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;「地球連邦軍、並びにジオン公国の戦士に告ぐ。我々はデラーズ・フリート!」<br>「所謂一年戦争と呼ばれた、ジオン独立戦争の終戦協定が偽りのものであることは、誰の目にも明らかである!何故ならば、協定は『ジオン共和国』の名を騙る売国奴によって結ばれたからだ。我々は些かも戦いの目的を見失ってはいない。それは、間もなく実証されるであろう」<br>「我々は日々思い続けた。スペースノイドの自治権確立を信じ、戦いの業火に焼かれていった者達の事を。そして今また、敢えてその火中に飛び入らんとする若者の事を」<br>「スペースノイドの心からの希求である自治権要求に対し、連邦はその強大な軍事力を行使して、ささやかなるその芽を摘み取ろうとしている意図を、証明するに足る事実を私は存じておる」<br>「見よ、これが我々の戦果だ。この[[ガンダム試作2号機|ガンダム]]は、核攻撃を目的として開発されたものである。南極条約違反のこの機体が、密かに開発された事実を以ってしても、呪わしき連邦の悪意を否定出来得る者がおろうか!」<br>「省みよう。何故ジオン独立戦争が勃発したのかを!何故我等がジオン・ズム・ダイクンと共にあるのかを!」<br>「我々は三年間待った…。もはや、我が軍団に躊躇いの吐息を漏らす者はおらん」<br>「今、若人の熱き血潮を我が血として、ここに私は改めて地球連邦政府に対し、宣戦を布告するものである。仮初の平和への囁きに惑わされる事なく、繰り返し心に聞こえてくる祖国の名誉の為に、ジーク・ジオン!!」
;「地球連邦軍、並びにジオン公国の戦士に告ぐ。我々はデラーズ・フリート!」<br>「所謂一年戦争と呼ばれた、ジオン独立戦争の終戦協定が偽りのものであることは、誰の目にも明らかである!何故ならば、協定は『ジオン共和国』の名を騙る売国奴によって結ばれたからだ。我々は些かも戦いの目的を見失ってはいない。それは、間もなく実証されるであろう」<br>「我々は日々思い続けた。スペースノイドの自治権確立を信じ、戦いの業火に焼かれていった者達の事を。そして今また、敢えてその火中に飛び入らんとする若者の事を」<br>「スペースノイドの心からの希求である自治権要求に対し、連邦はその強大な軍事力を行使して、ささやかなるその芽を摘み取ろうとしている意図を、証明するに足る事実を私は存じておる」<br>「見よ、これが我々の戦果だ。この[[ガンダム試作2号機|ガンダム]]は、核攻撃を目的として開発されたものである。南極条約違反のこの機体が、密かに開発された事実を以ってしても、呪わしき連邦の悪意を否定出来得る者がおろうか!」<br>「省みよう。何故ジオン独立戦争が勃発したのかを!何故我等がジオン・ズム・ダイクンと共にあるのかを!」<br>「我々は三年間待った…。もはや、我が軍団に躊躇いの吐息を漏らす者はおらん」<br>「今、若人の熱き血潮を我が血として、ここに私は改めて地球連邦政府に対し、宣戦を布告するものである。仮初の平和への囁きに惑わされる事なく、繰り返し心に聞こえてくる祖国の名誉の為に、ジーク・ジオン!!」
:第5話で電波ジャックにより行われたデラーズによる演説。一見すると正しい事を言っている様に聞こえるが、一年戦争の中でスペースノイドの多くが望んでいたのは、自治権確立云々よりもむしろ「連邦とジオンによる戦争が一刻も早く終わる事」であるのは明白で、それを実現させるべく努力したジオン共和国を「売国奴」呼ばわりするのは、あまりにも自分達に都合の良い理屈である。
:第5話で電波ジャックにより行われたデラーズによる演説。一見すると正しい事を言っている様に聞こえるが、一年戦争の中でスペースノイドの多くが望んでいたのは、自治権確立云々よりもむしろ「連邦とジオンによる戦争が一刻も早く終わる事」であるのは明白で、それを実現させるべく努力したジオン共和国を「売国奴」呼ばわりするのは、あまりにも自分達に都合の良い理屈である。
:また、戦術核の装備を前提したガンダム試作2号機の開発自体が条約違反であるかは微妙で<ref>違反なのはあくまでも「核の使用」であり、つまり一年戦争のオデッサ作戦で[[マ・クベ]]が実行した事である。</ref><ref>ここで持ち出した南極条約自体「一年戦争中のみ有効」な戦時条約に過ぎないので、既に戦後である『0083』の時期にはとっくに失効している……のだが、デラーズにとっては一年戦争のジオン側の降伏は「ジオン共和国が勝手にやったこと」という認識であるため、彼にとっては未だ戦時中であり条約も有効と考えている様子。ただし'''ジオン軍の総大将ではないデラーズにはそれを判断する資格はない'''。</ref>、そもそもそうなったのは、コロニー落としや条約無視の核弾頭使用等を平然と行う自分達ジオン側に対する「抑止力」を求めた為であるので、連邦側を一方的に悪く言うのも筋が通らない。
:また、戦術核の装備を前提したガンダム試作2号機の開発自体が条約違反であるかは微妙で<ref>違反なのはあくまでも「核の使用」であり、つまり一年戦争のオデッサ作戦で[[マ・クベ]]が実行した事である。</ref><ref>そもそもここで持ち出した南極条約自体「一年戦争中のみ有効」な戦時条約に過ぎないので、既に戦後である『0083』の時期にはとっくに失効している……のだが、デラーズにとっては一年戦争のジオン側の降伏は「ジオン共和国が勝手にやったこと」という認識であるため、彼にとっては未だ戦時中であり条約も有効と考えている様子。ただし'''ジオン軍の総大将ではないデラーズにはそれを判断する資格はない'''。</ref>、そもそもそうなったのは、コロニー落としや条約無視の核弾頭使用等を平然と行う自分達ジオン側に対する「抑止力」を求めた為であるので、連邦側を一方的に悪く言うのも筋が通らない。
:更に、スペースノイドの自治権要求が遠のく一方なのは自分達の過激なテロ活動にも責任があるはずなのだが、演説の内容からもそれらは全く感じていない事が伺われ、おまけにデラーズ自身が共にあるのはジオン・ズム・ダイクンでは無くギレン・ザビであるのも明らかであった為に、演説を聴いていたコーウェンからも「ギレン・ザビの亡霊」と指摘されてしまっている。
:更に、スペースノイドの自治権要求が遠のく一方なのは自分達の過激なテロ活動にも責任があるはずなのだが、演説の内容からもそれらは全く感じていない事が伺われ、おまけにデラーズ自身が共にあるのはジオン・ズム・ダイクンでは無くギレン・ザビであるのも明らかであった為に、演説を聴いていたコーウェンからも「ギレン・ザビの亡霊」と指摘されてしまっている。
:加えて言えばこの後にデラーズ・フリートが行った核の使用およびコロニー落としは'''明確な南極条約違反'''であり、たとえ建前であっても自分たちの掲げた大義名分を反故にしている。
:加えて言えばこの後にデラーズ・フリートが行った核の使用およびコロニー落としは'''明確な南極条約違反'''であり、たとえ建前であっても自分たちの掲げた大義名分を反故にしている。
:第12話でシーマ一党に人質に取られたデラーズにガトーが呼びかけた際の台詞。極限状態にも関わらず芝居がかった発言であるため、シーマや他の海兵からは嘲笑されている。
:第12話でシーマ一党に人質に取られたデラーズにガトーが呼びかけた際の台詞。極限状態にも関わらず芝居がかった発言であるため、シーマや他の海兵からは嘲笑されている。
:デラーズ本人からすれば、開戦時から日陰者扱いされ、戦後は海賊行為にすがってしか食いつなげないシーマ艦隊を引き上げる意図が劇中見え隠れしているが、シーマからすれば信用に値しなかったと思われる。
:デラーズ本人からすれば、開戦時から日陰者扱いされ、戦後は海賊行為にすがってしか食いつなげないシーマ艦隊を引き上げる意図が劇中見え隠れしているが、シーマからすれば信用に値しなかったと思われる。
:更にコロニージャックや[[月]]軌道での地球へのコロニー進路変更は、事実上シーマを'''コロニー落としという虐殺行為の実行者'''にしているという点は、かつての毒ガス作戦等の'''汚れ仕事'''と大差は無い為、彼女から一層の不信感を買った可能性は否めない<ref>ただし、元々シーマは裏切る気だった事から直接的な要因ではない。デラーズ自身はアサクラ等と違い自ら作戦に参加している点も大きく異なる。デラーズの意図は明確ではないが、重要作戦をシーマ艦隊に任せることで星の屑作戦における決定的な成果を与えることで、彼らの待遇改善を意図していた可能性は有る。</ref>。
:更にコロニージャックや[[月]]軌道での地球へのコロニー進路変更は、事実上シーマを'''コロニー落としという虐殺行為の実行者'''にしているという点で、かつての毒ガス作戦等の'''汚れ仕事'''と大差は無い為、彼女から一層の不信感を買った可能性は否めない<ref>ただし、元々シーマは裏切る気だった事から直接的な要因ではない。デラーズ自身はアサクラ等と違い自ら作戦に参加している点も大きく異なる。デラーズの意図は明確ではないが、一応重要作戦をシーマ艦隊に任せることで星の屑作戦における決定的な成果を与えることで、彼らの待遇改善を意図していた可能性は有る。もっとも、そういう意図であるなら「相手の為と言いながら、相手のトラウマを刺激する任務を割り振る」「嫌われる汚れ仕事の成果が待遇改善に繋ると考える」と言う点で全く現実が見えていないし、逆にそういう意図がないならそれはそれでシーマの事を何も考えていないという事で、どちらにしろ問題外であるが。</ref>。
:そもそも、デラーズおよび彼の賛同者達が「'''志だけしか持っていなかった'''」事が原因と言えなくもない。そしてその志といえば、前述通りのギレンの亡霊としか言いようがない、怨念じみたものに過ぎなかったのである。
:そもそも、デラーズおよび彼の賛同者達が「'''志だけしか持っていなかった'''」事が原因と言えなくもない。そしてその志といえば、前述通りのギレンの亡霊としか言いようがない、怨念じみたものに過ぎなかったのである。
:そして前述通り、導こうとしたもなにも、ここまでの間にシーマとしっかり会話しているシーンは存在しない。導くとは本当に何だったのだろうか……?
:そして前述通り、導こうとしたもなにも、ここまでの間にシーマとしっかり会話しているシーンは存在しない。導くとは本当に何だったのだろうか……?