機界戦隊ゼンカイジャー
機界戦隊ゼンカイジャー | |
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読み | きかいせんたいゼンカイジャー |
原作 | 八手三郎 |
監督 |
中澤祥次郎 田崎隆太 諸田敏 山口恭平 加藤弘之 |
脚本 |
香村純子 毛利亘宏 |
キャラクターデザイン |
K-SuKe 篠原保 |
音楽 |
渡辺宙明 大石憲一郎 |
制作 | 東映 |
放送局 | テレビ朝日 |
放送期間 |
2021年3月7日 - |
シリーズ | スーパー戦隊シリーズ |
初登場SRW | スーパーロボット大戦DD |
その他 | スペシャルサンクス:石ノ森章太郎 |
『機界戦隊ゼンカイジャー』は東映制作による特撮テレビドラマ作品。
概要
「スーパー戦隊シリーズ」の45作記念タイトルで、「スーパー戦隊シリーズそのもの」をモチーフとしている。シリーズで長らくサポート枠として加入していた味方側の着ぐるみキャラクターがメイン格として扱われており、戦隊側は「1~2人の人間(顔出し役者)と4人のロボットキャラ(着ぐるみキャラ)」というシリーズでも異色の組み合わせとなっている[1]。シリーズ恒例の巨大戦では敵怪人ではなく味方側のメンバーが巨大化するようになっている。顔出しの女性メンバーが廃止されたのは『太陽戦隊サンバルカン』(SRW未参戦)以来40作品ぶり通算2度目となる。
『海賊戦隊ゴーカイジャー』とは異なり、過去シリーズそれぞれが平行世界として扱われており過去作品からのゲスト出演もテレビシリーズ以外の媒体に限られている。
「暗い世相を吹き飛ばす[2]」という願いを込めて「全快」のタイトルが付けられており[3]、作風もコメディ主体となっている他、過去作品の特徴やストーリー展開に言及したメタフィクション的演出も見られている。
スーパーロボット大戦への参戦
2021年7月11日に無料オンラインイベント『鋼の超感謝祭2021』にて電撃発表[4]。五色田介人 / ゼンカイザーを演じる駒木根葵汰氏からのビデオメッセージも公開された。
ストーリー
機械世界・キカイトピアを支配する「トジテンド」は、幾多の並行世界を歯車型アイテム「トジルギア」により封じ込めて侵略していった。しかし、最後に侵略しようとした並行世界・人間界だけは何故か閉じ込めることが出来ず、キカイトピアの一部と融合する。
一か月後、キカイトピアの原住民であるキカイノイドたちは人間界に馴染み共存していくが、トジテンドはトジルギアによる封印を諦め武力による直接の侵略を開始する。
トジテンドの侵略に立ち向かう事を決意した人間界に住む青年・五色田介人(ごしきだ かいと)は祖母の五色田ヤツデと共に駄菓子カフェ「カラフル」の地下に眠っていた秘密ラボを発見。行方不明となった両親が残した「機界戦隊ゼンカイジャー」として戦うためのアイテムも発見する。
初めての戦いの中で、キカイノイドのジュランと出会い、介人は一緒にトジテンドと戦って欲しいと持ち掛けジュランも快諾。二人はゼンカイザーとゼンカイジュランにそれぞれ変身し勝利。その後、人間との共存を望むキカイノイド・ガオーン、マジーヌ、ブルーンたちと出会い、トジテンドへ全力全快で戦っていく。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
ゼンカイジャーと仲間たち
- 五色田介人 / ゼンカイザー
- 主人公。「世界初」にこだわる、底抜けに明るい人間界の青年。
- スーパーゼンカイザー
- ゼンカイザーがゼンカイジュウギアを使ってパワーアップした姿。
- ジュラン / ゼンカイジュラン
- 熱血漢で気の良い性格のおじさんキカイノイド。モチーフは『恐竜戦隊ジュウレンジャー]』の大獣神。
- ガオーン / ゼンカイガオーン
- 極度の動物好きで機械嫌いの青年キカイノイド。モチーフは『百獣戦隊ガオレンジャー』のガオキング。
- マジーヌ / ゼンカイマジーヌ
- 引っ込み思案でオタク女子なキカイノイド。ジュランとは昔遊んでもらった仲。モチーフは『魔法戦隊マジレンジャー』のマジキング。
- ブルーン / ゼンカイブルーン
- 知識欲旺盛なキカイノイド。トジテンドで掃除係として働いていたが反逆。モチーフは『轟轟戦隊ボウケンジャー』のダイボウケン。
- 五色田ヤツデ
- 駄菓子喫茶カラフルの主人で介人の祖母。スーパー戦隊最年長ヒロイン(公式設定)。
- セッちゃん
- ゼンカイジャーをサポートする鳥形ロボット。
ゴールドツイカー一家
並行世界の一つ「海賊トピア」出身の海賊一家。とある理由から、トジテンドの持つトジルギアを狙っている。「面白い事には頭から突っ込め!」をモットーとしており、「介人達とつるんだ方が面白い」という理由で、ゼンカイジャーと手を組む。しかし、「状況によってはダーティな手段も使う」「戦闘で生じる周囲の被害を考慮しない」等、その本質は正真正銘の海賊であり、共闘関係にあるとはいえ実質的には第三勢力にあたる。
- ゾックス・ゴールドツイカー / ツーカイザー
- 「世界海賊」略して「界賊」を自称する一家の長男。モチーフは『海賊戦隊ゴーカイジャー』のゴーカイオー
- スーパーツーカイザー
- ツウカイザーが怪獣ギア(誕生と同時にフリントが複製した)を使い変身した強化フォーム。モチーフは『未来戦隊タイムレンジャー』のブイレックス。
- フリント・ゴールドツイカー
- 一家の長女でメカニックを務める。
- カッタナー・ゴールドツイカー、リッキー・ゴールドツイカー
- 双子の次男・三男。SDトピアの呪いでSDロボットの姿に変えられている。センタイギアを介してツーカイザーと融合する事で、シンケンフォーム(カッタナー)、オーレンフォーム(リッキー)へパワーアップさせる事ができる。モチーフは『侍戦隊シンケンジャー』のシンケンオー(カッタナー)と『超力戦隊オーレンジャー』のオーレンジャーロボ(リッキー)。
- なお彼らのSDモデリング制作にはB.B.スタジオが協力しており[5]、OPにもクレジットされている。
キカイトピア王朝トジテンド
並行世界の一つ「キカイトピア」にある、悪の軍事国家。国王以下支配層はいずれも極端な選民思想に染まっており、ジュラン達庶民層との間には明確な隔たりがある。さらにこの選民思想は「他の世界とそこに住む生命体の存在意義すら認めない」程にまで先鋭・肥大化しており、トジルギアを用いて全ての並行世界を消し去ろうと企んでいる。
- ボッコワウス
- トジテンドのトップに君臨する暴君。ゲゲにだけは甘い。
- ゲゲ
- ボッコウワスの側近である巨大な鳥形ロボット。体格と体色を除けば、セッちゃんとよく似た姿をしている。
- ボッコワウスの寵愛を傘に、幹部達に尊大な態度を取る。
- バラシタラ
- トジテンドの軍隊長。フィジカル面では間違いなく最強のキカイノイドで、軍人としても有能。
- その一方で、女性に関してはマジーヌがドン引きする程の問題人で、実子のステイシーからも憎悪を向けられている。
- イジルデ
- トジテンドの技術士官。
- ステイシー / ステイシーザー
- バラシタラと彼の893番目の妻との間に生まれた息子で、人間とキカイノイドのハーフである少年。
- トジテンドに属してはいるが、選民意識はない。立ち位置としてはイジルデの協力者。自分と母を捨てたバラシタラを見返すために、ゼンカイジャーと戦う。
- クダック
- 本作の戦闘員である一般キカイノイド兵。
- ワルド
- 本作の怪人枠。クダックにトジルギアをセットする事で誕生するロボット怪人。
- 語尾に元となったトジルギア世界の名前を付けるのが特徴。
- クダイター
- 上級キカイノイド兵。
- クダイテスト
- トジテンドの巨大戦力となる最上級キカイノイド兵。
その他
- スーさん
- 「カラフル」の常連客で、身体能力の高いお爺さん。
- 五色田 功、五色田美都子
- 介人の両親で、世界で初めて「並行世界」を発見し、その存在を立証した。現在は行方不明。
- 二人の行方、そしてトジテンドとの関係が、物語の主要軸の一つとなっている。
- 名前の由来は、世界で初めてスーパー戦隊シリーズの主題歌を歌ったアニソン界のレジェンド・ささきいさお氏と堀江美都子氏から。
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
- ジュランティラノ、ガオーンライオン、マジンドラゴン、ブルーンダンプ
- 巨大化したゼンカイジュラン達が「機界変形」した、高速移動形態。この形態でもある程度の戦闘は可能。
- 後述するゼンカイオーへの合体は、この形態を経由して行う。
- ゼンカイオー
- 巨大化したゼンカイジュラン、ゼンカイガオーン、ゼンカイブルーン、ゼンカイマジーヌが2人1組で「全界合体」した姿。
- ジュランとブルーンが左半身、ガオーンとマジーヌが右半身を構成し、相方を入れ替えることで能力を変えることができる。
- ただし、ジュラン達の意思での合体は出来ず、合体にはゼンカイザーの指令が必要(再合体も同様)。
- ゼンカイオー ジュラガオーン
- ゼンカイジュランとゼンカイガオーンが変形合体した姿。
- ゼンカイオー ジュラマジーン
- ゼンカイジュランとゼンカイマジーヌが変形合体した姿。
- ゼンカイオー ブルマジーン
- ゼンカイブルーンとゼンカイマジーヌが変形合体した姿。
- ゼンカイオー ブルガオーン
- ゼンカイブルーンとゼンカイガオーンが変形合体した姿。
- クロコダイオー
- ゴールドツイカー一家の住処でもある巨大戦艦。
- 並行世界を自由に移動できる「並行世界ゲートシステム」が搭載されており、ゴールドツイカー一家は、この機能を使って並行世界を荒らし回っていた。
- クロスカイオー / クローリングオー
- 戦闘機とバイクにそれぞれ分離したクロコダイオー。巨大化したカッタナーとリッキーが搭乗する。
- ツーカイオーカッタナー / ツーカイオーリッキー
- クロコダイオーとカッタナー、リッキーが「界賊合体」した姿。
- バトルシーザーロボ
- ステイシーが操縦する巨大暗黒ロボ。
- スーパー戦隊シリーズ第3作『バトルフィーバーJ』に登場するスーパー戦隊初の巨大ロボ「バトルフィーバーロボ」がモチーフ。
用語
- キカイトピア
- 本作の並行世界の一つである機械生命体キカイノイドの出身世界。文化面は人間世界とほぼ変わりがないが、トジテンドの悪政によりディストピアと化している。
- キカイノイド
- キカイトピアの原住民である機械生命体。
- トジルギア
- トジテンドが開発した幾多の並行世界を封じ込めた歯車型アイテム。破壊することで封印された世界が解放される。各ワルドはトジルギアに封じられた世界の力を使う。
- センタイギア
- 歴代のスーパー戦隊の力を封じ込めた歯車型アイテム。効果は戦隊ごとに様々で、戦隊の武器を装備・技を発動といったシンプルなものが多いが、その戦隊をイメージした独特の効果が発揮される場合もある[8]。ゼンカイジャーのものは初期メンバー、ツーカイザーのものは追加メンバー[9]の能力が発動する。
- ダークセンタイギア
- ステイシーが使用する悪のセンタイギア。スーパー戦隊のコピーや偽物の戦隊ロボを召喚できるが、使いすぎるとエネルギーが切れて偽物が消滅する。
楽曲
『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』以来のエンディングテーマが存在しない作品となる[10]。そのため、シリーズで長らく恒例となっているエンディングでのダンスはオープニングで行われる。
- オープニングテーマ
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- 「全力全開!ゼンカイジャー」
- 作詞:マイクスギヤマ / 作曲・編曲:園田健太郎 / 歌:つるの剛士 / コーラス:ことのみ児童合唱団 / 振付:彩木エリ
登場作と扱われ方
単独作品
- スーパーロボット大戦DD
- 初参戦作品。版権作品としては『DD』初となるイベント期間限定参戦。
- 『重神機パンドーラ』以来となる放送中の作品の参戦。加えて声付きの参戦であり、どちらもスーパー戦隊シリーズでは初。
余談
- 『鋼の超感謝祭2021』における参戦発表時、同イベントには2020年放映の『魔進戦隊キラメイジャー』にレギュラー出演していた声優が5人もいた(赤羽根健治・稲田徹・杉田智和・長久友紀・中村悠一[11])こともあり、『キラメイジャー』参戦はないのかと話題にされていた。
- ちなみに『キラメイジャー』の方も(終盤ではあるが)番組放送中に『戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED』とのコラボ参戦を行っている。
商品情報
DVD・Blu-ray
楽曲
脚注
- ↑ 一応、スピンオフ作品で人間態を演じる役者が起用された事はある。
- ↑ 新型コロナウイルスが蔓延・長期化している時期に放送開始されている。
- ↑ 当初は「センタイ戦隊センタイジャー」というタイトルにする予定だったが、あまりに出オチ感がある事から改められた。
- ↑ なお、奇しくもこの年は「スーパーロボット大戦30周年」に加えて、「スーパー戦隊45作目」と「仮面ライダー50周年」の2大特撮のアニバーサリーイヤーでありこれを記念したクロスオーバー映画『スーパーヒーロー戦記』が制作されている。
- ↑ 機界戦隊ゼンカイジャー 第10カイ! お昼も夜でもブルースカイ! 2021年5月9日放送
- ↑ 当初はクダイテストがトジルギアを踏んだことで生まれた偶然の産物だった。
- ↑ 例を挙げれば第2話で登場したダイキノコワルドは周りにキノコがはえ、第3回に登場したダイコオリワルドは一体が凍り付く。
- ↑ 理科の知識を披露(『地球戦隊ファイブマン』。メンバーのファイブレッドは理科の教師)、運気が大きく上がる(『宇宙戦隊キュウレンジャー』。メンバーのシシレッドは強運の持ち主)、結婚式の幻影を見せる(『鳥人戦隊ジェットマン』。同作品最終回のセルフパロディ)などぶっ飛んだものが多い。また、第20話では『スーパーヒーロー戦記』公開直前に行われたゼンカイジャーと仮面ライダーセイバーの合体スペシャルでゾックスがライダーのデータを使い用意した「ライダーセンタイギア」を使うことでゼンカイザーは『仮面ライダーセイバー(戦用武器を装備)』、ゼンカイジュランは『仮面ライダージオウ(予知能力が使える)』、ゼンカイガオーンが『仮面ライダーゼロワン(キック力の強化)』の力を使用した。
- ↑ ただし一部回では番外戦士や1発キャラのギアを使う場合もある。
- ↑ ゼンカイジャーの30分前に放送されているコラボ先の『仮面ライダーセイバー』がエンディングテーマとダンスを取り入れたため、ゼンカイジャーでは採用を見送られた。エンディングが存在しないのは、平成以降の仮面ライダーシリーズでよく見られた番組形式で、ゼンカイジャーの代では入れ替わった形となる。
- ↑ 順番に赤羽:魔進マッハ・稲田:魔進ハコブー・杉田:オラディン王、変身ツール音声、ナレーター・長久:魔進へリコ・中村:ガルザ