「デウスエクスマキナ」の版間の差分
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2014年2月10日 (月) 17:29時点における版
デウスエクスマキナ(DEUTH EX MACHINA)
- 登場作品:鉄のラインバレル/原作漫画版『鋼鉄の華』
- 分類:ヒトマキナ/自律機械
- 声優:玄田哲章(スーパーロボット大戦UX)
- 頭頂高:不明
- 重量:不明
- 動力:電力/不明
- 装甲材質:ニューロカーボン・ナノセラミック/不明
- MMI:電脳/不明
- 開発者:不明
- 所属:なし/計画反対派
- 意匠:右一つ巴
- 搭乗者:なし/早瀬浩一(「鋼鉄の華」版)
『鉄のラインバレル』のプロトタイプにあたる読み切り漫画『鋼鉄の華』の主人公機。
「異世界からの使者」である早瀬浩一が搭乗する。絶滅の危機に瀕し、過去の人類を抹殺してその世界に移住するという計画を立てた未来世界において、その計画への反対派が送り込んだカウンター。搭乗者たる生体サイボーグ、今は「早瀬浩一」を名乗る「R335」の意志に従い、推進派との戦闘を開始する。なお呼称は「マキナ」。
ラインバレルに似た姿をしているが、「鬼」をイメージさせる同機と異なりこちらは人の顔を持ち、さながら「人の姿の神」と言った意匠。アニメ版にはこのまま、原作漫画版には独自の背景でそれぞれ登場している。
アニメ版
テルミノ・クレメンティア終結後、次元坑道を彷徨うラインバレルが遭遇した謎の機体。
ラインバレルを派手にしたような姿で、両肩のアーマーからマントを纏っているのが印象的。「鋼鉄の華」と同様に額の角が片方折れている。
アニメ版ではファンサービスとしてのカメオ出演にすぎず、ラインバレルとはすれ違っただけで会話も何もなく、ストーリー的に絡むわけでもない。なお、ラインバレルとすれ違う瞬間に一瞬だけコックピット内部の様子が見えるのだが、そこには「鋼鉄の華」版のデザインでの早瀬浩一と城崎絵美の姿があった。様々な平行世界が存在しているというアニメ版ラインバレルの世界観をよく表した演出である。
浩一が搭乗しているため、恐らくは移住計画推進派との戦闘の後だと思われる。
原作漫画版
デザインをほぼ踏襲した形で「デウス」という名称で登場。ヒトマキナを統率する存在であり、ラインバレル以上の巨体を誇る。
他のヒトマキナとは違う、いかにもメカと言った外見であるが、巨体ながらオーバーライドと圧縮転送フィールドを駆使するため、戦闘力はラインバレルにも引けを取らない。
加藤機関と旧特務室の連携で行われた月面ジャミング施設破壊作戦の終盤、その存在に気付いた浩一の駆るラインバレルの展開した圧縮転送フィールドに対して同様に展開した圧縮転送フィールド同士のぶつかり合いでパラドックスを起こし、ラインバレルの信号はロスト。浩一はこの戦いで「行方不明」となっている。デウスも巻き込まれたと思われるが、詳細は不明。
元々は何者かが作り上げたマキナの一機であり、死を認識するために殺し合い、生き残ってヒトマキナとなった者の一人。それらの中でこの機体は、マキナを使用する「主」としての立ち位置にある。通常のマキナに対するファクターに該当する、といえばいいだろう。
ちなみに名称については21巻で真来梓が「デウス」と言及したのみ。また、一切会話するシーンがないため、人類に対して何を考えていたのかは今の所わかっていない。
登場作品と操縦者
- スーパーロボット大戦L
- アニメ版の設定かつ「マキナ」名義で登場。「鋼鉄の華」クリア時のイベントで浩一と絵美にバジュラ襲撃の未来を見せた上で「変えられる未来」と示し、ラインバレルを復活させて送り返した。アニメ版とは違い、ストーリー上に意味がある役割が与えられている。
- スーパーロボット大戦UX
- 原作漫画版の設定でヒトマキナのボスとして登場。名義は「デウスエクスマキナ」。今回は原作とは違いUXと真正面から対決し、決着をつけるというオリジナルの流れとなっている。また、仄めかす程度だが「鋼鉄の華」を想起させる要素がいくつかみられる。
ユニット
- HP回復L3、重装甲に底力が相まって異常なまでのタフさを誇り、オーバーライドで分身する上に2回行動までしてくる。おまけに登場時のイベントで自軍の気力がガタ落ちした状態で戦うハメになるため(HPを削れさえすれば気力アップイベントが起こる)、本作でも最強クラスに面倒な敵。ファクターがいないため自動回復がないのは幸い。合体後のカイザー・「飛影」組は気力の実数がそのまま、浩一は下がっても120前後なので、この面子を起点に何とか規定値まで削り切りたい。
キャラクター
- 本作に何体か存在するデウス・エクス・マキナの一人。加藤機関同様の方法論で「死による想像を与えなければ人類が絶滅する」という物騒極まりない使命感に凝り固まっているものの、基本的には人類の未来を憂い、それを何とかしようとしているだけであり、その点では自軍と同じ。むしろ一切下心の無いその在り方は天児の言った愚かしいほど健気な機械その物と言っても良い。対立するのは偏に方法論の違いとその結果による「人類存続」の意味による。「人として生き、己の力で未来を掴む」ことを目指すUXと、「形はどうあれとにかく人類を生かす」ことを目指す彼らとではぶつかるのが当然であろう。敗れた後は人の可能性に未来を託し、力づくで物語に結末をもたらす「機械仕掛けの神」は舞台を降りることになる。
- ちなみに、戦場となる月内部に存在する東京らしき場所は、ショウ・ザマがいた東京と同じだという。となると(少なくともショウがいた前の宇宙では)ショウがバーンと刺し違えた後に、城崎天児がナノマシンによる不死を生み出してしまい自滅スイッチで人類が絶滅したことになる。
- 本作においては、その名前は人の作り上げた、本来存在し得ない機械の神、即ち「エクストラ・デウス・マキナ」という意味を持ち、「デウス・マキナ」との関連があるとされている(奇しくも、マキナは「鬼」として語られることがある)。人造神ではない「本当の神」である這い寄る混沌の事を知っているようなので、何かしら因縁はあるのは間違いない。九朗への特殊セリフなどを見る限りは当機がデモンベインの「可能性」のひとつ(いわゆる「旧神」に近い存在)であるという解釈も可能かもしれない。
実は原作漫画版では名前と姿がちらりと出ただけであり、戦闘能力は今回が初出。基本設定は原作者が監修しているため、今作におけるデウスエクスマキナの設定は原作漫画版の世界観にもある程度は準拠していると思われる。
装備・機能
武装・必殺武器
カットインは全て原作者の描き下ろし。
- ビーム
- 掌からビームを放つ。着弾点指定型のMAPW版もあり、そちらがかなり面倒。
- 「華」では熱線を放って推進派の機体を薙ぎ払っている。
- 斬馬刀
- 掌からエネルギーを実体化させ、巨大な剣に変えて両断する。唯一のバリア貫通持ち。
- オーバーキル
- ラインバレルの「オーバーライド」に当たる「連続転送攻撃」。殴り飛ばした相手の背後に転送で回り込んで蹴り上げ、さらに転送で先回りしてビームで追撃、その最中に転送で背後を取って斬馬刀で斬りつける。しかる後、実体を残すほどの連続転送によって滅多斬りにし、最後に転送フィールドを敵機の直上で展開、丙型ヒトマキナを転送して敵を喰い殺してしまうという、まさにオーバー「キル」と言うべき無茶苦茶な攻撃となっている。
EN吸収・照準値低下というそこそこ厄介な特殊効果も備えているため、耐えられるからと言ってあまり安易に食らわないようにしたい。 - 実はバリア貫通を備えていないため、防御特化の機体だと弾いてしまうコトも。
- 圧縮転送フィールド
- ラインバレルの持つ物と同じ能力であり、原作ではラインバレルの物とぶつかり合った事でパラドックスを起こした。スパロボでは武装としては登場していないがイベントで使用。
特殊能力
移動タイプ
サイズ
- 2L
機体BGM
- 「Linebarrel」
パイロットステータス設定の傾向
能力値
原作の大ボスだけあって非常に強い。格闘・射撃・命中・技量に優れる超攻撃型で、育成や強化が半端だとズタボロにされるどころか撃墜されてしまう。
特殊スキル
- 2回行動 底力L9 援護攻撃L3 気力限界突破 カウンター 見切り 全体攻撃L3 指揮L4
- 天児に続き本作二人目の「2回行動」持ち。技能もまた攻撃寄りだが、守りの脆さを機体の頑強さと回復能力がカバーしており、結果的にスキのない強敵となっている。迂闊に密集するとMAPWで薙ぎ払われたところにオーバーキルが襲って来る。かといって一対一で戦えば返り討ちに遭ってしまう。いやらしい特殊スキルの持ち主なので一軍の中でも特に厳選したメンバーで迎撃しよう。
人間関係
- 早瀬浩一
- 彼の乗るラインバレルと激突し、行方をくらませている。「鋼鉄の華」では彼を操縦者として推進派と戦っている。また、アニメ版の浩一&ラインバレルとも遭遇しているなど、実はあらゆる媒体で彼と出会っている。
- 城崎絵美
- 「鋼鉄の華」で浩一について搭乗して来たが、その後も乗ったままらしい(アニメ版のカットインで確認できる)。
他作品との人間関係
- ショウ・ザマ
- UXでは同じ世界の出身者。彼と浩一の連携によって反撃を許すことに。
- ナイア
- どういう経緯でか彼女の存在やその企みの全貌、そして九郎との関係性を知っている。
- 大十字九郎
- 彼の存在についての「ある事実」を知っていた模様。
- ムーンWILL
- 遙か以前に月に存在していた「監視者」。関係性は不明だが存在を知ってはいた模様。
- カリ・ユガ
- 真の神たる彼女の存在も知っていた模様。戦闘台詞で散見される「敵」「これから現れるモノ」とはカリ・ユガを指している。
名台詞
スパロボシリーズにおける名台詞
アニメ版
- 「……あれでよかったのか、R335?」
- L36話「鋼鉄の華」にて、次元坑道からラインバレルを元の世界へ送り返して。問いかけているのは自らの操縦者である「華」の浩一。その浩一は「その名前で呼ぶなって言ったろ」と不服そうに返していた。なお、「R335」というのは、原作漫画版では城崎天児の脳髄を保管していた生体電脳ユニット「アーク」のナンバリングであり、「華」では浩一自身の型式番号(「華」の浩一は未来から送り込まれた生体サイボーグ)。
原作漫画版
- デウス「ついにここまで辿りついたか、人間たちよ…」
「それほどの力を持っていながら…」
「お前たちは何故、自ら滅びの道へと向かうのか」
「想像力を失った種は、生きるコトを許されない…」
「ならば、死こそが想像の糧…」
「死こそが、命の始まり…」
「その糧をひとつ摘み取れば、人類はひとつ、滅びへと向かう…」
司馬懿「死の糧、すなわち生命の危機…」
キラ「平和になればなるほど… 僕たちは、滅びに近づいていく…?」
デウス「そうだ。人類を滅ぼすのは、我々ではない」
「ここまで辿りついたお前たちこそが、滅びの元凶なのだ」
「ひとつ、またひとつ… お前たちは何も識らぬまま…」
スカーレット「奴の言葉ひとつでここまで動揺させられるとは…!」
アーニー「こんな状態で、アイツと戦えるのか!?」
デウス「さあ、来るがいい。人間たちよ…」
「お前たちにもう一度、想像の糧を与えてやろう…」 - 登場時。「平和を享受し、死が遠ざかれば想像力が衰え、やがて滅ぶ」ということなのだが、奇しくも久嵩の方法論と同じ。実際当人との戦闘台詞では「お前のやり方は正しかった」と述べている。
- 「閉じられた環の中にいながら、絶望に染められぬ者…」
「だが、それもいずれ染まる。貌なき存在の意ゆえに」 - 大十字九郎との戦闘前会話。『デモンベイン』という作品の根幹に言及している。
- 「目標の行動より前に、リアルタイムで転送」
- オーバーキル使用時。浩一や絵美が「目標の行動に合わせ」て転送するのに対し、こちらはその行動すら許さない。桁の違いが伺える。
- 「早瀬浩一…私はどうすればよかったのだ…」
- 浩一からの被弾(大破)時。「華」のマキナは「我々はこれからどうすればいい」との問いに「大事なのは自分がどうしたいか」だと返されているが、このデウスエクスマキナはその問いに答えてくれる「浩一」がいなかったのかも知れない……。
- 「私が手を下しては、何の解決にもならない、か…」
- 撃墜時。実は「華」で浩一の答えを受けての呟きが元ネタ。
- 「………」
「可能性という名のライン…」
「数多のラインを、重ねたカタチ…」
「ライン…バレル…!」 - 「運命を変えて見せる」と豪語する自軍を見て。その焦点にあるのは、輪廻する世界の中で無数の可能性を繋ぎ合わせ、重ねたカタチ……「可能性の枝」たるマキナ殺しの姿だった。
- 「…では、未来に証明してみせろ。『人間』であり続ける、と…」
- イベント戦闘の撃墜台詞。
- 「………」
「未来に証明する、か…」
「早瀬…浩一…」 - 崩壊する「東京」にて、「マキナの神」は一人呟く。その脳裏を過ぎった姿は、人類滅亡などさせはしないと断言した「正義の味方」だった……。
- 諸々含めて考えるに、このデウスエクスマキナは「華」のマキナの並行同位体であり、別のループで「浩一」と共に戦った記憶を持っていた可能性も高い。