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| == 概要 == | | == 概要 == |
− | [[アレハンドロ・コーナー]]が極秘に開発した[[量産型]][[モビルスーツ]]。ガンダムスローネと同じく擬似太陽炉([[GNドライヴ[Τ]]])を搭載し、通称「'''ジンクス'''」と呼ばれる。 | + | [[ソレスタルビーイング]]の「監視者」である[[アレハンドロ・コーナー]]が、同じ「監視者」の[[ラグナ・ハーヴェイ]]と結託して極秘に開発した[[量産型]][[モビルスーツ]]。名称の「GN-X」をもじって「'''ジンクス'''」というやや不吉な通称で呼ばれる。 |
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− | 本機には塗装が施されておらず、Eカーボンの地の色であるグレーと白が機体色となる。
| + | [[AEU]]、[[人類革新連盟|人革連]]、[[ユニオン (00)|ユニオン]]を統合させた国連軍に運用され、ソレスタルビーイングの殲滅計画「'''フォーリン・エンジェルス'''」の要として活躍する事になる。 |
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| === 機体概要 === | | === 機体概要 === |
− | 計30機が製造され[[AEU]]、[[人類革新連盟|人革連]]、[[ユニオン (00)|ユニオン]]に10機ずつ提供され、各軍のエースパイロットに割り当てられた。
| + | 約80年前よりソレスタルビーイングへの反逆と掌握を狙っていた「監視者」の家系であるコーナー家の現当主・アレハンドロは、同じ「監視者」のラグナを唆す形で擬似太陽炉([[GNドライヴ[Τ]]])を動力とした独自の[[ガンダムタイプ]]であるガンダムスローネを開発。それらを運用するパイロットで構成された[[チームトリニティ]]を結成し、彼等の存在を他のソレスタルビーイングの監視者達にも認めさせ、過激な武力介入を行わせた。だが、それらすらもアレハンドロにとっては計画の前段階に過ぎず、真の狙いはチームトリニティによってガンダムやソレスタルビーイングの脅威を世界中に知らしめ、ガンダムに対抗出来る「力」をチラつかせる事でそれまで対立し合っていた国家間を結束。そして、ソレスタルビーイングの実働部隊を殲滅する事で、組織を完全に掌握する事にあった。スローネやチームトリニティは、その為の使い捨ての「生贄」に過ぎず、テスト運用も兼ねてスローネが武力介入を続ける中、アレハンドロは「ガンダムの殲滅」を目的としたスローネをベース機とする擬似太陽炉搭載型の量産型モビルスーツの開発へと乗り出す。まずは量産試作機として「'''スローネヴァヌラス'''」を開発し、国連軍事条約査察チームに所属するデボラ・ガリエナがテストパイロットを担当。戦闘データを十分に得た後、設計や運用データをベースとして量産に向けてより洗練化させた結果、本機が誕生する事になった。 |
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− | 異なる所属のパイロットが乗り込む事を前提に開発されているので、腰の部分に存在するコクピットはモビルスーツの操縦経験があるなら誰でも操縦可能な構造になっており、武装もGNバルカン、[[ビームサーベル|GNビームサーベル]]、[[ビームライフル|GNビームライフル]]、GNシールドといった基本的な物しか採用していない。そのため各[[ガンダム]]が得意とする局面においては分が悪いものの、汎用性と基本性能は高く、パイロットの[[技量]]次第ではガンダムを凌駕する。
| + | 頭部に4基配置されたカメラアイや、X字状に配置されたGN粒子発生装置等、ヴァラヌスの特徴が色濃く受け継がれているが、小型化されている等といった形で全体的なデザインは洗練化されており、実質的な原型機と言えるスローネの面影は殆ど無い。スローネと同じく疑似太陽炉を動力として搭載しているのが最大の特徴で、それ故に[[GN粒子]]の生産には外部からのエネルギー供給を必要としている上に、稼働時間もオリジナル搭載機と違って有限となっており、定期的な粒子の供給も必要となる。しかし、基本性能に関しては既存のモビルスーツと一線を画しており、搭乗者の[[技量]]次第ではソレスタルビーイング側のガンダムにも十分に追従出来るだけの物を持っており、頭数を揃えた事による「面」での制圧力に関しては、ソレスタルビーイング側のガンダムを凌駕していると言える。一方、GNドライヴを搭載している胴体部にコックピットを設ける余剰スペースが無かった為、コックピットは股間部分に存在しており、またこれまでとは規格の異なるモビルスーツである事も考慮されて、操縦システムに関しても頭部に新開発のサブコントロール・システムが搭載され、短期間で乗りこなせるようになっている。この様に、汎用性や安定性、運用面を重視して開発された機体であるのに反し、武装に関しては奇をてらった様な物ではなく、「GNバルカン」、「[[ビームサーベル|GNビームサーベル]]」、「[[ビームライフル|GNビームライフル]]」、「GNシールド」といった基本的で信頼性や実用性に優れた物が揃えられており、各[[ガンダム]]が得意とする局面においては分が悪いものの、GN粒子兵器そのものがガンダムにも痛恨の打撃を与えうる強力な物となっている為、問題になっていない。ただし、少しでも継戦能力を高める為なのか、両腕部のマニピュレーターの先端部分は、GNフィールドを展開して敵を切り裂く近接戦闘用の「GNクロー」となっており、手持ちの武装が失われてもある程度の戦闘は可能となっている。なお、本機には塗装が施されておらず、Eカーボンの地の色であるグレーと白が機体色となる。また、頭部はガンダムとはかけ離れた形状をしているが、OO世界では「太陽炉搭載MSはガンダム」と定義されることから本機も「[[ガンダムタイプ|立派なガンダム]]」である。この様な形状をしているのは、ソレスタルビーイングに対する国民感情への配慮も理由の一つに含まれている。 |
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− | 頭部はガンダムとはかけ離れた形状をしているが、OO世界では「太陽炉搭載MSはガンダム」と定義されることから本機も立派なガンダムである。この事から[[スメラギ・李・ノリエガ]]が「これからはガンダム同士の戦いになる」と警戒していた。
| + | 本機の基礎の完成後、ソレスタルビーイングの目に余る武力介入によって無条件降伏をせざるを得なくなるまでに追い詰められたAEU、人類革新連盟、ユニオンの三勢力に、アレハンドロは「関係者」を名乗る形で接触。それぞれの代表達を南極大陸に存在する秘密施設にまで呼び出し、秘蔵していた疑似太陽炉30基とGN-Xの設計データを提供し、それらを元に計30機が製造され、三勢力に10機ずつ提供されている。しかし、量産機ではあるものの、破格な性能と決して多くない生産数からも各軍の[[エース|エースパイロット]]に割り当てられており、実質的に「'''エースパイロット専用の高級量産機'''」となっている。ちなみに、本機の内一機だけは解体され、「[[ユニオンフラッグ|フラッグ]]によるガンダムの撃破」に拘る[[グラハム・エーカー]]の要望により、[[グラハム専用ユニオンフラッグカスタム]]に疑似太陽炉を半ば強引に移植させた[[グラハム専用ユニオンフラッグカスタムII|GNフラッグ]]へと改修される事になった。 |
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| + | 「フォーリン・エンジェルス」の完了後は、三勢力の各軍を統合させた国連軍を母体とした「[[地球連邦軍 (00)|地球連邦平和維持軍]]」が誕生し、本機の系統はその力の象徴となっていく。本機の更なる量産型でブルーグレーに塗装された「'''GN-X ESFタイプ'''」が最初の主力量産機となり、それから数年後に正当な後継機でスローネの武装もオプションとして取り入れた「'''GN-X II'''」、そして『2nd』の時期にはそれらを更に洗練・高性能化させた[[GN-X III]]が開発され、地球連邦平和維持軍と[[アロウズ]]双方の主力量産機として活躍し続ける事になった。 |
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| === 劇中での活躍 === | | === 劇中での活躍 === |
− | 量産型の機体は、機体設定に反して[[やられメカ|やられ役]]に成り下がるのはありがちなパターンだが、本機は3機のガンダムスローネを撃退した他、[[ソレスタルビーイング]]を壊滅に追い込む事に成功し高い戦果を挙げた。 | + | 量産型の機体は、機体設定に反して[[やられメカ|やられ役]]に成り下がるのはありがちなパターンだが、全ての機体にエースパイロットが選抜されている為、非常に高い性能と戦闘力を発揮している。人革連の広州方面軍駐屯基地へ襲撃してきたチームトリニティの駆る[[ガンダムスローネアイン|ガンダム]][[ガンダムスローネツヴァイ|スローネ]][[ガンダムスローネドライ|の三機]]を相手に、人革連所属の10機が出撃し、内2機には[[セルゲイ・スミルノフ]]と[[ソーマ・ピーリス]]の二人が搭乗。ガンダムに対抗出来るだけのモビルスーツの無かった彼等のパイロットとしての能力を遺憾無く発揮して、数だけでなく戦闘力も圧倒して撃退するという形で、華々しいデビューを飾った。 |
− | ただし、最終的に[[グラハム専用ユニオンフラッグカスタムII|解体された]]1機を除く29機の内、セルゲイとピーリスの機体以外の27機が大破した。
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− | 終戦後は国連軍の手により本機を元にした様々な後継機が開発されており、『2nd』以降もGN-X系列は量産機の代表として活躍することとなる。
| + | その後もチームトリニティの追撃作戦に駆り出され、巧みな連携戦によって敗走へと追い込んでおり、国連軍の本格的発足後はAEUの[[パトリック・コーラサワー]]や[[ハワード・メイスン]]の弔いを望みながらもフラッグでの限界を感じていたユニオンの[[ダリル・ダッジ]]も搭乗。それに[[アリー・アル・サーシェス]]が鹵獲した[[ガンダムスローネツヴァイ]]やアレハンドロ自らが搭乗した疑似太陽炉を大量に搭載した巨大[[モビルアーマー]]・[[アルヴァトーレ]]([[アルヴァアロン]])も加えた大部隊によって、ソレスタルビーイングの殲滅作戦である「フォーリン・エンジェルス」を展開させる。何度も攻撃を実行に移しながらも戦いは熾烈を極めており、ダリルの搭乗する機体は[[ロックオン・ストラトス]]の搭乗する[[ガンダムデュナメス]]に特攻して撃破され、ダリル本人も戦死。パトリックの搭乗する機体も[[ティエリア・アーデ]]の[[ガンダムナドレ]]によって相打ちで撃破され、セルゲイとピーリスの機体を除く他の機体も全て次々と撃破されていく。しかし、同時にソレスタルビーイング側もガンダムマイスター達や[[プトレマイオス]]のクルー達が次々と斃れていく事態となり、最終的に[[アレルヤ・ハプティズム]]の駆る[[ガンダムキュリオス]]との死闘で負傷したセルゲイと辛うじて無傷で生き残ったピーリスの機体の2機だけが残った(それでも、かなり酷い損害であったが)。双方痛み分けと言える結末であったが、組織力の差からも戦いは国連軍が制する事になり、アレルヤの搭乗していたキュリオスは搭乗者ごと鹵獲する事に成功している。ちなみに、劇中では明かされていないが、パトリックも死亡はしておらず大破した機体の中で漂流しており、そこを通り掛かったモビルスーツに蹴り飛ばされ、地球圏へ辿り着いて回収された。 |
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| == 登場作品と操縦者 == | | == 登場作品と操縦者 == |