「ガリアン」の版間の差分

提供: スーパーロボット大戦Wiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
 
(23人の利用者による、間の49版が非表示)
1行目: 1行目:
== 鉄巨人ガリアン(Panzer Blade GALIANT) ==
+
{{登場メカ概要
*[[登場作品]][[機甲界ガリアン]]
+
| 外国語表記 = [[外国語表記::GALIENT]]<ref>[http://www.galient.net/mechanic/01.html メカニック]、機甲界ガリアン 公式Web、2022年1月21日閲覧。</ref>
*分類:[[機甲兵]]
+
| 登場作品 = {{登場作品 (メカ)|機甲界ガリアン}}
*種別:鉄巨人(パンツァーブレード)
+
| デザイン = {{メカニックデザイン|大河原邦男}}
*[[全高一覧|全高]]:12.48m
+
| 初登場SRW = {{初登場SRW (メカ)|スーパーロボット大戦BX}}
*重量:26.26t
+
| SRWでの分類 = [[機体]]
*[[動力]]:静流子ジェネレーター×2
+
}}
*装甲素材:ガリオネット
 
*最高速度:107km/h(滑走時)
 
*所属:白い谷
 
*主なパイロット:[[ジョルディ・ボーダー]](ジョジョ)
 
*メカニックデザイン:{{メカニックデザイン|大河原邦男}}
 
<!-- 設定が存在しない項目は削除してください。 -->
 
  
ジョジョが「白い谷」の奥深くで見つけた、惑星アーストに伝わる伝説の赤い機甲兵。機甲兵では唯一の可変機構を有し、飛行形態への変形が可能。その他の機甲兵と一線を画す性能によりパイロットのジョジョともども反マーダル勢力のフラグシップとなる。
+
{{登場メカ概要
 +
| タイトル = スペック
 +
| 分類 = [[分類::機甲兵]]
 +
*[[分類::鉄巨人]](パンツァーブレード)
 +
| 生産形態 = 発掘
 +
| 全長 =
 +
;【飛装型】
 +
:8.04 m
 +
| 全高 = 12.48 m
 +
;【飛装型】
 +
:6.81 m
 +
| 翼長 =
 +
;【飛装型】
 +
:14.37 m(展開時)
 +
| 重量 = [[重量::26.26 t]]
 +
| 動力 = [[動力::静流子ジェネレーター]]×2
 +
| 推力 =
 +
;【飛装型】
 +
:1.25 G(32,825 kg)
 +
| 最小旋回半径 =
 +
;【飛装型】
 +
:926 m
 +
| 最高速度 = 107 km/h(滑走時)
 +
;【飛装型】
 +
:1,900 km/h(マッハ1.6)
 +
| 最大滑走斜度 = 20.6度(ローラーダッシュ時)
 +
| 装甲材質 = [[装甲材質::ガリオネット]]
 +
| 所属 = {{所属 (メカ)|白い谷}}
 +
| 乗員人数 = 1名
 +
| パイロット = [[パイロット::ジョルディ・ボーダー]]
 +
}}
 +
'''ガリアン'''は『[[機甲界ガリアン]]』の[[登場メカ]]であり、同作の主役メカ。
  
元々は他の機甲兵同様、古代アースト文明の遺産であり、「静粒子(スタティコン)」という素粒子によって駆動している。本来は他の機体同様バイオニウム装甲が使われるはずだったが、ガリアンは唯一他の機甲兵とは違う勢力によって開発されており、ジェネレーター2基の出力に対してバイオニウムでは機体管制に問題が発生することが判明したため、スタティコンを帯びない性質を持った無重力合金ガリオネットによる装甲を持たされている。
+
== 概要 ==
 +
[[ジョルディ・ボーダー]]が「白い谷」の奥深くで見つけた、惑星アーストに伝わる伝説の赤い[[機甲兵]]。
  
移動用の形態として、ビッグファルコンとも呼ばれる「飛装型」への変形機構を持つが、武器が剣しかないためこの状態だと事実上戦闘不能となる。その弱点を突かれる形で第8話の戦闘にて大破し、「[[ガリアン重装改]]」へと改修を受ける。
+
機甲兵では唯一の可変機構を有し、[[飛行]]形態への[[変形]]が可能。その他の機甲兵と一線を画す性能によりパイロットのジョジョともども反マーダル勢力のフラグシップとなる。マーダル軍の機甲兵が土中に埋まっている機体を文字通り「発掘」しているのに対し、ガリアンは洞窟奥の地下基地の中に安置されている状態で発見されており、古代から特別な機体だったことがうかがえる。
  
 +
元々は他の機甲兵同様、古代アースト文明の遺産であり、「'''静粒子(スタティコン)'''」という素粒子によって駆動している。本来は他の機体同様、静粒子を帯びることで硬化する「バイオニウム」と呼ばれる素材を用いた装甲が使われるはずだったが、ガリアンは唯一他の機甲兵とは違う勢力によって開発されており、ジェネレーター2基の出力に対してバイオニウムでは機体管制に問題が発生することが判明したため、スタティコンを帯びない性質を持った無重力合金ガリオネットによる装甲を持たされている。
 +
 +
=== 飛装型 ===
 +
移動用の飛行形態でビッグファルコンとも呼ばれる。前傾姿勢で両腕が翼となり、[[バルキリー|ガウォーク]]のような姿になる。ただし、武器が剣しかないためこの状態だと事実上戦闘不能となる。その弱点を突かれる形で第8話の戦闘にて大破し、「[[ガリアン重装改]]」へと改修を受ける。総集編では[[ハイ・シャルタット用ウィンガル・ジー]]との戦闘中に[[モノコット]]軍団から集中砲火を受け、修理もままならないまま[[ザウエル]]戦で敗れ改修という流れになっている。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
=== 携帯機シリーズ ===
 
=== 携帯機シリーズ ===
;[[スーパーロボット大戦BX]]
+
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦BX}}
:初登場作品。参戦は第13話。
+
:初登場作品。参戦は第13話。第23話で[[ザウエル]]との一騎討ちにより大破し、翌話で重装改に改修される。
:陸Sに加えて高い運動性となかなかの耐久性能を持つが、後述する武装を反映した'''最大射程3'''と言う射程の短さが欠点。中盤でガリアン重装改に強化されると改善されるので、それまでの辛抱である。
+
:[[陸]]Sに加えて高い運動性となかなかの耐久性能を持つが、武装面を反映し最大でも射程3というリーチの短さが欠点。必然的に敵陣への突貫運用が主となる。
:なお、'''宇宙適応はA'''である。全天周囲モニターが採用されているが故か。
+
:なお、'''[[宇宙]][[地形適応|適応]]はA'''である。宇宙戦を想定している全天周囲モニターが採用されているが故か。なお飛装型への変形はオミット(戦闘アニメでの再現もなし)。
 +
:今作においては[[ゴーグ]]と共に遠い昔、クレセント銀河で交流を持っていたアースト人と[[マノン]]たち[[異星人 (ゴーグ)|異星人]]が、互いの繁栄と平和を願って共に造り上げた兄弟機の片割れであり、異星人の造り上げた機甲兵である、という設定になっている。
 +
 
 +
=== 単独作品 ===
 +
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦X-Ω}}
 +
:2017年8月のイベント「信じる心」にて実装。SSRディフェンダー。
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
 
=== 武装・[[必殺武器]] ===
 
=== 武装・[[必殺武器]] ===
 +
;体当たり
 +
:足裏に装備された「ダッシュローラー」を利用して高速接近し、パンチからショルダータックルをぶちかます。『BX』ではガリアンの武装で唯一[[空]]適応が無く、重装改には受け継がれない。
 +
 
==== 武装 ====
 
==== 武装 ====
 
;ガリアンソード
 
;ガリアンソード
:唯一にして最大の武装。刀身が細かく分かれた蛇腹構造となっており、刀身を直結させた長剣型と、分割した鞭型に使い分けることが可能。バイオニウムで出来ているため、静粒子を帯びることで接着硬化して長剣となる。
+
:唯一にして最大の武装である剣。「ガリアンブレード」と呼称される事もある。[[#余談|余談]]にもある通り、その特異な構造と運用で非常に知名度が高い武器である。
:鞭状態で絡みつかせ、引っ張ることでチェンソーのように相手を斬るということも出来る。普段は左腕に鞭状態で収納されており、右手で柄をつかんで引き抜く。『ガリアンブレード』と呼称される事も。
+
:その刀身はバイオニウム製の細かく分かれた蛇腹構造となっており、静粒子を帯びることで刀身を接着硬化・直結させた長剣型と、分割した鞭型に使い分けることが可能。
:[[BX]]では通常形態とウイップの2種類が存在する。
+
:一般的に剣はそのリーチ以上の距離からの攻撃手段を持つ敵に対して不利になるが、ガリアンの場合鞭状態で剣以上のリーチを生かした攻撃が可能。更に鞭状態で絡みつかせ、引っ張ることでチェンソーのように相手を斬るということも出来る。
;体当たり
+
:普段は左腕に鞭状態で収納されており、右手で柄をつかんで引き抜く。
:ローラーダッシュを利用してのパンチからショルダータックルをぶちかます。空適応が無い為注意。
+
:『[[スーパーロボット大戦BX|BX]]』では通常形態とウイップの2種類が存在する。『X-Ω』では長剣型が通常攻撃に採用。
 +
:;ガリアンソード(ウィップ)
 +
::鞭型にしての攻撃。[[移動力]]低下の[[特殊効果]]つき。
  
 
==== 必殺技 ====
 
==== 必殺技 ====
 
;連続攻撃
 
;連続攻撃
:ガリアンソードの2形態を活かした連続攻撃。トドメは一閃の後リアルカットインが入る。
+
:ガリアンソードの2形態を活かした連続攻撃。[[トドメ演出|トドメ]]は一閃の後に、リアル頭身[[カットイン]]が入る。
 +
;ガリアンソード(乱舞)
 +
:『[[スーパーロボット大戦X-Ω|X-Ω]]』での必殺スキル。
  
 
=== [[特殊能力]] ===  
 
=== [[特殊能力]] ===  
 +
特殊能力としての[[変形]]は持っていない。
 +
 
;剣装備
 
;剣装備
 
:[[切り払い]]を発動。
 
:[[切り払い]]を発動。
53行目: 97行目:
 
:
 
:
  
== 機体[[BGM]] ==  
+
=== 機体ボーナス ===
 +
;[[スーパーロボット大戦BX|BX]]
 +
:*'''初期段階:格闘武器+100 照準値+5'''
 +
:*'''第二段階:格闘武器+150 照準値+10 運動性+5'''
 +
:*'''第三段階:格闘武器+200 照準値+20 運動性+10'''
 +
:*'''最終段階:格闘武器+300 照準値+30 運動性+20 移動力+1'''
 +
:
 +
 
 +
== 機体BGM ==  
 
;「ガリアン・ワールド」  
 
;「ガリアン・ワールド」  
:
+
:『BX』。
<!-- == 対決・名場面 == -->
 
<!-- できる限り作品順・時系列順に記述してください。 -->
 
  
 
== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
 
;[[ガリアン重装改]]
 
;[[ガリアン重装改]]
:「アザルトガリアン」とも呼ばれる改修型。ガリアンブレード以外に砲撃装備を加えたことで火力面が大幅に強化された他、「飛装改」「自走改」の2つのメカへ分離可能。
+
:改修型。ガリアンソード以外に砲撃装備を加えたことで火力面が大幅に強化された他、「飛装改」「自走改」の2つのメカへと[[分離]]可能。
;鉄巨人
+
;[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%9F%E7%94%B2%E5%85%B5#鉄巨神(鉄の紋章) 鉄巨神](SRW未登場)
:OVA『鉄の紋章』に登場したガリアンに酷似した機体。TVシリーズのガリアンを出渕裕氏がリデザイン。可変機構は持たない。
+
:TVシリーズとは大きく世界観が異なる[[OVA]]『鉄の紋章』に登場するガリアン。
;エアキャバリア
+
;XFT-B-01 エアキャバリア
:『サンライズ英雄譚』シリーズに登場したFT。本機をモチーフにしており「ダブルブレードウィプスター」というガリアンソードに似た剣を二刀流で使用する。
+
:『サンライズ英雄譚』シリーズに登場した[[フライングトルーパー|FT]]。本機をモチーフにしており、「ダブルブレードウィプスター」というガリアンソードに似た剣を二刀流で使用する。
  
 
== 余談 ==
 
== 余談 ==
*ガリアン以外の機甲兵はすべて出渕裕氏がデザインしている。ガリアンを大河原氏へ発注した理由については、監督である高橋良輔氏の「主役メカを描ける人がいない」という判断だったとされている。
+
*唯一他の機甲兵とは違う勢力によって開発された設定どおり、ガリアンのみ大河原氏、それ以外のすべての機甲兵を出渕裕氏がデザインしている。なお、わざわざ大河原氏へ発注した理由については、監督である高橋良輔氏の「主役メカを描ける人がいない」という判断だったとされている。
*剣の特異なギミックは、高橋監督の「剣は直線的な動きしか出来ない。流麗な動きが欲しい」というアイディアによって生まれたものである。元ネタは氏が若い頃に地元の不良が喧嘩の際に用いていたバイク用のギアチェーンと、映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の主人公、インディー・ジョーンズ教授が使っている鞭とのこと。
+
*ガリアンが所持する剣の特異なギミックは、高橋監督がしばしば自身へのインタビューや、ガリアンのデザイナー大河原氏との対談で語っている通り、監督の「(通常の)剣は直線的な動きしか出来ない。そのために描写が単調になっては困る。そこで、流麗な動きが欲しい」というアイディアによって生まれたものである。
**その特徴的な形状と使用法から後のアニメやゲームなどに様々なフォロワーを生んでおり、スパロボにおいても[[ペインキラー]](原作漫画版)のムチ、[[楠舞神夜]]の護式・斬冠刀、[[雀武王]]の黒蛇刀がこの形状。そのあまりのフォロワーの多さから「ガリアンは知らない/見たことはないが、ガリアンソードは知っている」と言う人も多い。
+
**元ネタは、高橋監督曰く「(高橋監督自身が)若い頃に見た地元の不良が喧嘩の際に用いていたバイク用のギアチェーンと、[[映画]]『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の主人公のインディー・ジョーンズ教授が使っている鞭」である。
**この剣は一般に『ガリアンソード』や『ガリアンブレード』と呼ばれているが、これは便宜上付けられたもので本来固有の設定名称を持っていない(あえて言えば設定画上にもある『ガリアンの剣』が正式名称)。高橋氏は制作スタッフがそのギミックから『ジャラジャラ剣』と呼んでいたと回想しているが、当時の模型雑誌(例えば『ホビージャパン』)でもその名で表記されていた例がある。
+
**その特徴的な形状と使用法から後のアニメやゲームなどに様々なフォロワーを生んでおり、今日では「蛇腹剣」と呼ばれ、刀剣系統の武器の一大ジャンルにまでなっている。スパロボにおいても[[ペインキラー]](原作漫画版)のムチ、[[楠舞神夜]]の護式・斬冠刀、[[雀武王]]の黒蛇刀がこの形状。そのあまりのフォロワーの多さから「ガリアンは知らない/見たことはないが、ガリアンソードは知っている」と言う人も多い。
 +
**ガリアンが所持する剣は、一般的に「ガリアンソード」や「ガリアンブレード」と呼ばれているが、これは便宜上付けられたものであり、本来固有の設定名称を持っていない('''あえて言えば、設定画上にもある「ガリアンの剣」が正式名称''')。
 +
***高橋監督は「製作スタッフはそのギミックから『'''ジャラジャラ剣'''』と呼んでいた」と回想しているが、当時の模型雑誌(例えば『ホビージャパン』)でもその名で表記されていた例がある。
 +
***監督の別作品である『[[装甲騎兵ボトムズ]]』において登場した、近接戦用兵器「パイルバンカー」も現在では武器の一大ジャンルを築き上げており、巨大な剣に対する「ザンバー」という名称を産み出した富野監督と併せ、現在のフィクション作品史においてサンライズのロボットアニメが多大な影響を与えている事が解る。
 +
 
 +
== 脚注 ==
 +
<references />
  
 +
== 資料リンク ==
 +
*[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%9F%E7%94%B2%E5%85%B5#鉄巨人_ガリアン ウィキペディア]
 
{{DEFAULTSORT:かりあん}}
 
{{DEFAULTSORT:かりあん}}
 
[[Category:登場メカか行]]
 
[[Category:登場メカか行]]
 
[[Category:機甲界ガリアン]]
 
[[Category:機甲界ガリアン]]

2024年5月22日 (水) 20:15時点における最新版

ガリアン
外国語表記 GALIENT[1]
登場作品 機甲界ガリアン
デザイン 大河原邦男
初登場SRW スーパーロボット大戦BX
SRWでの分類 機体
テンプレートを表示
スペック
分類

機甲兵

生産形態 発掘
全長
【飛装型】
8.04 m
全高

12.48 m

【飛装型】
6.81 m
翼長
【飛装型】
14.37 m(展開時)
重量 26.26 t
動力 静流子ジェネレーター×2
推力
【飛装型】
1.25 G(32,825 kg)
最小旋回半径
【飛装型】
926 m
最高速度

107 km/h(滑走時)

【飛装型】
1,900 km/h(マッハ1.6)
最大滑走斜度 20.6度(ローラーダッシュ時)
装甲材質 ガリオネット
所属 白い谷
乗員人数 1名
パイロット ジョルディ・ボーダー
テンプレートを表示

ガリアンは『機甲界ガリアン』の登場メカであり、同作の主役メカ。

概要[編集 | ソースを編集]

ジョルディ・ボーダーが「白い谷」の奥深くで見つけた、惑星アーストに伝わる伝説の赤い機甲兵

機甲兵では唯一の可変機構を有し、飛行形態への変形が可能。その他の機甲兵と一線を画す性能によりパイロットのジョジョともども反マーダル勢力のフラグシップとなる。マーダル軍の機甲兵が土中に埋まっている機体を文字通り「発掘」しているのに対し、ガリアンは洞窟奥の地下基地の中に安置されている状態で発見されており、古代から特別な機体だったことがうかがえる。

元々は他の機甲兵同様、古代アースト文明の遺産であり、「静粒子(スタティコン)」という素粒子によって駆動している。本来は他の機体同様、静粒子を帯びることで硬化する「バイオニウム」と呼ばれる素材を用いた装甲が使われるはずだったが、ガリアンは唯一他の機甲兵とは違う勢力によって開発されており、ジェネレーター2基の出力に対してバイオニウムでは機体管制に問題が発生することが判明したため、スタティコンを帯びない性質を持った無重力合金ガリオネットによる装甲を持たされている。

飛装型[編集 | ソースを編集]

移動用の飛行形態でビッグファルコンとも呼ばれる。前傾姿勢で両腕が翼となり、ガウォークのような姿になる。ただし、武器が剣しかないためこの状態だと事実上戦闘不能となる。その弱点を突かれる形で第8話の戦闘にて大破し、「ガリアン重装改」へと改修を受ける。総集編ではハイ・シャルタット用ウィンガル・ジーとの戦闘中にモノコット軍団から集中砲火を受け、修理もままならないままザウエル戦で敗れ改修という流れになっている。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

携帯機シリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦BX
初登場作品。参戦は第13話。第23話でザウエルとの一騎討ちにより大破し、翌話で重装改に改修される。
Sに加えて高い運動性となかなかの耐久性能を持つが、武装面を反映し最大でも射程3というリーチの短さが欠点。必然的に敵陣への突貫運用が主となる。
なお、宇宙適応はAである。宇宙戦を想定している全天周囲モニターが採用されているが故か。なお飛装型への変形はオミット(戦闘アニメでの再現もなし)。
今作においてはゴーグと共に遠い昔、クレセント銀河で交流を持っていたアースト人とマノンたち異星人が、互いの繁栄と平和を願って共に造り上げた兄弟機の片割れであり、異星人の造り上げた機甲兵である、という設定になっている。

単独作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦X-Ω
2017年8月のイベント「信じる心」にて実装。SSRディフェンダー。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺武器[編集 | ソースを編集]

体当たり
足裏に装備された「ダッシュローラー」を利用して高速接近し、パンチからショルダータックルをぶちかます。『BX』ではガリアンの武装で唯一適応が無く、重装改には受け継がれない。

武装[編集 | ソースを編集]

ガリアンソード
唯一にして最大の武装である剣。「ガリアンブレード」と呼称される事もある。余談にもある通り、その特異な構造と運用で非常に知名度が高い武器である。
その刀身はバイオニウム製の細かく分かれた蛇腹構造となっており、静粒子を帯びることで刀身を接着硬化・直結させた長剣型と、分割した鞭型に使い分けることが可能。
一般的に剣はそのリーチ以上の距離からの攻撃手段を持つ敵に対して不利になるが、ガリアンの場合鞭状態で剣以上のリーチを生かした攻撃が可能。更に鞭状態で絡みつかせ、引っ張ることでチェンソーのように相手を斬るということも出来る。
普段は左腕に鞭状態で収納されており、右手で柄をつかんで引き抜く。
BX』では通常形態とウイップの2種類が存在する。『X-Ω』では長剣型が通常攻撃に採用。
ガリアンソード(ウィップ)
鞭型にしての攻撃。移動力低下の特殊効果つき。

必殺技[編集 | ソースを編集]

連続攻撃
ガリアンソードの2形態を活かした連続攻撃。トドメは一閃の後に、リアル頭身カットインが入る。
ガリアンソード(乱舞)
X-Ω』での必殺スキル。

特殊能力[編集 | ソースを編集]

特殊能力としての変形は持っていない。

剣装備
切り払いを発動。

移動タイプ[編集 | ソースを編集]

サイズ[編集 | ソースを編集]

M

機体ボーナス[編集 | ソースを編集]

BX
  • 初期段階:格闘武器+100 照準値+5
  • 第二段階:格闘武器+150 照準値+10 運動性+5
  • 第三段階:格闘武器+200 照準値+20 運動性+10
  • 最終段階:格闘武器+300 照準値+30 運動性+20 移動力+1

機体BGM[編集 | ソースを編集]

「ガリアン・ワールド」
『BX』。

関連機体[編集 | ソースを編集]

ガリアン重装改
改修型。ガリアンソード以外に砲撃装備を加えたことで火力面が大幅に強化された他、「飛装改」「自走改」の2つのメカへと分離可能。
鉄巨神(SRW未登場)
TVシリーズとは大きく世界観が異なるOVA『鉄の紋章』に登場するガリアン。
XFT-B-01 エアキャバリア
『サンライズ英雄譚』シリーズに登場したFT。本機をモチーフにしており、「ダブルブレードウィプスター」というガリアンソードに似た剣を二刀流で使用する。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 唯一他の機甲兵とは違う勢力によって開発された設定どおり、ガリアンのみ大河原氏、それ以外のすべての機甲兵を出渕裕氏がデザインしている。なお、わざわざ大河原氏へ発注した理由については、監督である高橋良輔氏の「主役メカを描ける人がいない」という判断だったとされている。
  • ガリアンが所持する剣の特異なギミックは、高橋監督がしばしば自身へのインタビューや、ガリアンのデザイナー大河原氏との対談で語っている通り、監督の「(通常の)剣は直線的な動きしか出来ない。そのために描写が単調になっては困る。そこで、流麗な動きが欲しい」というアイディアによって生まれたものである。
    • 元ネタは、高橋監督曰く「(高橋監督自身が)若い頃に見た地元の不良が喧嘩の際に用いていたバイク用のギアチェーンと、映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の主人公のインディー・ジョーンズ教授が使っている鞭」である。
    • その特徴的な形状と使用法から後のアニメやゲームなどに様々なフォロワーを生んでおり、今日では「蛇腹剣」と呼ばれ、刀剣系統の武器の一大ジャンルにまでなっている。スパロボにおいてもペインキラー(原作漫画版)のムチ、楠舞神夜の護式・斬冠刀、雀武王の黒蛇刀がこの形状。そのあまりのフォロワーの多さから「ガリアンは知らない/見たことはないが、ガリアンソードは知っている」と言う人も多い。
    • ガリアンが所持する剣は、一般的に「ガリアンソード」や「ガリアンブレード」と呼ばれているが、これは便宜上付けられたものであり、本来固有の設定名称を持っていない(あえて言えば、設定画上にもある「ガリアンの剣」が正式名称)。
      • 高橋監督は「製作スタッフはそのギミックから『ジャラジャラ剣』と呼んでいた」と回想しているが、当時の模型雑誌(例えば『ホビージャパン』)でもその名で表記されていた例がある。
      • 監督の別作品である『装甲騎兵ボトムズ』において登場した、近接戦用兵器「パイルバンカー」も現在では武器の一大ジャンルを築き上げており、巨大な剣に対する「ザンバー」という名称を産み出した富野監督と併せ、現在のフィクション作品史においてサンライズのロボットアニメが多大な影響を与えている事が解る。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. メカニック、機甲界ガリアン 公式Web、2022年1月21日閲覧。

資料リンク[編集 | ソースを編集]