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− こうして順調に完遂するかに思われた人類補完計画であったが、結果的にはシンジの意思によって頓挫することになる。様々な偶然の重なりによって、人類補完計画は「ロンギヌスの槍(オリジナル)+初号機(ユイ)+シンジ+リリス(レイ)+アダム(カヲル)」という組み合わせにより行われた。これはゼーレにとって想定外の展開であった。本来、初号機を用いた補完にシンジは不要であった。また、リリスを用いて補完を行う際には、ロンギヌスの槍(オリジナル)によりそれを制御することが必要だった。しかし、融合体の乱入が想定外であったためそれを行う事はできず、リリス(レイ)とアダム(カヲル)は自らの意思で行動する事ができた。生命の樹のコアとなったシンジは、リリス(レイ)及びアダム(カヲル)と触れ合い、「補完」の世界を選ばず「現実の世界」で生きることを選択。その結果、黒き月及び融合体は崩壊。シンジの意思を受けた初号機(ユイ)はロンギヌスの槍(オリジナル)を用いて、アンチA.T.フィールドを発生させていた量産機のコアを破壊する。こうして人類補完計画は中断され、シンジは[[惣流・アスカ・ラングレー|アスカ]]と共にたった2人、現実の世界へと帰還する。この際には、幾つかの魂の群れは初号機と共に宇宙へ広がっていく描写が見られ、かつての白き月と黒き月のように、宇宙における生命の拡散機構が働いてる様子が伺える。シンジとアスカは、「補完が否定された世界」における、最初の男女になったとも言える。+
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→劇中における計画発動、及びその結末: 文章の訂正
結局ゲンドウの計画は綾波レイの造反により頓挫するが、アダムとリリスの融合自体は果たされる(ゲンドウとアダムの融合部分をレイが吸収したため)。融合体レイの姿を取り、表出した黒き月と生命の樹を包み込む形で巨大化する。この融合体の乱入はゲンドウの独断によるもので、ゼーレの本来の計画には無かったはずであるが、リリスを素体としており黒き月に近しい存在であったためかゼーレの補完計画には影響を及ぼさず、寧ろアンチA.T.フィールド拡大とガフの部屋への扉の開放を促進する役割を果たしたものと思われる。
結局ゲンドウの計画は綾波レイの造反により頓挫するが、アダムとリリスの融合自体は果たされる(ゲンドウとアダムの融合部分をレイが吸収したため)。融合体レイの姿を取り、表出した黒き月と生命の樹を包み込む形で巨大化する。この融合体の乱入はゲンドウの独断によるもので、ゼーレの本来の計画には無かったはずであるが、リリスを素体としており黒き月に近しい存在であったためかゼーレの補完計画には影響を及ぼさず、寧ろアンチA.T.フィールド拡大とガフの部屋への扉の開放を促進する役割を果たしたものと思われる。
こうして順調に完遂するかに思われた人類補完計画であったが、'''最終的にはシンジの意思によって頓挫することになる'''。その経緯は以下の事由から箇条書きする。
・様々な偶然の重なりによって、人類補完計画は「ロンギヌスの槍(オリジナル)+初号機(ユイ)+シンジ+リリス(レイ)+アダム(カヲル)」という組み合わせにより行わるが、これはゼーレにとって想定外の展開で、本来は初号機を用いた補完にシンジは不要であった。
・リリスを用いて補完を行う際には、ロンギヌスの槍(オリジナル)によりそれを制御することが必要なのだが、融合体の乱入が想定外であったためそれを行う事はできず、リリス(レイ)とアダム(カヲル)は自らの意思で行動する事ができた。
・生命の樹のコアとなったシンジは、リリス(レイ)及びアダム(カヲル)と触れ合い、「補完」の世界を選ばず「現実の世界」で生きることを選択。
・結果、黒き月及び融合体は崩壊。シンジの意思を受けた初号機(ユイ)はロンギヌスの槍(オリジナル)を用いて、アンチA.T.フィールドを発生させていた量産機のコアを破壊する。
こうして人類補完計画は中断され、シンジは[[惣流・アスカ・ラングレー|アスカ]]と共にたった2人、現実の世界へと帰還する。この際には、幾つかの魂の群れは初号機と共に宇宙へ広がっていく描写が見られ、かつての白き月と黒き月のように、宇宙における生命の拡散機構が働いてる様子が伺える。シンジとアスカは、「補完が否定された世界」における、最初の男女になったとも言える。
また、ユイの「自分自身の形をイメージできれば、誰もがヒトの姿に戻れる」という台詞からすると、他のLCLに還元されてしまった者達も現実世界で生きていく事を望めば、シンジやアスカの様に帰還する事はできる…との解釈は可能なので、表面的に見れば[[トラウマイベント|バッドエンド]]ではあるが、希望は残されていると言える<ref>ただし、プロデューサーの大月俊倫氏は、劇場版上映当時(1990年代後半)の社会状況や庵野秀明監督がプライベート面で問題を抱えていた事に触れた上で、「シンジとアスカを残して人類滅亡」が制作側の公式見解とも受け取れる言葉を残している。曰く「シンジとアスカだけ生き残るという破滅的な形で終わりましたから、あの続きはありえないんですよ」</ref>。
また、ユイの「自分自身の形をイメージできれば、誰もがヒトの姿に戻れる」という台詞からすると、他のLCLに還元されてしまった者達も現実世界で生きていく事を望めば、シンジやアスカの様に帰還する事はできる…との解釈は可能なので、表面的に見れば[[トラウマイベント|バッドエンド]]ではあるが、希望は残されていると言える<ref>ただし、プロデューサーの大月俊倫氏は、劇場版上映当時(1990年代後半)の社会状況や庵野秀明監督がプライベート面で問題を抱えていた事に触れた上で、「シンジとアスカを残して人類滅亡」が制作側の公式見解とも受け取れる言葉を残している。曰く「シンジとアスカだけ生き残るという破滅的な形で終わりましたから、あの続きはありえないんですよ」</ref>。