ギルトール
メサイア・ギルトール(Messiah Guiltorre)
ギガノス帝国の最高指導者。某国の将校であったが、地球の腐敗を憂い、月で反乱を起こしてギガノス帝国を建国した。地球全体の被害を考え、マスドライバーの全面攻撃には消極的だったが、故にドルチェノフにより暗殺された。しかし、連合軍攻撃に焦るドルチェノフを一喝するシーンは自身の信念をぶつけたものだが、自身が撃たれ死ぬことは初めから覚悟の上だったと思われる。そう思うと根っからの軍人であるドルチェノフとウマが合わないのは当然であり、ギルトールもまたそのことを感じ取っていたのかもしれない。
原作におけるギルトールは、ギガノスの絶大なカリスマとしての象徴が強いのだが、その反面として地球を愛するロマンチストな面があり、本質的に軍人としての柄ではなかった。また、戦況が次第にギガノスの有利ではなくなっても尚、マスドライバーの使用に反対し続け、理想を説き続ける姿勢は、見方によっては「独り善がりな理想ばかりを説いて、戦争の現実が見えていない」とも言え、「兵士達を先導して戦争を引き起こした者」としての責任や覚悟が欠けていた。更に、ギガノス内でも全ての人間がギルトールの理想を全面的に受け入れていた訳ではなく、プラクティーズがギルトールではなくマイヨを指導者として推し、ギルトール射殺に居合わせた兵士が真犯人であるドルチェノフを庇って逆にギルトールが目にかけていたマイヨを犯人に仕立て上げた事等からも、戦況が進むにつれて、一部の兵士達がギルトールの甘い姿勢に苛立ちや不満を覚えていた事が明白である。これらの事を考慮すると、ドルテェノフによるギルトールの反抗は、ある意味で「起こるべくして起こってしまった事件」であったとも言えなくも無いのかもしれない…。
フルネームのメサイア・ギルトールは小説版の設定であり、同小説には息子も登場している。
登場作品と役柄
人間関係
- ドルチェノフ
- 腹心だったが、下克上を敢行された。
- ラング・プラート
- 友人。
- マイヨ・プラート
- 後継者として目をかけていたが、自身を殺害した濡れ衣をドルチェノフに着せられることに。
- クレスタ・ラナ・ギルトール
- 息子(実子かどうかは不明)。小説版にのみ登場。
名台詞
- セリフ
- 説明
- 「その得体の知れない所があの男の魅力なのだ」
- マイヨに反発する軍幹部がマイヨの危険性を指摘する中でのマイヨ評。
- 「ワシはあの蒼い星が愛おしい。暗黒の宇宙の中で健気に命を育んでいる。あの星はワシの故郷だ。その美しい地球を破壊する気は毛頭無い。美しい星にはそれにふさわしい選ばれた人類が住むべきで、それが宇宙の法則だとワシは思っている。」
「故に!その不適格者を絶滅させたいだけだ!地球戦闘軍司令本部への攻撃を許可する!」 - 軍幹部らがマスドライバーによる地球への全面攻撃を主張する中で語った自らの理念で、結果的にはスカンジナビアの連合軍基地を破壊するだけに留まった。
- 「これはランブルフィッシュといってな。一つの水槽に一匹しか飼えんのだよ」
「仮に二匹にすればどちらかが死ぬまでとことん戦う。ワシがこの魚が好きなのはその闘争本能だ。狙った相手には命を落としても向かっていくそのひたむきさがワシをひきつける。魚とはいえ、それだけの闘争本能を備えている。」 - 14話で自らの飼っているランブルフィッシュの持つ闘争本能の話を持ち出し、D兵器追撃で失態を続けるマイヨに発破をかけた台詞。
- 「マスドライバー攻撃は…ならぬぞ…」
- ギルトールの最期の台詞。