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− そもそも、2号機強奪の原因として、核搭載のMSの警備を疎かにしていたのは事実であり警備員すら常駐させていなかった為、殆ど自業自得である。トリントン基地の警備も酷いが艦内の警備は艦長の責任である。+
− ワイアットとシーマ艦隊の密会を妨害したことも、上官に確認も取らずに出撃をしたという事なので擁護が難しい。発光信号のモールス信号であれば数秒で終わるので、予め状況の説明を求めるべきであった<ref>状況に確信を持てる判断材料はなかったが、逆にそれは確認をして判断材料を求めるべき状況でもある。</ref>。ワイアットがシーマ艦隊を攻撃せざるを得なかったのはシナプスの判断ミスが大きな原因である。<ref>即行動しないとMSを発見したシーマ艦隊に攻撃される危険性があり。非常に危険な状態であった。</ref>+
− ワイアットはこのシナプスの行動に対して「盛った<ref>動物に使う言葉である、このような場合、人間には「早まった」を使うべき。</ref>バカ」とこれ以上なく罵っている。<ref>核攻撃を防ぐ重要な取引の前に予測不可能な暴走されたため怒るのも無理はない。</ref>+
− こうして見ると救援を志願したアルビオンに対するヘボンの叱責もワイアットの部下だったことを考えると当然と言えるものである。+
− 元からアルビオンに搬入されてた1号機を突如現れたコウに任せるのも危険である、彼がガトーの仲間であれば二機とも奪われていた可能性があった。+
− 最終盤で[[コロニー落とし]]を阻止する為とはいえ「軍の最高機密兵器となる[[ガンダム試作3号機]]を強奪する」という守秘義務の大いなる逸脱は、軍法上では致命的であった。どころかむしろ、『アルビオン隊が友軍の行動を阻害した事』が阻止失敗や連邦艦隊壊滅の大きな一因となってしまっており、'''利敵行為・戦犯扱いされてもおかしくない'''(特に内通者かつ終盤に連邦軍へ味方したシーマを「私情で攻撃・撃墜」した事は戦略上一切のメリットが無く、最大の失態と言っても良い)。しかもそこまでしておいて、肝心のコロニー落としの阻止には失敗してしまったので、功罪相償うと言う訳にもいかない。
− このように、物語前半では警備員を置かなかったことやワイアットとの通信を怠けた事、物語後半では命令無視による度重なる無許可戦闘や軍法違反を繰り返した件に関しては、'''「艦を私物化している」'''と指摘されても反論は難しく、シナプスの極刑は「妥当な判決」という事になってしまうのである<ref>[[小説|小説版]]『0083』では「[[コウ・ウラキ|コウ]]の懲役1年は罪状から見れば軽過ぎると指摘されている反面、シナプスの判決は罪状通りの厳しいものとなった」と記述されており、ある種の妥当性が垣間見れる。ただし、同時にこの裁判の判決は当初より決められており、'''裁判は「茶番」であるとも明言されている'''ため、コウの罪状もシナプスに着せられているとの推察も可能である。</ref>。もちろんその上で、その「妥当な判決」が下された理由に上層部の政争が関わっている(コーウェンが失脚していなければ罪の減免もあり得た)事は間違いないと思われるが。+
− ただし、「艦長であればその感情を抑えるのが仕事」という前提はあれど、アルビオンクルーのほとんどがシナプスの行動を批判せず、概ねその独断に同調していたこともまた事実である(つまりシナプスの命令ではあったが反発の形跡はないどころか自然に受け入れている)。最終盤におけるアルビオンは完全に家族的な関係ができあがっており、そういった中で家族の中核の一人であったサウス・バニング大尉を戦死させるに至った張本人と共闘せよという命令を受け入れづらいのもまた事実であり、それに対するフォローが一切ないというのもそれはそれで問題ではある。(ただこれは'''状況があそこまで差し迫っていなければまだ通る話レベルのこと'''だが)よって私物化と批判されている一方、部隊全体の感情としてシーマ艦隊との共闘を素直に受け入れるのも難しい状況だった。+
キャラクターへの誹謗中傷と都合の良い文言を訂正。
連携が取れていれば星の屑は間違いなく変に手を込ませることなく解決したはずであるので明らかにこの点は軍の怠慢であり、アルビオン隊とコーウェンを拘束するかほかの派閥の部隊の一員として扱うべきだった。
連携が取れていれば星の屑は間違いなく変に手を込ませることなく解決したはずであるので明らかにこの点は軍の怠慢であり、アルビオン隊とコーウェンを拘束するかほかの派閥の部隊の一員として扱うべきだった。
2号機強奪の原因として、核搭載のMSの警備が疎かだったことは事実である。格納庫内に警備員を常駐させていなかった。ただし侵入したガトーは手引したオービルを連れておらず、まったく警備がいなかったという判断も早計である。そもそもトリントン基地の警備があまりにも酷く、機密を扱うには不適だった。艦内の警備は艦長の責任であるのは免れないが、そうは言っても寄り合い所帯で連携も取れず、教育や指導を行き届かせようとしても無理があった。また、このシーンはそもそもガンダム強奪という事件の発端を作るために、0083お得意とも言える「ご都合主義」的に作られた話の流れであることも頭にいれるべきである。
ワイアットとシーマ艦隊の密会を妨害したことも殊更非難されるが、この点は時系列を誤って(あるいは批判するために意図的に誇張して)伝えられていることが多い。
上官に確認も取らずに出撃をしたという事なので擁護が難しいという意見も、そもそも攻撃してから連絡したのはなく出撃の報告であるし、それを見て密会を秘匿するため先に攻撃したのはワイアットが指揮するバーミンガムである。<ref>発光信号のモールス信号であれば数秒で終わるので、予め状況の説明を求めるべきだったというのも無理筋。状況に確信を持てる判断材料はなかったし、そもそも数秒とは言え慎重に、あるいは悠長に確認を取ろうとしお手万が一バーミンガムが落ちれば明らかに大問題であったため、戦時中である以上一刻を争う時である。</ref>。そもそもこの一件が起きる前からワイアットはアルビオンの存在を認知しているばかりか、バーミンガムの横を既に演習でアルビオン隊のMSが横切っているのである。それを見てワイアットは「例の融通のきかない船か」と気取るだけで、'''何らアルビオンを遠ざけるような工作や、会合を遅らせるための行動など、一切対策を行うこともしなかった'''。アルビオンは最新鋭艦であり、当然センサーなども高度なことを知らなかったのだとしたらお粗末だし、知ってて何もしなかったならそれは'''致命的な判断ミスである。よって大ポカをかましたのは明らかにワイアットである'''。劇中での誘導の通り'''功名心が過半数を占める理由でシーマ艦隊との密会を退ける羽目になったワイアットと、進言すらしなかった側近達に至るまでバーミングの関係者が無能過ぎたとしか言いようがない'''。
この点をしてシナプスを無能とする論調があるが、時系列的に見ると明らかに密会しようとしている艦とは思えないレベルの危機感のなさで対応したワイアットに大いに非がある。こうして見ると救援を志願したアルビオンに対するヘボンの叱責も、ワイアットの部下だったことを考えると'''その目線では'''当然と言えるものであるが、これを含めてワイアットの「馬鹿め、盛りおって!」というあらゆる罵りは'''完全に逆ギレである'''し、結果や状況をわかっているからシナプスの取り越し苦労だとわかるだけで現場判断としてはああする他なかったのである。ぶっちゃけこの点は神視点で物を語り、悪者は星の屑の妨害を邪魔したシナプスという'''結論ありきで語っている人間の都合のいい論調である'''ことは留意すべきである。このうえ試作1号機をコウに任せきりにするのは危険という判断には神視点を都合よく起用しないのだから恐れ入る話である。
ただ、最終盤で[[コロニー落とし]]を阻止する為とはいえ「軍の最高機密兵器となる[[ガンダム試作3号機]]を強奪する」という守秘義務の大いなる逸脱は、'''軍法上では致命的'''であった。それどころかむしろ、『アルビオン隊が友軍の行動を阻害した事』が阻止失敗や連邦艦隊壊滅の大きな一因となってしまっており、'''利敵行為・戦犯扱いされてもおかしくない'''(特に内通者かつ終盤に連邦軍へ味方したシーマを「私情で攻撃・撃墜」した事は戦略上一切のメリットが無く、最大の失態と言っても良い)。しかもそこまでしておいて、肝心のコロニー落としの阻止には失敗してしまったので、功罪相償うと言う訳にもいかない。ただこの点もコーウェンの派閥を蔑ろにしていたことが一つの原因である。ソーラ・システムのことは機密扱いで他言無用だったとしても、何ら対策を取らず楽観視している、とシナプスに思わせてしまった連邦側にも問題はある。それでシナプスの越権行為を擁護出来るわけではないが、'''それだけ不信感を抱かせるムーブを続けていたのもまた連邦軍'''である。<ref>シーマ自身も自分で取引材料を潰してしまい、連邦目線での利用価値をほぼ失わせているため、友軍化したとはいえこの時点でシーマと共闘するメリットは失われていた。当然だからと言ってシーマ艦隊への攻撃があの状況で是認されるわけではないが。</ref>
このように、物語前半では連邦の怠慢やワイアットの劇中通りの無能っぷりから同情すべき点は多い。一方で物語後半では命令無視による度重なる無許可戦闘や軍法違反を繰り返した件に関しては、'''「艦を私物化している」'''と指摘されても反論は難しく、シナプスの極刑は「妥当な判決」という事になってしまうのである<ref>[[小説|小説版]]『0083』では「[[コウ・ウラキ|コウ]]の懲役1年は罪状から見れば軽過ぎると指摘されている反面、シナプスの判決は罪状通りの厳しいものとなった」と記述されており、ある種の妥当性が垣間見れる。ただし、同時にこの裁判の判決は当初より決められており、'''裁判は「茶番」であるとも明言されている'''ため、コウの罪状もシナプスに着せられているとの推察も可能である。</ref>。もちろんその上で、その「妥当な判決」が下された理由に上層部の政争が関わっている(コーウェンが失脚していなければ罪の減免もあり得た)事は間違いないと思われるが。
「艦長であればその感情を抑えるのが仕事」という前提はあれど、アルビオンクルーのほとんどがシナプスの行動を批判せず、概ねその独断に同調していたこともまた事実である(つまりシナプスの命令ではあったが反発の形跡はないどころか自然に受け入れている)。最終盤におけるアルビオンは完全に家族的な関係ができあがっており、そういった中で家族の中核の一人であったサウス・バニング大尉を戦死させるに至った張本人と共闘せよという命令を受け入れづらいのもまた事実であり、それに対するフォローが一切ないというのもそれはそれで問題ではある。(ただこれは'''状況があそこまで差し迫っていなければまだ通る話レベルのこと'''だが)よって私物化と批判されている一方、部隊全体の感情としてシーマ艦隊との共闘を素直に受け入れるのも難しい状況だった。
== 登場作品と役柄 ==
== 登場作品と役柄 ==