尾瀬イクミ

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尾瀬イクミ
読み おぜ いくみ
外国語表記 Ikumi Oze
登場作品 無限のリヴァイアス
声優 関智一
デザイン 平井久司
種族 人間
性別
生年月日 2209年12月12日
年齢 16歳
出身 木星
身長 175.0 cm
血液型 A型
所属 リーベ・デルタ第二操船課専攻
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概要

リーベ・デルタ第二操船課を専攻する木星圏出身の少年。リーベ・デルタの時から昴治とコンビを組んでいるルームメイト。

少々軽めだが、明るくリーダーシップのある性格をしており、第二操船課においては祐希に次ぐ第2位の実力を持つため、ヴァイタル・ガーダー(リフト艦)のリーダー的存在になっていく。腕っぷしも強く、1人で複数の男子を叩きのめしてもいる。

優秀な一方で不明な点も多く、名家の出自でありながらリーベ・デルタへは自費で入学しており、「尾瀬イクミ」という名前も偽名である(本名は不明)。

過去の出来事で背負ったトラウマから「人の死」に対して過剰な反応を示し、和泉こずえの暴行事件をきっかけに、そのトラウマが再発。こずえを暴行した男女たちを叩きのめした後、リヴァイアスに秩序をもたらすべく、アインヴァルトでクーデターを起こし、リヴァイアスの支配者になる。だが、シュタイン・ヘイガーファイナ・S・篠崎にいいように利用され、イクミ自身、「皆を守る」とは裏腹にこずえのことしか考えなくなっていき、その無自覚さが乗組員を殺しかける事態に発展した。

全てのものに押し潰された際、実姉・尾瀬カオリと近親相姦の関係となり、それを知った父親の手で引き離され、カオリが自殺したことを周囲に明かす。

事件後は改心し、こずえとの再会に望みを懸けて、リヴァイアスに再乗艦し、昴治に許され、こずえとも再会できた。

キャラクターの総評

イクミの過去は同情できないわけではなく、独裁という形だったとはいえ、リヴァイアスに秩序をもたらそうとしたことに好意的な意見も見られるが、自分の弱さと向き合えず、自身の愚行を棚に上げての愚行も行い、殺人未遂を何度もやらかしたのも事実である為、賛否両論が激しい。

登場作品と役柄

単独作品

スーパーロボット大戦X-Ω
初登場作品。2017年4月のイベント「じぶんらしくあるために」では、終盤の独裁者ver.で登場しており、原作通りに暴漢を叩きのめすシーンがある。ヘイガーやファイナが登場しないため、事実上のリヴァイアスの支配者になっているが、原作に比べれば、人間性を保っている。
2017年8月のイベント「信じる心」では、和泉こずえを助けるために他のリヴァイアスメンバーを一度は裏切るが、こずえの安全を確保した上で他のメンバーを助けるためにヴァイタル・ガーターを動かす。この際、裏切り者と罵られると覚悟をしており、自分のやっていることを理解した上で行動している。こちらも物語の終盤ではあるが、原作よりは人間性を保っていると言えるだろう。

人間関係

家族

尾瀬カオリ
姉。過去に彼女と肉体関係にあったが、父親の手で引き離された末、自殺してしまう。そのトラウマと姉の死に向き合えないことから「人の死」というものに対して過剰な反応を示すようになった。バラの花が好きであったことから、リヴァイアス事件後のイクミは、昴治に詫びを込めて、姉が好きだったバラの花を送っている。
イクミとカオリの近親相姦を知り、カオリを無理やり嫁がせるが、その結果、カオリの自殺を招いてしまう。

相葉兄弟

相葉昴治
リーベ・デルタ時代からのルームメイト。仲は良いが、人命に関する考えで対立することも。独裁者になった後、昴治から奪ったニードルガンで彼に重傷を負わせたうえに放置し、一命を取り留めた後、ヘイガーの裏切りと投降を伝えに来た昴治を疎ましく思い、今度こそ殺そうとした。事件後は改心し、昴治に許されるが、彼に独裁政権を蒸し返されてもいる。
相葉祐希
ヴァイタル・ガーダーのパイロット仲間。協調性の無い祐希に最初は呆れていたが、後に実力を認めるようになる。

女子グループ

和泉こずえ
彼女に猛アプローチをかけられているが、トラウマのせいで本気になれずにいたことから、こずえの集団暴行に繋がってしまう。こずえ事件後、彼女をカオリの代用品として依存するようになるが、最終的には破局する。
蓬仙あおい
昴治から、あおいが襲われたことを知らされるが、こずえ以外は眼中になくなってきていることを無自覚で発言してしまう。あおいも昴治殺害未遂の件から、イクミに不信感を抱くようになったことが、ドラマCD3で語られた。
ファイナ・S・篠崎
リーベ・デルタ脱出時に昴治との2人で救出。イクミ政権においては、彼女の信仰する教えに因んで祀り上げられる。
市川レイコ
こずえを暴行から見捨ててしまった彼女を頭に血が上っていたとはいえ、一方的に責めて追放してしまう。

チームメイト

ニックス・チャイプラパット
リヴァイアス内で同じグループに所属。リーベ・デルタの時からの知り合いで「生意気なガキだけど操縦はピカイチ」とのこと。
雅明弘
リヴァイアス内で同じグループに所属。小説版では、彼とニックスのコンビに幼い頃の自身と姉を重ねていた。

ツヴァイ

ルクスン・北条
リーベ・デルタを圧潰させた工作員を見捨てた彼に掴みかかっている。
シュタイン・ヘイガー
独裁体制に好意的な彼を参謀役として迎え入れるが、利用されていき、Eランクの隔離やゲシュペンスト戦での乗組員大半の置き去りに繋がる。
ユイリィ・バハナ
クーデターを起こした際、彼女に説得されるが、「あんたの好きなブルーと同じことをしているだけ」と返して、ユイリィを沈黙させている。その後、ランク別の部屋割りの件から、完全に決別。
ブライアン・ブラブ・ジュニア
ゲシュペンスト戦でアインヴァルトを失った後、彼の怒りを買うが、ニードルガンで膝を撃って黙らせている。

他作品との人間関係

テンカワ・アキト
漂流していたところを救助する。いざという時はブラックサレナを利用するつもりでいたが、「お前は過去を取り戻そうとしている」と指摘され、思い悩むようになる。

名台詞

「てめぇの正論は痛すぎんだよっ!」
「お前の正論じゃ、蓬仙は守れないな」
「本当に蓬仙のことを大切に思ってるなら、命懸けで守れ。そうじゃないんだったら祐希に預けろ」
sere19(第19話)より。極限状況が続き人心が荒廃していく艦内で、ついにその災禍は昴治たちのグループにまで及んでしまう。
昴治は怒り狂うイクミを正論で鎮めようとするが、イクミはにべもなくそれを切って捨て、最後の手向けとばかりに忠告を残しその場を去った。このやり取りを境に二人は袂を分かつことになる。
「リヴァイアスの艦内にいる全員に告げる!俺は、航宙士第二種、E328455、尾瀬イクミ!」
「ヴァイタル・ガーダーは俺が占拠した!今の揺れは、ヴァイタル・ガーダーがリヴァイアスを押さえて起きたものだ!」
「リヴァイアスにいる全ての者達に勧告する!今から艦内における全ての暴力行為を一切禁止する!もしそれが破られた場合、俺はヴァイタル・ガーダーで実力行使に出る!」
「過ちを犯すな、揉めるな、争うな、なじるな、傷付けるな、普通でいろ!」
sere20(第20話)より。ヴァイタル・ガーダーを占拠するという、イクミの常軌を逸した行動に艦内がどよめく。
「ヘイガー、艦内にいる全員をリフト艦に避難させてくれ。メインルーム下の格納庫なら収容出来るはずだ」
sere24(第24話)より。灰のゲシュペンストの猛攻の前に、イクミは事前にリフト艦に避難させていたこずえに続いて、他の乗組員もリフト艦に避難させることにする。だが、ゲシュペンスト戦の直前、昴治をニードルガンで撃った上に放置しているので、矛盾が生じているのだが、本人は気づかぬふりをしていた。さらに、ヘイガーの独断により、Eランクを初めとした大半のメンバーは置き去りにされる。
「俺…俺…姉さん自殺しちゃって、愛し合ってたのに、駄目だって。だから…今度はちゃんと守るって…だから、だからっ」
sere25(第25話)より。灰のゲシュペンストとの戦闘は痛み分けとなり、アインヴァルトは大破するが、敵は余力を残している上、リフト艦に避難したメンバーは仲間割れや暴動を起こし始めた。イクミは残った武器であるニードルガンを使い、鎮めようとし、半死状態ながらも投降を訴える昴治のことは殺そうとするが、ゲシュペンストが救助に転じて、こずえからも説得されたことで独裁体制に終止符が打たれる。全てのものに押し潰されたイクミは許しを乞うかのように自身の過去を口にするが、そんなイクミをこずえは拒絶。その代わりに、昴治が介抱するのだった。
「悪かったよ…」
sere26(第26話・最終回)より。こずえとの再会に最後の望みを懸けて、リヴァイアスに再乗艦したイクミは成長した昴治と和解し、自身も立ち直り始めるが、昴治と共にケンカを仲裁した後、昴治からリヴァイアスでの独裁を冗談とはいえ蒸し返される。それに対し、イクミは上記の台詞で返答するが、過去は消えないことを改めて知ったイクミがリヴァイアス内でやり直していけるかは、本人の心がけ次第であろう。

脚注