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− 商業の仕事ばかりで家庭を顧みない父親とそれにかこつけて愛人を作っている母親の家庭で育ったのが原因か、他者に対しては極端なまでに排他的で潔癖症な人格の持ち主となり、ペンフレンドのウッソから送りつけられてくるメールにすらも、どこか疎ましさを感じていた。[[ザンスカール帝国]]や[[リガ・ミリティア]]の争いに嫌悪感を感じているが、これも決して優しさからではなく、潔癖症に近い感情と見られる。家庭の事情からも、一見自立性が強いように見えるが、後の行動等からも、実際は他人に頼らないと生きていけないタイプであるといえる。+
− 元から、人付き合いは良好と言えず、空気を読もうとしないで自分の思った事をはっきりと主張する上に融通の利かない面から、周囲に不快感を抱かせたり、呆れられたりする事も多い。焼けたウーイッグの街を見て「堕落していたのだから当然の報いだ」と言い放つ独りよがりさ等を、リガ・ミリティアの老人たちに指摘されたりする描写もあったが、それに不快な表情を見せても、改めようとする意志はあまり無かった。<br />後に自分を心配してくれていたウッソや[[シャクティ・カリン|シャクティ]]の気持ちを無視してクロノクルについていってしまった事からも、その内面は愛人を作っている奔放な母親からの影響も、少なからず見受けられる。+
− これらの性格は、後にザンスカールに下っても変わる事は無いどころか、むしろより悪化させていくようになる。特にパイロットになってからは、自分がザンスカールの一員になった経緯やクロノクルの後ろ盾を得ているに過ぎない立場をあまりわきまえようとせず、高慢な振る舞いを見せていては、兵士達に反感を抱かせており、「あの人(カテジナ)が一番、MSの弾薬を無駄に使っている」と、陰口を叩かれていた事もある。また、戦場に引き込まれるにつれて性格が歪んでいったのか、それは分からないが、(ウッソも含めて)様々な要因が重なって、戦場という孤独な空間で一人置いてきぼりにされたことは容易に想像出来る。+
− エンジェル・ハイロウ攻防戦の時期には、目的の為に手段を一切選ばない狡猾さや凶暴さも見せるようになり、ウーイッグにいた頃の人付き合いが苦手に過ぎなかった箱入り育ちのお嬢様の面影は完全に無くなってしまっていた。その行動は、結果的にウッソの怒りと殺意を爆発させ、自らが騙まし討ちする為に乗っていた[[ガンイージ]]のコックピットをビームサーベルで貫かれている(直前に脱出しているが)事態を招いているが、カテジナはあくまでもウッソの方が戦場によって変わってしまったと考えており、自分自身の豹変振りへの自覚は持っていなかった。+
− 当初はウーイッグで暮らす箱入り育ちのお嬢様に過ぎなかったが、彼女の人生は、[[クロノクル・アシャー]]に誘拐されたことで一変する。+
− 周りの空気が読めず、上手く溶け込めない自身に対し、優しく紳士的な態度を見せたザンスカールのクロノクルに惹かれ、その結果、彼女はリガ・ミリティアとザンスカール(クロノクル)の間で揺れ動き、パイロットとしてウッソたちの前に再び現れるまで続いていた模様。+
− 当初はクロノクルの秘書的な立場に過ぎなかったが、ザンスカールの理念に共感を示していった結果、自らの意志であれほど嫌悪感を抱いていたパイロットなり、べスパの一員となる。元々パイロットとしての才能があったのか、尋常ならざる速度でパイロットとしての腕を上げていくが、戦場が宇宙から地上に移り、モトラッド艦隊による「地球クリーン作戦」が開始される時期あたりから、次第に冷酷さや高慢さが増していく事になっていき、特にウッソに対する偏執的な憎悪と執着が、精神面の暴走に拍車をかけていくことになる。+
− エンジェル・ハイロゥ攻防戦に移ってからは、より凶暴さと狡猾さの入り混じった感情を悪化させていく事になり、女性親衛隊であるネネカ隊に水着姿の生身で、侵入してきたV2ガンダムと戦わせて捨て駒にした挙句、鹵獲したガンイージで味方と錯覚させて不意打ちを行っている。更にその後は、情緒不安定になってエンジェル・ハイロゥに攻撃を行ったり、心身共に傷ついたフリをして油断したウッソを刃物で刺してまでいる。+
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− 富野監督自身の筆による小説版では、リガミリティアの秘密工場が襲撃を受けた時に全身に大火傷を負い、茫然自失の状態になっていた所をクロノクルに救助される。その後、べスパのパイロットとなり、最終決戦の中で命を落としている。コミックボンボンで連載された漫画版には未登場。<br />+
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== 人物 ==
== 人物 ==
仕事ばかりで家庭を顧みない父親とそれにかこつけて愛人を作っている母親の家庭で育ったのが原因か、他者に対しては極端なまでに排他的で潔癖な人格の持ち主となり、ペンフレンドのウッソから送りつけられてくるメールにすらも、どこか疎ましさを感じていた。[[ザンスカール帝国]]や[[リガ・ミリティア]]の争いに嫌悪感を感じているが、これも決して優しさからではなく、潔癖症に近い感情と見られる。家庭の事情から一見自立性が強いように見えるが、後の行動等から見ても、実際は他人に頼らないと生きていけないタイプであるといえる。
元から人付き合いは良好と言えず、自分の思った事をはっきりと主張する上に融通の利かない面から、周囲に不快感を抱かせたり、呆れられたりする事も多い。焼けたウーイッグの街を見て「堕落していたのだから当然の報いだ」と言い放つ独りよがりさなどを、リガ・ミリティアの老人たちに指摘されたりする描写もあったが、それに対して不快な表情を見せるだけで、改めようとする意志はあまり無かった。<br />後に、自分を心配してくれていたウッソや[[シャクティ・カリン|シャクティ]]の気持ちを無視してクロノクルについていってしまった事からも、愛人を作っている奔放な母親からの影響が少なからず見受けられる。
これらの性格は、後にザンスカールに下っても変わる事は無いどころか、むしろより悪化させていくようになる。特にパイロットになってからは、自分がザンスカールの一員になった経緯やクロノクルの後ろ盾を得ているに過ぎない立場をあまりわきまえようとせず、高慢な振る舞いを見せては兵士達に反感を抱かせており、「あの人(カテジナ)が一番、MSの弾薬を無駄に使っている」と、陰口を叩かれていた事もある。また、(ウッソとの戦闘も含めて)様々な要因が重なって、戦場という孤独な空間で一人置いてきぼりにされたことは容易に想像出来る。
エンジェル・ハイロウ攻防戦の時期には、目的の為に手段を一切選ばない狡猾さや凶暴さも見せるようになり、ウーイッグにいた頃の人付き合いが苦手に過ぎなかったお嬢様の面影は完全に無くなってしまっていた。その行動は、結果的にウッソの怒りと殺意を爆発させ、自らが騙まし討ちする為に乗っていた[[ガンイージ]]のコックピットをビームサーベルで貫かれる(直前に脱出しているが)事態を招いているが、カテジナはあくまでもウッソの方が戦争によって変わってしまったと考えており、自分自身の豹変振りへの自覚は持っていなかった。
== 来歴 ==
== 来歴 ==
当初はウーイッグで暮らす箱入り育ちのお嬢様に過ぎなかったが、彼女の人生は、ザンスカールの[[クロノクル・アシャー]]に誘拐されたことで一変する。
周りと上手く付き合えない自身に対し、優しく紳士的な態度を見せたクロノクルに惹かれ、その結果、彼女はリガ・ミリティアとザンスカール(クロノクル)の間で揺れ動き、この迷いはパイロットとしてウッソたちの前に再び現れるまで続いていた模様。
当初はクロノクルの秘書的な立場に過ぎなかったが、ザンスカールの理念に共感を示していった結果、かつてあれほど嫌悪感を抱いていたパイロットとなり、べスパの一員となる。元々パイロットとしての才能があったのか、尋常ならざる速度で腕を上げていくが、戦場が宇宙から地上に移り、モトラッド艦隊による「地球クリーン作戦」が開始される時期あたりから、次第に冷酷さや高慢さが増していく事になっていき、特にウッソに対する偏執的な憎悪と執着が、精神面の暴走に拍車をかけていくことになる。
エンジェル・ハイロゥ攻防戦に移ってからは凶暴さと狡猾さに拍車がかかっており、侵入してきたV2ガンダムに対して、女性親衛隊であるネネカ隊に水着姿の生身で戦わせて捨て駒にした挙句、鹵獲したガンイージで味方と錯覚させて不意打ちを行っている。更にその後は、情緒不安定になってエンジェル・ハイロゥに攻撃を行ったり、心身共に傷ついたフリをしてウッソを油断させ、刃物で刺してまでいる。
[[シュラク隊]]の生き残りである[[フランチェスカ・オハラ|フラニー]]や、[[ミリエラ・カタン|ミリエラ]]、[[コニー・フランシス|コニー]]を次々とその手にかけていき、リガ・ミリティアに身を置いていた時期に交流のあった[[オデロ・ヘンリーク|オデロ]]までも容赦なく殺害するが、その直後に[[V2ガンダム]]に乗ったウッソによってクロノクルの[[リグ・コンティオ]]が撃墜され、クロノクルも、姉のマリアを求めながら命を落とす事になる。ウッソへのフラストレーションを極限にまで肥大化させたカテジナは、ウッソを待ち構えて[[ゴトラタン]]のメガビームキャノンでしとめようとするも、V2ガンダムの光の翼による衝撃に吹き飛ばされ、落下していった。
[[シュラク隊]]の生き残りである[[フランチェスカ・オハラ|フラニー]]や、[[ミリエラ・カタン|ミリエラ]]、[[コニー・フランシス|コニー]]を次々とその手にかけていき、リガ・ミリティアに身を置いていた時期に交流のあった[[オデロ・ヘンリーク|オデロ]]までも容赦なく殺害するが、その直後に[[V2ガンダム]]に乗ったウッソによってクロノクルの[[リグ・コンティオ]]が撃墜され、クロノクルも、姉のマリアを求めながら命を落とす事になる。ウッソへのフラストレーションを極限にまで肥大化させたカテジナは、ウッソを待ち構えて[[ゴトラタン]]のメガビームキャノンでしとめようとするも、V2ガンダムの光の翼による衝撃に吹き飛ばされ、落下していった。
ザンスカール戦争の終結後、最終的には記憶と視力を失い、ワッパに乗ってウーイッグへ帰っていった。ただし、記憶を失ったというのは、版権物の書籍等に書かれているに過ぎず、実際に記憶まで失ってしまったかは定かではない。一部の書籍では、記憶は失っておらず、ウーイッグに向かう途中で接触した女性がシャクティであった事にも気付いていたとされている。
ザンスカール戦争の終結後、最終的には記憶と視力を失い、ワッパに乗ってウーイッグへ帰っていった。ただし、記憶を失ったというのは、版権物の書籍等に書かれているに過ぎず、実際に記憶まで失ってしまったかは定かではない。一部の書籍では、記憶は失っておらず、ウーイッグに向かう途中で接触した女性がシャクティであった事にも気付いていたとされている。
富野監督自身の筆による小説版では、リガ・ミリティアの秘密工場が襲撃を受けた時に全身に大火傷を負い、茫然自失の状態になっていた所をクロノクルに救助される。その後、べスパのパイロットとなり、最終決戦の中で命を落としている。コミックボンボンで連載された漫画版には未登場。<br />
なお、寿司(ことぶきつかさ)のギャグ漫画『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』では、ラストシーンで[[シャクティ・カリン|シャクティ]]によってワッパに爆弾を仕掛けられて'''爆殺される(!)'''という結末になっている。
なお、寿司(ことぶきつかさ)のギャグ漫画『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』では、ラストシーンで[[シャクティ・カリン|シャクティ]]によってワッパに爆弾を仕掛けられて'''爆殺される(!)'''という結末になっている。
== 人間関係 ==
== 人間関係 ==
;[[ウッソ・エヴィン]]
;[[ウッソ・エヴィン]]
:何と表現すれば良いのか、とにかく因縁の相手である。物語の序盤までは、異性に関心を持ち出した少年があこがれる対象の美しいお姉さんというよくあるキャラクターであったが、物語が展開するにしたがって登場人物の性格や人物同士の関係に大きな変化が起こることは数あれど、ここまで強烈な印象を残す例も珍しい。ただし、富野由悠季によってウッソ(=嘘)と名付けられた彼の本質を、最も深く理解している人物とも言える。事実、富野はウッソ自身やウッソの両親らを肯定的には描いておらず、劇中でカテジナがウッソに対して投げかけた言葉や嫌悪感は、そのまま製作者による問題提起である。
:何と表現すれば良いのか、とにかく互いに因縁の相手である。物語の序盤までは、異性に関心を持ち出した少年が憧れる対象の美しいお姉さんというよくあるキャラクターであったが、物語が展開するにしたがって登場人物の性格や人物同士の関係に大きな変化が起こることは数あれど、ここまで強烈な印象を残す例も珍しい。ただし、富野由悠季によってウッソ(=嘘)と名付けられた彼の本質を、最も深く理解している人物とも言える。事実、富野はウッソ自身やその両親らを肯定的には描いておらず、劇中でカテジナがウッソに対して投げかけた言葉や嫌悪感は、そのまま製作者による問題提起でもあった。
;[[クロノクル・アシャー]]
;[[クロノクル・アシャー]]
:[[ガンダムシリーズ]]でおなじみの仮面の男(正確にはマスクだが)であり、[[主人公]]であるウッソの[[ライバル]]として登場したが、彼女を人質として誘拐したのが不運(?)の始まりであった。<br />カテジナは「私の巣」と例える程まで、クロノクルに依存していたが、クロノクルが最後に求めたのは自分ではなく、たった一人の肉親である姉の[[マリア・ピァ・アーモニア|マリア]]であった。
:[[ガンダムシリーズ]]でおなじみの仮面の男(正確にはマスクだが)であり、[[主人公]]であるウッソの[[ライバル]]として登場したが、彼女を人質として誘拐したのが不運(?)の始まりであった。<br />カテジナは「私の巣」と例える程まで、クロノクルに依存していたが、クロノクルが最後に求めたのは自分ではなく、たった一人の肉親である姉の[[マリア・ピァ・アーモニア|マリア]]であった。
:上記の台詞の後、なおも向ってくるV2に対して。V2に込められたオデロらの残留思念はカテジナに語りかけており、それを振り切るかのように叫んだ一言。この時、瞳のハイライトが消えている。
:上記の台詞の後、なおも向ってくるV2に対して。V2に込められたオデロらの残留思念はカテジナに語りかけており、それを振り切るかのように叫んだ一言。この時、瞳のハイライトが消えている。
;「いえね……雪が降ると訳もなく悲しくなりません?」
;「いえね……雪が降ると訳もなく悲しくなりません?」
:最終回にて視力と記憶を失ったカテジナがシャクティに残したセリフ。[[宇宙世紀]]シリーズのラストを飾るシーンであり、視聴者に何とも言えない悲しみを与えた。
:最終回にて視力を失ったカテジナがシャクティに残したセリフ。[[宇宙世紀]]シリーズのラストを飾るシーンであり、視聴者に何とも言えない悲しみを与えた。
== スパロボシリーズでの名台詞 ==
== スパロボシリーズでの名台詞 ==