「翠星のガルガンティア」の版間の差分
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人類銀河同盟が開発した対ヒディアーズ殲滅兵器。会話型支援AIを搭載しており、自立思考と稼働能力を持ち合わせている。 | 人類銀河同盟が開発した対ヒディアーズ殲滅兵器。会話型支援AIを搭載しており、自立思考と稼働能力を持ち合わせている。 | ||
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+ | :他に組織攻撃型(赤紫)、爆弾設置班(青紫)、その他護衛機(深緑)などが1話に登場している。 | ||
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:チェインバーの上位機種である指揮官用マシンキャリバー。 | :チェインバーの上位機種である指揮官用マシンキャリバー。 | ||
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+ | この他、前日談にAIを持たない練習機が登場。9話の記録映像や劇場版にマシンキャリバーの祖先に相当する人型機動兵器が登場する。 | ||
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+ | ==== 共通兵装・搭載システム ==== | ||
+ | 広大な宇宙での活動に備えてか、殲滅兵器の名に反して多様な生命維持装置、言語翻訳機能、科学分析装置など単機で多様な任務をこなすことが可能なシステムを多数搭載。 | ||
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+ | :マシンキャリバーに搭載された会話支援型AI。非常に柔軟な思考と学習能力を持ち、[[Zマスター|矛盾する命令で]][[ガルファ皇帝|暴走する]]ような状況に置かれても独自に思考し判断を下すことが可能な域にある。置かれた環境次第ではインターフェイス同士が'''自分なりの理屈で互いを否定しあう'''というある意味では極めて人間らしい行動を取るまでになる。 | ||
+ | :本来はパイロットの扇動・啓発が役目の冷徹な戦闘マシーンである。場合によっては(パイロットが戦意喪失するなど)'''コクピットを敵陣のど真ん中に投棄'''し、貴重な機体を持ち帰るさせるといった行為すら許されている。むしろ全力戦闘には'''生身のパイロットは不要どころか足手まとい'''なのだが、無人機でないのは同盟の人類至上主義思想によるところが大きい。 | ||
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+ | ;ニューロプラスパワード | ||
+ | :機械化融合。全システムを搭乗者の中枢神経に接続、機体性能を大幅に引き上げる。パイロットに多大な負担がかかり、最悪死に至る。 | ||
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+ | ;グラビティウェイバー | ||
+ | :チェインバー、ストライカーの共通兵装で胸部に存在する主砲。バリアに転用するなど応用が効く。 | ||
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+ | :本機種のそれは頭上に黒い球体を発生させ、それに引っ張られるようにして移動する独特のビジュアルとなっている。やはり応用が効く。 | ||
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+ | :真空、大気中を問わず空間中の物質を吸収しエネルギーに変換できる半永久機関。脚部に吸引口を持つ。 | ||
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+ | :パイロットスーツと連動した生命維持機能。広大な宇宙での活動を考慮したものだろう。レドは地球に飛ばされてから約半年の冷凍睡眠にあった。非常食も用意されている。 | ||
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+ | ;各種探査用の機能 | ||
+ | :細胞の培養まで可能なDNA分析装置、推論エンジンによる言語翻訳システム、同じく推論エンジンを使用したデータファイル解読・復元機能など殲滅兵器の名にそぐわない多種多様な探査装置が搭載されている。コクピットがトイレや風呂になるリアルロボットはいても、ちょっとした大学の研究室になるリアルロボットはそうそういないのではないか。 | ||
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;人類銀河同盟 | ;人類銀河同盟 | ||
− | : | + | :ヒディアーズを殲滅するために組織された統一政体。未だ生存に適した惑星を得られておらず、超巨大移民船アヴァロンを本拠地とする。人口は4億7000万ほど。言語は地球のそれとは異なり、本編序盤ではレドとチェインバーを中心とした視点の場面では二人の会話が日本語に、エイミーやリジットら地球人から見た視点の場面では彼らの会話が日本語に聞こえ、逆の人物達は未知の言語を使用している演出がなされていた。テクノロジーは荒廃した地球を遥かに凌駕しており、レドはドリル等の地球人が使用している道具を見て「旧式にも程がある」と語っている。 |
− | + | :しかし、それだけの技術力を持ちながらもヒディアーズとの生存競争では劣勢状態にあり、虚淵氏によれば宇宙の一等地はほぼヒディアーズにおさえられているとのこと。小説版を見る限り、実際はもっと目減りしている可能性がある。そのため戦いに全てが最適化された管理社会と化しており、家族や通貨の概念はなく娯楽の類も皆無、食糧も流動食(と言う名の栄養素の塊)しか存在しない。 | |
+ | :住人達は睡眠学習(洗脳、刷り込みも可能)を経て、一定の年齢に達すると数名単位のチームを組んでの集団教育に移行する。年頃の少年少女が集まるためか性欲を抑える投薬措置が行われ、初恋や劣情といった感情を抱くことは無い(抱いても概念が欠如しており気づくことはない)。最終的にそれぞれの適性にあった職業へ[[デスティニープラン|自動的に割り振られる]]。 | ||
+ | :主戦力であるマシンキャリバーのパイロットも当然非人間的な生活を送っており、空き時間は戦闘シミュレーションと睡眠学習、兵役の報奨は限定的な市民権と'''自由な睡眠・食事・生殖'''という有様である。だが同盟ではこれでもまだマシな方であり、艦内に侵入したヒディアーズを撃退する防衛要員は寿命数年という完全な消耗品扱いであり、身体的弱者を始めとする社会の足を引っ張る者は社会に出ること無く教育課程の終了時に殺処分され、資源に還元されてしまう。 | ||
+ | :スパロボ未参戦のマブラヴやガンパレードマーチの人類を始めとする[[人類軍|人外との終わりの見えない総力戦を強いられた者達]]が辿りかねない、辿ったかもしれない末路といえる人類銀河同盟だが、そんな'''人間らしさが微塵もない'''連中にも関わらず'''人型'''には異常なまでに執着している。人型機動兵器の採用はまだしも、戦艦などその他の兵器まで人型、少なくとも人体の意匠を盛り込むという徹底ぶりである。ロボットアニメについてまわる'''人型の理由'''もそこにあるのだが・・・虚淵氏の持ち味が存分に生かされている。 | ||
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;ガルガンティア船団 | ;ガルガンティア船団 | ||
:物語の中心となる全長約4㎞に及ぶ海上船団都市。サルベージを生業とし、クレーンタワーがあるガルガンティア号、船団首脳部が陣取るオケアノス号、居住船のステュムパリ号、フランジのバイコルン号、ピニオンのパイストス号、ベローズのカーキナス号といった、多数の船舶で構成されている。 | :物語の中心となる全長約4㎞に及ぶ海上船団都市。サルベージを生業とし、クレーンタワーがあるガルガンティア号、船団首脳部が陣取るオケアノス号、居住船のステュムパリ号、フランジのバイコルン号、ピニオンのパイストス号、ベローズのカーキナス号といった、多数の船舶で構成されている。 | ||
== 用語 == | == 用語 == | ||
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;ヒディアーズ | ;ヒディアーズ | ||
− | : | + | :水生生物に似た外見が特徴の宇宙生命体。その名前は「忌まわしい下等生物」という意味合いの蔑称である。名称に反して極めて高い戦闘力を持ち、銀河同盟の兵器のエネルギーを吸収する、本拠地に高い再生能力を持った生体[[コロニーレーザー]]のようなものを建造するなど。下等生命体にしては過剰とも言える戦闘力を持つ。 |
− | : | + | :本拠地はホットジュピター(地球と太陽以下の距離で恒星を公転している巨大ガス惑星)を擁するどこかの恒星系の中心部に存在する。人類に対して優勢に立っており、宇宙の一等地(何を持って一等地とするかは不明だが、本拠地の様子を見るにエネルギーの供給か?)は彼らに占拠されている。 |
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+ | :レドの故郷である超巨大移民船。超高密度回転体(擬似ブラックホール)に物質を投下することでエネルギーと推進力を得ている。非常に独特な形状をしているが、その巨大さに反して居住ブロックはごく一部しか無い。第1話の演説にて理想郷、楽園と喧伝されているがその実態は言うまでもない。 | ||
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+ | ;漂流部族 | ||
+ | :人類銀河同盟に属さない人類集団。作中では地球の住人が当初これと勘違いされた。表向きは終わりの見えない戦争を前に同盟から脱走した者達とされている。 | ||
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+ | ;ヒカリムシ | ||
+ | :作中の地球の海に存在する旧文明時代のナノマシン。電磁波を吸収して発電、発光する船上都市のエネルギー源。各船団はこれが存在する海流である'''銀河道'''に沿って航行している他、漁場の形成や祝祭日など人々の生活に密接に関わっている。 | ||
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+ | ;旧文明 | ||
+ | :かつて地球上に栄えていた文明。第五氷河期の到来により多くの人類が地球を放棄し宇宙へと脱出したために衰退。後に氷の大地に取り残された者達が何らかの人工的な手段で氷河期を終わらせた際に、海面の異常上昇を引き起こし世界が水没。旧文明は完全な終焉を迎えることになる。現在は建造物の多くが海底遺跡として眠っている。 | ||
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;ぷちっとがるがんてぃあ | ;ぷちっとがるがんてぃあ | ||
:公式サイトで配信されている[[スーパーデフォルメ|デフォルメ]]されたキャラ(「頭身は約70%縮小、愛らしさは本編比900%以上増大」by[[チェインバー]])によるショートムービー。<br>このムービー内においては、言語の壁が存在しない。 | :公式サイトで配信されている[[スーパーデフォルメ|デフォルメ]]されたキャラ(「頭身は約70%縮小、愛らしさは本編比900%以上増大」by[[チェインバー]])によるショートムービー。<br>このムービー内においては、言語の壁が存在しない。 | ||
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*手がけた作品の多くがハードな展開を迎える事で知られる虚淵氏ではあるが、本作は「これから社会に出る若者へのメッセージであり、応援歌」というコンセプト通り、交流に趣を置いたライトタッチのジュブナイルストーリーであるなど比較的明るい「白淵」的な作品としても知られている(あくまで比較的であり、根幹の設定はシリアスではある)。 | *手がけた作品の多くがハードな展開を迎える事で知られる虚淵氏ではあるが、本作は「これから社会に出る若者へのメッセージであり、応援歌」というコンセプト通り、交流に趣を置いたライトタッチのジュブナイルストーリーであるなど比較的明るい「白淵」的な作品としても知られている(あくまで比較的であり、根幹の設定はシリアスではある)。 | ||
**……が、慣れない土地で就職先に悩む主人公の姿は「'''別の意味で鬱になる'''」と評判であった。しかも放映時期が時期だけに、余計に。 | **……が、慣れない土地で就職先に悩む主人公の姿は「'''別の意味で鬱になる'''」と評判であった。しかも放映時期が時期だけに、余計に。 | ||
+ | *虚淵氏は装甲騎兵ボトムズのファンとのことで、いつかガチガチのロボットアニメを手がけて見たかったとか。以降も楽園追放やアルドノアゼロ(原案のみ)といったロボットアニメの製作に参加している。 | ||
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2015年3月7日 (土) 01:40時点における版
- TOKYO MX・独立局系列(全13話+BOX映像特典OVA2話)
- 2013年4月7日~6月13日放送
- 初参戦スパロボ:第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
概要
『機神咆吼デモンベイン』の製作元であるニトロプラスの代表的なシナリオライター・虚淵玄氏が構成と脚本を手がけた初のオリジナルロボット作品。
ストーリー的には「戦闘しか知らなかった少年が、平和な世界に飛ばされて生活を送る」という内容がメインであり、戦闘場面は主役機であるチェインバーが地球にとってオーバーテクノロジーの塊であるために敵ユンボロイドを圧倒する事が多く、互角以上の戦闘はせいぜい2回程度とかなり少ない。
ストーリー
遠い未来。宇宙では異種生命体「ヒディアーズ」と統一政体「人類銀河同盟」に所属する人間たちとの激戦が繰り広げられていた。
同盟の少年兵士・レドは戦闘の際に時空の歪みへと落ち、見知らぬ大地へと誘われる。そこは過去に滅びたとされていた人類発祥の地・地球であった。地球は、かつて襲った氷河期の終焉に伴い、地上の大半が海に没した状態だった。
戦うことしか知らなかったレドは海上船団都市「ガルガンティア船団」の乗組員たちと触れ合い、成長していく。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
主要人物
- レド
- 主人公。人類銀河同盟の少年兵。
- エイミー
- ヒロイン。船団で配達業を営む。
ガルガンティア船団
- サーヤ
- エイミーの友人。エイミーやメルティと行動していることが多い。かなりの巨乳。
- メルティ
- エイミーの友人。3人娘の中では一番年少だが、水着は大胆。
- ベローズ
- サルベージ業を営む少女。海底から転移したチェインバーを引き上げた張本人であり、レドを何かと気にかけている。
- ピニオン
- 整備工の青年。金髪のリーゼントが特徴。
- マイタ
- ピニオンの部下である少女。
- フェアロック
- ガルガンティア船団の船団長。
- リジット
- 船団長補佐の女性。
- フランジ
- 船団の大船主。
- クラウン
- 船団の大船主。
- ベベル
- エイミーの弟。病弱で日々の多くを自室のベッドで過ごしている。
- オルダム
- 船団の医師で、ベベルの主治医。
ラケージ海賊団
- ラケージ
- 大海賊の通り名を持つ女海賊。
- パラエム、パリヌリ
- ラケージの女奴隷。
人類銀河同盟
- クーゲル
- 人類銀河同盟所属の中佐。レドの上官。
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
マシンキャリバー
人類銀河同盟が開発した対ヒディアーズ殲滅兵器。会話型支援AIを搭載しており、自立思考と稼働能力を持ち合わせている。
- チェインバー(K-6821)
- レドの相棒である量産型マシンキャリバーの1機。この作品の顔とも呼べる存在。カラーリングごとに仕様が異なり、黒は単機攻撃型で小隊長機を務める。
- 他に組織攻撃型(赤紫)、爆弾設置班(青紫)、その他護衛機(深緑)などが1話に登場している。
- ストライカー(X-3752)
- チェインバーの上位機種である指揮官用マシンキャリバー。
この他、前日談にAIを持たない練習機が登場。9話の記録映像や劇場版にマシンキャリバーの祖先に相当する人型機動兵器が登場する。
共通兵装・搭載システム
広大な宇宙での活動に備えてか、殲滅兵器の名に反して多様な生命維持装置、言語翻訳機能、科学分析装置など単機で多様な任務をこなすことが可能なシステムを多数搭載。
- パイロット支援啓発インターフェイスシステム
- マシンキャリバーに搭載された会話支援型AI。非常に柔軟な思考と学習能力を持ち、矛盾する命令で暴走するような状況に置かれても独自に思考し判断を下すことが可能な域にある。置かれた環境次第ではインターフェイス同士が自分なりの理屈で互いを否定しあうというある意味では極めて人間らしい行動を取るまでになる。
- 本来はパイロットの扇動・啓発が役目の冷徹な戦闘マシーンである。場合によっては(パイロットが戦意喪失するなど)コクピットを敵陣のど真ん中に投棄し、貴重な機体を持ち帰るさせるといった行為すら許されている。むしろ全力戦闘には生身のパイロットは不要どころか足手まといなのだが、無人機でないのは同盟の人類至上主義思想によるところが大きい。
- ニューロプラスパワード
- 機械化融合。全システムを搭乗者の中枢神経に接続、機体性能を大幅に引き上げる。パイロットに多大な負担がかかり、最悪死に至る。
- グラビティウェイバー
- チェインバー、ストライカーの共通兵装で胸部に存在する主砲。バリアに転用するなど応用が効く。
- 重力制御機能
- 本機種のそれは頭上に黒い球体を発生させ、それに引っ張られるようにして移動する独特のビジュアルとなっている。やはり応用が効く。
- 量子インテーク
- 真空、大気中を問わず空間中の物質を吸収しエネルギーに変換できる半永久機関。脚部に吸引口を持つ。
- コールドスリープ装置
- パイロットスーツと連動した生命維持機能。広大な宇宙での活動を考慮したものだろう。レドは地球に飛ばされてから約半年の冷凍睡眠にあった。非常食も用意されている。
- 各種探査用の機能
- 細胞の培養まで可能なDNA分析装置、推論エンジンによる言語翻訳システム、同じく推論エンジンを使用したデータファイル解読・復元機能など殲滅兵器の名にそぐわない多種多様な探査装置が搭載されている。コクピットがトイレや風呂になるリアルロボットはいても、ちょっとした大学の研究室になるリアルロボットはそうそういないのではないか。
ユンボロイド
地球で使用されている作業用ロボット。戦闘用に改造された機体も存在する。
楽曲
- オープニングテーマ
-
- 「この世界は僕らを待っていた」
- 作詞:畑亜貴、作曲・編曲:中土智博、歌:茅原実里
- エンディングテーマ
-
- 「空とキミのメッセージ」
- 作詞:こだまさおり、作曲・編曲:矢吹香那、歌:ChouCho
登場作と扱われ方
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 衝撃の初参戦作品。新規参戦作品では唯一他作品と関わりのない作品であり、一番新しい作品となる。
- ラジオ録音によると、「A-アダプターとスクリューモジュールを取り合う」ということから、海のステージが出る模様(実際、PVから船団が戦場となる事が確定している)。
組織
- 人類銀河同盟
- ヒディアーズを殲滅するために組織された統一政体。未だ生存に適した惑星を得られておらず、超巨大移民船アヴァロンを本拠地とする。人口は4億7000万ほど。言語は地球のそれとは異なり、本編序盤ではレドとチェインバーを中心とした視点の場面では二人の会話が日本語に、エイミーやリジットら地球人から見た視点の場面では彼らの会話が日本語に聞こえ、逆の人物達は未知の言語を使用している演出がなされていた。テクノロジーは荒廃した地球を遥かに凌駕しており、レドはドリル等の地球人が使用している道具を見て「旧式にも程がある」と語っている。
- しかし、それだけの技術力を持ちながらもヒディアーズとの生存競争では劣勢状態にあり、虚淵氏によれば宇宙の一等地はほぼヒディアーズにおさえられているとのこと。小説版を見る限り、実際はもっと目減りしている可能性がある。そのため戦いに全てが最適化された管理社会と化しており、家族や通貨の概念はなく娯楽の類も皆無、食糧も流動食(と言う名の栄養素の塊)しか存在しない。
- 住人達は睡眠学習(洗脳、刷り込みも可能)を経て、一定の年齢に達すると数名単位のチームを組んでの集団教育に移行する。年頃の少年少女が集まるためか性欲を抑える投薬措置が行われ、初恋や劣情といった感情を抱くことは無い(抱いても概念が欠如しており気づくことはない)。最終的にそれぞれの適性にあった職業へ自動的に割り振られる。
- 主戦力であるマシンキャリバーのパイロットも当然非人間的な生活を送っており、空き時間は戦闘シミュレーションと睡眠学習、兵役の報奨は限定的な市民権と自由な睡眠・食事・生殖という有様である。だが同盟ではこれでもまだマシな方であり、艦内に侵入したヒディアーズを撃退する防衛要員は寿命数年という完全な消耗品扱いであり、身体的弱者を始めとする社会の足を引っ張る者は社会に出ること無く教育課程の終了時に殺処分され、資源に還元されてしまう。
- スパロボ未参戦のマブラヴやガンパレードマーチの人類を始めとする人外との終わりの見えない総力戦を強いられた者達が辿りかねない、辿ったかもしれない末路といえる人類銀河同盟だが、そんな人間らしさが微塵もない連中にも関わらず人型には異常なまでに執着している。人型機動兵器の採用はまだしも、戦艦などその他の兵器まで人型、少なくとも人体の意匠を盛り込むという徹底ぶりである。ロボットアニメについてまわる人型の理由もそこにあるのだが・・・虚淵氏の持ち味が存分に生かされている。
- ガルガンティア船団
- 物語の中心となる全長約4㎞に及ぶ海上船団都市。サルベージを生業とし、クレーンタワーがあるガルガンティア号、船団首脳部が陣取るオケアノス号、居住船のステュムパリ号、フランジのバイコルン号、ピニオンのパイストス号、ベローズのカーキナス号といった、多数の船舶で構成されている。
用語
- ヒディアーズ
- 水生生物に似た外見が特徴の宇宙生命体。その名前は「忌まわしい下等生物」という意味合いの蔑称である。名称に反して極めて高い戦闘力を持ち、銀河同盟の兵器のエネルギーを吸収する、本拠地に高い再生能力を持った生体コロニーレーザーのようなものを建造するなど。下等生命体にしては過剰とも言える戦闘力を持つ。
- 本拠地はホットジュピター(地球と太陽以下の距離で恒星を公転している巨大ガス惑星)を擁するどこかの恒星系の中心部に存在する。人類に対して優勢に立っており、宇宙の一等地(何を持って一等地とするかは不明だが、本拠地の様子を見るにエネルギーの供給か?)は彼らに占拠されている。
- アヴァロン
- レドの故郷である超巨大移民船。超高密度回転体(擬似ブラックホール)に物質を投下することでエネルギーと推進力を得ている。非常に独特な形状をしているが、その巨大さに反して居住ブロックはごく一部しか無い。第1話の演説にて理想郷、楽園と喧伝されているがその実態は言うまでもない。
- 漂流部族
- 人類銀河同盟に属さない人類集団。作中では地球の住人が当初これと勘違いされた。表向きは終わりの見えない戦争を前に同盟から脱走した者達とされている。
- ヒカリムシ
- 作中の地球の海に存在する旧文明時代のナノマシン。電磁波を吸収して発電、発光する船上都市のエネルギー源。各船団はこれが存在する海流である銀河道に沿って航行している他、漁場の形成や祝祭日など人々の生活に密接に関わっている。
- 旧文明
- かつて地球上に栄えていた文明。第五氷河期の到来により多くの人類が地球を放棄し宇宙へと脱出したために衰退。後に氷の大地に取り残された者達が何らかの人工的な手段で氷河期を終わらせた際に、海面の異常上昇を引き起こし世界が水没。旧文明は完全な終焉を迎えることになる。現在は建造物の多くが海底遺跡として眠っている。
- ぷちっとがるがんてぃあ
- 公式サイトで配信されているデフォルメされたキャラ(「頭身は約70%縮小、愛らしさは本編比900%以上増大」byチェインバー)によるショートムービー。
このムービー内においては、言語の壁が存在しない。
主要スタッフ
- 制作
- Production I.G
- 監督
- 村田和也
- シリーズ構成
- 虚淵玄
- キャラクターデザイン
- 鳴子ハナハル(原案)
- 田代雅子
- メカニックデザイン
- 石渡マコト
- 音楽
- 岩代太郎
各話リスト
話数 | サブタイトル | 登場メカ | 備考 | 再現スパロボ |
---|---|---|---|---|
第1話 | 漂流者 | チェインバー ストライカー ヒディアーズ |
||
第2話 | 始まりの惑星 | 海賊ユンボロ | ||
第3話 | 無敵の女帝 | ラケージユンボロ | ||
第4話 | 追憶の笛 | |||
第5話 | 凪の日 | |||
第6話 | 謝肉祭 | |||
第7話 | 兵士のさだめ | |||
第8話 | 離別 | |||
第9話 | 深海の秘密 | |||
第10話 | 野望の島 | |||
第11話 | 恐怖の覇王 | |||
第12話 | 決断のとき | |||
第13話 | 翠の星の伝説 |
商品情報
BD
余談
- 本作品の地球は実際の地球の地図から海面を上げたものとなっている。
- イラスト投稿SNS「Pixiv」とのコラボレーションが行われており、アニメに登場するキャラクターデザインコンテストを行なった事もあった。
- 入賞したキャラクターはアニメ最終話においてカメオ出演した他、一部がブラウザゲーム『翠星のガルガンティア ONLINE FLEET』にメインキャラとして出演している。
- 第3次Z天獄篇の発表特番でチェインバー役の杉田氏が言及した所によれば、本作のスタッフや出演者には存外スパロボ参戦を希望する声が多かったとの事。
- 手がけた作品の多くがハードな展開を迎える事で知られる虚淵氏ではあるが、本作は「これから社会に出る若者へのメッセージであり、応援歌」というコンセプト通り、交流に趣を置いたライトタッチのジュブナイルストーリーであるなど比較的明るい「白淵」的な作品としても知られている(あくまで比較的であり、根幹の設定はシリアスではある)。
- ……が、慣れない土地で就職先に悩む主人公の姿は「別の意味で鬱になる」と評判であった。しかも放映時期が時期だけに、余計に。
- 虚淵氏は装甲騎兵ボトムズのファンとのことで、いつかガチガチのロボットアニメを手がけて見たかったとか。以降も楽園追放やアルドノアゼロ(原案のみ)といったロボットアニメの製作に参加している。