「翠星のガルガンティア」の版間の差分
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2015年6月12日 (金) 23:04時点における版
- TOKYO MX・独立局系列(全13話+BOX映像特典OVA2話)
- 2013年4月7日~6月13日放送
- 初参戦スパロボ:第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
概要
『機神咆吼デモンベイン』の製作元であるニトロプラスの代表的なシナリオライター・虚淵玄氏が構成と脚本を手がけた初のオリジナルロボット作品。
ストーリー的には「戦闘しか知らなかった少年が、平和な世界に飛ばされて生活を送る」という内容がメインであり、戦闘場面は主役機であるチェインバーが地球にとってオーバーテクノロジーの塊であるために敵ユンボロイドを圧倒する事が多く、互角以上の戦闘はせいぜい2回程度とかなり少ない。
ストーリー
遠い未来。宇宙では異種生命体「ヒディアーズ」と統一政体「人類銀河同盟」に所属する人間たちとの激戦が繰り広げられていた。
同盟の少年兵士・レドは戦闘の際に時空の歪みへと落ち、見知らぬ大地へと誘われる。そこは過去に滅びたとされていた人類発祥の地・地球であった。地球は、かつて襲った氷河期の終焉に伴い、地上の大半が海に没した状態だった。
戦うことしか知らなかったレドは海上船団都市「ガルガンティア船団」の乗組員たちと触れ合い、成長していく。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
主要人物
ガルガンティア船団
- サーヤ
- エイミーの友人。エイミーやメルティと行動していることが多い。かなりの巨乳。
- メルティ
- エイミーの友人。3人娘の中では一番年少だが、水着は大胆。
- ベローズ
- サルベージ業を営む少女。海底から転移したチェインバーを引き上げた張本人であり、レドを何かと気にかけている。
- ピニオン
- 整備工の青年。金髪のリーゼントが特徴。
- マイタ
- ピニオンの部下である少女。
- フェアロック
- ガルガンティア船団の船団長。
- リジット
- 船団長補佐の女性。
- フランジ
- 船団の大船主。
- クラウン
- 船団の大船主。
- ベベル
- エイミーの弟。病弱で日々の多くを自室のベッドで過ごしている。
- オルダム
- 船団の医師で、ベベルの主治医。
ラケージ海賊団
人類銀河同盟
- クーゲル
- 人類銀河同盟所属の中佐。レドの上官。
その他
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
マシンキャリバー
人類銀河同盟が開発した対ヒディアーズ殲滅兵器。会話型支援AIを搭載しており、自立思考と稼働能力を持ち合わせている。
- チェインバー
- レドの相棒である量産型マシンキャリバーの1機。この作品の顔とも呼べる存在。カラーリングごとに仕様が異なり、黒は単機攻撃型で小隊長機を務める。
- ストライカー
- チェインバーの上位機種である指揮官用マシンキャリバー。
ユンボロイド
地球で使用されている作業用ロボット。戦闘用に改造された機体も存在する。
ヒディアーズ
楽曲
- オープニングテーマ
-
- 「この世界は僕らを待っていた」
- 作詞:畑亜貴、作曲・編曲:中土智博、歌:茅原実里
- 『第3次Z天獄篇』にて採用。
- エンディングテーマ
-
- 「空とキミのメッセージ」
- 作詞:こだまさおり、作曲・編曲:矢吹香那、歌:ChouCho
- 劇中BGM
-
- 「戦い、さらなる闘い」
- 『第3次Z天獄篇』にて採用。
登場作と扱われ方
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 衝撃の初参戦作品。新規参戦作品では唯一他作品と関わりのない作品であり、一番新しい作品となる。
- ガルガンティア船団はタイトル通り、翠の地球の住人として登場。
- ラジオ録音で、「A-アダプターとスクリューモジュールを取り合う」という発言があった通り、船団付近での戦闘が存在する。序盤で早速、しかも海適応がイマイチな機体が多い状況であり、本当に地形適応強化パーツが重要となっている。
- なお、原作が交流重視の作風であるためか再現自体は会話デモでなされる事が多く、シナリオも中盤と早い段階で終了となるが他作品とのクロスオーバーが多くなされており、Zシリーズの世界観にも関わるなど印象は終始強い。
組織
- 人類銀河同盟
- ヒディアーズを殲滅するために組織された統一政体。
- ガルガンティア船団
- 物語の中心となる全長約4㎞に及ぶ海上船団都市。サルベージを生業とし、クレーンタワーがあるガルガンティア号、船団首脳部が陣取るオケアノス号、居住船のステュムパリ号、フランジのバイコルン号、ピニオンのパイストス号、ベローズのカーキナス号といった、多数の船舶で構成されている。
用語
- ヒディアーズ
- 水生生物に似た外見が特徴の宇宙生命体。その名前は「忌まわしい下等生物」という意味合いの蔑称である。名称に反して極めて高い戦闘力を持ち、銀河同盟の兵器のエネルギーを吸収する、本拠地に高い再生能力を持った生体コロニーレーザーのようなものを建造するなど。下等生命体にしては過剰とも言える戦闘力を持つ。
- アヴァロン
- レドの故郷である超巨大移民船。超高密度回転体(擬似ブラックホール)に物質を投下することでエネルギーと推進力を得ている。非常に独特な形状をしているが、その巨大さに反して居住ブロックはごく一部しか無い。第1話の演説にて理想郷、楽園と喧伝されているがその実態は言うまでもない。
- 漂流部族
- 人類銀河同盟に属さない人類集団。作中では地球の住人が当初これと勘違いされた。表向きは終わりの見えない戦争を前に同盟から脱走した者達とされている。
- ヒカリムシ
- 作中の地球の海に存在する旧文明時代のナノマシン。電磁波を吸収して発電、発光する船上都市のエネルギー源。各船団はこれが存在する海流である銀河道に沿って航行している他、漁場の形成や祝祭日など人々の生活に密接に関わっている。
- 旧文明
- かつて地球上に栄えていた文明。第五氷河期の到来により多くの人類が地球を放棄し宇宙へと脱出したために衰退。後に氷の大地に取り残された者達が何らかの人工的な手段で氷河期を終わらせた際に、海面の異常上昇を引き起こし世界が水没。旧文明は完全な終焉を迎えることになる。現在は建造物の多くが海底遺跡として眠っている。
- クジライカ
- ガルガンティアを始めとする多くの船団で崇められている巨大水棲生物。普段は大人しいが、住処に入るなど刺激を与えられると転じて凶暴化する。
- ぷちっとがるがんてぃあ
- 公式サイトで配信されているデフォルメされたキャラ(「頭身は約70%縮小、愛らしさは本編比900%以上増大」byチェインバー)によるショートムービー。このムービー内においては言語の壁が存在しない。
主要スタッフ
- 制作
- Production I.G
- 監督
- 村田和也
- シリーズ構成
- 虚淵玄
- キャラクターデザイン
- 鳴子ハナハル(原案)
- 田代雅子
- メカニックデザイン
- 石渡マコト
- 音楽
- 岩代太郎
各話リスト
話数 | サブタイトル | 登場メカ | 備考 | 再現スパロボ |
---|---|---|---|---|
第1話 | 漂流者 | チェインバー ストライカー ヒディアーズ |
第3次Z天獄篇 | |
第2話 | 始まりの惑星 | 海賊ユンボロ | ||
第3話 | 無敵の女帝 | ラケージ・ユンボロ | 第3次Z天獄篇 | |
第4話 | 追憶の笛 | |||
第5話 | 凪の日 | |||
第6話 | 謝肉祭 | クジライカ | ||
第7話 | 兵士のさだめ | 第3次Z天獄篇 | ||
第8話 | 離別 | |||
第9話 | 深海の秘密 | 第3次Z天獄篇 | ||
第10話 | 野望の島 | |||
第11話 | 恐怖の覇王 | 第3次Z天獄篇 | ||
第12話 | 決断のとき | |||
第13話 | 翠の星の伝説 | 第3次Z天獄篇 |
商品情報
BD
余談
- 本作品の地球は実際の地球の地図から海面を上げたものとなっている。
- イラスト投稿SNS「Pixiv」とのコラボレーションが行われており、アニメに登場するキャラクターデザインコンテストを行なった事もあった。
- 入賞したキャラクターはアニメ最終話においてカメオ出演した他、一部がブラウザゲーム『翠星のガルガンティア ONLINE FLEET』にメインキャラとして出演している。
- 第3次Z天獄篇の発表特番でチェインバー役の杉田氏が言及した所によれば、本作のスタッフや出演者には存外スパロボ参戦を希望する声が多かったとの事。
- 手がけた作品の多くがハードな展開を迎える事で知られる虚淵氏ではあるが、本作は「これから社会に出る若者へのメッセージであり、応援歌」というコンセプト通り、交流に趣を置いたライトタッチのジュブナイルストーリーであるなど比較的明るい「白淵」的な作品としても知られている(あくまで比較的であり、根幹の設定はシリアスではある)。
- ……が、慣れない土地で就職先に悩む主人公の姿は「別の意味で鬱になる」と評判であった。しかも放映時期が時期だけに、余計に。
- 虚淵氏は『装甲騎兵ボトムズ』のファンとのことで、いつかガチガチのロボットアニメを手がけて見たかったとの事。この作品以降も『楽園追放』や『アルドノア・ゼロ』(原案・1期3話までの脚本のみ)といったロボットアニメの製作に参加している。
- ちなみに氏は、2011年に刊行された同人媒体のムック本『BLACK PAST』掲載のインタビューで「データベース的な発想が苦手で、自分の中で最優先されるのは世界観」という理由でスパロボ等のクロスオーバー作品にはあまりハマれない旨のコメントをしている(これを裏付けるように、氏がメイン脚本を担当した『仮面ライダー鎧武』では他作品とのクロスオーバーシナリオを一切手掛けていない)。