「恐竜戦隊ジュウレンジャー」の版間の差分
(→余談) |
|||
175行目: | 175行目: | ||
**初期案では、全て恐竜モチーフのデザインであったが、似たようなものばかりになるのを避けるため、あえてこのような配置となった経緯がある。かえってこれが功を奏し、当時まで放映されていた戦隊シリーズの売り上げを更新。根強い人気を獲得し、現在も関連商品が現在の技術で再現する形でリリースされている。 | **初期案では、全て恐竜モチーフのデザインであったが、似たようなものばかりになるのを避けるため、あえてこのような配置となった経緯がある。かえってこれが功を奏し、当時まで放映されていた戦隊シリーズの売り上げを更新。根強い人気を獲得し、現在も関連商品が現在の技術で再現する形でリリースされている。 | ||
***ちなみに放映当時、双璧を担うはずだった勇者シリーズは『恐竜戦隊ジュウレンジャー』によって大打撃を食らってしまった、という逸話がある。その穴埋めとして放映された作品が『[[勇者特急マイトガイン]]』であったが、ジュウレンジャーの前には為す術もなかったという(当時、戦隊シリーズは勇者シリーズに圧倒されていたのが、一発逆転された格好になった)。 | ***ちなみに放映当時、双璧を担うはずだった勇者シリーズは『恐竜戦隊ジュウレンジャー』によって大打撃を食らってしまった、という逸話がある。その穴埋めとして放映された作品が『[[勇者特急マイトガイン]]』であったが、ジュウレンジャーの前には為す術もなかったという(当時、戦隊シリーズは勇者シリーズに圧倒されていたのが、一発逆転された格好になった)。 | ||
+ | *本作は本格的に6番目の戦士が登場したスーパー戦隊シリーズになる<ref>最初の6番目の戦士は5作前の第11作目「光戦隊マスクマン」に登場する飛鳥リョオが変身するX1マスクだが、たった1話だけのゲスト出演に終わっている。</ref>。また作品途中での退場も、8作前の第8作目「超電子バイオマン」以来となっている<ref>バイオマン以前にも殉職等の理由で退場、交代する戦士もいた。演者の都合による都合が主な要因ではあるが…。</ref><ref>なお「超電子バイオマン」の初代イエローフォーを担当した演者は、それまでの退場した演者と異なり放映中に突如として消息不明になっており、急遽二代目イエローフォーのオーディションが開かれて演者が決まっている。</ref>。 | ||
*「恐竜戦隊ジュウレンジャー」のタイトルロゴの下には漢字表記で'''「獣連者」'''という当て字がされているが、これは「戦隊を構成する人数が10人」と勘違いされるのを防ぐための措置(実際、本作の主題歌を担当した佐藤健太氏やティラノレンジャー役の望月祐多氏も話を聞いた時に「10人で戦うのかな?」と思っていたらしい)。後に漢字表記は第34作『天装戦隊ゴセイジャー』でも用いられ、「護星者」という当て字がされている。 | *「恐竜戦隊ジュウレンジャー」のタイトルロゴの下には漢字表記で'''「獣連者」'''という当て字がされているが、これは「戦隊を構成する人数が10人」と勘違いされるのを防ぐための措置(実際、本作の主題歌を担当した佐藤健太氏やティラノレンジャー役の望月祐多氏も話を聞いた時に「10人で戦うのかな?」と思っていたらしい)。後に漢字表記は第34作『天装戦隊ゴセイジャー』でも用いられ、「護星者」という当て字がされている。 | ||
**タイトル通り初期メンバーが9人のシリーズ第41作『宇宙戦隊キュウレンジャー』では、'''10人目のメンバーが登場した際に戦隊の名称が「ジュウレンジャー」になりかけて却下される'''、というセルフパロディが行われた。 | **タイトル通り初期メンバーが9人のシリーズ第41作『宇宙戦隊キュウレンジャー』では、'''10人目のメンバーが登場した際に戦隊の名称が「ジュウレンジャー」になりかけて却下される'''、というセルフパロディが行われた。 |
2020年6月7日 (日) 21:10時点における版
恐竜戦隊ジュウレンジャー | |
---|---|
原作 | 八手三郎 |
監督 |
東條昭平 小笠原猛 坂本太郎 渡辺勝也 雨宮慶太 |
脚本 |
杉村升 荒木憲一 高久進 荒川稔久 井上敏樹 鷺山京子 |
キャラクターデザイン |
野口竜(ドーラモンスター) 篠原保 河野成浩 |
音楽 | 吉田明彦 |
制作 | 東映 |
放送局 | テレビ朝日系 |
放送期間 |
1992年2月21日 - 1993年2月12日 |
話数 | 全50話 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦X-Ω |
『恐竜戦隊ジュウレンジャー』は東映制作による特撮テレビドラマ作品。
概要
『秘密戦隊ゴレンジャー』から始まり、現在も続く特撮テレビドラマ「スーパー戦隊シリーズ」の第16作。
敵味方共に、中世ヨーロッパ風のファンタジーRPGのような設定を導入。それに加え、「ヒーローの巨大戦力がロボットの姿をした生命体」や「追加戦士」といった新機軸をシリーズ史上初めて本格的に導入し、以降のシリーズに大きな影響をもたらした。
アメリカでは本作を元に『マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』のタイトルで、日本版の戦闘シーンの映像を一部流用した上で変身前のキャストを現地の俳優に置き換えるなど内容をアレンジしたものが放送され、当時アメリカに子供向け実写番組がほとんどなかったことなども影響し多大な人気を得た。こちらはその後も同様の手法で制作された「パワーレンジャーシリーズ」として続いており、現在でも根強い支持を得ている。2017年にはアメリカ主導で同作のリメイク映画『パワーレンジャー』が公開された。
同シリーズに『海賊戦隊ゴーカイジャー』がある。
スーパーロボット大戦への参戦
バンダイコレクターズ事業部との連動企画として、2017年4月29日に『超合金魂』ブランドで大獣神が発売されるのに合わせて、2017年4月25日の生スパロボチャンネルにて期間限定参戦が発表された。
寺田Pによると「大獣神のパイロットをどうするかの件で迷ったが、変身した後からの登場という形に決まった」とのこと。
ストーリー
かつて地球には恐竜から進化した恐竜人類と妖精族が暮らしていたが、1億7千万年前に悪魔に魂を売った魔女バンドーラが人類を滅ぼそうとした。五大部族はその守護獣と共にこれを封印するも、地球を氷河が覆ったために恐竜は滅びてしまった。
そして1億7千年後の西暦1992年、スペースシャトルの乗員のミスで復活した魔女バンドーラにより再び地球は滅亡の危機に晒されてしまう。だが、長い眠りについていた恐竜族の戦士たちもまた目を覚まし、ここに恐竜戦隊ジュウレンジャーとバンドーラ一味との戦いの幕が上がった。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
恐竜戦隊ジュウレンジャー
- ティラノレンジャー / アームド・ティラノレンジャー / ゲキ
- ヤマト族のプリンス。剣術を得意とする正義漢。
- マンモスレンジャー / ゴウシ
- シャーマ族のナイト。自然を愛する心優しい性格。
- トリケラレンジャー / ダン
- エトフ族のナイト。陽気なお調子者。
- タイガーレンジャー / ボーイ
- ダイム族のナイト。最年少の戦士。
- プテラレンジャー / メイ
- リシヤ族のプリンセス。子供好きの可憐な少女。
- ドラゴンレンジャー / ブライ
- ゲキの実の兄。当初は敵対していたが、和解し味方となる。だが、彼には過酷な運命が与えられていた……。
- 不思議仙人バーザ
- 古代人の白魔導師。表向きはマンションの管理人として活動している。
バンドーラ一味
- バンドーラ
- 守護獣によって封印された悪の魔女。宇宙飛行士によって誤って封印が解かれ、地球への侵攻を開始する。とある理由から大の子供嫌いとなり、子供を目の敵にしている。
- トットパット
- 吸血鬼の流れを汲む吸血コウモリ。せっかちな性格で、常に早口で喋る。ブックバックとは凸凹コンビ。
- ブックバック
- ピクシーの流れを汲む子鬼。トットパットとは違い、愚鈍で行動が遅いため、知恵を付けてもらうことを望んでいる。
- グリフォーザー
- グリフォンの血を引く戦士。当初は話せなかったが、武功を立ててバンドーラの手で言葉を喋れるようになった。後に登場したラミイとは夫婦にあたる。
- プリプリカン
- ドーラモンスターの製作を担当するレプラカーンの老人。職人気質で、作品の完成度にこだわりがある。
- ラミイ / ラミイスコーピオン
- サソリの力を持つ女戦士で、グリフォーザーの妻。恐竜の卵を追うために夫を含む一味と別行動を取っており、封印を免れていた。
- 大サタン
- バンドーラに魔力を与えた悪魔。
- カイ
- バンドーラの息子で、故人。バンドーラが魔女になる原因となった人物で、物語の最終盤に大サタンの手によって復活する。
- ドーラモンスター
- プリプリカンの作った粘土人形を魔法の焼き釜「ネンドーラ」で焼いて生産される怪物たち。神話や伝説に登場する怪物がモチーフ。
- ゴーレム兵
- プリプリカンの作った粘土人形をネンドーラで焼いて生産される戦闘員。
その他
- 妖精ノーム
- バーザの友人。
- 命の精霊クロト
- 大獣神の協力者。時間を司る女神で、ブライに関する「ある秘密」を知っている。
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
- 大獣神 / 獣戦車ダイノタンカー
- 五守護獣が合体した恐竜人類の神。明確な意思と行動理念を持ってジュウレンジャーに力を貸し、時として試練を与える。
- 守護獣ティラノザウルス
- ヤマト族の守護獣。
- 守護獣ジュウマンモス
- シャーマ族の守護獣。
- 守護獣トリケラトプス
- エトフ族の守護獣。
- 守護獣サーベルタイガー
- ダイム族の守護獣。
- 守護獣プテラノドン
- リシヤ族の守護獣。
- 守護獣ドラゴンシーザー
- ドラゴンレンジャーの守護獣。クロトがブライに与えた「獣奏剣」で召喚・制御される。
- 剛龍神
- ドラゴンシーザーとジュウマンモス、トリケラトプス、サーベルタイガーが合体した姿。
- 獣帝大獣神
- 大獣神とドラゴンシーザーが獣帝合体した姿。
- 獣騎神キングブラキオン / 超獣戦車キングタンカー
- ブラキオザウルスの姿をした守護獣の使徒。
- 究極大獣神
- 全ての守護獣が究極合体した姿。大獣神の本来の姿でもある。
用語
- 守護獣
- 五大部族の守り神。自らの意思を持ち、ジュウレンジャーが乗り込まずとも戦うことができる。合体することでさらなる力を発揮する。
- 惑星ネメシス
- バンドーラ一味が封印されていた惑星。
- バンドーラパレス
- バンドーラ一味が月に作った宮殿にして本拠地。なお、第1話と終盤で地球に降り立つ。
楽曲
- 「恐竜戦隊ジュウレンジャー」
- 作詞:つのごうじ、そのべかずのり / 作曲:つのごうじ / 編曲:山本健司 / 歌:佐藤健太
- OP曲。フルバージョンだと前奏が非常に長い(およそ1分)壮大な曲。最終回とVシネマ『ダイノビデオ』ではEDとして使用。その際、2番の歌詞が使用された。
- 歌手の佐藤健太氏は第13作目『高速戦隊ターボレンジャー』のレッドターボ・炎力を演じた俳優であり、同作のOP曲も歌っている。
- 「冒険してラッパピーヤ!」
- 作詞・作曲:つのごうじ / 編曲:山本健司 / 歌:ピタゴラス
- ED曲。最終話では未使用。
登場作と扱われ方
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 初参戦作品。2017年5月のイベント「5色の恐竜戦士」で期間限定参戦。スパロボ史上初となる特撮作品の参戦ともなる。
- 前述した通り、戦隊メンバーは全員変身後の姿でのみの登場となる[1]。また、バンドーラも台詞だけという特殊な形で出演。
余談
- 前作『鳥人戦隊ジェットマン』は当時マンネリによる視聴者離れを危惧し高年齢層の視聴を意識した作風となったためか、本作とは逆に敵味方共にシリーズ屈指のいがみ合いの多さで有名。視聴率は回復したものの後味が悪いエピソードやショッキングなシーンも少なくなく、子供向けとは言い難い内容だったことの反動からか『ジュウレンジャー』はシリーズ本来の視聴者層に向けた明るくアットホームな作風となっている。
- この影響か、本作はスーパー戦隊シリーズでは敵対組織の主要幹部が軒並み戦死せずに最終話を迎えた珍しい作品となっている。戦隊側、敵組織側両方併せて死亡したのは物語開始前に死亡していたブライとカイだけで、本作の黒幕と言える大サタンですら地獄に逃亡しただけで滅んですらいない[2]。
- ちなみに四作品後の『激走戦隊カーレンジャー』でも同様の最終話を迎えているが、こちらは基本的に戦闘を行っていた組織の構成員が戦死しているため微妙に異なる。
- この影響か、本作はスーパー戦隊シリーズでは敵対組織の主要幹部が軒並み戦死せずに最終話を迎えた珍しい作品となっている。戦隊側、敵組織側両方併せて死亡したのは物語開始前に死亡していたブライとカイだけで、本作の黒幕と言える大サタンですら地獄に逃亡しただけで滅んですらいない[2]。
- 「恐竜」戦隊ながらキャラクターのモチーフに使われている生物が6人中4人が恐竜ではない、ということがよく指摘される。
- 実際、純粋な恐竜はティラノザウルスとトリケラトプスの2種類しか起用されていない。残る4種類のうち、マンモスとサーベルタイガーは古代の哺乳類、プテラノドンは厳密には恐竜と別種である翼竜、ドラゴンシーザーに至っては架空の生物……というか怪獣である。プテラノドンはシリーズ第27作目『爆竜戦隊アバレンジャー』でもモチーフにされており、追加戦士を除いた全メンバーが正確な恐竜をモチーフとするスーパー戦隊は第37作目『獣電戦隊キョウリュウジャー』まで待たなくてはならなかった。
- 初期案では、全て恐竜モチーフのデザインであったが、似たようなものばかりになるのを避けるため、あえてこのような配置となった経緯がある。かえってこれが功を奏し、当時まで放映されていた戦隊シリーズの売り上げを更新。根強い人気を獲得し、現在も関連商品が現在の技術で再現する形でリリースされている。
- ちなみに放映当時、双璧を担うはずだった勇者シリーズは『恐竜戦隊ジュウレンジャー』によって大打撃を食らってしまった、という逸話がある。その穴埋めとして放映された作品が『勇者特急マイトガイン』であったが、ジュウレンジャーの前には為す術もなかったという(当時、戦隊シリーズは勇者シリーズに圧倒されていたのが、一発逆転された格好になった)。
- 本作は本格的に6番目の戦士が登場したスーパー戦隊シリーズになる[3]。また作品途中での退場も、8作前の第8作目「超電子バイオマン」以来となっている[4][5]。
- 「恐竜戦隊ジュウレンジャー」のタイトルロゴの下には漢字表記で「獣連者」という当て字がされているが、これは「戦隊を構成する人数が10人」と勘違いされるのを防ぐための措置(実際、本作の主題歌を担当した佐藤健太氏やティラノレンジャー役の望月祐多氏も話を聞いた時に「10人で戦うのかな?」と思っていたらしい)。後に漢字表記は第34作『天装戦隊ゴセイジャー』でも用いられ、「護星者」という当て字がされている。
- タイトル通り初期メンバーが9人のシリーズ第41作『宇宙戦隊キュウレンジャー』では、10人目のメンバーが登場した際に戦隊の名称が「ジュウレンジャー」になりかけて却下される、というセルフパロディが行われた。
- 英字表記は公式には「Zyuranger」となっており、「Ju~」としなかったのは英語でユダヤ人に対する差別的表現である「Jew」と同一視されることを避けてのもの。第40作目『動物戦隊ジュウオウジャー』も同様に「Zyuohger」になっている。
- アメリカ版である『マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』も当初本家そのままの『ジュウレンジャー』のタイトルで放送する予定であったが、この呼称問題からタイトル変更を余儀無くされた。
- 海外では先述のアメリカにおける翻案作品『パワーレンジャー』の原作として知られている。2018年フィギュアスケート・グランプリシリーズのフィンランド大会では、ロシアのアイスダンス選手ポポワ&モズゴフ組がレッドレンジャー(ティラノレンジャー)とイエローレンジャー(タイガーレンジャー)の衣装でエキシビジョンを行い、一部で話題となった。
商品情報
脚注
- ↑ シナリオ中では「バンドーラの罠により異空間に飛ばされてしまい変身解除が不可能となる」という流れとなっている。ちなみに、シリーズでは変身解除が不可能となるエピソードは度々描かれている。
- ↑ 毎回登場するドーラモンスターは粘土で作られた人形なので除外。
- ↑ 最初の6番目の戦士は5作前の第11作目「光戦隊マスクマン」に登場する飛鳥リョオが変身するX1マスクだが、たった1話だけのゲスト出演に終わっている。
- ↑ バイオマン以前にも殉職等の理由で退場、交代する戦士もいた。演者の都合による都合が主な要因ではあるが…。
- ↑ なお「超電子バイオマン」の初代イエローフォーを担当した演者は、それまでの退場した演者と異なり放映中に突如として消息不明になっており、急遽二代目イエローフォーのオーディションが開かれて演者が決まっている。