ダイ・ガード
ダイ・ガード(Dai Guard)
- 登場作品:地球防衛企業ダイ・ガード
- 分類:乙式直立型特殊車両
- 形式番号:JDCM2020SV
- 全高:25 m
- 乾燥重量:156 t
- 全備重量:168 t
- 動力:電力
- 出力:12000hp
- 推進機関:イオノクラフト(重量軽減効果を生むもので挙動制御に使用)
- 装甲材質:トタン板よりマシな装甲→超張力展性チタン合金複合ハニカム
- 所属:株式会社21世紀警備保障
- 主なパイロット:赤木駿介、桃井いぶき、青山圭一郎
- メカニックデザイン:大塚健
対ヘテロダイン用に国連安全保障軍が建造した巨大ロボット。
……なのだが、肝心のヘテロダインが一向に出現しなかった為、ヘテロダイン対策事業は民営化される事となり、安保軍が大株主となって設立された半官半民の企業・株式会社21世紀警備保障が所有する事となった。
その後建造されてから10年近くは、21世紀警備保障のマスコットとして広報活動に使われるのがせいぜいで、金食い虫として会社からも疎まれる存在だった。だが、10年以上の月日を経てヘテロダインが再度出現した事で状況が一変し、本来の用途へと使用される事になっていく。警備保障会社なので、顧客の物件に被害が及ぶと多額の違約金を払わなければいけなくなる為、これらを守らなければいけないという話である。
本機と言えば「掴まれただけでベコベコに凹む装甲」「耐久性が低く腕がもげる」「凄まじく鈍重」「パワーが無い」「エネルギーが直ぐ切れる」「移動に輸送機と組み立て人員が必要」「(歩く広告塔なので)中身がスッカスカな状態」といった、主人公メカにあるまじき凄まじい低スペック(下手をすればボスボロット以下の性能)が話題に上る事が多いが、装甲やパワーに関する性能はデチューンされた結果で、装甲が換装された3話以降は大分マシになっている。その他の機能についても毎話強化が図られていっており、物語序盤は歩くのがやっとという状態であったが、最終的には分離・合体、ジャンプなども可能(対空戦闘アニメで再現されている)となっている。この成長過程も本機のポイントの一つであると言える。
起動及び出撃には、会社の重役会議による可決が必要。とは言え、そんなものを待っていられる時間はないので独断先行的な出撃も多い。一番の敵は、稼動・整備代と違約金と始末書。つまり、財政。起動・出撃に必要なプロセスと併せて、実にリアルなスーパーロボットである。
パイロット達と4人5脚で成長していったロボットであり、ノットパニッシャー登場以降は主役ロボらしい活躍も増え、スペックも上昇。また、その膨大な電力がヘテロダインを引き付けることも判明し、自然災害・ヘテロダインに対して存在そのものが文字通りの『切り札』となっていった。
小説版第2巻にて、第1巻ラスト(TV最終話)での無理が祟り、まともに稼働させることが難しくなっていたため引退。切り札役をダイ・ガードII世に譲ることとなる。また、漫画版では世界各国で建造されている。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇
- 初登場作品。劇中の演出や戦闘アニメでは、輸送・組立などの本機独特の現実的過ぎる描写はあまり見られないが、OPムービーではしっかりと力を入れてこれらが再現されている。
本編では日本ルート第4話で登場。ファンの期待を裏切らぬ前代未聞の200という低装甲値を有している。これは、前作である無印『スーパーロボット大戦Z』のTFO(初期装甲値900)やボスボロット(初期装甲値1100)、本作に登場するスコープドッグ(初期装甲値800)を余裕で下回る凄まじい低さであり、歴代ワースト3である(ワースト1は64のバルーンダミーで、装甲10)。初登場以降は、原作同様実戦用に改装が行われ性能がマシになり、何故か補給装置まで積まれる。ただ、それでもまだ「スーパー系の運動性にリアル系の装甲」レベルなのは御愛嬌。また、地形適応が極端に悪く赤木の劣悪な適応と合わせて陸以外ではまともに戦えない。しかし、使い方次第では前線に出しても十分戦える攻撃力とステータスを持った最強の補給機として活躍することもできる。いずれにしても、最後は最強の武器「勇気」で乗り切るべし。 - 第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇
- 前作ではジーベック枠の為、パッケージに描かれていたが、本作は創通枠に総合され、パッケージ未登場に(パッケージの裏では赤木共にちゃんと描かれている。)。カレン見送り・極東ルートで参戦。原作再現は終了しているが、ルート次第でヘテロダインとの戦いがある。今作では唯一のカタログ武器「勇気」を形にした「ダイ・ガード最大出力」が追加。今回空戦タイプが増えたMSやKMFの相手はかなり辛くなっている。移動力が落ちている事もあり本気で使い倒すならアダプターと赤木の養成及び機体のケアが必須。
装備・機能
武装・必殺武器
- 勇気
- カタログスペックとして記されている唯一の固定武装。早い話、『武装は無い』という事を端的に示唆している。
武装の貧弱さは財政上だけの話ではなく「民間警備会社が危険な兵装をもってはいけない」という(作中での)日本の法律上の問題も大きい。それゆえにダイ・ガードは銃火器や刃剣に類する武装を最後までもたず、ドリルや杭打ち機、フライホイールなど”武器ではなく作業用の道具”と言い訳できる武装が中心となる。ちなみにこれを体現したのが、後述の攻撃「ダイ・ガード最大出力」である。 - 体当たり
- 名前の通り強烈なタックルを見舞う。
- パンチ
- ダイ・ガードの格闘攻撃。ややぎこちない動きで正拳を3発放つ。パンチ1発を放つだけでもバランサー、各部モーターの制御が必要になり、パーツが衝撃で疲労する。第2次Zでは、特筆すべき点が無く威力も大した事が無い武器なのにENを15も消費する。同作は全体的に燃費が悪めだが、それでも多い。原作の燃費の悪さを再現したものと思われる。
- ロケットパンチ
- 第3話において、赤木の思いつきで生まれた技。腕を引きちぎり、それを投げつけるという捨て身の攻撃。3話に登場した飛行ヘテロダインを撃破した。だが、当然始末書を書かされている。持った時に明らかに中身が入って無い事が分かる妙に軽い音がするのがポイント。第2次ZではOPムービー及びドリルアームの地対空演出内で使用される。
余談だが、右腕で左腕を引きちぎって投げているのに作画ミスで投げた腕も右腕になっており、なんと第2次Zの戦闘アニメでも再現されている。 - ドリルアーム
- その名の通り巨大なドリルの付いた腕。当初は回転によるトルクを抑えきれずまともに武器として機能していなかったが、ダイ・ガード本体が強化されたためか後の戦闘では問題なく使用している。1,2話に登場したヘテロダインを『フラクタルノット』という概念が判明する前に偶然撃退した。19話では両手に装備して使用した。第2次Zでは地対空時に上記のロケットパンチで相手を地面に叩き落としてから攻撃するという整備班泣かせの演出が入る。
- フィンガーネットアーム
- 指に収納されたネットを発射する。1発限りの使いきりで、4話に登場したグローブ(ボールヘテロダイン)の足止めに使用した。運動性ダウンの効果突き。
- ダイ・ガード最大出力
- 再世篇で追加された格闘攻撃。敵に向かって前進し、ラッシュの後に投げ飛ばす。動きがぎこちないのがポイント。トドメ演出で振動地雷を打ち付ける。グレートノットパニシャーが追加されるまでは最強武器なのだが、射程1固定でEN消費100、おまけに空適応が悪い為使い勝手は序盤だけ見れば最悪である。
- 振動地雷
- 安保軍の兵装なのだが、何度か手に持ってヘテロダインに突き刺す形で使用している。スパロボではダイ・ガード最大出力のとどめ演出にその形で使用。
- ノットバスター
- ヘテロダインの核であるフラクタルノットを破壊する為の炸薬式巨大杭打機。9話で登場し、風船ヘテロダインを撃退。ダイ・ガードを勝利へと導く切り札になる。…はずだったが、なんの契約もせず下請けに製造させ、支払いで揉めていた所を安保軍が正式に契約、支払いも現金で済ませてしまう。その結果、安保軍の所有物となりコクボウガーに装備される。よってダイ・ガードが使用したのは原作では一回だけである。スパロボではZEXISが下請けに支払ったのか、そのまま後のシナリオでも引き続き使用出来る。ちなみにコクボウガーもしっかり装備。また、ダイ・ガードのものは使うたびに横沢が運んでくる。
- ノットパニッシャー
- ノットバスターの改良型のモーター式巨大杭打機。ノットバスターより大型化しており、左手のフライホイールを右手に撃ち込む事で杭を射出する。この事から、使用回数が緩和されたが電力は消費する。左手のフライホイールは武器としても使える。
- フライホイール
- 上述の通り、ノットパニッシャーを射出する為のホイールだが、接近戦用の攻撃手段としても使用可能。実際グレートノットパニッシャーの戦闘アニメにてその演出がみられる。
- グレートノットパニッシャー
- ノットパニッシャーにマニピュレーターを追加したもの。精密な作業が可能になった。再世篇では終盤まで未装備だが、ZEUTHのような整備不良やパーツ不足ではなく、コストが割高なので上層部が許可を渋っていたという実にリアルな事情であった。
- アサルト・ノットパニッシャー
- 小説版にのみ登場した武装。リニア部を伸縮式にした事で加速距離が増加した。スパロボ未採用。
特殊能力
- 補給装置
- 何故か搭載。墨田ら整備班が常時スタンバイしているのだろうか?
とはいえ、そこは腐っても主役機。ダイ・ガードは武器の攻撃力も高いので、運用と改造次第では高威力の武器を持つ最強クラスの補給機になりうる可能性も十分に秘めている。真価はこれによるレベルの上げやすさ(いわゆる「補給上げ」にある。
移動タイプ
- 陸
- 序盤は満足に坂を登る事すらできない。ゲーム本編では関係ないが、第2次ZのOPムービーでは再現されている。但し移動力はかなり低いため、青山の「加速」の使用や移動力上昇の強化パーツの装備、パイロットである赤木のダッシュの取得といった加速手段は必須である。
サイズ
- M
- ※スパロボでの区分。同じ機体でも、形態や作品によってはサイズが異なる場合がある。
機体BGM
- 「路地裏の宇宙少年」
- OP。第2次Zのデフォルト戦闘BGM。