「司令クラスター」の版間の差分
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「[[スカブコーラル]]」(通称、スカブ)を構成するなかでも、特に重要な部分。岩石生命体かつ意思を持つ[[スカブコーラル]]が暴走(クダンの限界)の一線を越えずに存在し続けるのは、この『司令クラスター』という明確な頭脳と制御装置と呼べる存在があるからこそである。 | 「[[スカブコーラル]]」(通称、スカブ)を構成するなかでも、特に重要な部分。岩石生命体かつ意思を持つ[[スカブコーラル]]が暴走(クダンの限界)の一線を越えずに存在し続けるのは、この『司令クラスター』という明確な頭脳と制御装置と呼べる存在があるからこそである。 | ||
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デューイはスカブコーラルを殲滅するために、司令クラスターに「自壊プログラム」を流せば、すなわちスカブコーラルを自殺と等しい状態に追い込むことができると考え、まず司令クラスターを掌握する事を目論んだ。 | デューイはスカブコーラルを殲滅するために、司令クラスターに「自壊プログラム」を流せば、すなわちスカブコーラルを自殺と等しい状態に追い込むことができると考え、まず司令クラスターを掌握する事を目論んだ。 | ||
− | そこで既存の司令クラスターを殲滅し、自分の意のままとなる存在、すなわち[[エウレカ]]や[[アネモネ]]を代理の司令クラスターに仕立てあげたようとした。その上でデューイは自らの死を引き金に、彼女らの首輪に仕込んだ自壊プログラムをスカブコーラル全体に流そうとした。 | + | そこで既存の司令クラスターを殲滅し、自分の意のままとなる存在、すなわち[[エウレカ]]や[[アネモネ]]を代理の司令クラスターに仕立てあげたようとした。その上でデューイは自らの死を引き金に、彼女らの首輪に仕込んだ自壊プログラムをスカブコーラル全体に流そうとした。 |
この時デューイはスカブコーラルと運命を共にする覚悟でこの計画に臨んでいた様子であり、このことから彼が自ら父親を殺してしまった罪に苦悩していたことが伺える。[[ホランド・ノヴァク|ホランド]]も恐らくその事に気が付いたようで「兄さんを救ってやれなかった」と涙している。 | この時デューイはスカブコーラルと運命を共にする覚悟でこの計画に臨んでいた様子であり、このことから彼が自ら父親を殺してしまった罪に苦悩していたことが伺える。[[ホランド・ノヴァク|ホランド]]も恐らくその事に気が付いたようで「兄さんを救ってやれなかった」と涙している。 | ||
− | しかし、代理の司令クラスターになるべきエウレカが、[[レントン・サーストン|レントン]]達と一緒に生きたいという願いを持っていたが故に自壊を必死に拒んだ為に計画は失敗。最終的にはレントンとエウレカが共に代理司令クラスターとなりコーラリアンと人類の共存の可能性をスカブの群体に説いた。結果的にはスカブたちは溢れ出す生命の一部を別の次元へ旅立たせる決定を行い、クダンの限界は防がれた。 | + | しかし、代理の司令クラスターになるべきエウレカが、[[レントン・サーストン|レントン]]達と一緒に生きたいという願いを持っていたが故に自壊を必死に拒んだ為に計画は失敗。最終的にはレントンとエウレカが共に代理司令クラスターとなりコーラリアンと人類の共存の可能性をスカブの群体に説いた。結果的にはスカブたちは溢れ出す生命の一部を別の次元へ旅立たせる決定を行い、クダンの限界は防がれた。 |
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ちなみにアネモネが代理の司令クラスターに選ばれなかった理由は、彼女がコーラリアンとして十分に覚醒していなかった為だと考えられる(彼女は絶望病に罹った子供を薬物で覚醒させて作り出された疑似的なコーラリアンだった)。 | ちなみにアネモネが代理の司令クラスターに選ばれなかった理由は、彼女がコーラリアンとして十分に覚醒していなかった為だと考えられる(彼女は絶望病に罹った子供を薬物で覚醒させて作り出された疑似的なコーラリアンだった)。 | ||
=== クダンの限界 === | === クダンの限界 === | ||
− | クダンの限界とはスカブに存在する「数兆の意思が一斉に解き放たれる」という意味。劇中ではクダンの限界を超えると次元崩壊するとさえ言われている。これを作中の人物である[[グレッグ・ベア・イーガン]]が解析している。しかし、代理司令クラスターの安定とスカブの調和によりクダンの限界は起きなかった。 | + | クダンの限界とはスカブに存在する「数兆の意思が一斉に解き放たれる」という意味。劇中ではクダンの限界を超えると次元崩壊するとさえ言われている。これを作中の人物である[[グレッグ・ベア・イーガン]]が解析している。しかし、代理司令クラスターの安定とスカブの調和によりクダンの限界は起きなかった。 |
なお、「クダン」というのはSF小説『ブラッド・ミュージック』に登場するキーワード。 | なお、「クダン」というのはSF小説『ブラッド・ミュージック』に登場するキーワード。 | ||
2017年1月8日 (日) 11:31時点における版
司令クラスター(Commander Cluster)とは、『交響詩篇エウレカセブン』に登場する用語。
概要
「スカブコーラル」(通称、スカブ)を構成するなかでも、特に重要な部分。岩石生命体かつ意思を持つスカブコーラルが暴走(クダンの限界)の一線を越えずに存在し続けるのは、この『司令クラスター』という明確な頭脳と制御装置と呼べる存在があるからこそである。
劇中で突如行方不明になったダイアン・サーストン、「サマー・オブ・ラブ」によって消滅したアドロック・サーストン、絶望病の患者などはこの司令クラスターの意思の中に存在しつづけており、言うなれば「魂」のみが確立している。スカブがあらゆる生命体の意思を取り込んで、クダンの限界を超えない理由は、スカブの意思と生命体の意思が穏やかに結合しているからである。
司令クラスターの役割
司令クラスターはスカブコーラルという群体を安定させている楔のようなものである。もしもこの司令クラスターに強烈な刺激が与えられた場合、司令クラスターは崩壊し、クダンの限界が発生する。こうなるとあふれ出したスカブによって全ての生命が取り込まれることになる。そのため、スカブコーラルの破壊のために大規模な爆撃などを行うなどといった計画は人類にとっては危険極まりない行為である。劇中ではデューイ・ノヴァクがそのような行為を行っており、スカブコーラルの生態を知るゲッコーステイトから見るとそれは世界の破滅を呼ぶ愚かな計画としか映らなかった。しかし、デューイの真の計画は下記に示すようなものであった。
代理司令クラスターの役割
デューイはスカブコーラルを殲滅するために、司令クラスターに「自壊プログラム」を流せば、すなわちスカブコーラルを自殺と等しい状態に追い込むことができると考え、まず司令クラスターを掌握する事を目論んだ。
そこで既存の司令クラスターを殲滅し、自分の意のままとなる存在、すなわちエウレカやアネモネを代理の司令クラスターに仕立てあげたようとした。その上でデューイは自らの死を引き金に、彼女らの首輪に仕込んだ自壊プログラムをスカブコーラル全体に流そうとした。 この時デューイはスカブコーラルと運命を共にする覚悟でこの計画に臨んでいた様子であり、このことから彼が自ら父親を殺してしまった罪に苦悩していたことが伺える。ホランドも恐らくその事に気が付いたようで「兄さんを救ってやれなかった」と涙している。
しかし、代理の司令クラスターになるべきエウレカが、レントン達と一緒に生きたいという願いを持っていたが故に自壊を必死に拒んだ為に計画は失敗。最終的にはレントンとエウレカが共に代理司令クラスターとなりコーラリアンと人類の共存の可能性をスカブの群体に説いた。結果的にはスカブたちは溢れ出す生命の一部を別の次元へ旅立たせる決定を行い、クダンの限界は防がれた。
ちなみにアネモネが代理の司令クラスターに選ばれなかった理由は、彼女がコーラリアンとして十分に覚醒していなかった為だと考えられる(彼女は絶望病に罹った子供を薬物で覚醒させて作り出された疑似的なコーラリアンだった)。
クダンの限界
クダンの限界とはスカブに存在する「数兆の意思が一斉に解き放たれる」という意味。劇中ではクダンの限界を超えると次元崩壊するとさえ言われている。これを作中の人物であるグレッグ・ベア・イーガンが解析している。しかし、代理司令クラスターの安定とスカブの調和によりクダンの限界は起きなかった。 なお、「クダン」というのはSF小説『ブラッド・ミュージック』に登場するキーワード。
ここからは推察を織り交ぜて、説明しております。
スパロボ風に言い換えれば、スカブは強大な意思のエネルギー「思念集積体」であり、この思念集積体が時として次元を超える力を秘めている。その一例を挙げるなら、
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- 最終局面で地球に落下するアクシズを、それを押し戻そうとするアムロ・レイらがサイコフレームへと意思が集中。虹色の光により落下するアクシズを地球から引き戻した。また、クダンの限界を唱えたグレッグは『スーパーロボット大戦Z』の劇中でサイコフレームに興味を抱いているシーンがあり、『Z』終盤ではνガンダムに搭載されたそれがある重要な役割を果たすこととなる。
- 伝説巨神イデオン
- イデオンの動力であるイデは第6文明人の思念が集まって生まれたとされ、とりわけ第3次αのイデはその側面が強まっている。アポカリュプシス#対抗措置・回避手段も参照。
- スーパーロボット大戦D
- ペルフェクティオと呼ばれる存在は「負の無限力」、破滅を望む存在。意思を持ち、そのエネルギーの総量は全宇宙を覆い尽くすと呼ばれる。もし出現するならば宇宙は崩壊する。これを恐れている各組織の首領らは警告している。スカブとペルフェクティオの意思の総量は後者の方が遥かに上だろう。
- 第3次スーパーロボット大戦α
- ディス・レヴと呼ばれる「負の無限力」の収集装置であり、その力は宇宙や次元を超えて怨念・悪霊などを吸い尽くしてその糧とする。その膨大なエネルギー総量は桁違い。
- スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATIONS
- 別空間のアインスト空間から脱出するため、SRXのT-LINKシステムを介して地球に戻りたいクルーらの意思を集積させ、次元転移装置システムXNを発動させてアインスト空間から地球へと帰還した。この方法は下記のデュミナスも行っている。
- スーパーロボット大戦 OG外伝
- 同作のデュミナスがODEシステムを利用して人々の怨念などを溜め込んで、その意思のエネルギー(思念集積体)によりダークブレインを異なる宇宙から呼び込んでいる。