パラメイル
パラメイル(Para-mail)とは、『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』に登場する機動兵器。
概要
移動の為の飛翔形態「フライトモード」と対ドラゴン戦闘用の人型の駆逐形態「アサルトモード」に変形が可能。ノーマの少女達が対ドラゴン戦闘の為に搭乗する。
コクピットはバイクのように跨る形式をとっているが、搭乗者を操縦席に固定する為の装備は存在せず、風防となるカウルもない為、飛翔形態時は吹きっさらしとなる。駆逐形態では周囲の装甲に包まれる形で格納されるが、コクピットブロックの気密性がない。劇中では着水するだけでコクピット内に浸水していた。さすがに計器等は浸水しても大丈夫な様に対策はされている。この吹きっさらしのコクピットや気密性の悪さはノーマの人命を軽視しているということに他ならない。
搭乗者とはパイロットスーツの腰部に備え付けられているケーブルで有線接続しており、銃火器や剣と同期した動作を取ることが可能としている。また、通常はスーツと共にバイザーを着用するが新兵の多くは代わりにヘルメットを着用している。
各機体のメインフレームは共通だが、突撃型や高機動型、重装型といった異なるバリエーションが存在する。また、その機体の搭乗者によって自由に機体をカスタマイズすることが許可されている。このカスタマイズ用の装備はアルゼナル内にあるジャスミンモールで購入可能であるが、どこかで見たような装備が取り扱われている。
その正体はラグナメイルのデッドコピー機であり、古の民が強奪したビルキス(後にヴィルキスと改名)を基にして開発した物である。ちなみに、ラグナメイルもラグナメイルでフライトモード時は吹きっさらしでコクピットブロックの気密性が全くない。
兵士の逃亡を防止するため、出撃のたびに1回分の燃料しか搭載されない(それでも逃亡者が出た場合は僚機が追跡して撃墜するルールになっている)。
パラメイルの種類
- AW-GSX232(VV) レイザー
- ヴィヴィアン専用機。機動性強化の為に装甲を大幅に削減した出力バランスが悪くピーキーな試作機。腰部に左右一対の超硬クロム製ブーメランブレード「ブンブン丸」を備え、攻撃や防御の他にブーメランのように投擲して使用することが可能。
AW-CBR115 グレイブ
新兵用の量産機。通称「ノーメイク」。配属されたばかりの新兵は最初にこれへ搭乗する。カラーは白に近いベージュ。 量産フレームであるためか何種類かバリエーションが存在し、アンジュが初戦で乗ったものは汎用型のTYPE00。 他にも前衛向けで軽量フレームのTYPE01と後衛向けで背部武器が装備できるTYPE02が存在する。
- AW-CBR115(HL) グレイブ ヒルダ・カスタム
- ヒルダ専用機。カラーリングは赤。頭部に二本の角の装飾が加えられている。
- AW-CBR115(ML) グレイブ メアリー・カスタム
- メアリー専用機。TYPE01がベース、カラーリングはオレンジ。ヒルダがアーキバスに乗り換えた為、「お下がり」としてメアリーに与えられた。新兵であるメアリーに扱える様にデチューンされている。
- AW-CBR115(RS) グレイブ ロザリー・カスタム
- ロザリー専用機。TYPE02がベース、カラーリングは黄色。背部に連装砲を装備した中距離支援機。
- AR-CBR115(MM) グレイブ マリカ・カスタム
- マリカ専用機。カラーリングは水色。外見はノーメイクと同じだが、装甲と機動力が強化されている。
AW-ZZR520 ハウザー
重砲撃型パラメイル。両肩部のリボルバータイプの大口径砲が特徴である。他のパライメルとは異なり、コックピットのシートは背もたれになっている。
- AW-ZZR520(ES) ハウザー エルシャ・カスタム
- エルシャ専用機。カラーリングはオレンジ。基本装備に加え長距離専用のライフルを携行している高火力支援機。
- AW-ZZR520(CR) ハウザー クリス・カスタム
- クリス専用機。カラーリングは黄緑。クリスが金欠の為、ほとんどカスタマイズされていない。
- AW-ZZR520(NN) ハウザー ノンナ・カスタム
- ノンナ専用機。カラーリングは青紫。狙撃を得意とするノンナの特性に合わせ、サリア機と同じ長距離狙撃用管制システムを搭載している。
AW-FZR304 アーキバス
指揮官用パラメイル。固有武装としてアサルトブレード「ドラゴンスレイヤー」を所持する。下記の他にも、ピンクのカラーリングである第二中隊のエレノア機や、青のカラーリングである第三中隊のターニャ機が存在する。
- AW-FZR304(SA) アーキバス サリア・カスタム
- サリア専用機。カラーリングは水色。長距離狙撃用に強化・調整されている。
- AW-FZR304(ZR) アーキバス ゾーラ・カスタム
- ゾーラ専用機。カラーリングは紫。部隊を統率する指揮官用の機体で、通信・索敵、出力などが強化された高性能機。
- AW-FZR304(HL) アーキバス ヒルダ・カスタム
- ヒルダ専用機。カラーリングは赤。メイによってコスト度外視のカスタムが施され、重装甲化および軽量フレームへの換装、大破したゾーラ機の強化型エンジンの搭載によって超高性能化を達成している。
- AW-FZR304(VN) アーキバス バネッサ・カスタム
- 10数年前活躍していたメイルライダー・バネッサ専用機。カラーリングは赤紫。彼女の死後、ある人物の手により保存されていた。
関連用語
余談
- 飛翔形態の姿がライフルを機首とし、頭部の一部分が見えていることからかガンダムAGE-2そっくりである。
- 原作では機体の性能差は決定的な差であり、とても覆るようなことはないとされていた。その設定を生かしてか、原作のゲーム版では改造はスパロボのように基礎能力にプラスしていくという形ではなく、各フレームごとの初期値を基に調節して癖をつけるといったまさしくメイクをするような方式であった。各機体の紹介に「~~向けにセッティングされている」という記述が目立つのもそのため。
- 上位機体であるラグナメイルはレイザーよりも速くハウザーよりも硬い。武器依存である火力さえビームの方が強いと徹底した最終兵器仕様となっていた。
- 上述の通りパラメイルはエスカフローネなどと同様、気密など存在しないコックピットとなっておりスパロボでは宇宙空間などではどうなるかが話題となったが、ファンは開始前は「スパロボだし大丈夫だろ」位の感覚であった。
- 『V』ではシナリオ上で、旋風寺重工とその下請けであるナデシコクルーが関係している町工場が行った気密フィールド処理によって問題が解決されている。なおジャイアント・ロボの大作のようなフォローグラフィックは無く、アルゼナルのメイルライダー達は通常時と同じく宇宙空間でメットすら被らずに戦うため、気密フィールド処理は肉眼で見えないバリアタイプの装備と思われる。ただ「コックピット周りに穴が空いたら一瞬でオダブツ」と言及されているため危険度はかなり高い。メイルライダー達もそれは承知の上で「元からロクに装甲もないコックピットに座らせられて戦わされていたんだから今更だ」と割り切っている。