アウラの民
アウラの民とは、『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』に登場する種族。
概要
かつて、統合経済連合と汎大陸同盟機構の二大勢力が引き起こした大戦により荒廃した地球の人間たちの末裔。
本編開始より約500年前、統合経済連合と汎大陸同盟機構が引き起こした「第七次大戦」「ラグナレク」「D-WAR」と呼ばれる世界大戦は当時の地球人口を12%まで激減させるという破滅的な状態になりつつも停戦に至る事は無く、この情勢を打破するために統合経済連合は最終兵器ラグナメイルを投入。搭載された次元共鳴兵器「ディスコード・フェイザー」による攻撃は瞬く間に汎大陸同盟機構の大都市や主力部隊を駆逐した。
しかし、次元共鳴兵器は同時に人類のエネルギーとして使われていたドラグニウムの反応炉が世界中で大規模な連鎖爆発を引き起こすという事態を招き、僅かに残されていた大都市群は爆発により壊滅。戦争の元凶であった二大勢力も壊滅状態に陥った。そればかりかドラグニウム汚染は地球全域に拡大し、地球上は人類が生存すら困難な汚染環境に包まれてしまう。
生き残った地球人達は二つの生存戦略を抱えるグループに分かれ、一つは汚染が激しい現在の地球を放棄して別世界の「新しい地球」へと移住していった者[1]であり、アンジュ達が住んでいるマナが全てを支配する世界を築く。もう一つは汚染された地球に残留した者達であり、汚染環境に適応するため遺伝子操作を施し、ドラグニウムによる汚染を取り込んで浄化する生物『ドラゴン』となった。この経歴もあってか、アウラの民たちは本来人類が住んでいた残留人類の末裔に当たるため、かつて袂を分かった人々が築いたアンジュたちが住む地球を「偽りの地球」と呼んでいる。
アウラの民の男性はドラゴンの姿のまま地球の浄化を行い、女性は人間とドラゴンの姿を両方取り、子孫たちを残しつつ男達を支えていく。服装や建物などの文化は日本や中国を思わせるアジア風となっている。なお、古代文明は現実の現代日本とほぼ同様の物が見られている。
人間体が女性しか存在しない事から、視聴者からノーマ同様に女性だけの種族と思われる事も多い。尤も、人間の姿にもなれるのが女性のみである事と、その人間体も竜の翼と尻尾があることから純粋な人としての姿を捨てつつあるとも取れる。[2]
人物
- アウラ
- 原初のドラゴン。かつては天才科学者として活躍し、エンブリヲとも因縁を持つ。
- 大巫女 / アウラ・ミドガルディア
- アウラ直系の一族出身でアウラの民たちの指導者。
- サラマンディーネ
- フレイア一族出身の巫女姫。ラグナメイルのデータを解析して龍神器を作り出し、焔龍號のパイロットとなる。
- ナーガ
- サラマンディーネの側近の一人。「蒼龍號」に乗る。
- カナメ
- サラマンディーネの側近の一人。「碧龍號」に乗る。
- ドクター・ゲッコー
- 独特な髪型が特徴の宮殿勤めの医師。
- ミィ
- 両親を追いかけて「偽りの地球」へと迷い込んだ竜の子供。後にアルゼナルへと保護されノーマの一兵士「ヴィヴィアン」として日々を過ごす。
- ラミア
- ヴィヴィアンの実母。
- リザーディア
- 大巫女の命を受け、ミスルギへと潜入したスパイ。
登場作品
単独作品
- スーパーロボット大戦V
- 初登場作品。主な人物は全員登場する。
- 本作では宇宙世紀世界の先住民で、外部と交流を絶っていることから碇ゲンドウやDr.ヘル等からは「翼ある隠者」と呼ばれる他、ドラグニウムがゲッター線と同一存在であるクロスオーバーが成されている。ゲッター線に汚染された世界に適応するためにドラグニウムを取り込み、定向進化(人が文明を築くために四足歩行から二足歩行に進化したように、ゲッター線を浄化するために『最適な形』になること)したのが今作における民の設定。
余談
- 人物の名前は伝承に登場する竜や爬虫類などが由来となっている。