真壁史彦
真壁史彦(Fumihiko Makabe)
- 登場作品:
- 声優:田中正彦
- 俳優:安崎求(舞台版)
- 種族:地球人(日本人)
- 性別:男
- 所属:竜宮島・アルヴィス
- 役職:アルヴィス司令補佐→アルヴィス司令
- 年齢:40歳(TV版)→42歳(劇場版)
- 生年月日:2106年6月2日
- 旧姓:麻木
- 身長:181cm
- 体重:72kg
- 好きな物:粘土
真壁一騎の父親であり、アルヴィスの司令補佐。司令の公蔵の死後は司令の座に就く。厳格だが優しい性格で、春日井夫妻の心無い言動に激怒し、竜宮島から追放する一幕もあった。
元は自衛軍所属のパイロットであり、アルヴィスでも数少ない対人実戦経験者。高い指揮能力を持ち、アルヴィスに居なくてはならない人物であるが、家庭に帰ると全くの無能であり、家事を息子に任せきりにしている。
平時は陶器店「器屋」を経営しており趣味も陶芸だが、一騎には「使いづらい」と評されている。実際自身の作品を売りに出すシーンもあったが、あまりに奇抜なセンスだった為か、全く売れなかった。なお、陶芸は亡き妻・紅音の影響でフェストゥムを理解しようとして始めたのだが、妻をフェストゥムに奪われた怒りでどうしても最後にそれを破壊してしまうため、奇抜な形になっているという笑えない事情も存在する。
『HEAVEN AND EARTH』では自衛軍時代に起きた日本消滅時の後遺症に蝕まれるが、竜宮島のミールの成長期のために防衛力の落ちた竜宮島を守るべく病の身を圧して指揮を執り続け、最終的に成長を完了したミールによって完治する。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦K
- 非戦闘キャラとして登場。
- スーパーロボット大戦UX
- おおむね原作通りだが、乙姫に直接会いに行くシーンはアーニー&サヤとジン&アユルに、乙姫の最後の同化に立ち会うシーンはデントンに取られてしまっている。
人間関係
- 真壁一騎
- 息子。ファフナーのパイロット。会話は少なく、ぎくしゃくしているようにも見えるが、それはお互い通じ合った上で距離の置き方を心得ているからであり、関係は良好である。
- ただ、彼が脱走した時にはアルヴィスの司令として、また父親として、厳とした態度を取った。
- 家事は彼に任せきりで、第2話「告知~いのち」では米を研がずに炊いてしまい、彼に渋い顔をされる。
- 真壁紅音
- 亡き妻。史彦を救う為に自ら進んでフェストゥムと同化された。
- 元は自衛軍時代の上官であり、史彦が陶芸を趣味としているのは紅音の影響。
- 結婚するに際し旧姓を捨てることを決め紅音の反対を押し切って自ら姓を変えたという史彦らしいエピソードを持つ。
- 皆城公蔵
- アルヴィス司令。原作の序盤で死亡してしまう。
- ミョルニア
- 紅音と同じ姿をしたマスター型フェストゥム。彼女から人類の未来に関するある情報を齎される。
- 皆城総士
- 溝口恭介
- 旧知の仲。前述の通り、家事は一騎に任せきりだったため、一騎の不在時は彼の家で御馳走になっていた。
- 遠見千鶴
- アルヴィスの同僚。弓子曰く「千鶴は史彦だけには弱音を吐く」とのこと。また、史彦は彼女より2歳年下である。
- 羽佐間翔子
- マークゼクスのパイロット。PSP版のゲームでは彼女と一騎がいい雰囲気になっているところに割り込んでしまい気まずい思いをするシーンがある。
- 羽佐間容子
- 「竜宮島回覧板・1106号」によると、翔子を失った悲しみで自殺しようとした彼女を止めたらしい。
- 春日井甲洋
- 「もっと早く気づくべきだった…」と彼を愛の無い不幸な環境に置き続けてしまった事を悔やんだ。
- 春日井正浩、春日井諒子
- 昏睡状態だった甲洋を殺そうとした彼らに激怒し「お前達に人の親になる資格はない!!」と断じ、竜宮島から追放する。『K』では名前のみ登場し、『UX』では存在すらせず。
- カノン・メンフィス
- ヘスター・ギャロップ
他作品との人間関係
- カガリ・ユラ・アスハ
- 『K』および『UX』における協力者。
- シン・アスカ
- カガリ同様、『K』および『UX』における協力者。『UX』においてプロローグから関わり合い、年齢の近い(UXにおいてはやや離れている可能性はあるが)子供たちの先輩として深く信頼している。
名台詞
- 「紅音…。すまん…。すまん…」
- 第2話「告知~いのち」より。亡き妻・紅音と幼少期の一騎の写真を見ての台詞。「フェストゥムとの戦闘経験後に一騎の染色体に変化が見られました。もし、このままいけば…」という千鶴の言葉を思い出しながら。
- 息子の一騎を人類とフェストゥムの戦いに巻き込んてしまった事を史彦は涙を流して嘆いていた。
- 「形成数値で子供達の人生は決まる…。親御さんも正直辛いものだ。こんな役は私だけで良かったのに…」
- 第3話「迷宮~しんじつ」より。「シナジェティック・コードの形成数値が高い子供達をファフナーパイロット候補生として差し出すように」と彼等の親達に告知して回る史彦に同行する千鶴に対して。彼女は「いいんです。これも医者としての役目ですから」と返している。
- 史彦自身も息子である一騎をファフナー・パイロットとして差し出している故に、親達の辛さが痛い程わかるのだろう…。
- 「時と場合によっては、な」
- 第4話「逃航~ふなで」より。「(フェストゥムに襲われた新国連のパイロットを)助ける事は、悪い事なのか!」という一騎の主張に対して。
- 「たとえ、新国連のパイロットがフェストゥムに襲われても見捨てるように」という非情な命令に対して一騎が(人命を見捨てるのは忍びなかったから)背いた為に、竜宮島の位置が新国連に露見してしまう結果となったが、史彦らアルヴィスの大人は一騎を特に処罰しなかった。
- 実際、新国連からの書簡が竜宮島に届いた際に史彦が「こんな形で、この日を迎える事になろうとはな…」とつぶやいたように、アルヴィスの大人達は「新国連およびフェストゥムの追及の手からは、いつまでも逃げ切れるわけでもなく、いつか必ず見つかるものだ」と認識および覚悟していたからなのだろう。
- 「優秀なパイロットを一名育ててくれた事を感謝する。だが…お前達に人の親になる資格は無い!! 島から出て行ってもらう!」
- 第9話「同化~わかれ」より。甲洋を己の保身の道具としか見ていなかった春日井夫妻に激怒したときの台詞。甲洋ファンにとっては、溜飲が下がった瞬間だと言えるだろう。
- 「もっと早く気づくべきだった…!」
- 上の会話の直後の台詞。春日井夫妻の本性をいち早く見抜けなかった事と、そんな彼らの里子となった甲洋が15年間も愛情を与えられずに育てられた事を悔いていた。
- 「君たちを人間と戦わせるわけにはいかん」
「君は、パイロットたちに、人を殺せと命令できるのか?」 - 第14話「覚醒~せんりょう」より。竜宮島に侵攻してきた人類軍にファフナーで応戦しようとする総士に対して。
- 「溝口……フェストゥムは、泣かない」
- 第20話「燈火~ともしび」より。甲洋がスレイヴ型として覚醒した直後、狙撃手として待機していた溝口への通信。
- 「一騎…俺が少しいない間にずいぶん立派になったな。頼りにしてるぞ! 一騎…!」
- PSP版の自身のエンディングにて。これから朝飯だと思った矢先に警戒警報が出て、親子揃って慌ててアルヴィスに行く羽目になった際の独白。
- PSP版での史彦は新国連の罠にはまり、護衛として同行した翔子共々人質にされてしまったので竜宮島から離れていた時期がある。
- そういった経緯から本編とはまた違う形で大きく成長を遂げた一騎の姿を見て、愛すべきダメ親父・史彦は感慨深く呟くのであった。
迷台詞
- 「父さんだって、昔は炊いてたんだぞ!」
- 第2話「告知~いのち」より。息子である一騎から「俺がいないと、父さんは飯が炊けない」と言われた際に。さらに、一騎から「飯を炊いてたのは、結婚する前だろ」と突っ込まれた為、史彦は意地を張って夕飯を作った。
- なお、史彦が作った夕飯は「研いでいない米で炊いた飯」と沢庵であった。確かに、一騎の言う通りだった…。料理が得意な一騎と異なり、史彦の料理の腕はからっきしであるようだ。
- 「もっとましな言い訳を用意せんか……」
- 第18話「父親~おもいで」における査問会において言葉に詰まった一騎に頭を抱えて。一騎の不器用さは、父親である史彦譲りのようだ。
- 「……お前、よく来るのか……?」
- 第19話「真矢~まなざし」より。遠見家の食卓において。史彦はガチガチに緊張しており、一騎も史彦も顔を合わせずに話すためかなんともシュールなシーンである。
- 「売れん!」
- 第20話「燈火~ともしび」より。「縁日において自分が売っている奇妙な器が売れるのか?」と保に尋ねられた時の台詞。
- そこまではっきり言わなくても…。この後、千鶴が一つ買ってくれるのだが。
スパロボシリーズの名台詞
- 「ル=コボルよ…。紅音が命を賭けて切り開いた未来を消させはしない!」
- 『K』最終話「心からの…」より。最終決戦にてル=コボルに言い放った台詞。
- 「大切な仲間の命を、お前たちに預けるわけにはいかないのでな」
- 『UX』第2部第38話「防人たち」にてアルティメット・クロスはヘブンズ・ドア作戦に参加しつつも、人類軍との協力をしない指針を執った事に驚愕したヘスターに対して。
- 人類軍の総司令であるハザードによって衛が死んだ上に、ハザードはそれを悔やむどころか嘲ったので、史彦が人類軍を信用できないのも無理はない。
余談
- 「主人公が所属する組織の司令で父親」「妻に先立たれている」「不器用」等々…。「真壁史彦は『新世紀エヴァンゲリオン』のキャラクターである碇ゲンドウのオマージュではないか」と思われる要素が多い人物だが、人間性という面においては真逆になっている。