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本編では憎悪の連鎖による絶滅戦争と言う面がクローズアップされているが、この戦争を政治的に見れば「'''プラントがコロニーの自治権を得るために地球連合に仕掛けた独立戦争'''」である。 よって、最終的に大西洋連邦がコーディネイターの自治権を承認するという目的を達成したザフト及びプラントに軍配が上がったとも言えなくはない。
本編では憎悪の連鎖による絶滅戦争と言う面がクローズアップされているが、この戦争を政治的に見れば「'''プラントがコロニーの自治権を得るために地球連合に仕掛けた独立戦争'''」である。 よって、最終的に大西洋連邦がコーディネイターの自治権を承認するという目的を達成したザフト及びプラントに軍配が上がったとも言えなくはない。
ただし、ユニウス条約での国力に応じた兵器保有制限を定めた'''リンデマン・プラン'''(連合の方が国力は圧倒的に勝る)、独立以前の一方的な格差ではないにしろ「'''連合各国の関税優遇権'''」、カーペンタリアとジブラルタル以外の'''ザフトの地球占領地無条件放棄'''、'''プラント近隣の軍事基地の一つを地球連合軍に提供'''等の条項が確認できるため、プラント自治権獲得後も基本的には地球連合有利の体制は維持されている。不平等条約が多数残されたため、完全独立を果たしたとは言い難い実状は残されたままとなった<ref>一応プラント側に有利になる条約として地球連合と同数の月面軍事拠点の建造が認められている。本来なら月は地球連合の勢力圏であり、月に主力艦隊を置く連合に対して月面に大規模拠点を設営できれば、地球連合軍のプラントに対する軍事アプローチを牽制しやすくなるが、こちらは実施されず、ザフトは月軌道側に展開可能な艦隊をプラント本国側に配置するに留めている。当初ミネルバも月軌道側の艦隊へ配備されると噂されていた。反対に地球連合軍は失ってしまった月面プトレマイオス基地に代わる新たな大規模な軍事拠点「'''月面アルザッヘル基地'''」を建設した</ref>。
ただし、ユニウス条約での国力に応じた兵器保有制限を定めた'''リンデマン・プラン'''(連合の方が国力は圧倒的に勝る)、独立以前の一方的な格差ではないにしろ「'''連合各国の関税優遇権'''」、カーペンタリアとジブラルタル以外の'''ザフトの地球占領地無条件放棄'''、'''プラント近隣の軍事基地の一つを地球連合軍に提供'''等の条項が確認できるため、プラント自治権獲得後も基本的には地球連合有利の体制は維持されている。不平等条約が多数残されたため、完全独立を果たしたとは言い難い実状は残されたままとなった<ref>一応プラント側に有利になる条約として地球連合と同数の月面軍事拠点の建造が認められている。本来なら月は地球連合の勢力圏であり、月に主力艦隊を置く連合に対して月面に大規模拠点を設営できれば、地球連合軍のプラントに対する軍事アプローチを牽制しやすくなるが、こちらは実施されず、ザフトは月軌道側に展開可能な艦隊をプラント本国側に配置するに留めている。当初ミネルバも月軌道側の艦隊へ配備されると噂されていた。反対に地球連合軍は失ってしまった月面プトレマイオス基地に代わる新たな大規模な月面軍事拠点「月面アルザッヘル基地」を建設した</ref>。
そもそも、第1次連合・プラント大戦における停戦は、月面プトレマイオス基地の消滅により宇宙戦力の大部分を喪失した連合と、カーペンタリア以外の大規模拠点を失い、そのカーペンタリアも八・八作戦で劣勢に陥り、既に地球各戦線での敗北が確定的になってしまったザフトの事情を考慮した上での合意であり、両国の戦犯追訴に関しての国際法廷開設を行わずに自国裁判のみで済ませている。そのためユニウス条約はプラントの政治的な独立を容認しつつも、連合有利の支配体制をある程度継続させるという実質的な「'''引き分け・痛み分け'''」に近い結果と言える。
そもそも、第1次連合・プラント大戦における停戦は、月面プトレマイオス基地の消滅により宇宙戦力の大部分を喪失した連合と、カーペンタリア以外の大規模拠点を失い、そのカーペンタリアも八・八作戦で劣勢に陥り、既に地球各戦線での敗北が確定的になってしまったザフトの事情を考慮した上での合意であり、両国の戦犯追訴に関しての国際法廷開設を行わずに自国裁判のみで済ませている。そのためユニウス条約はプラントの政治的な独立を容認しつつも、連合有利の支配体制をある程度継続させるという実質的な「'''引き分け・痛み分け'''」に近い結果と言える。