ザ・パワー
ザ・パワー(The Power)とは、『勇者王ガオガイガー』、『勇者王ガオガイガーFINAL』に登場するエネルギー。
概要
木星に存在する時空をも超越した謎の無限エネルギー。初期名は「ジュピターX」。
バイオネットのハイブリット・ヒューマンを生み出し、木星探査艦ジュピロス5のメインコンピューター「ユピトス」に自我を与え、数万年の永き眠りについた超竜神を復活させ、幻竜神、強龍神のシンメトリカルドッキングを可能にした。獅子王麗雄と絆夫妻は肉体の死後、その精神が取り込まれている。また、敵である機界31原種もZマスターの復元に利用。『FINAL』最終話では、GGGは天海護と戒道幾巳の二人を地球に帰還させるために使用した。
その一方で、ザ・パワーは無限の力ゆえに制御不能なものであり、勇者ロボは戦闘後行動不能に陥り、Zマスターは内部で暴走させられ自己崩壊している。また、強大な力だけに国連はザ・パワーをエネルギー資源として活用しようと推し進めるが、その力を知る大河たちは反対している。結局、GGGの主力が三重連太陽系へ行った事で反対が押し切られる形になるが、強引な搾取方法が地球を壊滅させる切っ掛けを作る形になる。
現時点での「ガオガイガー」最新作である「プロジェクトZ」においては、木星内部に潜んでいたザ・パワーの化身「覇界王」が姿を表している。
正体
その正体は、宇宙の卵と言われるオレンジサイトを構成する、宇宙その物となるエネルギー「終焉を超えた誓い(オウス・オーバー・オメガ)」または「トリプルゼロ」が基底宇宙へと流れ出たもの。 これを成したのはソール11遊星主の一人であるカインが、新たな宇宙へ移住するために開いた次元ゲートと、パルス・アベルがダークマター収集のためにそれを広げて作った次元の裂け目が広がったことによる事故である。 ザ・パワーの源流というべき存在であるため、獅子王夫妻の魂もここに存在している。
「FINAL」の後、三十連太陽系の存在していたクラインスペースからギャレオリアロードを通じ、新たな宇宙=「ガオガイガー」の舞台となった宇宙へと帰還を試みたGGGがここに入り込むことになった。そこで麗雄が語ったところによれば、遊星主の遺した次元の裂け目が急激に広がり、オウス・オーバー・オメガが流れ出せば始原から終焉までの歴史が一瞬で経過し宇宙が終わってしまうという。
さらにこのエネルギーは極めて純粋なエントロピーの法則そのものでもあるため、その流れに逆らう知的存在の意志を飲み込むという作用がある(Zマスターも少なからずこの影響を受けていたと推測されている)。 これにより、流出を防ごうとした勇者ロボたちはその意思を飲み込まれ、ジェネシックガオガイガーは用いられている技術の類似性から端末機として乗っ取られ覇界王と化してしまうことになった。
登場作品
スーパーロボット大戦シリーズにおいては故人達の意思を伝え、システム的な援護を得られないキャラ達をも奮起させている。
αシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦α
- イデ、ゲッター線、ビムラーと同じ無限力の一つという設定。第42話「超勇者黙示録」のラストで、GGGが天海護と戒道幾巳を地球に帰還させるために使用したのはザ・パワーからゲートに変更されている。後に宇宙怪獣を殲滅するためにこの力を内包した木星をブラックホール爆弾としたことが、最終決戦にて大きな意味を持った。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦W
- 第22話「過去からの帰還者」と第25話「木星決戦!超重力の罠」、第26話「勇気ある戦い」のみの特殊能力。勇者ロボのHP、ENが毎ターン全回復、気力上限250。また発動時にイベントで気力が上限と同値になり、精神ポイントも全回復(この効果は勇者ロボ以外も受けられる)。
- スーパーロボット大戦BX
- 本格的に登場するより前にも、超竜神によってもたらされたものがオウストラル島の「馬の鞍」に存在し、多数の勢力での奪い合いとなる。
- その効果の程は「気力300で固定」。その為気力低下を伴う効果を受けても変動することがない[1]。初のお目見えは味方ではなく、敵として最後の戦いを挑んでくるブルーヴィクターであり、気力300による攻撃力をプレイヤーが味わわされる。後は例によって腕原種戦及びZマスター戦で勇者ロボ軍団がこの恩恵を受ける。
- 木星に存在するものも様々な勢力によって利用され、本作後半では「ザ・パワーの力で気力200以上になった敵」との戦闘が多々ある。
関連項目
- ゲッター線、イデ
- 『第3次α』ではこれらのエネルギーと同じ無限力の一つ。
- ELS
- 『BX』では母星を救うための旅路で見つけるものの、使い方を理解できなかったため助けを求め太陽系に飛来してきた。
- 覇界王
- ジェネシックガオガイガーが源流であるオウス・オーバー・オメガに取り込まれその端末と化した姿。