イカルガ (ナイツマ)
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イカルガ | |
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外国語表記 | Ikaruga |
登場作品 | ナイツ&マジック |
デザイン |
黒銀(原案) 天神英貴(アニメ版) |
初登場SRW | スーパーロボット大戦30 |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
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異名 | 鬼神 |
分類 | 幻晶騎士 |
生産形態 | ワンオフ機 |
全高 | 11.2m |
重量 | 21.6t |
動力 |
魔力転換炉
|
推進機関 | 魔導噴流推進器 |
開発者 | エルネスティ・エチェバルリア |
所属 | フレメヴィーラ王国 |
所属部隊 | 銀鳳騎士団 |
パイロット | エルネスティ・エチェバルリア |
概要
エルネスティ・エチェバルリアが自身の専用機として開発した幻晶騎士。銀鳳騎士団の旗機でもあり、エルがこれまでに入手した知識と、発明した技術が投入されている。日本人としての記憶を持つエルの意向から、鎧武者を象った外観をしており、頭部も怒りの形相を浮かべた仮面が取り付けられている。背中から伸びる四本の副腕「執月之手(ラーフフィスト)」を備えた姿とその仮面の形相から、敵からは「鬼神(鬼面の死神)」の異名で呼ばれている。
魔力転換炉にはエルが撃破した大型魔獣「陸皇亀(ベヘモス)」と「女皇殻獣(クイーンシェルケース)」の素材を利用した「皇之心臓(ベヘモス・ハート)」と「女皇之冠(クイーンズコロネット)」が搭載されており、他の幻晶騎士と比較にならない程の高い魔力出力を誇る。また、推進機関として可動式の「魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)」を装備。高出力とジェット推進の合せ技により、イカルガは幻晶騎士単体での飛行が可能な初の機体となった。普段は莫大な出力の大半を、飛行可能な程の機動力に回しているため、これを攻撃に振ると桁外れの火力を出すことができる。
大出力・高火力を有する反面、あまりにも複雑かつピーキーな機体へと至ってしまったため、従来の制御機構では追いつかず、小型の魔導演算機が複数搭載され、エルによる直接制御[1]と、エルの前世を反映したキーボード状の操鍵盤による操作によって初めて運用が可能となる。その性質上、性能をフルに発揮できるのはエルただ一人のみ[2]であり、「地上最高の戦闘力を持つ、史上最高の欠陥機」とも呼ばれる機体に仕上がった。
登場作品と操縦者
単独作品
- スーパーロボット大戦30
- 初登場作品。アニメでは登場タイミングは13話中8話からと遅かったが、今回は参戦時から既にイカルガに乗っている。
- マジカルロボット繋がりで今作は魔法騎士レイアースも参戦しているが、今作にはMP制度がないため魔法系の機体だが両者ともEN制。レイアース系はスーパー系なのに対し、こちらはリアル系となっている。
- 加入は序盤のサイドミッション「Hello! New World!!」か「Hero & Enemy」、ないし後半のサイド「脅威の羽音」。宇宙ルート開始の場合「戦いの大地へ」を挟む必要があるが、地上ルート開始の場合はミッションの自由選択が可能になるとすぐ加入させられる。これらをスルーしても後半のキーミッション「揺らぐ世界」で必ず加入する。
- 1Sという小ささながら特殊回避を持ち合わせているのに加え、条件付きながら被ダメージ軽減能力も持つなど耐久性能は高く、パイロット技能でダメージを増やしやすく数字以上に火力も高め。
- 方向指定型マップ兵器も持ち合わせており、高い移動力と飛行可能という良好な足回りを活かしての一網打尽も狙いやすい。また2種の専用能力の恩恵で、実質「EN回復(大)」を持っているのも長所。
- 反面武装性能に癖があり、全ての武装で膨大なEN消費を要求されるのに加え序盤はサイズ差補正無視を育成できず、また初期状態ではソ―デッドカノンしか格闘武装が無いため、敵が何であれ消費が最も激しいソーデッドカノン(最大出力)を使わされやすく、積極的に戦わせているとEN回復が間に合わなくなるという原作設定を反映したかのようなピーキーな仕様になっている。
- 消費が重ければ回転率も高いため、EセーブExまで習得すればその恩恵を大いに得られる。足並みを揃えて進軍するならEセーブExだけでも事足りるが、単騎駆けや再攻撃を習得して何度も追撃を狙う場合は、最大ENの底上げはしておきたい。
- 中盤の艦内ミッション「Speed&Strong」にて最強武装の追加を含めた強化[3]が施される。ここで追加される最強武装が移動後使用可能な格闘武装なので今までの問題を払拭できるが、やはり燃費が著しく悪い上に武装属性が変わるため能力育成をする際には注意が必要。同ミッションでは、原作では未搭載かつアニメ未登場の開放型源素浮揚器(エーテルリングジェネレータ)[4]を搭載していることが判明している。
- 性能がピーキーな分、エルの技量を養成して高位演算能力を常に発動できるようにしてさえやればそこらのスーパー系も真っ青な大火力を出してくれる。
- 余談だが、機体のカラーリングや造形が似ているためか、本機とブルーワンを見間違えるユーザーが続出した。
装備・機能
武装・必殺武器
武装
- 銃装剣(ソーデッドカノン)
- 剣と魔導兵装として使用可能な複合武器。剣内部に紋章術式を刻んだ銀板と触媒結晶を内蔵しており、レバーを切り替える事で法撃と格闘戦双方で用いることができる。ただし、構造的に脆い魔導兵装を剣として使うために構造を補強する強化魔法が施されており、使用している紋章術式も三式装備こと戦馬車(チャリオット)[5]搭載用に高出力化した轟炎の槍(ファルコネット)のものを使用しているため、格闘戦・法撃双方で多大な魔力が必要となる。アニメでは最大でも2挺[6]までしか装備していないが、魔力量に余裕がある場合、4挺ないし6挺装備しての運用も可能[7]。
- 『30』ではカタカナ表記で、初期状態における唯一のP属性武器。斬撃で切り抜ける。最弱武器だが下記の射撃共々EN30消費である。
- ソーデッドカノン(射撃)
- 銃装剣で射撃を行う。移動後に使えないが射程は6とやや長め。
- 漫画版では射撃形態を「轟炎の槍(ファルコネット)」と呼称している。
- 斧槍(ハルバード)
- 長柄武器。原作小説では執月之手で左右1本づつ装備しているが、アニメでは未使用。
- 執月之手(ラーフフィスト)
- 背部に装備した四本副腕、あるいは四本副腕に装備された遠隔誘導兵器を兼ねた拳[8]。腕と拳は銀線神経を織り込んだワイヤーで接続されており、内蔵された魔導噴流推進器により射出して自由な操作が可能。原作小説では鋭利な指先に強力な強化魔法を適用することで装甲に突き刺したり、エルの直接操作により魔導兵装と同等の規模の魔法を発現したりすることができる。大西域戦争では敵機に突き刺したのち、魔導噴流推進器と同様の大気圧縮と爆炎の魔法を発現させ撃破する「起爆」戦法を披露している。腕としてのパワーも主腕部に引けを取らず、原作小説では主腕部と同等の武器の把持と使用ができるが、アニメでは起爆や武器は未使用で、離れた相手にしがみつく程度の出番。
- SRWでは下記の高機動攻撃の演出内で副腕として使用するに留まる。
- なお、当初『30』のロボット大図鑑の解説には「飛行する際には推進器として使用する」と記述されていたが、アップデートにより修正された。
必殺技
- ソーデッドカノン(最大出力)
- ソーデッドカノンを両手で構え、最大出力の法撃を行う。
- 地上で放つ場合は双皇機関の飛行に回している分のエネルギーも法撃に回すことで更に威力を高めることができる。
- アニメ9話では直前までソーデッドカノン二刀流で格闘戦を行っていたのに最大出力の法撃を行う際は1挺を両手で構えているので、最大出力だと1挺分が限界の可能性がある。
- 『30』では初期の最強武装。アクションは上述のアニメ9話をベースにした物で、どこで使っても地面に立って撃つ。MAP兵器版もある。
- 通常版・MAP版共にサイズ差補正無視付き。EN消費が通常版80・MAP兵器版100とかなり重たいものの、通常のソーデッドカノンにサイズ差補正無視が無いため初期は雑魚戦でもこれに頼る機会が多くなりがち。
- 高機動攻撃
- 執月之手を展開してソーデッドカノン六刀流で敵を切り刻み、最後に両手の二本を前に揃えて構え、突き抜ける。
- 「執月之手で保持したソーデッドカノンで格闘戦」は現状他のどのメディアでも行っていないSRWオリジナル描写。最初のカットインは第12話の、突撃シーンは最終話で飛竜戦艦の「最大化戦闘形態(マキシマイズ)」に対抗するため一点突破を試みるシーンの再現。
- 『30』では撃墜数で解禁される艦内ミッション「Speed&Strong」、あるいは最終盤のキーミッション「Heaven&World」で自動追加される。
- 突撃シーンのシチュエーションを加味してかサイズ差補正無視とバリア貫通があり、さらに空適応Sと非常に強力だが射程2~4と穴がある上、消費EN120と本作でもかなりの悪燃費の範疇である事に注意。
- 轟炎の槍(ファルコネット)多連装法撃(マルチプルショット)
- ソーデッドカノンを4挺構え、その全てから法撃を行う。飛行に回している分のエネルギーも法撃に回す必要があるので地上でないと使えない。名称は漫画版より。アニメでは上述のソーデッドカノン(最大出力)に置き換えられ未使用。
特殊能力
- 双皇機関
- 最大EN+100。自軍ターン開始時に最大ENの20%を回復する。
- 大型魔獣2体の素材を贅沢に使った、桁外れの性能を持った魔力転換炉の再現。幻晶騎士の共通効果と合わせて30%のEN自動回復となり、かなりの回復量となる…が、それでも息切れするのがイカルガである。
- 幻晶騎士
- 自軍ターン開始時に最大ENの10%を回復、更にENが50%以上ある時射撃による被ダメージを70%にする(ダイレクトアタックで貫通不可)。
- イカルガはそもそも回避力が恐ろしく高い上、燃費が悪くENが残りづらい為、射撃ダメージ軽減は発動しない事の方が多い。
- 高機動回避
- 特殊回避。気力130以上で発動し、敵の攻撃を40%の確率で完全回避する。
移動タイプ
サイズ
- 1S
カスタムボーナス
- EN+70、移動力+2、運動性+20。
- 『30』で採用。最大値の上昇でEN自動回復の値も上がり、劣悪な燃費がある程度改善されるが、それでもまだ息切れしやすいためEN系強化パーツやEセーブで補強したい。
機体BGM
- 「Hello!My World!!」
- 『30』で採用。OP。DLC適用時は原曲となる。
関連機体
- トイボックス
- エルが新機構・新装備の開発用実験に使用した機体。イカルガの前身にあたる。
- カルダトアベースのテレスターレを基にしているが、エルが思いつくままに様々な機能を追加していった結果、別物と見なされる程の機体となった。SRW未登場。
- カササギ
- ボキュース大森海で大破したイカルガを現地の資材で改修した急造機。下半身の無い特異なシルエットを有し、開放型源素浮揚器(エーテルリングジェネレータ)で浮遊して移動する。SRW未登場だが、『30』では開放型源素浮揚器がイカルガに搭載されていることが言及されている。
- イカルガ(アディ搭乗)
- 銀鳳騎士団が持ち込んだ予備パーツを組み立てて再建されたイカルガ。当時の状況からエルが引き続きカササギの使用を選択したため、大破したアディの幻晶騎士の魔力転換炉を搭載している。飛行能力をはじめ性能は相応に劣るものの、追加された装備の機能とアディの操縦技術もあってそれなりに戦えた。SRW未登場。
- マガツイカルガ
- 再建されたイカルガとカササギが合体した機体。合体によって有効となる機能がカササギ側に実装されていたが、合体機能の搭載やテストなどはされないまま、墜落しそうになったイカルガを支えるためにエルがカササギの補助椀で背部を掴んだのちぶっつけ本番で2騎を魔法的に1騎とした。その際、主操縦権がアディからエル側に移行している。故国に帰還後は元のイカルガに戻された。SRW未登場だが、『30』では合体がアディの出したアイデアの一つとして言及されている。
- トイボックスマーク2
- 私用でエルが国外旅行する際にイカルガの持ち出しを国王に禁じられたので、その代替として与えられた乗機をエルがカスタマイズした機体。
- カルディトーレを基にしているが、主腕に執月之手を装備するなどイカルガの機能を模倣した上でいくつかの新装備を搭載しており、事実上の新造機となり果てた。SRW未登場。
余談
- Web版とそれ以降で開発順が異なり、後者ではゴルドリーオ並びにジルバティーガの後に製作され、イカルガ完成自体が大西域戦争前の話の区切りとなっている。これは女皇殻獣(クイーンシェルケース)との戦いが話に加わったため、そしてエル自身の念願であった自身の専用機イカルガの完成そのものが『ナイツマ』という作品の一つの到達点であるための変更と思われる。
- この開発順の違いのため、Web版では完成から暫くエルはイカルガを愛でる形で病的にべったりだったが、ゴルドリーオの一件により考えを改める流れになっている。
- アニメはバンナムが絡んでいたものの立体化には恵まれず[9]、放送から数年後にグッドスマイルカンパニーのMODEROIDで初めて立体化された。
- 漫画完結の第17巻発売に関連するプレゼント企画にて、漫画版作者の加藤拓弐氏描き下ろしでイカルガの抱き枕カバーが製作されている。裏面側のイラストには装甲を排したフレーム状態になっている。
脚注
- ↑ レバーとペダル以外に脳内の魔術演算領域を介して機体の制御を行う操縦方法。機体性能をフルに発揮できるが、従来の機体では戦闘に耐えきれずに自壊してしまう。これに耐えうる機体を作る事もエルの目的であった。
- ↑ 原作小説ではエル以外にもアディも操縦しているが、エル程動かせている訳ではない。
- ↑ HP+300、EN+20、運動性+10、MAP兵器攻撃力+200、他武装攻撃力+400。スルーした場合は終盤のキーミッション「Heaven&World」開始時に自動追加。
- ↑ 大気中のエーテルから変換され蓄えられたマナを高純度のエーテルとして抽出、大気操作の魔法で固定し使用する浮遊機能。
- ↑ 武装を搭載し、幻晶騎士1騎が搭乗可能なチャリオット。人馬型騎士2騎で牽引する。搭乗した幻晶騎士は武装への魔力供給に専念することが可能。
- ↑ 公式サイトのビジュアルでは4挺。
- ↑ 6挺装備を行ったのは原作小説の1シーンのみ。
- ↑ 立体物の説明では四本副腕を執月之手としているが、原作小説では後に生身のエルがワイヤーアンカーを通して空中に魔法を発動させることを執月之手と表現している他、主腕に執月之手を装備した副腕を持たない機体が登場している。
- ↑ バンナムの立体物はROBOT魂TRIというスピンオフブランドで展開され、SRW未登場のアールカンバーとグゥエールが発売された後にブランド自体打ち切られている。
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