ホランド・ノヴァク

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ホランド・ノヴァク(Holand Novac)

TV版

反政府組織「ゲッコーステイト」のリーダー。過去に「アマチュア・リフ」の最年少チャンピオンとしてその名を轟かせたことから、若者のカリスマとしても名高い。冷静かつ熱い志を持ち、リーダーとして申し分なく仲間から信頼されているが、本質的には彼もまた未熟な人間である。[1]

ある事情によりノヴァク家を出た後、兄と共に塔州連邦軍に入隊したが、デル・シエロ殲滅作戦でヴォダラク教の人々を虐殺せざるを得なくなったことを機に軍から脱走。殲滅作戦で行動を共にしたエウレカと共にゲッコーステイトを立ち上げ、塔州連邦軍に反旗を翻した。その真の目的はコーラリアンとの対話・共存にあり、活動の一環としてray=outで世界の現実を人々に伝えつつ、目的遂行のために行動してきた。そしてゲッコーステイトとして世界を飛び回る中で、旧知のチャールズ、レイと壮絶な死闘を繰り広げる。そして、「アゲハ計画」の遂行者そして人類の指導者として立ち塞がる実兄デューイ・ノヴァクとの対立と葛藤を乗り越え、父親としてまだ見ぬ子と世界の為に戦う。

なお、公式プロフィールやスパロボの名前表記では「ホランド」。兄であるデューイ・ノヴァクとの兄弟関係を伏せた処置である。

主人公の兄貴分であり、ラスボスは肉親恋人は妊娠肉体を蝕む危険な機体に乗り、デューイとの決戦では敵の旗艦に単機特攻を仕掛けたあげく生身でボスに一騎討ちを挑むと言う、これ以上ないほど山盛りに盛り合わせた死亡フラグを華麗にへし折って見事原作終了まで生き残った恐るべき男[2]

劇場版

人民解放軍第303独立愚連隊隊長。TV版のビームス夫妻のような軍属の傭兵である。高い技術を持つKLFライダーとしてイマージュと戦い、その中でエウレカを保護するが、その裏には独自の目的があった。

TV版と比べると終始荒れたような性格になっている。それは彼を含めた劇場版の月光号クルーは、17歳の時に軍のとある実験に参加した際(これが劇中の「ドーハの悲劇」)、ハートの中に文字が刻印された月が浮かぶ世界を垣間見る[3]と同時にその世界における自分達と同じ年齢まで肉体が成長してしまったことに起因する。

元の世界に戻ったところを実験の主導者だったデューイ・ソレンスタムに救助されるも、成長速度が常人の3倍となっていたため、抑制剤「ダチュラ」で抑えながら戦っていた。しかし、その体は既に限界が近づいており、他のメンバーと共に自分達が生きることのできる世界を求めての「アゲハ神話」が実現した先に在る、ドーハの悲劇で垣間見た世界を「ネバーランド」と呼び、そこでなら普通に生きられると信じて必死で戦っていた。

しかし、レントンとの最終戦において、窮地で発動させたコンパク・フィードバック・システムが捉えたのは、戦場の端の月光号、その中にいたタルホに宿る命……我が子の魂だった。その子の体が常人と何らの変わりがないことを知らされたホランドは、その子が生きていく世界として、今の世界を肯定するに至った。

なおこのTV版と同じ容姿のホランドは、孤児であるため名前がなく、元々は認識番号で呼ばれていた。愚連隊のメンバーに殺害されたらしい「ホランド・ノヴァク」と言う男[4]から名を奪っている。

登場作品と役柄

Zシリーズ

スーパーロボット大戦Z
ランド、ジャミル、ゲインらと共に大人の男で飲み友達として描かれるが、原作同様エウレカのことに拘り過ぎるあまり、中盤レントンに対して理不尽なほどきつく当たる。その身勝手な振る舞いが他作品キャラに呆れられる一幕もあったが、ジャミルに諌められたこともあり、最終的には和解している。
その後、子供が出来たことが部隊内に知れ渡ると、おっさん仲間のランドやゲインに「人生の墓場」に入ったとからかわれ、声優ネタでドロシーに「父ちゃん」と呼ばれるなどされている。能力的には主役級の待遇を受けており、専用小隊を持ち、自身の能力、乗機の能力共に高く、ザコ殲滅からボス撃破まで手広く行える。
有用な小隊長能力も併せ、オーガス組と並んでリアル系屈指の強さを発揮する。戦闘前会話でもレントン共々主人公扱いされているなど、かなりの優遇。
なおネタバレ回避のため名前は一貫して「ホランド」名義で参戦(クリア後にキャラ辞典には詳細が追加される)。
第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
劇場版名義で登場。ほぼ原作どおりの役割を担う。序盤で何度かスポット参戦し17話の裏部隊ルートで(表部隊ルートの場合は20話から)正式参戦する。Zと同様に能力は高いが33話で離脱する上に、帰ってくるのが最終話手前の49話なのが痛い。立場上、終盤まで他作品キャラクターとの交流や絡みはほとんど無し。ちなみに顔グラフィックの大半は前作からの流用だが、叫びのグラフィックが変わっており、さらに狂ったような笑顔のものが追加されている。EDではレントン達に謝罪をして何処かへと去っていった。前作と違い戦闘前会話で主人公扱いされなくなった(前作とは別人ではあるが)。
第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
レントンとエウレカに酷い仕打ちを行ってしまった贖罪として、定期的に二人の様子を見に行っていたり中盤でZEXISに情報を与えるなどの行動をする。本人曰く体は殆ど動けない状態のようだが、黒の騎士団ルート54話では無理をしてまで増援に駆けつけ、そのまま自軍に参入する。またこの場合、58話では死を覚悟してイノベイターの軍勢に立ち向かうなど原作や破界篇の時とは比べ物にならないくらい男前な姿を見せてくれる。更にその直後に刹那のトランザムバーストを受けて細胞異常が完治するというまさかの展開が待っている(尤も本人は何が起こったのかイマイチ理解していないようであるが)。今回は乗機が射撃武器オンリーのターミナス type B303SPのみを使用することになるので、安心して射撃にPPを注ぎ込もう。黒の騎士団ルートEDでは自分の子供の子守をエウレカに頼んで、ハイム農場の畑仕事を手伝う模様。なお、ゼロレクイエムルートに進んだ場合は全く登場しない。
第3次Zでは作品そのものがリストラされているものの、ゼロレクイエムルートが正史扱いとなっているのでおそらく彼は……。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

ゲッコーステイトのリーダーだけあって能力は終始レントンより高く、エウレカ勢ではトップクラス。命中技量に優れ、避けて、当てて、そして落とすという、リアル系のお手本のような男。ただし、搭乗機のターミナス909ターミナス303は射撃武器オンリーなのだが、当人は格闘の方が高い(ランド甲児に匹敵)という、シンシアのような問題点が存在。殆ど死に能力と化しているのが余りにも惜しい。これは劇場版でも同じ。

精神コマンド

Z
集中直感迅速直撃
長所を伸ばし、短所をフォローする理想的なラインナップ。「集中」「直感」で斬り込めば、敵集団を壊滅状態に追い込んでくれる。「迅速」「直撃」「魂」も非常に有用な精神コマンドなのでSPの配分に困るという贅沢な悩みもある。
第2次Z
集中直感加速直撃熱血気迫
劇場版設定だとこうなる。魂を失ったのは残念である。

特殊技能(特殊スキル)

Z
リフテクニック気力+ (回避)指揮官
高い回避力を存分に生かす技能が揃っている。リフテクニックで分身し、回避すれば気力が上がる。劇場版名義で参戦した際には、残念ながらリフテクニックを失ってしまった為、最終的な回避率は低下してしまった。
第2次Z破界篇
サイズ差補正無視気力+ (回避)ヒット&アウェイ
Zの経験者は同じ感覚で使用してしまいがちだが、大きく能力が異なっているので注意が必要。
第2次Z再世篇
気力+ボーナスヒット&アウェイ見切りガード底力L7、カウンターL5

小隊長能力(隊長効果)

飛行ユニットへの攻撃力+20%
Zで採用。

エースボーナス

HP20%以下でダメージが1.3倍
第2次Zで採用。ターミナス303SPはHPは高いのでダメージ調整は容易である。底力を養成しよう。

パイロットBGM

「Storywriter」
TV版設定だとこちら。初めの方が不自然に切れる独特の曲調であるため、初聴のユーザーは「バグか?」と勘違いすることも。
「男の戦い」
劇場版設定だとこちら。TV版とは打って変わったオーケストラ風楽曲で、彼らの背負う宿命を表している。

人間関係

エウレカ
塔州連邦軍時代から共に行動してきた少女。エウレカに絡んだこととなると普段の冷静な姿からは想像できない、頑固で我侭な一面を見せ、タルホを嫉妬させる。
その正体は人型コーラリアンであり、彼の目的は彼女を守りつつ、コーラリアンとの平和的共存を模索することにある。彼女もホランドを信頼しており、実質保護者(父親)的存在。
劇場版では「アゲハ神話」実現のための鍵として見ている。
レントン・サーストン
レントンの憧れの存在でもあったが、月光号艦内ではパンツだけで歩き回り、金にも汚く、やる事がいちいち「大人」であることから少し幻滅される。
無鉄砲で周囲を考えない性格が彼自身の子供時代に重なるためか、必要以上の罵倒を繰り返し、時には暴力に訴えることもあったが、やがてエウレカを守るという心意気に胸を打たれて、遂にはエウレカの運命を委ねることにした。
劇場版では数々の理由で対立し、最終的には死闘を繰り広げることとなる。
タルホ・ユーキ
軍時代の秘書で、献身的な彼女はホランドの脱走時、彼についていき、その後も一貫して関係を持っていた。タルホの元恋人であるデューイからは「お下がり」呼ばわりされる。やがてタルホが子供を宿したことを知ると、父親としての自覚のおかげか憑き物を落すことができたようで、レントンに当り散らすこともなくなった。
ハップケンゴウストナーマシューヒルダギジェットムーンドギー
ゲッコーステイト(劇場版では第303愚連隊)のメンバー。TV版ではハップとは幼馴染。
チャールズ・ビームス
リフの師匠であり、元塔州連邦軍No.1エースとNo.2の間柄。ホランドが軍を抜け出した後に彼もフリーランスとなっていたが、デューイが彼を雇い入れ、ホランドと戦うことに。レントンを保護してくれたこともあり、お互い思うところはあったようだが、お互いのプライドを掛けて最強の敵同士として殺しあうことになる。
ノルブ
彼の起こす超常現象と、彼の伝えたコーラリアンの真実はホランドの考え方に大きな影響を与えた。
ダイアン・サーストン
彼の最初の恋人であり、レントンの実姉。彼女の魅力はタルホとの関係を経ても忘れることができなかったようである。レントンを見ると彼女を思い出してしまうため、彼を必要以上に罵倒してしまう一因にもなっていたようだ。
デューイ・ノヴァク
実兄で、タルホの元恋人。少年時代は彼に対しての劣等感から常に憂鬱な心境だったようで、彼のことを憎んでいた。終盤では意を決して直接対決に臨むが、思いもかけない結果を招く。
劇場版ではデューイ・ソレンスタムとして登場するので血縁関係はないものの、ドーハの悲劇後、彼に救助されている。

他作品との人間関係

ガンダムシリーズ

ジャミル・ニート
Zでは彼とゲインと共にZEUTHアウトサイダー組の中心人物に。
また、「ACE3」でも彼らとは盟友同士である。
ガロード・ラン
Zの中盤での荒れっぷりを彼にも非難される。第2次Zでは彼のある一言により、ZEUTHメンバーの転移元の世界を確信することになる。
クワトロ・バジーナ
Zではお互いの実力を認め合っており、彼に対して敬意を表している。
なお、SRWでクワトロを呼び捨てで呼ぶ数少ない人物でもある。
タリア・グラディス
Zでは色々と彼女に諭されたりする。ホランド自身も彼女のことを色々と心配していたりする。
シン・アスカ
Zではステラの一件でアウトサイダー組を敵視する彼の怒りを一蹴する[5]
カトック・アルザミール
Zでは彼に「かっこいい大人」と称された。彼の死に、ジャミル達と共に弔いの酒宴を挙げた。
ハマーン・カーン
Zのifルートでは共闘を申し出た彼女に対して馴れ馴れしい態度をとろうとしたが、彼女にその態度を咎められてしまい、残念そうな顔で彼女を「やりにくい女」と評した。
刹那・F・セイエイ
再世篇騎士団ルートでは彼の起こしたトランザムバーストで細胞異常が治癒することに。

リアル系

ゲイン・ビジョウ
Zでは彼とジャミルと共にZEUTHアウトサイダー組の中心人物に。そのためか、第2次Z 破界篇での劇場版ホランドに対して、彼は冷めた目線で見ていた。終盤、元の世界の同様、父親になるホランドに対して励ましの言葉をおくる。
桂木桂
Zでは最後に彼とゲインで「お父さん仲間」になった。第2次Z破界篇でも終盤、父親になるホランドに対して激励をおくっている。
ジロン・アモス
Zの中盤での荒れっぷりを非難されるが、後の作戦では共に出撃し、競い合う場面も。第2次Z 破界篇では復帰した際共に戦うよう激励する。
ゲイナー・サンガ
当初はゲイナーのことを「モヤシ野郎」と思っていたようだが、行動を共にするうちにその認識を改めていった。彼からもZ中盤での荒れっぷりを非難される。
ジノ・ヴァインベルグアーニャ・アールストレイム
第2次Z 再世篇ifルートでは、ZEXISの「先輩」として部隊の空気に気圧される彼らに発破をかける(後述)。

スーパー系

R・ドロシー・ウェインライト
前述の通り、Zでは彼女に「父ちゃん」と呼ばれて「その声で言うんじゃねえ!」と困惑する場面がある。没データでこの台詞のDVEが存在しており、その時のホランドの声色は完全に野原ひろしそのままである。
流竜馬
Zの中盤で牛剣鬼との決闘を制するも、後味の悪さに苛まれる彼の心情を(レントンとの確執で荒れている時期にも関わらず)汲み取った。
神勝平
第2次Zで月光号の面々と面識がある事に対し、ある仮説を持つ。
カミナ
彼個人との直接的な交流こそ無いが、第2次Z 破界篇中盤で起こった彼の死に少なからず動揺し、焦燥感に駆られながらも自身らの計画を完遂させようと決意を新たにする。

バンプレストオリジナル

ランド・トラビス
飲み友達。なんだかんだ言ってお互い信頼し合っている。ちなみにメール共々に「ゲッコーステイト」を「結構、すげえぞ」と呼ばれる。
アイム・ライアード
第2次Z破界篇では彼と協力し、ZEXISから離反するが、ホランド本人は彼を一切信用しなかった。

名台詞

TV版

「子供にあんな決意をさせて、エウレカは姿形を変えてまでして…それが大人のやる事か、デューイ!」
「自分たちが代理指令クラスターになる」というレントン達『家族』の決意を踏みにじるような行いをするデューイへの怒りの咆哮。この後単機で銀河号の弾幕を突破して艦内部へと突入するという神業を披露する。
「気づくのが遅すぎた…。兄さんを救ってやれなかった…何もかも手遅れだったんだ…」
デューイが目的達成の最終条件として自らの命を絶った事で、ようやく彼の心境を知ったホランドが呟いた後悔の言葉。その言葉通り、ホランドやタルホが真意を気付くのは、あまりにも遅すぎる事だった。
「行ってこい……レントン。好きになった女ぐらい奪い取ってきやがれ。男だろ?」
エウレカ救出に赴かんとするレントンをこう言って送り出す。

漫画版

「ったぁく…初めてでターン決めるわトラパー見るわ…」
レントンがニルヴァーシュでカットバックドロップターンを決めた際の台詞。
あいつらのいるこの世界だ!
この台詞とともにデューイをマシンガンでハチの巣にする。ホランドはデューイの作る新世界よりも、レントン達の未来の為に戦った。
「オレはもう疲れた…殺すも殺されるも……くだらねぇ」
月光号に帰還し、戦いの空しさを語る。そしてホランドは戦いから身を引いた。

劇場版

「どこだ…! お前の魂はどこにある…!?」
「どこだ…お前の魂の在処はどこだ!…そうか、お前の魂はそこかぁ!!」
イマージュとの戦闘において、コンパク・フィードバック・システムを使用した際の台詞。こちらのホランドはどことなく好戦的のように見える。
「お前には俺が何歳に見える? いいから答えろ」
「…17だ。俺だけじゃない、ここにいる皆、第303独立愚連隊に参加する全員が17歳だ。」
レントンに告げた衝撃の告白。レントンは当然驚愕する。
「認めねぇ…! 俺は絶対に認めねぇ…! ただ利用されて、捨てられただけのこんな甲斐のない人生を、俺は絶対に認めねえッ!」
劇中終盤、レントンとの熾烈な戦いにおいて吐露した、自身の運命への恨み節。この後、コンパクフィードバックシステムを全開にして発動するが…。

迷台詞

「何言ってんだ? 男は家に帰ってきたらパンツ一丁って決まってんだろ」
ゲッコーステイト入りしたレントンに自身のパンツ一丁姿を「風呂上がりか何かですか」と聞かれての断言。「憧れの存在」「ヒーロー」であるホランドの現実的な姿にさすがのレントンもちょっと引きぎみになってしまう。
「レントン! てめぇ、エウレカに何をしたぁ!?」
エウレカからのある質問によって勘違いし、レントンに詰め寄った際の台詞。TVシリーズ前半のレントンとの確執を逆手に取ったギャグで、この時のホランドはかなりの親バカぶりを発揮しているように見える。

スパロボシリーズの名台詞

戦闘台詞

「そんなに戦争がしてぇんなら、俺が相手になってやるぜ!」
ギンガナムとの特殊戦闘台詞。声が同じこともあって、『機動戦士ガンダム00』のアリー・アル・サーシェスを彷彿とさせるが、心胆から戦いを望む戦闘狂の彼とホランドでは立場が真逆。
「その人を見下した態度…! てめえはデューイと同類だぜ!」/「デューイとつるんでるてめえは、俺の敵だ!」
シロッコとの戦闘台詞。
「伝説の機体が相手かよ! へ…燃えてきたぜ!」/「エース様のお出ましかよ!相手になってやるぜ!」
ガンダム系との戦闘台詞。

TV版

「ちっ…どうやら、お前らとも今日までのようだな…!」
「どうやら、俺はアウトサイダーの中でもさらにはぐれ者のようだぜ。俺のやり方が許せねえってんならゲッコーステイトはここまでだ。お前らとは別行動を取らせてもらう」
レントンが家出した時、これまでの行状を周囲から責めたてられて、短気を起こす。が、さすがにゲインとジャミルになだめられる。
「甘ったれるんじゃねえ!あの状況で他にどんな選択肢があったってんだ!」
Zのランドルート38話にて。かつてのデル・シエロの惨劇にて、虐殺に加担してしまったホランドにとっては、デストロイの虐殺は何が何でも止めなければならない事であったと思われる。それ故に、多くの犠牲者を出したデストロイのパイロットを死なせたキラに怒りをぶつけるシンをこの言葉で切って捨てたが、シンは怒りによって周りが見えない状態だったため、彼から反発を食らってしまう。
「黙ってろ、レントン! 親兄弟だって仲間だって戦わなきゃならねえ時があるんだ! てめえだってそれは学んだだろうが!」
Zのランドルート38話にて。戦場でつらい体験を重ね、実の兄と戦うホランドの境遇を考えると、非常に重い台詞である。
(兄さん…せっかくの平和も残念ながら長くは続かなかったぜ)
(だが、絶望はしねえ。何度打ちのめされようと、俺は希望を捨てねえよ…!)
「この愛すべき世界と仲間と未来の為にな…!」
ZSPDで再度結集したZEUTHの仲間達を見据えながら、亡兄の魂へと告げた熱い決意表明。
「お前みたいな男には分からねえだろうな!俺の強さを支える力がよ!」
「母は強し、父も強し…!家族も世界も背負って、俺は戦ってんだよ!!」
ターンXとの戦闘前会話。以前戦った時よりも、はるかに凄みを増したホランドの力量に驚嘆するギンガナムから強さの源泉を問われるが、背負うものが無い御大将からすれば確かに理解し難い答えであろう。
「聞こえるか、ブラック? 心があるんなら、俺の話を聞け」
「俺はもうすぐ父親になる。家族が出来るんだ…笑っちまうだろ? 生まれた時に母親を殺して、親父を殺した兄貴を見殺しにした俺に家族が出来るんだ」
「だがな…嬉しいんだよ、これが。命ってのが、こんなにまぶしいって俺は初めてわかったような気がする」
「俺のガキがどんな人間になるかはわからねえ…。もしかしたら、とんでもない悪党になるかも知れねえ」
「だがよ…生まれてくる前から命にダメ出しされたらどうしようもねえよ!」
「生まれてくる命全てが同じだ! お前が未来を否定するんなら俺が相手になってやる! この世界に生きる全ての親父に代わってな!」
ZSPDにて、XANと対峙した際の台詞。はじめの台詞はキングゲイナーの原作でゲイン・ビジョウの発した名台詞を踏まえたものだろう。同じ声の「父ちゃん」にも引けをとらない、かっこいい父親ぶりである。

劇場版

(世話になったな、ZEXIS。出来れば、ずっとお前たちと一緒に戦っていたかったぜ…だが、俺達は行かなきゃならねえんだ。俺達が生きるためにな…!)
第2次Z破界篇にて、本来の任務のために離反する回での戦闘前台詞。他のメンバーとは壁を隔てていたものの、ZEXISの空気は満更でもなかった事が伺える。
「そうか……それがお前の答えか、レントン!」
「残念だ……残念だよ!!」
「さぁ行くぜ、レントン! 俺は生きるために戦うんだ!!」
「虹」においてレントンの拒絶を受けて。この時のホランドはグラフィックが物凄いことになっている。
「ああ、そうさ…。お前の言葉に言い訳もできねえよ」
「だがな!そんな俺でも自分の身を捨ててでも守りたいものがあるんだよ!」
破界篇の49話にてアイムに反旗を翻し、その彼に嘲笑された際の台詞。
「察しのとおり、もうロクに身体は動かねえ…。だが、俺にも出来る事はある」
「頼む…。俺にこんな事を言う資格がないのはわかってるが…」
「エウレカとレントンを救ってくれ」
「終わらない約束」でエウレカが誘拐された事をZEXISに連絡して。ゼロに体調について心配されながらも、かつての行いの贖罪のために、ホランドは己の戦いを続ける。
「お前等とピースクラフト王の戦いを見てたら、身体が勝手に動いたんだよ」
「こんな俺でも世界のため、平和のために何か出来ると思ってよ」
第2次Z再世篇の黒の騎士団ルート54話より。限界を迎えつつある身体に鞭打ちながら、ZEXISに助力すべくデビルフィッシュを駆りインベーダーとの決戦の場に姿を現しての台詞。この時点でのホランドは外見こそ変わっていないが、成長速度の問題で体は既に80代の状態に達しているはずであり、本来ならば303になど乗れるコンディションではない。
「どうした、新入り! この程度でびびってたら、ここじゃやっていけねえぜ!」
第2次Z再世篇の黒の騎士団ルート55話より。陰月を止めるべく闘志を燃やすZEXISの面々の気迫に気圧されるジノとアーニャに、「先輩」として発破をかける。
「聞けよ、イノベイター! それにイマージュ!!」
「俺は自分だけが不幸と思い込んで周りに毒を撒き散らしたクズ野郎だ!」
「だがな! 俺は変われた! ここにいる奴等と俺の愛する奴等のおかげで!」
「だから、俺は戦うんだよ!俺の愛する奴等と世界を俺みたいなクズの好きにさせないために!」
第2次Z再世篇の黒の騎士団ルート58話より。イノベイド&ギャラクシー船団との決戦にて、同じ人類ともバジュラとも争う事を止めない人類に失望し、その意思を示すかのようにイマージュの大群が姿を現し、尚もリボンズ達イノベイドが人類を嘲笑する中、単身に戦場に飛び出しての叫び。残り少ない命を燃やして、自らの罪を曝け出し、今一度、戦いの決意を宣言する。そして、この後…。
「タルホ……! 俺は命の限りに戦う!お前達が望んだ世界のために!!」
戦闘前台詞。トランザムバーストによって起きた奇跡を力に変え、銀色のKLFがネオ・プラネッツを駆ける。
「どういう理屈かは知らねえが、俺の命はまだ続くようだ」
「だったら、死んじまった奴らの分も精一杯生きてみるさ」
騎士団EDの解散パーティーにて。他の面々が死んだのかとよく推測されるが、恐らくここで言っているのはカミナロックオンのことだろうと思われる(他の面々が死んだのなら確実に話題に上がっているはず)。尤も、トランザムバーストの圧縮粒子を浴びたのはホランドだけというとんでもない問題が潜んでいるが…

スパロボシリーズの迷台詞

「その声で言うんじゃねぇ!」
Zにて、父親になったらなんと呼ばせるのかとメンバー内で話題になった際、ドロシーから「父ちゃん」と言われての台詞。言わずもがな声優ネタである。ちなみに没ボイスで収録されている。

搭乗機体

ターミナス type R909
TV版での最初の搭乗機。
ターミナス type B303
TV版後半、および劇場版での愛機。通称「デビルフィッシュ」。
ターミナス type R505
S・O・F所属時の搭乗機。

余談

  • 担当声優の藤原氏の代表作の一つ『クレヨンしんちゃん』では、彼が次回予告でホランドの特技である「カットバックドロップターン」を叫んだ回がある。
    • 更にタルホ役の根谷氏もひろしの義妹むさえ役として出演している。

脚注

  1. 担当声優の藤原啓治氏は彼を「皆に支えられて頑張ってリーダーをやっている男」と評している。
  2. ただし、漫画版ではデューイとの戦いで腕を切り落とされている。
  3. この時にホランド達が見た世界は、TV版の最終話で別次元に旅立ったスカブコーラルの半分が、「共存の成功例」として見せたもの。
  4. 外見はTV版のドクター・ベアことグレッグ・イーガン
  5. 但しその際のセリフの内容から言って、ステラを討った事自体を良しとしているわけではない模様