バンクシーン
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アニメや特撮などで、特定のシーンの動画、背景などを保存しておいて、制作コスト削減のために流用するシステム(工程そのものをバンクシステムともいう)。主に、ヒーローの変身シーンやロボットの出撃・変形・合体シーン、必殺技の使用場面など毎回、あるいは高い頻度で使用されるシーンにおいて利用される。なお、「バンクシーン」の呼び名はあくまで俗称であり、実際の制作現場ではバンクフィルム、デュープ・ネガと呼ばれる。
フィルム撮影時代の作品では幾度も同シーンの撮影を行うと、セルの焼き付きが起こり、一目見て劣化変色してしまっている事が判別できてしまったが、近年の制作におけるデジタル処理方式ではそういった問題が解決されている。よって結構な頻度でバンクを扱えるので、作画面では力が注ぎ込まれている事が多い。
夜間戦闘中にコン・バトラーVが合体した際、合体シーンはバンクだった為、昼間のシーンに切り替わってしまうといった矛盾も生じることがある。そのため、合体シーンをあえて異次元風の背景にしている作品もある。
また『合身戦隊メカンダーロボ』はスポンサー倒産の為、終盤を全て再編集でまかなっている。
なお、バンクシーンは前述のとおり制作者側にとってはありがたいもの(制作の労力・コスト削減等)であるのだが、それを多用すると一部の視聴者からは「手抜き」だと批判されることがある。そのため、制作者側は視聴者が別段気にも留めない部分にバンクシーンを使用する等、工夫を凝らしている。
スパロボとの関連
特に変形・合体・必殺技といった描写のバンクシーンは、スパロボとも関連を持っているといえる。
- スーパーロボット大戦F(F完結編)
- 合体・変形のバンクシーンの殆どをアニメ本編から流用することで演出している(ただし、ダイターン3など新規に書き起こした例外あり)。
- スーパーロボット大戦αシリーズ
- 合体・変形のバンクシーンをCGに完全置き換えしているが、演出は原作のバンクシーンを踏襲したものが多い。また、「戦闘シーンの演出で、極力動きを描写するようにする」という一大転換により、(特に必殺技演出は)原作のバンクシーンの演出を踏襲する(もしくはブラッシュアップする)という手法がようやく完全に取り入れられるようになった。
また、スパロボの戦闘演出は状況によって変わることは『スーパーロボット大戦Z』などを除けば殆んど無い為、バンクシーンであるとみなせなくもない。