朝比奈浩子
朝比奈浩子(Hiroko Asahina)
TOKYO JUPITER内での神名綾人の友人。鳥飼守と恋人関係にあるが、綾人に想いを寄せていた。
綾人と共に、TOKYO JUPITERから出るものの、既にムーリアンとなっていた浩子は、ヴィブラートと同調し、それと気づかずにラーゼフォンに乗り込んだ綾人が、結果的に殺してしまうことになる。戦闘中にメッセージを伝えようとするものの、綾人がそれに気づいたのは戦闘が終わってからだった。
『蒼穹幻想曲』ではルートによっては生存し、特に対バーベム編ではMUとバーベム財団に占拠されたTERRA本部からの綾人達の脱出を手助けしてくれたり、綾人と守の仲を仲裁をし、和解して彼を綾人達の味方にするなどの活躍を見せ、展開によっては綾人か守と正式に恋人同士になるなど、原作では成し得なかったハッピーエンドを迎えている。
登場作品と役柄
SRWでは今のところ原作通りの結末しか迎えた事がない。
- スーパーロボット大戦MX
- 第37話「命の行方」において原作通りの悲劇が展開される。極めて再現度の高い演出は必見。また、直前にEVA3号機乗っ取りイベントが発生することもあって、スパロボ屈指の鬱展開をクロスオーバーしたステージとなっている。
- スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd
- 原作通りの悲劇が展開される。しかも今作ではかかずゆみ氏が参加している為、一連のシーンの台詞の一部はDVEとなっており、シナリオ再現度も鬱度もMX以上。
人間関係
- 神名綾人
- クラスメイト。想いを寄せていたのだが、真実を伝えられぬまま、彼の手によって、命を落とすことになる。
- 鳥飼守
- 一応の恋人。最終的に彼を拒絶する事になる。浩子の死により綾人を憎み、戦いを挑むものの真聖ラーゼフォンの前に敗れるが、彼の浩子への愛は本物だった。MXでは原作と異なり浩子がヴィブラートの同調者に選ばれた事を黙認している描写が有る。
- 弐神譲二
- 逃走資金として質草にした浩子の腕時計を押収し、結果的に形見となったそれを綾人へ手渡す。亡骸となった浩子の手を組ませてやる気遣いも見せた。
- 紫東恵
- 原作では出会っていないが、『蒼穹幻想曲』のバーベム編では打ち解けあう関係になる。
名台詞
- 「見て…あたしの血…赤いでしょ…?ね?赤いよね……!?」
- 原作第18話、負傷した自分の身体から滴る血を綾人に見せ、哀願を込めて彼からの同意を得ようとする。だが、その血の色は既に…。
- 「アヤトクン サヨナラ」
- 彼女の最期の「言葉」。原作の無情さはMXでも見事に再現されており、原作未視聴者も、視聴済みのプレイヤーでさえも失意と絶望のどん底に叩き落してくれる。
- これらのメッセージは、浩子がメモ帳に書き記した文字をヴィブラートが街の灯を使って投影していた。ちなみに「ラ」だけ異様に線が伸びているが、これは最後の一文字を書き終わる間際に死亡したため、弾みでペンが走ったのが原因。
蒼穹幻想曲
- 「なにいってるのよっ! 鳥飼のバカっっ!」
「くだらない意地張らないでよっ! 早く降りてきなさいよ!」
「だいたい、なんで親友同士で戦ってるのよっ!」
「わからないよっ! わたし、ムーリアンとか、全然わからないけど……でもわたしには綾人くんや、鳥飼の方が大切だもん! そのくらいわかるんだからっ!」
「だいたいっ、わたしたちつき合っているんだからっ! もう別れるからねっ! 今っ!!」 - 『蒼穹幻想曲』のバーベム編より。バーベム達に反抗すべく、MUとバーベム財団に占拠されたTERRA本部から脱走した綾人一行を追撃する追手として現れた守。彼のオブリガードが戦闘の末敗れた際、機体からの脱出を呼びかける綾人の言葉を、綾人への嫉妬や意地もあって拒む守への浩子の説得の台詞。親友を想う彼女の優しい心が見事に表れた台詞。
- 「このトーヘンボクっ! だからってっ、鳥飼の事が嫌いなわけないでしょっ!」
「だから帰ってきなさいっ! わたしたちの所にっ!」 - 上記の台詞を受けて、「もともと、綾人の方が好きだった癖に…」とぼやく守に対してぶつけた台詞。この後、綾人の説得も受けて、守は今度こそ綾人と浩子に完全に心を開き、改めて二人と「親友」になる。原作では悲劇的な結末を辿った浩子と守が本当の意味で救われた、心温まる嬉しい場面である。
- 「だからね、この世界には赤い血の人と、青い血の人がいるの」
「でもね、肌が白い人も黒い人も同じ人間でしょう?」
「血の色が違っても、やっぱり同じなんだよ。人間なんだよ」 - 『蒼穹幻想曲』のバーベム編・朝比奈EDにて。「ムーリアンとして」の己を受け入れた浩子は、通りすがりの人間の子供に人間と己の血を見せた。
- 肌の色が異なっても『同じ人間』という生き物だということを長い歴史の歩みで証明したように、血の色が違えど人間とムーリアンは『心を持った生き物である』事を示すために、人間とムーリアンの共存を模索するのであった。
- 「ううん、全然怖くないよ。 みんな同じだもん。 暑かったら暑いし、悲しかったら涙を流すのよ」
- 上の台詞の後、子供から「その人たちは怖くないの?」と言われてこう返した。それを聞いた子供はムーリアンは人間と変わらないと素直に分かってくれたのであった。それでも人間とムーリアンが理解し、共に歩むまでにはまだ時間が必要である。だが……。
- 綾人「少しずつ伝えとけばいいとよ……浩子は優しいから」
「そうだね。わたしには、わたしにしかできないことがあるもの」
「ムーリアンと人間の橋渡し……一生かけてやりがいのある仕事だよ!」
綾人「応援してるよ」
「えへっ! 理解のある恋人がいて、わたし幸せ! これからもずーっと一緒だね……綾人」 - 浩子には恋人である綾人がいる。種族が違っても好きな人に愛を抱く心は同じ、彼と共にいれば人間とムーリアンが一緒に生きれる世界が創れると信じて。
- 原作での悲しい最期を迎えたことを考えると、この場面は胸に来るものである。