30行目: |
30行目: |
| | | |
| === 機体概要 === | | === 機体概要 === |
− | [[ユニオン (00)|ユニオン]]の可変型モビルスーツである[[ユニオンフラッグ]]を参考に開発された機体。フラッグと同様に幅広い関節可動領域を有している事で高い運動性能を発揮するだけでなく、換装無しでの変形も可能となっており、理論上ではパイロットの[[技量]]次第で空中変形も可能となっている。また、武装面に関しても共通している。また、ヘリオンにあった下半身部へのオプション装備機能も継承され、[[モビルアーマー|モビルアーマー型]]のオプション装備である「[[アグリッサ]]」も装着可能。 | + | [[ユニオン (00)|ユニオン]]の可変型モビルスーツである[[ユニオンフラッグ]]を参考に開発された機体。フラッグと同様に幅広い関節可動領域を有している事で高い運動性能を発揮するだけでなく、換装無しでの変形も可能で、理論上ではパイロットの[[技量]]次第で空中変形も可能である。また、武装面に関してもフラッグと共通している一方、ヘリオンにあった下半身部へのオプション装備機能も継承され、[[モビルアーマー|モビルアーマー型]]のオプション装備である「[[アグリッサ]]」の装着も可能。 |
| | | |
− | フラッグのコピー機的側面が気に入らない[[ビリー・カタギリ]]からは「うちのフラッグの猿真似」と扱き下ろしたが、エクシア乱入による一連の戦闘を見てフラッグファイターの中でも高い能力を持つ[[グラハム・エーカー]]からは「パイロットの安全性は確かなようだ」とコメントしている。しかし、フラッグの機能を発展させる形で開発されたのは伊達ではなく、関節部等の細部に改良が加えられている等、フラッグの抱えていた一部の弱点が克服されている。この為、総合的に見れば本機はフラッグのデッドコピー機どころかバージョンアップ機と見ても良い優秀な機体であった。 | + | フラッグのコピー機的側面が気に入らない[[ビリー・カタギリ]]からは「うちのフラッグの猿真似」と扱き下ろしたが、エクシア乱入による一連の戦闘を見ていたフラッグファイターの中でも高い能力を持つ[[グラハム・エーカー]]からは、「パイロットの安全性は確かなようだ」とコメントされている。しかし、フラッグの機能を発展させる形で開発されたのは伊達ではなく、実際に関節部等の細部に改良が加えられている等、フラッグの抱えていた一部の弱点が克服されている。この為、総合的に見れば本機はフラッグのデッドコピー機どころかバージョンアップ機と見ても良い優秀な機体として仕上がっている。 |
| | | |
− | 最大の特徴として[[軌道エレベーター]]の[[太陽光エネルギー|宇宙太陽光発電システム]]から電力を無線供給する外部電源方式を採用。一応この機能はフラッグにも存在しているが、ユニオン側がこの機能を軽視していたのに対し、逆に重要視していたAEU側の意向によって本機には将来的にビーム兵器の携行を想定した物を搭載している。更にAEUは、イナクトの管轄領内における無制限の稼働時間と連続稼働を可能にすべく、エネルギー供給を担う軌道エレベーターからの受信連携体制を徹底的に完全整備しており、この連携体制はフラッグの配備数がエースパイロット限定程度と圧倒的に少ないユニオンでは実現出来ていない。 | + | 最大の特徴として[[軌道エレベーター]]の[[太陽光エネルギー|宇宙太陽光発電システム]]から電力を無線供給する外部電源方式を採用。一応この機能はフラッグにも存在しているが、ユニオン側がこの機能を軽視していたのに対し、逆に重要視していたAEU側の意向によって本機には将来的にビーム兵器の携行を想定した物を搭載している。また、AEU管轄領内ならば場所を問わない形で無制限の稼働時間と連続稼働を可能にすべく、エネルギー供給を担う軌道エレベーターからの受信連携体制を徹底的に完全整備しており、この連携体制はフラッグの配備数がエースパイロット限定程度と圧倒的に少ないユニオンでは実現出来ていない。 |
| | | |
| ==== 飛行形態 ==== | | ==== 飛行形態 ==== |
42行目: |
42行目: |
| | | |
| === 劇中での活躍 === | | === 劇中での活躍 === |
− | ライトグリーン色の先行量産型イナクトに[[パトリック・コーラサワー]]が搭乗しデモンストレーションに臨んだが、突然乱入した[[ガンダムエクシア]]の戦闘能力の前に手も足も出ず大破。晴れ舞台のはずが性能差を見せ付けられてしまう。しかし、性能自体は評価されたようで、その後[[量産型]]が配備される。
| + | 第1話にて、デモカラーとしてライトグリーンに塗装された先行量産型イナクトに[[パトリック・コーラサワー]]が搭乗し、デモンストレーションに臨んでいるのだが、突然乱入した[[刹那・F・セイエイ]]のの搭乗する[[ガンダムエクシア]]の前に手も足も出ず大破。晴れ舞台のはずが醜態をさらしてしまう事になったが、この様な結果になったのはパイロットの技量では無くあくまでも機体の圧倒的なまでの性能差にあり<ref>実際、後に[[ソレスタルビーイング]]の監視者である[[アレハンドロ・コーナー]]は、エクシアに搭乗する刹那のパイロットとしての未熟ぶりを指摘し酷評している。</ref>、乱入前のデモンストレーションでは実際に優秀な成績を叩き出していた。 |
| | | |
| + | デモンストレーションの行われている時点で既に量産体制は完全に整った状態となっていた為、その後は正式な[[量産型]]がヘリオンと機種転換する形で配備されていく。AEUの正規軍のみならずAEU除く国に存在する民間軍事会社にも配備されており、モラリア共和国に存在する[[PMCトラスト]]では、傭兵の中でも超一流の実力者である[[アリー・アル・サーシェス]](登録名は『ゲイリー・ビアッジ』)が、[[サーシェス専用AEUイナクトカスタム|彼専用機としてのカスタマイズ]]が行われた上で受領している。 |
| | | |
− | 『2nd』では、[[カタロン]]等の反連邦組織も運用している姿や地球連邦正規軍、スイール王国(中東の地球連邦非加盟国)も運用しているため、早々に生産が打ち切られたフラッグとは違い、それなりの規模で生産が行われたことを示している。
| + | [[GNドライヴ[Τ]|疑似太陽炉]]を動力とした[[GN-X]]系統の機体が主力となった『2nd』でも、受容性や信頼性が健在となっている様で、AEU、ユニオン、[[人類革新連盟]]の統合された地球連邦正規軍にて現役で活躍し続け、中東のスイール王国といった地球連邦の非加盟国や[[カタロン]]等の反連邦組織等でも運用している姿が描かれている。逆に、原型機でありながらも早々に生産が打ち切られてしまったフラッグの方は[[オーバーフラッグ]]と言う強化改造型が誕生しつつも結局配備数などの問題点が変わらないままで終わり、結果的にフラッグの欠点の幾つかを克服していた本機の存在が、フラッグの存在意義の否定を決定的にしてしまった。 |
| | | |
| == 登場作品と操縦者 == | | == 登場作品と操縦者 == |