カズマ

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カズマ
外国語表記 Kazuma[1]
登場作品 スクライド
声優 保志総一朗
デザイン 平井久司
初登場SRW スーパーロボット大戦X-Ω
SRWでの分類 機体
パイロット
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プロフィール
種族 地球人
性別
年齢 16歳
アルター能力 シェルブリット
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カズマは『スクライド』の主人公の一人。

概要

ロストグラウンドのインナー側で、非合法な仕事や厄介ごとを力づくで片付けるなんでも屋をしながら、生活するネイティブアルターの少年。幼い頃に親とはぐれたため、過去の経歴や本名はほとんど不明。いつも猫背で姿勢が悪く、前屈みになって歩いている。

直情型の性格で、無法地帯で生きるため善悪とは別の自分なりのルールと、己の道を突き進む信念を持ち、どんな時でも諦めず妥協もしない姿勢を貫いている。短気で喧嘩っ早い不良じみたところもあるが、親しい人物や子供には優しさを見せ、敵であっても戦意を喪失すれば攻撃を止めた事もあるなど本質的には悪い人間ではない。普段は髪を下ろしており、どちらかと言えば冴えない風貌をしているが、アルターを発現させると逆立って赤く染まり、顔だちも良く言えば『戦闘的』・悪い言い方をすれば『凶悪』な顔つきに変わる。腕一本で修羅場を潜り抜けてきた積み重ねから、喧嘩の腕や戦いのセンスは超一流の天才だが、家事全般や金銭感覚などの生活能力や一般常識は皆無[2]で、共に暮らす少女・由詑かなみに生活面では頼り切っていて頭が上がらない。

基本的に人の名前を覚えず、自身が認めた人間のみ名前を呼ぶ癖がある[3]ほか、拳を握る際に人差し指から握りこむ癖がある。ただし人の「顔」はきっちり覚えるタイプで、本土で精製を受けて容貌が変わったあやせやビフにも即座に気付いている。

アルター能力により右手の甲の一部のアルター疵が酷く、それを隠すために常に右手に黒いフィンガーレスグローブを着用している。しかし、アルター能力が強大になるにつれて、それはカズマの身体を蝕んでいき負担も大きくなり、第2形態になると右腕がアルターに侵食され始める。

物語後半では右目を失明したため常に閉じており、アルター能力を使用したときのみ開くようになる。終盤で最終形態を習得した後は、右前髪が変色し右目下の傷も消えなくなるだけでなく、右腕も侵食と欠損がより進んだ。エピローグでは拳の一部がアルター化しており、生身でも激痛に苛まれている状態に陥っていた。

喧嘩好きな性格と、強大なアルター能力で未開発地区では向かう所敵無しの強さを誇っていたが、ネイティブアルター狩りに現れた劉鳳に敗北して以来、彼をライバル視し、ホーリーが送り込んでくるアルター能力者と戦いながら急激に成長を遂げていく。

シェルブリット

カズマのアルター能力。融合装着型で、右腕を再構成して鎧のような姿になる。背中に出現する3枚の赤い羽根状のパーツを消費することで強烈な推進力を得る事が出来る。飛ぶことはできないが、地面を殴ってその反発力で大ジャンプすることはできる。また、右腕そのものがアルターで再構成されているため、右腕に限れば切断されても分解・再構成して復元できるという破格の再生力を持つ。

アルターの森へ向かった時にアルター結晶体と戦い、その一部を手に入れたことで第2形態へと進化、右腕が大型化し、右顔面部にも鎧が出現、背中には円盤状の羽根が出現した。この羽根をプロペラのように回転することで推進力を生み出せるようになり、さらに飛行可能になった。しかし重大な副作用があり、使えば使うほどアルターによって身体が侵食されていく。進化直後は制御しきれていなかったが、君島の遺品となった愛銃を取り込むことで完全に制御できるようになり、以後は常時第2形態を使うようになった。無常との戦いの中で向こう側の力を更に引き出し、両腕を変容させた第3、両足を進化させた第4形態を経て全身にシェルブリットを纏った最終形態へと進化を果たした。

登場作品と役柄

単独作品

スーパーロボット大戦X-Ω
初登場作品。2019年9月のイベント「我道」期間限定参戦。生身ユニットであり、機体としては「シェルブリット(第2形態)」名義となる。SR・SSRアタッカーでSSRは大器型。イベント報酬のパイロットパーツはボイス付き。
通常ではボス特効を持つ決戦ユニット。必殺技を当てるごとに火力が上昇していくため、事前に何回か使っておきボスに本命の一撃を叩き込むという第1形態に近い運用となる。
アリーナでは初の無条件タフネス99回を持つ不屈の漢。実質的に侵食や状態異常なしの多段必殺を無力化できるが、状態異常耐性が低いので燃焼やスパークを付与されるとあっさり落ちる[4]
2020年6月のイベント「神に抗う者たち」にて最終形態が登場。大器型SSRファイター。

装備・機能

武装・必殺武器

パンチ
格闘攻撃。『X-Ω』では通常攻撃に採用。

必殺技

シェルブリット
鎧のように装甲化した右腕。第1形態では背中の赤い羽根を消費することで推進力とし、その勢いを加算することで強烈な一撃を放てる。発動時には肘近くの側面パーツが展開する。
羽根の枚数の3発までしか撃てないという制限があり、カズマはこの3発を「衝撃のファースト・ブリット」「撃滅のセカンド・ブリット」「抹殺のラスト・ブリット」と呼んでいる。
シェルブリット・バースト
第2形態以降から使用する回数制限がなくなり威力もパワーアップしたシェルブリット。その分カズマにかかる負担も大きく、連続使用しすぎると右腕が使い物にならなくなる。発動時には手の甲のパーツが展開し、中心にある丸いパーツにアルター化した物質を取り込み攻撃の威力を上げることができる。
『X-Ω』では第2形態の必殺スキルに採用。
自慢の拳
最終形態で放つ、カズマのカズマたる全てを込めた一撃。右腕だけではなく両拳で放つシェルブリット・バースト。
『X-Ω』では最終形態の必殺スキルに採用。

特殊能力

融合装着型アルター、君島とカズマの輝き、シェルブリットのカズマ、己の道を突き進む力
『X-Ω』のアビリティ。

パイロットステータス

精神コマンド

X-Ω
不屈ド根性挑発
パイロットパーツ装備時
猛進激怒凶悪

人間関係

劉鳳
お互いに認め合う最大最強のライバル。
由詑かなみ
2年前から廃屋となった診療所跡で一緒に暮らす少女。生活の主導権は完全に彼女に握られており、普段から喧嘩っ早いカズマも彼女の前では「大人しめのダメ人間」を装っている。これは自分に頼らず生きていけるようにという考えからのもので、内心では誰よりも大切に思っている。
君島邦彦
悪友かつ親友であり仕事のパートナー。乗り物の運転など細かい作業が苦手なカズマは、車などで移動する際には彼に運転を任せている。
ストレイト・クーガー
かつて共同生活を送っており「兄貴」と呼ぶ。自らのアルターの名付け親。
桐生水守
第1話で彼女がロストグラウンドを訪れてからは、何かと縁のある本土の女性。かなみがラウンウイルスに感染して発熱症状を起こした際には、専門分野こそ違えど応急処置を施し、恩義から彼女の名前を覚えた。
橘あすか
洞窟脱出のための一時休戦を経て、戦闘を再開・勝利。敗北しながらもあすかは、カズマに感化され、新たな道を歩みだす。
寺田あやせ
君島を通じて仕事を依頼されたことで出会い、以降も共闘するが本土に連れ去られる。再会後は敵対・交戦するが精製を受けていたことで心身が限界に達しており、最期は名前を覚えたカズマの腕の中で息を引き取る。
彼女の死はカズマに大きな衝撃を与え、無常や本土に抗うことを決意させる。
ホールド長官
第1話の冒頭で、カズマが仕事で救出した男。ロストグラウンドの荒野の視察に出ていた所を、強盗団によって拉致されていた。が、カズマは拉致されていた廃墟ごとぶっ壊した.。一応、救出はしたのだが……。
なお、この時のカズマの「人質を取られても一切構わず敵を倒すことを優先する」という行動は以後もパターンとして繰り返されている(4話の立浪ジョージ戦、19話の来夏月爽戦など)。

名台詞

アニメ版

「生まれながらに変な能力持っちまったが、こういう気分を味わえるなら悪かぁない、アルター能力も悪かぁないなぁ、そう思うだろ? あんたも!」
第1話より。「そう思うだろ? あんたも!」の問いかけは25話でも再び使用されており、漫画版最終話もこの台詞で締められている。
(何だ? 毛穴という毛穴が開いちまってる。この感覚は何だ!? 何にしろ分かるのは、この状況が途轍もなくヤベェってことだ!)
第1話より。ビフとの一騎打ちに勝利したのも束の間、ホールドのネイティブアルター保護活動に遭遇し、装甲トレーラーから降りて来た自分と同じ年頃の長身で細身な男の黒い目が、不気味に赤く輝いたのを見て。
未開発地区の荒野では負け知らずだったカズマが、猛者としての勘と生存本能が危機感を訴えたのを確かに感じ取っていた。しかし、それにさえ反逆するかのように、カズマは立ち向かっていく……。
「劉鳳か、オッケー刻んだ。今度はお前がオレを刻め。オレの名前を、カズマという名を!」
第3話より。
「弾痕があるが、争った形跡がない。逆らわなかったのか?」
第4話より。君島に連れられて、ホールドの人間狩りのあった町の跡地へ来て。長年の荒事だらけの生活と、潜り抜けた修羅場の数の積み重ねから、建物の壊れ具合や荒れ方を見て強者の一方的な蹂躙だった事を見抜いた。
「諦める方向に行きたくねぇ!」
「俺はなァ、「しょうがない」「運が悪かった」「自分にはできない」「明日やればいい」そんなことを言ってる奴らをごまんと見てきたんだ。」
「けどなぁ、俺にはどうしてもそいつらが何かするとは思えねぇんだ。」
「だから誓ったのさ。俺は違う!絶対違ってやるってなぁ!!」
第7話より。橘と共に地下に閉じ込められ、脱出途中に現れた怪物のようなアルター相手に戦闘中に吐いた台詞。彼の生き方そのものをストレートに表した言葉でその生きざまは終盤まで変わることはない。
「ないなら見つけてやる!なくても見つけ出す!」
第9話より。
「倒れるかよ! 倒れるとしても前のめりだ! そうだろ、君島!」
第13話より。
カズマ「ただこれだけは言える」
劉鳳「この男を見ていると」
カズマ「ムカつく!」
劉鳳「腹が立つ!
カズマ「この気持ち、理屈じゃねぇ!」
劉鳳「この気持ち、理屈じゃない!」
第21話。アルターをむやみに使い向こう側への扉を開かないよう生身で決着をつけようとする二人の会話。最初は語り合っていたが、途中からモノローグになっており心の中で対話をするというイノベイター顔負けの芸当を繰り広げている。
「おい! 何……我慢してる! お前は今泣いていい! 泣いて……いいんだ……!」
第23話。感情を押し殺す劉鳳に対してこの言葉をかける。これを聞いた劉鳳は子供のように泣き崩れるのだった…。
「意地があんだよ、男の子にはなァ!!」
第24話。無常との最終決戦中に上げた叫び。この叫びと共にシェルブリットは第3段階に進化を始め、無常を圧倒していく。
君島の至高の名言「意地があんだろ、男の子にはァ!!」のアレンジ。
『X-Ω』では精神スキル「凶悪」発動時のボイスに設定されている。
「さあ、見せてやる! これが! これだけが! オレの! 自慢の! 拳だぁ!!」
第24話『拳』。猛威を振るっていた無常の存在はもはや、カズマの敵となりえなかった。過去を憎み、力を奪い続ける醜い男にただ一つだけの力を持つ男の拳が輝き唸る。
カズマ「そういや、まだやり残したことがあったな」
劉鳳「やり残したこと?」
カズマ「いやぁ、野暮用だけどよ」
劉鳳「ああ、あった。確かに些細なことだ。しかし、アレが始まりでもあった」
カズマ「理由なんかどうでもいいだろ。俺ぁ、ただスッキリしたいだけなんだよ」
劉鳳「俺もだ。白黒ハッキリ決めないと気に掛かる」
カズマ「そう思うよなぁ」
劉鳳「お前も」
二人「そう思うだろう? テメェも(貴様も)!!」
第25話「ネイティブ」のラストシーン。全てが終わり、これからはロストグラウンドに生きる人々が明日を開いていく。そのための道を作り、カズマと劉鳳もこれからあるかもしれない再会を期してささやかな笑顔のまま別れる……はずはなかった。二人にはやり残した事があった。物事には終わりが、なにより始まりがある。カズマは劉鳳と出会った。そして戦った。何度も何度も。だからこそまだやり残したことを片付ける。取り巻く者達のエピローグは終わりを告げた。この後にあるのはただの喧嘩だ。場所なんて関係ない。睨み合い、火花を散らせたそこが喧嘩の場所だ。
男女は性別、漢は生き様。もはや言葉はいらない。語る相手もいらない。ただ二人の生き様を見届けよう[5]
「いやいや、まったく強え強え。本土から出戻ってきたアルター使いの100倍は歯ごたえがあらぁな……」
最終話より。劉鳳との喧嘩の最中、絶影第2形態によりシェルブリット第1形態を砕かれ、思わず呟く。かつて自身が完膚無きまでに打ちのめされた男と久々に拳を交え、その強さを改めて実感する。
「けどなぁ、このままじゃ終われねえ! 終われねえよなぁ!!」
「こっから先は初めてだろうがぁ!!」
その直後、シェルブリット第2形態を発動させて。ここまでは所詮小手調べ、ここからが本番だとばかりに凶悪な笑みを浮かべる。
ちなみにこの台詞の通り劉鳳はシェルブリット第2形態以降のカズマとはまともに戦っていない[6]
「フッ……クククク……何かよ、いい夢見させてもらった。けどな、ありゃ夢だ。ただの夢なんだよ……」
最終話「夢」におけるモノローグ。迸るカズマのシェルブリットと劉鳳の絶影の力が相殺され、岩盤に磔になったカズマは一時の夢を視ていた。かなみが、君島が、寺田あやせが、クーガーがいて大変だけど楽しい日々を送っている夢を。けど、今となってはもうそんな日は訪れない。いっしょに馬鹿をやれる人たちは、もういないのだから。だからこそカズマは突き進む。己の道を愚直なまでに。そうでなければ死んでいった奴らに対して申し訳がないし、何よりそんな腑抜けた自分を許せない。時には叫び、足掻き、どんなに泥臭くても我道を貫く。それがアルター・シェルブリットをもつカズマという漢なのだから。
「だからよぉ…………突き進むッッ!!!!」
上記の直後、カズマは最終形態へと進化。劉鳳との喧嘩は更に苛烈なものとなっていく。しかし二人は躊躇なく力を解放する。ぶつかり合う生き様と生き様。どちらが『目の前に立つこいつより上なのか?』それだけを愚直なまでに確かめるために……

劇場版 

カズマ「あーあ、つまんねえなアンタら」
無法者「あぁ?」
カズマ「ぐだぐだ言う前にかかって来いよ。こんだけケンカ売ってんだ。買わねえ理由はねえだろ?」
映画『スクライド オルタレイション TAO』の冒頭にて。二年前、何でも屋の仕事の一つに、ならず者たちによって捕らえられていた子供たちの救出があり、アジトである動物園跡で炎をバックに君島の紹介に預かってのご登場。その隙に逃げ出した子供達の中には、あの少女の姿もあった…。
リアルタイムでテレビで『スクライド』を見ていたファンからすれば、「10年ぶりにカズマが帰ってきた!」と歓喜に震えた事であろう。

漫画版

「小難しいお小言を宣いやがって 俺はな年の功ってのキライだ なにかを始める前に忠告してくる大人を見てると吐き気がしてくる そうよ 俺はガキよ 青臭い小僧よ!!! けどな!!! 失敗しねーと反省もしね――だろーがっ!!!」
31話「進化への言葉(メッセージ)」。アルター仙人(或田扇仁)に叩きのめされて「年寄りの忠告を聞け!!!」と言われた直後に。
「そのバカを極める!!!」
そして「それをバカだと人は言う!」と返されてなおも食い下がりながら。この時、シェルブリットから僅かに光が浮び上がる。
「……へっ ああやってやるよ!! 爺さんに言われたからじゃねェ この俺自身のためにだ――!!!」
その直後の青春のシェルブリットを受け止めれずに仰け反ったアルター仙人に認められ、彼が得た進化の言葉「s・CRY・ed」を受け継ぎ改めて、ジグマールを倒す決意を固めた際に。
「実の兄? 血を分けた兄弟? そんなもん俺とあんたの喧嘩にゃ関係ねェ!! 覚えておけホーリー野郎 確固たる信念は肉親の情に勝る!!」
「俺はホーリーを潰す道を選んだ あんたにゃあんたの道がある その2つの道がぶつかったのなら 闘うしかねぇだろうが!?」
34話「確固たる信念」より。実兄・蒼乃大気からの誘いを一蹴するカズマ。アルター使いの未来を作るために戦う大気だったが、カズマは血を分けた兄と敵対する道を選んだ。君島達を殺したHOLYを潰す道を進み、その途中に兄が立ち塞がるならば――倒す。何故ならカズマはその道を選んだからだ。断固たる想いを持って。その何よりを強い信念は肉親の情をも上回る。
「そうさ 確かにあんたは強い スペシャルなアルター使いだ 自分の身を滅ぼすほどにな」
35話「強制進化」。蒼乃と戦闘を制して。ジグマールによる命を犠牲にした進化のための改造をした彼と、未来へと突き進むための信念を伴った進化を行った自身との比較でもある。
「ノゥ」
「絶対にノゥ」
「おいおっさん」
「分かってんのか? 俺は反逆者(トリーズナー)だぜ?」
「ノーとしか言わない男さ!!」
第40話「設定年齢19歳」。ホーリー隊長・マーティン=ジグマールの勧誘を一蹴して。しかしこの後「君の心変わりを誘発しよう」とジグマールは改造アルター能力者集団を1000人繰り出す
「この集団を君は倒せるかな?」と笑むジグマール。そして……。
「イエス」
「激動のハイブリット×1000!![7]
同話。ノーとしか言わないはず、と愕然とするジグマールをよそに能力者集団をページぶち抜きで一蹴する。あまりのテンポの良さに妙な爽快感がある。
「あんた…… あんたのお陰でやれたぜ…… あ…… …………… ……見事な反逆だ…… 兄さんよ……」
第41話「ギャラン=ドゥ」。自身と劉鳳を即死光線から庇い瀕死の蒼乃と協力して人間ワープを使いこなすジグマールを倒した直後に、蒼乃に対して。最後の力を振り絞り力尽きた彼に対し、その反逆を認めた。
「いらねーよ。こんなアルター野郎、俺一人で十分だ!!」
第42話「集結」。圧倒的ともいえるギャラン=ドゥに追い詰められつつあるカズマと劉鳳。もしかすると『勝てないかもしれない』という弱い考えが過ぎろうとしたその時、死んだはずの君島を始めとする多くの仲間たちが駆けつけてきた。「手を貸そうか?」という君島に、いつものように不敵な笑みを浮かべたカズマは輝きを取り戻した自慢の拳を掲げる。媒体が異なろうが、姿かたちが何だろうがカズマという大馬鹿野郎はいつだって拳一つで道を切り開いていくのだ。ちなみにこのシーンは丸々一ページを使ったカズマの全身アップで、戸田氏入魂の一枚絵である。とてつもなくカッコイイので必見である。
「それでも反逆だ!!」
「関係ねぇ 俺は お前をボコる!! ただそれだけだ!!!」
「吠えろよ 俺のハイブリット!!! 野郎に見せつけろ この俺の…自慢の拳をォッ!!!」
第43話「自慢の拳」。ジグマールから独立したアルター『ギャラン=ドゥ』と共に原始時代へ跳んでしまったカズマ。その攻撃により、土手っ腹に大穴を空け更に左腕を切り落とされ、命尽きんとするもなお反逆の意志を貫く…
兄貴 …そして兄貴 俺は生き抜く 泥を啜っても生き抜く!! そのために戦う――!! 運命にすら反逆してやる!!!」
「運命――これほど反逆しがいのある相手はいねぇーな。そう思うだろ? あんたも!!」
最終話「反逆」。度重なる死闘の末にギャラン=ドゥを倒し、その力の奔流は文字通り全ての人間の礎となった。進化の光は世界全てに降り注ぎ、猿から人へと進化させ、文明を作り上げた。そう、カズマという存在がそもそもの始まりだったのであった。全ての起源たるロストグラウンドで『s.CRY.ed』の文字と共に眠りについていた彼は、帰りを待つかなみのいる時代で目覚め、帰っていった。生きるためなら運命にすら反逆するという不撓不屈の誓いをもって。カズマの戦いはまだ終わらない。
「その馬鹿を極める!!! さあ行くぜ!!」
「反逆のぉぉハイブリットォッ!!! わかったか!これが反逆だッ!!!」
単行本第5巻エピローグ「そして反逆」。外宇宙から地球を攻めに来た『絶対壊滅無敵殲滅軍団』を前に、たった一人で勝負を挑み。そしてたった一撃で、全艦隊を破壊して物語は真の終焉を迎える。

迷台詞

漫画版

君島「なにやってんだ お前~~~~~」
カズマ「いいから出ていっとれ~~~~~」
第2話「無法地帯(ロスト・グラウンド)」。起床したカズマが毛布に潜り込んでいたかなみを見つけ、彼女の頭を撫でている所を君島に見つかった際に。この時の君島は鼻の下を伸ばし口を「への字」にした変顔をしながら、カズマは脂汗を垂れ流しながら発言している。
ギャラン=ドゥ「このバカ男がッ 周囲を見ろォ!!! 貴様のせいで古代へ来てしまったッ!!!」
カズマ「で…古代ってなんだ? 食えるのか?」
ギャラン=ドゥ「食えね――よッ!!!」
第43話「自慢の拳」。ギャラン=ドゥと共に古代にタイムスリップした際の、彼との会話から。

余談

  • スクライド』の監督である谷口悟朗氏は、カズマについて『男にとっての理想の集大成として構築したキャラクター』と語っている。
    • また、その理由について『男が快感を感じる一つに殴るという行為がある。だからカズマは、殴るしか取り柄がないのである。いい意味で、視聴者をぶん殴ろうと思って作ったキャラです』とのこと。
  • 漫画版では基本的にアニメ版とほぼ遜色の無い性格だが、異名に「反逆者(トリーズナー)」を持ち、血を分けた本当の兄がいる他、スタッフ曰く「アニメ版よりも知能が高い」との事[8]。最終局面では人類誕生の起源という扱いにもされ、アニメとは違うがこれはこれで趣があってすごく面白いという声も。
    • また上記にあるアルター痕等の設定が無い[9]、シェルブリットの回数制限が存在しない、カズマの意思によって形状が変化するなど、アニメ版より強化されている感がある[10]
    • こちらではギャラン=ドゥの攻撃によって、左腕を肩から失い右目も失っている。またギャラン=ドゥ撃破時の余波に巻き込まれた瓦礫で右足を切断している。
  • 保志総一朗氏渾身の一役で、人生のターニングポイントとなったほどのキャラクターがカズマである。この役がきっかけで熱血キャラを多く演じることとなり、ポジションを確立するに至った。
    • 後に氏が演じる『デジモンセイバーズ』の主人公・大門大は喧嘩っ早い性格ながらも義侠心がある等、共通点が多く、保志氏直々に「カズマそっくり(大の名言の8割強は既にカズマが実証済みである)」とコメントしている。

商品情報

脚注

  1. CHARACTER、スクライド オルタレイション、2022年2月23日閲覧。
  2. ホーリーの学力テストの結果は、5~7歳レベルという惨憺たるものであった。
  3. このあたりはクーガーの影響もある(カズマは認めた人間の名前を「呼ぶ」、クーガーは名前を「間違える」)。
  4. 仮に状態異常耐性まで高かったら比喩抜きで「倒せないユニット」と化すため、敢えて弱点として設定されている。
  5. 最終回のアフレコスタジオはとてつもない熱気に包まれ、二人以外の出演者は各陣営ごとに分かれて応援するという(谷口監督の意向で戦いの結末は明かされていないため)格闘技会場さながらの様相だったという。
  6. 最初はロストグラウンドの再隆起が発生したため勝負なし、以降は打倒無常で共闘するため。
  7. ドラマCDでは「かけるせん」と呼んでいる。
  8. 状況に応じた枕詞を用いてシェルブリット(例えば断罪のシェルブリットなど)を使うなど語彙が非常に豊富なため。
  9. こちらのフィンガーレスグローブは、右手の紋様を隠すためにはめている。
  10. その代わり第2形態が存在せず、「進化の言葉」である「s.CRY.ed」による進化によって第4形態に近い姿(右腕が最終形態に匹敵するほどの大きさ、両目部分や胴体部にアルター装甲がある)に変化している。その形態は当初カズマ自身は「凄いアルター」と呼んでいたが、その姿を見た劉鳳に「ハイブリット」と命名されカズマ自身も気に入り以降そのように呼称している。