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− しかしながら、ニュータイプに対して理解を示す者がいる反面、ニュータイプがオールドタイプよりも優れた者として扱われる傾向から、拒絶し続ける者も多かったようで(特に[[アースノイド]])、[[オールドタイプ]]によるニュータイプへの差別的な言動は原作中でも少なくなく、一部の学者達は言葉の成り立ち等から「ニュータイプはオールドタイプ(現行の一般人類)をいずれ排斥・絶滅させる存在である」と主張する者もいる。また、ニュータイプの力を発現させる者がごく限られた人間のみである上に、殆どがスペースノイドであった事も、特にアースノイドから否定的見解を示され、同時にスペースノイドからは自分達を優良人種として扱う選民思想に利用される理由にもなっている。その為、第二次ネオ・ジオン戦争の後日談として扱われる外伝作品の漫画『虹に乗れなかった男』では、ニュータイプやジオニズムが反連邦思想の宗教戦争として利用されてしまう可能性を連邦の上層部から危惧され、目撃者の一人である[[ブライト・ノア]]は、アクシズ・ショックをニュータイプとは関係のないものとして証言するよう要求されている。+
− その後も[[リディ・マーセナス|リディ]]の様に自分自身がNTであるという現実さえも全力で否定しようとした者、[[トビア・アロナクス|トビア]]の様に自分自身がNTでありながらNTの優位性を自ら否定する者、「NTという言葉は、もはや[[エース|撃墜王]]と同じ意味にまで堕している」と嘆く者、「地球連邦政府への[[テロリスト|反乱分子]]を生み出す危険思想」であると結論する者、単なる軍のプロパガンダだと見做して冷笑する者等、後期の作品になるほどニュータイプ(思想を含めて)の扱われ方はむしろ否定的なニュアンスになっている。『[[機動戦士Vガンダム]]』の時代の前後では既にNTは伝説上の存在となり、同様の能力を持つ人物は『[[サイキッカー]]』と区分されている。+
→概要
五感の拡張・極端なまでに強い洞察力など超感覚的知覚を持った人間。「'''人類の革新'''」と認識されることが多い。ただし、あくまで人間が元から持つ能力が鋭敏になっているだけであり、[[超能力]]とは似て非なる定義とされる。一説では、「[[宇宙|宇宙空間]]を青色に視覚する」らしく、宇宙世紀の外伝作品「THE BLUE DESTINY」では、ニュータイプの対抗策の迷彩として、青系統の塗装が利用されている。その概念や発現する為の条件に関しては非常に曖昧であるが、主に若年者に発現傾向が強い事実は判明している。
五感の拡張・極端なまでに強い洞察力など超感覚的知覚を持った人間。「'''人類の革新'''」と認識されることが多い。ただし、あくまで人間が元から持つ能力が鋭敏になっているだけであり、[[超能力]]とは似て非なる定義とされる。一説では、「[[宇宙|宇宙空間]]を青色に視覚する」らしく、宇宙世紀の外伝作品「THE BLUE DESTINY」では、ニュータイプの対抗策の迷彩として、青系統の塗装が利用されている。その概念や発現する為の条件に関しては非常に曖昧であるが、主に若年者に発現傾向が強い事実は判明している。
主な発生の原因については「宇宙空間に適応するために人間の感覚が拡張される」とされており、その事から[[ギレン・ザビ]]等の[[スペースノイド]]側の指導者によって「スペースノイドこそが優良人種である」という選民思想のプロパガンダに利用される事も多い。一方、「戦争状態など極度のストレス状態に対する生存及び自己防衛本能から新たな感性が芽生える」という理由でも覚醒する事もあり、また[[地球]]育ちで戦争とも無縁だった人物であってもニュータイプに覚醒した例も存在する。
主な発生の原因については「宇宙空間に適応するために人間の感覚が拡張される」とされており、その事から[[ギレン・ザビ]]等の[[スペースノイド]]側の指導者によって「'''ニュータイプになり得る可能性を秘めたスペースノイドこそが優良なる人種である'''」という選民思想のプロパガンダに利用される事も多い(ただし、ギレンは然程ニュータイプに興味を示してはいない)。一方、「戦争状態など極度のストレス状態に対する生存及び自己防衛本能から新たな感性が芽生える」という理由でも覚醒する事もあり、また[[地球]]育ちで戦争とも無縁だった人物であってもニュータイプに覚醒した例も存在する。
同じニュータイプ同志では直接意思の疎通する事が可能で、ニュータイプの概念を最初に提唱したジオン・ズム・ダイクンは、ニュータイプの「他人とよりよく解りあえる」能力から「争い合うこと無く他者と共存できる者」と定義しており、ニュータイプであったとされる[[レビル将軍]]も'''「ニュータイプとは戦争などしなくて済む者の事だ。超能力者などではない」'''と発言している。
同じニュータイプ同志では直接意思の疎通する事が可能で、ニュータイプの概念を最初に提唱したジオン・ズム・ダイクンは、ニュータイプの「他人とよりよく解りあえる」能力から「争い合うこと無く他者と共存できる者」と定義しており、ニュータイプであったとされる[[レビル将軍]]も'''「ニュータイプとは戦争などしなくて済む者の事だ。超能力者などではない」'''と発言している。
実質的な初登場作品である『[[機動戦士ガンダム]]』の時代([[宇宙世紀]]0079年当時)は、まだ色々と「よくわかっていなかった」こともあり、ニュータイプの研究もさほど盛んではなかった。しかし、研究と技術が進歩するにつれ、ある程度の知名度と「どういうものか」を知らしめるには至ったようで、一定の理解を示す者も現れはじめた。
実質的な初登場作品である『[[機動戦士ガンダム]]』の時代([[宇宙世紀]]0079年当時)は、まだ色々と「よくわかっていなかった」こともあり、ニュータイプの研究もさほど盛んではなかった。しかし、研究と技術が進歩するにつれ、ある程度の知名度と「どういうものか」を知らしめるには至ったようで、一定の理解を示す者も現れはじめた。
しかしながら、ニュータイプに対して理解を示す者がいる反面、ニュータイプが[[オールドタイプ]]よりも優れた者として扱われる傾向から、拒絶し続ける者も多かったようで、オールドタイプによるニュータイプへの差別的な言動は原作中でも少なくなく、一部の学者達は言葉の成り立ち等から「ニュータイプはオールドタイプ(現行の一般人類)をいずれ排斥・絶滅させる存在である」と主張する者もいる。また、ニュータイプの力を発現させる者がごく限られた人間のみである上に、殆どがスペースノイドであった事も、特に[[アースノイド]]からは否定的見解を示される要因となっており、同時にスペースノイド側も自分達を優良人種として扱う選民思想に利用する理由にもなっている。その為、第二次ネオ・ジオン戦争の後日談として扱われる外伝作品の漫画『虹に乗れなかった男』では、アクシズ・ショックがニュータイプ神話に結び付けられる事で、ニュータイプやジオニズムが反連邦思想の宗教戦争として利用されていく可能性を連邦の上層部から危惧されており、目撃者の一人である[[ブライト・ノア]]は、[[核ミサイル|核弾頭]]の提供を行った[[カムラン・ブルーム]]やモビルスーツを無断使用した民間人の息子である[[ハサウェイ・ノア]]の二人を人質に取られるも同然の形で、アクシズ・ショックをニュータイプとは関係のないものとして証言するよう要求されている。
元々ジオニズムの根幹に関わる要素の一つとなっていた為か、その後の歴史においても[[リディ・マーセナス|リディ]]の様に自分自身がNTであるという現実さえも全力で否定しようとした者、[[トビア・アロナクス|トビア]]の様に自分自身がNTでありながらNTの優位性を自ら否定する者、「NTという言葉は、もはや[[エース|撃墜王]]と同じ意味にまで堕している」と嘆く者、「地球連邦政府への[[テロリスト|反乱分子]]を生み出す危険思想」であると結論する者、単なる軍のプロパガンダだと見做して冷笑する者等、後期の作品になるほどニュータイプ(思想を含めて)の扱われ方はむしろ否定的なニュアンスになっている。『[[機動戦士Vガンダム]]』の時代の前後では既にNTは伝説上の存在となり、同様の能力を持つ人物は『[[サイキッカー]]』と区分されている。
公式ではないが、松浦まさふみ氏の[[漫画]]『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』(SRW未登場)では宇宙での[[モビルスーツ]]による哨戒任務中、ニュータイプ的な「カン」を発現しだした主人公に対し、先輩兵士が「宇宙では下手なレーダーよりもアテになる」と主人公を感じた方向へ向かわせる描写がある(そのお陰で、[[ミネバ・ラオ・ザビ|ある重要人物]]が命拾いしている)。
公式ではないが、松浦まさふみ氏の[[漫画]]『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』(SRW未登場)では宇宙での[[モビルスーツ]]による哨戒任務中、ニュータイプ的な「カン」を発現しだした主人公に対し、先輩兵士が「宇宙では下手なレーダーよりもアテになる」と主人公を感じた方向へ向かわせる描写がある(そのお陰で、[[ミネバ・ラオ・ザビ|ある重要人物]]が命拾いしている)。