魔導書
魔術師が持つとされる本のことで、主にはヨーロッパで流布した魔術書を指す。著名なものでは「ソロモンの鍵」など。狭義には、悪魔や天使、精霊などを呼び出して願い事を叶えさせる手順や、そのために必要な魔法円などが記された書物を指すが、別の視点では魔術を行う側の立場から書かれた学術書、魔術や呪術などに関する記述を持った書物全般のことを言う場合もある。
創作作品にも比較的頻繁に使われる要素であるが、魔導書自体が強い魔力を持った魔術的存在であるように描写されていることが多い。
『機神咆吼デモンベイン』の魔導書
『機神咆吼デモンベイン』では、主にクトゥルフ神話に関連する魔導書が扱われている。この世界観では力ある魔導書は魂と人の姿を持つことがあり、原作ゲーム版[1]・外伝小説[2]を含めれば9人ほど存在する。
主な魔導書
- ネクロノミコン
- 狂えるアラブ詩人アブドゥル・アルハザードによって書かれた「アル・アジフ」のギリシア語版以降の写本の題名。
- ギリシャ語に訳されるにあたり題名が「ネクロノミコン」に改められた。
- ナコト写本
- マスターテリオンの魔導書。世界最古の魔導書であり、相応の強大な魔力を宿す。
- 精霊化を遂げており、個人名は「エセルドレーダ」。「写本」とついてはいるが、れっきとした原典である。
- 妖蛆の秘密(ようそのひみつ[3]/デ・ウェルミス・ミステリィス)
- ティベリウスの魔導書。鉄で表装され、表面にびっしりと生きた蛆虫が蠢いている分厚い大冊の本。契約者に不老不死を与える力を持つ。
- 彼の本体と言っても過言ではない書で、『斬魔大聖』のアルルート以外ではこれを破壊されたがためにティベリウスは滅んでいる。
- セラエノ断章
- クラウディウスの魔導書。盲目の魔術師ラバン・シュリュズベリイが、プレアデス星団にある大恒星「セラエノ」の大図書館にあった石版の記述を英訳したもの。旧支配者の一柱・ハスターの力を操る。
- 本編ではセラエノ断章はクラウディウスの手に渡っており、『機神咆吼』の物語がリセットしやり直された世界が舞台の続編『機神飛翔』ではシュリュズベリイが持っている物と合わせて二つのセラエノ断章が存在する事態となった。
- 著者であるシュリュズベリイが持つセラエノ断章は精霊化を遂げており、個人名は「ハヅキ(葉月)」。
- 水神クタアト
- カリグラの魔導書。水を操る力を持つ。人の皮膚で装丁されている。
- 屍食教典儀(ししょくきょうてんぎ)
- ティトゥスの魔導書。食人行為や屍姦行為などを行う邪教について記されている。
- エイボンの書
- ウェスパシアヌスの魔導書。古代ヒューペルボリア時代およびそれ以前の暗黒の知識を記した書であり、「外なる神」やネクロノミコンに欠けた知識が記述されている。
- 鬼械神招喚をも可能とする高位の書だが、ウェスパシアヌスが所持しているのは写本であるため、精霊化はしていない。
- 無銘祭祀書(むめいさいししょ)
- ネロの魔導書。「外なる神」に関するさまざまな知識を記す。
- 精霊化はしていないものの、ネロが自らの姿を模したダミーを作り使役していた。
- ルルイエ異本
- インスマウスに祀られていた、契約者を持たない異端の魔導書。
- 人化状態の外見はオッドアイに銀髪の幼い少女。個人名はない。
- 金枝篇(きんしへん)
- アウグストゥスの魔導書。
- クトゥルフ神話では「魔導書」扱いされる場合が多く、『デモンベイン』でも「魔導書」扱いではあるが、れっきとした実在する研究書であり、日本語にも訳され出版されている。
- 『交響詩篇エウレカセブン』のデューイ・ノヴァクの愛読書でもある。
スパロボシリーズにおいて
『UX』において『デモンベイン』系パイロットの特殊技能として登場。
多くは「魔術師」技能とのセットになっているが、大十字九郎と参入後のマスターテリオンだけはサブパイロットが受け持っている。
レベルの上昇に応じてMPの最大値とターン毎の自動回復にプラス補正がかかる。レベル9ではMP+150とMP毎ターン30%回復で、EN15段改造とEN回復L3に相当する。アル・アジフだけはパイロットレベルではなくシナリオの進行状態に対応して自動的に上昇する。
SL | 最大MP補正 | MP回復率 |
---|---|---|
1 | +10 | 5% |
2 | +10 | 8% |
3 | +10 | 10% |
4 | +15 | 13% |
5 | +15 | 15% |
6 | +20 | 18% |
7 | +20 | 20% |
8 | +25 | 25% |
9 | +25 | 30% |