ドクター・ウェスト

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ドクター・ウェスト(Dr.West)

「~なのである」という口調が特徴のブラックロッジに所属するマッドサイエンティスト。エレキギターとギターケース型のロケットランチャーを愛用しており、単独で行動する時は赤いハーレーを乗り回す。
ゲーム版では口にピアスをしているが、アニメ版では表現的な問題があったのか無くなっている。

自らを一億年に一人の大天才と称しており、実際現代科学では太刀打ち出来ない戦闘力を持つ「破壊ロボ」の開発に限らず、デモンベインのコピー(基本スペックもほぼ同等)を数日で作り上げたり、エルザのような自我を持つアンドロイドを作り上げる、終盤ではアルの戦線離脱により戦えなくなったデモンベインを改造し、エルザを代用回路として使用することで純粋機動兵器としてではあるが復活させているなど、天才を名乗るに相応しい頭脳と眉唾ではない知識を持ち合わせている……どころか、間違いなく作中一の頭脳を持っている。

…が、非常にハイテンションな性格と常人には理解できない思考の持ち主ゆえ事あるごとにエレキギターで弾き語る、黙っていればそこそこ美形だがギャグシーンなどで事あるごとに顔が崩れる、口にするネタは過去の名画からメタ、自社、他社作品まで何でもありなど、奇行が非常に目立ちすぎるあまり登場人物からは科学者としてではなく変態としての印象を抱かれている。
正に「馬鹿と天才は紙一重」を地でいく人物…と言いたいが、原作におけるウェストのテーマは「天才と何とかは紙一重というかむしろ完全に向こう岸」である。

そんな彼ではあるが、彼には彼なりの美学があり、九郎曰く「『悪党』ではあっても『邪悪』ではない」という一面を持つ。その為、アンチクロス(より正確にはアウグストゥス)とは相容れずエルザと共にブラックロッジを離反し、その後は九郎達の心強い仲間となる(なお、福利厚生がしっかりしていた為かブラックロッジ当時の部下からは強く慕われており、彼が脱走した際には全員が共に離反している)。

登場作品と役柄

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦UX
初登場作品。初登場時は彼のセリフのたびにエレキギターをかき鳴らす音が響くため、非常にうるさい。第1部では敵だが、第2部中盤の「THE CROW」クリア時に破壊ロボで参戦する。搭乗機に資金増加ボーナスがある他、本人の能力も存外高い。

パイロットステータスの傾向

精神コマンド

不屈 必中 闘志 脱力 熱血
スーパー系のお手本とも言えるラインナップ。「脱力」を覚えるのがらしいというか何というか。
足りない「加速」や「突撃」はエルザが覚えるので、やはり何だかんだで息はぴったりである。

特殊技能(特殊スキル)

底力援護攻撃援護防御全体攻撃
UXの特殊スキルに天才があれば間違いなく所持していたであろうが、残念ながら未採用。

パイロットBGM

「機神咆吼―交錯する刃金と刃金」
「天才と何とかは紙一重というかむしろ完全に向こう岸」
原作におけるウェストのテーマ。UXではウェストがギターを鳴らした際のSEにアニメ版アレンジのイントロが使われている。

人間関係

エルザ
制作したアンドロイド。見た目は人間そのものだが、自分同様性格に問題あり。
なお、原作者の鋼屋ジン氏によると、外見は妹がモデルらしい。
大十字九郎
一方的に敵視。彼からは「本物の電波」「超弩級変態科学者」「〇〇〇〇」と呼ばれているが終盤で手を組むことに。
マスターテリオン
ブラックロッジの首領。ウェストの技術を高く評価しており、彼が自らスカウトした。
また、アニメ版のドラマCDではウェストに部下のモノマネをさせて楽しむ等、茶目っ気のある一面を見せていた。
アウグストゥス
ブラックロッジの大幹部であるアンチクロスのリーダー格。マスターテリオンとは逆にウェストを見下しており、ウェストも傲慢な彼を快く思っていないため、互いに反りが合わない。
クラウディウス
離反後、覇道邸での戦闘時にロケットランチャーで彼を吹き飛ばしたり、ハーレーで轢き潰そうとする…が、後者の場合は反撃され、自身がハーレーの下敷きになってしまう。
サンダルフォン
ブラックロッジでの同僚。離反後は彼と対峙したり、ウェストの開発したマシンに彼が搭乗したり等、ルートによって関わり方が大きく異なってくる。
チアキ
後半、覇道の地下施設に於いて共にデモンベインの整備をすることとなる。
…が、整備の方向性が合わず、 ことあるごとに半殺しにされる。ウェストも負けじと「凡人眼鏡」と罵る。
ラバン・シュリュズベリィ
続編『機神飛翔デモンベイン』、並びに外伝小説に登場するミスカトニック大学教授(スパロボ未登場)。魔導書「セラエノ断章」の編者にしてマスターであり、鬼械神「アンブロシウス」を駆る魔術師。
ウェストがアーカムシティへやって来たのは遺跡調査の際、たまたま出会った彼の誘いに乗っての事である。

他作品との人間関係

ドクター・ミナミ
『UX』ではライバル関係(ミナミ曰く、無視され続けていたらしい)。ある意味、『ヒーロー戦記』における東と南の光太郎コンビを彷彿とさせる。変態度、頭脳プレイでは西の方が一枚上手である。
マシュー・デントンレイチェル・キャルヴィン
『UX』にて、ウェストがギターを弾き語った際にスクラッグが撤退した事で高周波装置のヒントを得る(ちなみにウェスト本人は自身に威圧されたと勘違いした)。

名(迷)台詞

「なななななななななな、なぁぁぁぁぁぁんとっっっっ!?」
「何と!? 我輩を! 一億年に一度と呼ばれた天才科学者たる、このドクター・ウェストを知らないとっ!?」
「ななななななな何たる無知! 無知とは罪! 無知とは悲劇!」
「悲しみと絶望に彩られた君の人生は喩えるならば、この手のひらに舞い降りた儚い淡雪……雪がすべてを白く埋め尽くす……僕の悲しみも何もかも…… ゴゴゴゴゴ……何?」
「何が起こったの? な、雪崩れ!? ギャー!」
初登場時。初っ端からこのテンションである。『UX』ではその場に居合わせていたジョーイリナはこれを聞いてドン引きしていた。
「うひゃーははははははっ! どうだね、これが『スーパーウェスト無敵ロボ28號改ドリル・エディション~男の夢よ永久に~』であーる!」
「この前は油断ゆえに遅れをとったが今度はそうはいかん!」
「我輩の破壊ロボ最強伝説をしかと胸に刻み込み、冥土の土産とするが良いのである!」
「ををぅ!? エルザ!? 何処へ行かれるのであるか、エルザ!?」
「あれれれ? 君は我輩を置いて、自分の夢を追いかけ、旅立ってしまうのであるか!?」
「――そして無力な僕は、飛んでゆく飛行機を、君を乗せた飛行機を、ただ黙って見送り続けるしかなかった……」
「そして、そんな青春の憧憬すらも嘲笑うかの如く、無慈悲に情け容赦なく怒涛の質量が我輩の頭上を覆いつくさんとす――」
「そんな緊迫した状況なのですが、良い子のみんなは分かったかなぁー?」
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――いっ!」
戦闘中、エルザに離脱され崩れる瓦礫の中に一人だけ飲み込まれた時の台詞。さっさと逃げろよ、とは言わないのがお約束。
「カムヒアァァァァァァ!スーパーウェスト無敵ロボ28號DX!」
「ふはははははは!そう!これが我輩の新作、スーパーウェスト無敵ロボ28號DX――通称『DEMONPAIN』……デモンペインである!」
デモンペイン召喚時の台詞。当然九郎たちは呆れていた。
「何の話であるか! 我輩どもはただ慰安旅行にやってきただけである!」
「悪の秘密結社が慰安旅行してはいけないという法律が何処かの州にあるのであるか!? いつ制定されたのであるか!?」
「それと〇〇〇〇言うほうが〇〇〇〇なのであるぞ! やーい〇〇〇〇!」
「何年何月何日何時何分何秒地球が何回まわったとき!? えひゃひゃひゃひゃ!」
海水浴場で偶然九郎と出会った際の台詞。子供のような挑発の仕方だが、九郎はしっかりとキレていた。
その後、台詞の2行目からPC版では「それと〇〇〇〇~」、PS2版では「何年何月~」と続く。
「ふはははははは!」
「我輩のしぶとさとしつこさとウザったさとマッタリさ加減を甘く見るなよ衆愚!」
「そんなにも甘いのがお好みならサッカリン等を大量に摂取するが良いさ!」
「存分に貪り尽くせ、夜明けまで!」
中盤における九郎とのやりとり。相変わらずのハイテンションぶりだが、実はこの時彼はマスターテリオンに反旗を翻したアンチクロスに楯突いて銃撃されており数時間前まで重傷を負って死にかけていた
ちなみに「貪り尽くせ、夜明けまで」はニトロプラスの他タイトル『吸血殲鬼ヴェドゴニア』のキャッチコピー。要は自社パロである。
「何故、我輩が宿敵である貴様を助けなければならん?」
宴会の席にて女装させられそうになる九郎に対して。しかしエルザの純粋な意見の方がエグい。
「任務、完了」
アニメ版のドラマCDで同僚の物真似を一通りやらされた後にマスターテリオン自身の真似を振られて。それ違う人だからエセルドレーダの御眼鏡にはかなわなかったようだ(そもそも、緑川氏の声真似は非常に難しいらしい)。
「うおおおおっ!? これはまさかスーパーなロボットの対戦に!?」
『機神咆吼デモンベイン』の続編『機神飛翔デモンベイン』より。まさか本当に参戦する日が来るとは……
「さあやれい! 蒼穹のスーパーウェスト無敵ロボ28號DESTINY~その力見せ付けろガグ!~」
同じく『機神飛翔デモンベイン』より。まさか本当にこれらの作品と共演する日が来るとは……

スパロボシリーズの名台詞

「ドリルのおかわりはいかがぁ?」
「ドリルの追加入りましたぁ!」
「掘って掘って掘って、掘りまくってやるのである!」
『トルネード・クラッシャー』使用時の台詞。
「それはもちろん、我輩の芸術的で天才的な研究を完成させるためであーる」
「これすなわち、真理への到達!」
「エルザにもいつか理解できる日が来よう」
「我輩の天才的な頭脳によって自我と心を与えられた人造人間、エルザ!」
「やがてそれは命について葛藤しながら、良心を司る何かが教授の笛でピーヒャラなドラマを展開!」
「果たしてピノキオは人間になって本当に幸せだったのかと……げほおっ!」
「BIG“C”」のIMにて、エルザからブラックロッジにいる理由を訊かれ、いつものようにぶっ飛びテンションで捲し立てる。そのテンションと言い回しからスルーしがちだが、内容を読み解いてみると、UXの世界観の根底=「命の始まり」に迫ろうとしていることがわかる。しかもエルザの存在と文字通りの天才振りからするに、知らない間に到達していた可能性まである。
「いーや、全く知らない顔なのである」
「知らないものは知らないのである。そもそも我輩がお前のような凡人デコと知り合いになるはずがないっていうか?」
ドクター・ミナミと遭遇した際の台詞。ミナミ曰く「無視し続けてきた」との事だが、どうやら無視どころか眼中にすら入ってなかった模様。本人の習性から、単にド忘れをしている可能性も否定できないが。
「HAHAHA! 吹きすさぶ風がよく似合ったりする天才科学者・ドクタァァァ・ウェスト!」
味方参入後、初戦闘時の台詞。「吹きすさぶ風が~」のフレーズの元ネタは『サイボーグ009』のオープニング「誰がために」の歌詞。
「貴様ァ! 我輩とキャラが被っているのであーるっ!」
ドクター・ミナミへの特殊戦闘台詞。確かに彼等は共通点が多い。違いとしては、ミナミは自己顕示欲が強く、研究のために平然と人道を踏み外すのに対し、ウェストは基本的に自己満足型であり、正道は逸れても決して外道にはならない、という点。
「今日のステージは満員御礼。銀河よ我輩の歌を聴け、であーる!」
「お前にラブハァァァァァット!」
第43話「THE RETURN OF THE SORCERER」の戦闘前会話にて。今回共演しているマクロスネタ……と思いきや、脅威の原作ゲーム版の再現台詞である。中の人がと同じなので変則的な声優ネタとも言える。ついでにその彼もUXにカメオ出演している。
「ななななななぁ~んと! そのような変態ルートよりも、我輩と一緒に宇宙の神に進化するルートを選ぶのであーるっ!」
多元世界の可能性を話している内にエルザが「エルザが人間になってダーリンと結ばれるルートもあるロボか?」という台詞に対してウェストはこのように接している。
なお、このルートは『機神飛翔デモンベイン』で実際に存在する。
ウェスト「行くぞ、エェェェルザァ! ペダルを踏むタイミングを合わせるので…」
エルザ「無敵ロボ、フルアクセルロボォォォ!」
ウェスト「OH NO! 早いのである、エルザァァァァァ!」
マスターテリオンとの戦闘前会話にて。「ペダルを踏む~」はゲッタードラゴンの「シャインスパーク」が元ネタで『機神飛翔』でも似たような台詞を言っている。
「グランドマスターもこんなものであるか? ビビってて損してたのであーる!」
「グ、グランドマスターが怒ったであるか!?」
マスターテリオンとの戦闘時。口でそうは言うものの、未だに彼のことをグランドマスターと呼んでいることから、彼への敬意は抱き続けたままの様子。

搭乗・関連機体

破壊ロボ
自身が開発した巨大ロボ。
ドラム缶のような不格好な外見とは裏腹に高い性能を誇る。
デモンペイン
正式名称「スーパーウェスト無敵ロボ28號DX」。デモンベインを模した破壊ロボ。
量産型破壊ロボ
その名の通り量産型の破壊ロボ。
ウェストとしては不本意極まりない作品だったようで、ブラックロッジと敵対した後は嬉々としてこの機体の破壊に勤しんでいた。
ゾンバイオ
アーカムシティにおける戦闘で鹵獲した量産型破壊ロボを改装した機体。破壊ロボを失ったウェストの乗機となる。
アニメ版及びスパロボ未登場。

余談

  • 名前の由来は『デモンベイン』を元ネタとなったクトゥルフ神話絡みの小説群を執筆した、H・P・ラブクラフトの短編『死体蘇生者ハーバート・ウェスト』の登場人物から取られている。
    こっちのウェストは本作とは別ベクトルのマッドサイエンティストで、ギャグでは済まない悪行を繰り返し、最後にその報いとも言うべき凄惨な最期を遂げた人物である。
    なお、本作のシナリオライターである鋼屋ジン氏によると「ウェストが彼の人物当人かどうかは秘密」との事。
  • ファンからは名前を和訳した「西博士」という愛称が付けられている。
  • ノベライズ版では、過去にミスカトニック大学の医学部に在籍していた設定となっており、その頃から変わり者であったらしい。
    ただし、彼の過去は各メディアで語られる度にコロコロ変わるので、もしかしたら当人も良く覚えていないのかもしれない。