガットラーとは親子のような関係。男女としての関係もあるかのような描写がある。
- マリン・レイガン
- レイガン博士の息子で宿敵。
- ネグロス
- 彼に脅されてアフロディアを失脚させることに。一方、劇場版では意見の食い違いにより、彼を粛清する。
他作品との人間関係
- ベガ大王、テラル
- 『Z』での同盟相手。
- キラー・ザ・ブッチャー
- 『Z』での同盟相手。無秩序・無軌道に破壊と殺戮を楽しむ彼を危険視かつ嫌悪しており、内心では「快楽主義者の豚」と侮蔑していた。
- ガガーン
- 『Z』での同盟相手。ブッチャー同様に非道外道な彼を危険視。
- 後に共に再起を図る事を持ち掛けられるが、S-1星の民を平然と犠牲にするようなガガーンのやり方に加担できず、彼を撃つ。
- ヒューギ・ゼラバイア
- 『Z』での同盟相手。ブッチャーやガガーンほど非道ではないとはいえ、それでも彼を危険視していた。
- 黒のカリスマ
- 『Z』ではギルバート・デュランダルを介して受け取ったニュートロンスタンピーダーをガットラーに渡し、更にガガーンを唆して「汚染された地球もロマンチックだから」という、あまりにも身勝手かつふざけた目的の為に地球を死の星にさせようと企んでいた。
スパロボシリーズの名台詞
- (快楽主義の豚め。遊び気分で戦争をするか)
- 『Z』第17話太平洋ルート「青い放浪者」より。
- 他のスカルムーン連合の代表とは明らかに異質で、後先の事を全く考えないブッチャーの事を的確に表した表現である。
- (このような者共に地球攻略の主導権を握られては、我らが居住するはずの星までも破壊するやも知れん…最早手段を選んでいる時ではないか…)
- 『Z』第43話「運命と自由と」より。
- 「ワシはアルデバロンの総統だ。S-1星の民…そして、S-1星を貴様の好きにはさせん!」
- 『Z』第54話「魂の凱歌」より。S-1星の民すらも犠牲にしようとするガガーンを銃撃して。
- 「女だな」
「つまらん感傷で勝ちを捨てるとは、女の戦いだな」 - 『ZSPD』で、ゴッドシグマ破壊の千載一遇のチャンスを自ら手放したテラルを嘲笑するが、実際にテラルの中に封印した筈のリラは、理恵の命懸けの行動に心動かされていた。
搭乗機体
- 亜空間要塞
- アルデバロン軍の本拠地である超巨大宇宙船。なお、亜空間要塞の(TV版における)別名は「アルゴル」である。
- スピリットガットラー
- ガットラーの専用艇である最新鋭宇宙戦艦。第34話「地球の長い午後」において自ら乗り込み指揮した。
- スピリットガットラーII
- アルゴルの司令ブロックが分離した姿。亜空間要塞を失ったガットラーの最後の乗艦として、第38話「雷太よ 明日を救え!!」に登場する予定だった。SRW未登場。
脚注
- ↑ しかしながら、(本作のストーリー全体の流れを通して見れば)ガットラー率いるアルデバロン軍が、レイガン博士ら穏健派が開発した放射能濾過装置を破壊したことによって、「放射能で汚染されたS-1星が救われたかもしれない『もう一つの選択肢および可能性』を潰してしまった観が否めない」のもまた、事実である。
- ↑ しかしながら、ガットラーがS-1星の成り立ちに関する秘密を知った後では、部下のネグロスが地球に核ミサイルを放つのを止めようとする等、判断に迷いが見られることもあった。
- ↑ なお、ガットラーの設定身長からも分かるように、明らかにマリンとはかなりの体格差がある。これは「ガットラーがアルデバロン軍に所属する以前は、プロボクサーのチャンプだった」という裏設定があるためで、マリンの一撃がまるで効かなかったのも無理は無い。