矢作省吾
矢作省吾(やはぎ しょうご)(Shogo Yahagi)
- 登場作品
- メガゾーン23
- メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い
- MEGAZONE23 III(SRW未参戦)
- メガゾーン23 青いガーランド(SRW未参戦)
- 声優:久保田雅人(PART I・青いガーランド)、矢尾一樹(PART II・III)
- 種族:地球人(日本人)
- 性別:男
- 年齢:18歳
- 血液型:B型
- 出身:MZ23(メガゾーン23番艦)
- キャラクターデザイン
- 平野俊弘(PART I)、梅津泰臣(PART II)、北爪宏幸(III)
1980年代の東京と言う「一番良い時代」を謳歌する、バイク乗りの青年。
ある日、友人の中川真二(SRW未登場)が盗み出してきたバイク「ガーランド」を見た事が切欠で、自分達の住む街の真実に触れることとなる。
PART I
「7G」のオペレーターとなった省吾は、マスメディアを使ってこのことを公表しようと、人気アイドル時祭イヴの番組にテレビ電話で出演を試みたが、軍の介入によって果たせなかった。焦る省吾に友人の智美は、ガーランドを使用した自主製作映画を提案。だが、ロケの場所を探しているうちに白バイに追跡された二人は、やがて見たこともない場所に迷い込む。
そこは、東京の地下に存在した廃墟の街であり、中央部の円錐塔にある「バハムート」が存在する不思議な場所だった。危険を感じた省吾は智美を帰らせ、単身ガーランドを駆って調査を進めるが、予感通り防衛隊と衝突。戦う内に防壁を破って宇宙空間に飛び出してしまったが、目の前にいたハーガンを咄嗟に助け、共に帰還する。
廃墟の街でハーガンから降り立った軍人・B.D.から、省吾は真実を聞かされる。B・Dはバハムートを支配下に置き、外部の敵であるデザルグに備えようとしていたのだ。さらに、彼は衝撃的な事実を明かす。それは、現在の本当の西暦は1980年代ではなく、それから900年近くも下っていること、さらにデザルグの脅威が迫っていることだった。
一旦はその場を後にした省吾だったが、バハムートの端末であるガーランドに時祭イヴからの連絡が入る。彼女からさらなる真実と、イヴ自身がバハムートの作り出した虚像であるという事実を聞いた省吾は悩む。一方その頃、軍はバハムートの制御を掌握し、デザルグとの戦争の準備を進めていた。
由惟との日々に幸せを見出そうとしていた省吾だが、軍によって智美が殺されたのをきっかけに決意を固める。ガーランドを駆ってバハムートを目指すが、立ちふさがるB.D.に完敗を喫し、何処かへと姿を消したのであった。
PART II 秘密く・だ・さ・い
省軍に智美の殺害容疑を掛けられ、新たな友人のライトニング率いる暴走族「トラッシュ」の元に身を隠していた省吾は、半年ぶりに由唯に再会する。街では軍に支配されたバハムートにより軍の広告塔と成り果てていたイヴを通して、人々を戦争に駆り立てるメッセージが連日流されていた。
しかし、実はバハムートは完全には軍の管理下に落ちてはおらず、本来のイヴとも呼ぶべきもう一人のイヴが現れ、7Gのオペレーターである省吾に対し呼び掛けを続けていた。省吾は半年間自分を待ち続けた由唯のわだかまりを解いて想いを伝えると、本当のイヴに会う為に、そして彼女が何を自分に伝えようとしているのかを知る為、トラッシュの助けを借りてバハムートを再び目指す。
その頃、デザルグは本格的なメガゾーン23侵攻を開始していた。一方、軍の手でプロトガーランドとして蘇っていたガーランドを入手した省吾は、軍の追跡をかわしながらバハムートに向かう。軍の攻撃に一人、また一人と仲間が犠牲になっていき、遂にはガーランドも大破してしまうが、省吾は軍の追撃で負傷した由唯と共に、やっとのことでイヴの元に辿り着いた。
対峙したイヴの質問に対して自分が今したいこと、そして大人というのは汚い人々だ、という気持ちを話した省吾は、「自分がなりたかった大人になればいい」という返答をイヴから受け取った。だが、そんな省吾の眼前に、あのB.D.が再び現れる。一方、遂にデザルグの自動攻撃弾の侵入を許してしまった市街地では、軍が一般人を避難させようと試みていたが、作業は遅々として進んでいなかった。
やがてイヴは、「ファイナル・プロテクション・モード」を発動させる。イヴの最後の歌声が響き渡る中、全てを巻き込みながら、1980年代の東京は崩壊する。そんなメガゾーン23とデザルグに月の防衛システム「A.D.A.M.」は、地球帰還の条件を満たしていないという結論を出し、一斉攻撃を始めた。しかしイヴは、その影響が及ぶ寸前にバハムートをMZから切り離し、省吾達を脱出させることに成功していた。
崩壊していくMZとデザルグを背に、バハムートは地球へと降り立つ。中から出てきた省吾達の目前には、再生した地球の大地が広がっていた。
PART III
こちらでも登場するが、前作主人公とは思えない無残な末路を迎えている。
PART IIのラストにおける地球への帰還時、クリエーター達から7Gのオペレーターと認められなかった省吾は、本作の舞台である「エデンシティ」の中枢たる「SYSTEM」に接続させられ、傀儡たる「ウォン・ダイ司教」として存在することを余儀なくされる。
これは、省吾の知るイヴのベースとなった、クリエーターの1人である「オリジナルの時祭イヴ」と省吾の接触を恐れる他のクリエーターの思惑とともに、帰還した人類に疑念を抱いたSYSTEMの意向でもあった。
作品終盤、IIIの主役であるエイジ・タカナカによって救出されるも既に限界を迎えており、後をエイジに託して死亡。この事実を掴んだイヴは、全てに決着をつけるべくA.D.A.M.へと向かうことになる。
登場作品と役柄
- スーパーロボット大戦D
- 顔グラフィックは『PART I』準拠。パラレルワールドからやってきた都合上、『MEGAZONE23 III』に繋がる設定は完全に排除された事になるので、ある意味彼もスパロボで救済された人物の一人と言える。ジュドーとつるんでいることが多い。シャアやゼクスたちに反発することが多いが、B.D.に対しては色々とフォローしてもらっている借りを感じているのか、多少丸くなる。
とにかく「大人達のやり方」に対して青臭い正義感を振りかざして猛反発する場面が多く、本作と同じく鏡氏がシナリオライターを担当した『スーパーロボット大戦64』の草間大作に近い役回りである。
熱血、魂、愛を覚える。底力を持っているが、HPや装甲が低いガーランドでは役立つ機会は少ない。
パイロットステータス設定の傾向
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
パイロットBGM
- 「ROCK CAFE」
- 劇中BGM。
人間関係
- 高中由唯
- 恋人。
- B.D.
- 宿敵。『D』では彼とも共に『D』の世界で生きていく事になり、関係もいくらか改善される。
- 時祭イヴ
- 彼女に7Gのオペレーターとしての使命を託される。後の『MEGAZONE23 III』では意外な形で彼女と再会する。
- ライトニング
- PART IIに登場する暴走族TRASHのリーダー。
SRWでは直接には未登場だが、「トラッシュ」の際に少しだけ登場。 - シンディ、ガラム、ダンピ
- 同じくTRASHのメンバー。ライトニング同様「トラッシュ」の際に出演。
- エイジ・タカナカ
- 『MEGAZONE23 III』(SRW未参戦)の主人公。名字から判断すると、省吾と由唯の血を引く子孫と思われる。前作から数百年後を舞台にした同作で彼と出会う事になる。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
- ジュドー・アーシタ
- Dでは性格や声が似ているからか、友人同士に。二人で大人批判をよくしている。
- デュオ・マックスウェル
- Dでは彼とも親しい間柄となっている。
- ウッソ・エヴィン
- Dでは彼とも絡む場面がそれなりに多い。彼がリガ・ミリティアの上官としての対応を取りがちな父・ハンゲルグの事で不満を漏らした際にはこれ幸いにとばかりにハンゲルグをシャアやトレーズやゼクスの同類などと言ってハンゲルグを激しくけなした(下記にもあるが、省吾にとってシャアやゼクスやトレーズは心底気に入らない『大人』である)。
- ドゥカー・イク
- Dでは同じバイク乗りとして、対抗意識を持たれる。
- シャア・アズナブル、ゼクス・マーキス、トレーズ・クシュリナーダ、ハンゲルグ・エヴィン
- 省吾にとって気に入らない「大人達」。彼らを一方的に軽蔑しており、盲目的なまでに彼らを非難し続ける。確かにシャアやゼクスやトレーズは過去に戦争を引き起こしてしまったので、非難されても仕方が無いのだが、それでも自分達を受け入れ、面倒を見てくれている恩人なのに、殆ど礼も言わないで文句ばかり言い続けるのもどうかと思うが…。
リアル系
- 熱気バサラ
- 彼のような人間とは気が合うとのこと。Dではよくつるんでいることもあり、バサラにイヴとのジョイントを持ちかけたりする。ただし、終盤の惑星ラクスルートでは省吾までも彼の歌を対プロトデビルンの兵器のように扱う言動をとっており、その際に彼の激しい怒りを買ってしまう。
バンプレストオリジナル
- ジョシュア・ラドクリフ
- 彼の人間性を認めており、敬意を表している。
名台詞
PART I
- 「そういう事か。バハムートがお前達の手に落ちた途端、全ては思うまま戦争が始まっても…地上にいる人間はその時まで何も気づかないってわけだ!」
- B.D.と交戦した後、彼から自分達が住んでいる世界の真実を聞かされて。
- 「必ず戻ってくる…必ずここへ」
- 後半にて、由唯の友人である智美が軍に殺された後の場面。仇を取るために軍の本拠地へと乗り込もうとした際、由唯に上の台詞を告げた。
PART II
- 「ガキの頃は大人って言葉に憧れてたけど、今大人って言われてる奴らを見てると、どいつもこいつも私欲のためならいい加減で…人をだまし、傷つけ、時には殺す! 薄汚ねえエゴイストだ! 俺は…俺はそんな大人になんかなりたくねぇ! ガキの頃の映画やテレビドラマに出てくるような大人達に会いたかったよ…」
- 後半でイヴと再会した時の台詞。「省吾にとって大人って何?」と問いかけてきた彼女に対して、省吾が返した返答。
- 「お前らは…大人はいつもそうやって俺達を見下しやがる! 冗談じゃねぇ! 強ければ何をしてもいいのかっ!? 人を虫けらのように殺し、何もかもぶっつぶしても強ければ正しいのかよっ!? その結果がこのザマかよ…!」
- 半年ぶりに再会したB.D.に殴りかかろうとして逆に殴り返された上に、「正しい者が勝つ世の中は大昔に終わった」と突き付けられた事に猛反発した。
スパロボシリーズの名台詞
- 「そいつは俺も賛成だ。自分の上官を捕まえて、それで許してくださいなんてのは、クズのすることだ。やることが汚すぎるぜ」
- Dでクロッペンがクローンである事実が明らかになった後の場面にて。部下であったギシン兵が自己の保身のために上官であるクロッペンの身柄をブルー・スウェアに引き渡して投降しようとした行為に対して、剣人と共に猛反発した。
敵とはいえ、クローンであるという理由で味方を平気で犠牲にするようなやり方が許せなかったのだろう。
原作でも、大義のために他人を平気で犠牲にする軍のやり方に巻き込まれた省吾らしい台詞と言える。 - 「そうじゃねえ! そうじゃねえだろ!」
- Dでエンジェル・ハイロゥ攻略戦にてゼクスが最悪の場合サイキッカー2万人の命を犠牲にするのも止む無しと非情な決断を下した際に彼に猛反発し、改めてシャアやゼクス、トレーズに対しての敵愾心を露わにし、部隊内に一瞬険悪なムードが漂う結果となる(早期に非情な決断を下しそうになったゼクスにも確かに非はあったが)。
余談
『PART I』での矢作省吾の声優である久保田雅人氏は、教育テレビの『つくってあそぼ』という番組でワクワクさん役として出演していた。