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− その経緯には、宇宙世紀元年に起きた「ラプラス事件」と呼ばれる爆破テロが関係する。+
− やがて逃亡途中に、口封じのために艇内に仕掛けられていた時限爆弾が起爆し、作業艇は実行犯達を乗せたまま爆破されてしまう。サイアムはたまたま船外作業で外にいたために爆発に巻き込まれずにすんだものの、衝撃で吹き飛ばされ宇宙を漂い、その中で幻を見た。+
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− それは、'''当時存在するはずのない[[ザク]]の部隊と、一年戦争におけるコロニー落としの地獄絵図'''であった。我に帰ったサイアムは、爆破されたラプラスの残骸の中に、自分と同じ速度で漂う、地球光を反射して輝く不思議な箱形の物体を発見。奇跡的に民間船に救助された後、サイアムは憲章石碑とともに地球に帰還する。
− 地球へ帰り着いたサイアムは、公的には既に死亡したことになっている自分の立場を利用し、地下社会へと身を投じる。そこで頭角を表した後、事件後10年が経過した頃になって、サイアムは思い出したように連邦政府に接触した。テロ事件の現場から地球へ帰還したサイアムと、ラプラスの破片群の中から持ち帰った箱形の物体の存在は、連邦政府首脳部を大きく揺さぶった。+
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− サイアムがあの日ラプラスの残骸の中で手に入れた箱形の物体は、セレモニーで公開されるはずだった宇宙世紀憲章の石碑であった。事件後、石碑はレプリカが作られ公開されていたものの、サイアムが持ち帰ったオリジナルの石碑にはレプリカにはない章立てがひとつ多く彫られていた。それは簡単に言えば、現代でいう[[ニュータイプ]]を、連邦政府の運営に参画させる約束であった。
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− テロの実行犯達に生き残りがおり、あろうことか、その者は連邦政府の自作自演を証明できる石碑を持ち帰っていたという事実は、連邦政府首脳部を驚愕させた。
− 石碑を奪取する計画、あるいはサイアムを暗殺する計画は無数に立案されたが、結局それらが実行に移されることはなかった。サイアムは石碑を盾に連邦政府をゆすりはしたものの、問題の大きさに比べれば大したことのない要求を繰り返すのみで、決して連邦政府の逆鱗に触れるような真似まではしなかった。どころか、サイアムは逆に政府関係者との癒着を深め、巧みに立ち回った末、サイアムは連邦政府との間に石碑の存在なくしても自身を無視できないような共生関係を作り上げていった。+
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「[[ビスト財団]]」の当主にして、創設者。常に冷凍冬眠を繰り返しており、頭部に脳波コントロールを行うヘアバンドを身に付けている。「[[ラプラスの箱]]」と呼ばれる[[地球連邦政府]]の実存を脅かす品物を所持しており、その品物を利用して政府をゆすってきた。
「[[ビスト財団]]」の当主にして、創設者。常に冷凍冬眠を繰り返しており、頭部に脳波コントロールを行うヘアバンドを身に付けている。「[[ラプラスの箱]]」と呼ばれる[[地球連邦政府]]の実存を脅かす品物を所持しており、その品物を利用して政府をゆすってきた。
その経緯には、宇宙世紀元年に起きた「ラプラス事件」と呼ばれる[[テロリスト|爆破テロ]]が関係する。
=== ラプラス事件 ===
=== ラプラス事件 ===
当時、貧困から報酬目当てでテロの実行に加わった若者サイアムは、仲間とともに作業艇で逃亡する最中、カウントダウン直前に官邸からの生放送で聞いた「'''他人の書いた筋書きに惑わされるな。“可能性”という自らの内なる神の目をもって、これから始まる未来を見据えよ'''」というマーセナス首相の演説を思い出した。
当時、貧困から報酬目当てでテロの実行に加わった若者サイアムは、仲間とともに作業艇で逃亡する最中、カウントダウン直前に官邸からの生放送で聞いた「'''他人の書いた筋書きに惑わされるな。“可能性”という自らの内なる神の目をもって、これから始まる未来を見据えよ'''」というマーセナス首相の演説を思い出した。
やがて逃亡途中に、口封じのために艇内に仕掛けられていた時限爆弾が起爆し、作業艇は実行犯達を乗せたまま爆破されてしまう。サイアムはたまたま船外作業で外にいたために爆発に巻き込まれずにすんだものの、衝撃で吹き飛ばされ宇宙を漂い、その中で幻を見た。それは、'''当時存在するはずのない[[ザク]]の部隊と、[[一年戦争]]における[[コロニー落とし]]の地獄絵図'''であった。我に帰ったサイアムは、爆破されたラプラスの残骸の中に、自分と同じ速度で漂う、地球光を反射して輝く不思議な箱形の物体を発見。奇跡的に民間船に救助された後、サイアムは憲章石碑とともに[[地球]]に帰還する。
なお、ラプラス事件当時、彼には母と妹が存命していたが、自らが事件の実行犯の中で唯一の生存者になったため、彼女らに危険が及ぶことを怖れ、2度と再会しなかった。
なお、ラプラス事件当時、彼には母と妹が存命していたが、自らが事件の実行犯の中で唯一の生存者になったため、彼女らに危険が及ぶことを怖れ、2度と再会しなかった。
=== 生還後 ===
=== 生還後 ===
地球へ帰り着いたサイアムは、公的には既に死亡したことになっている自分の立場を利用し、地下社会へと身を投じる。そこで頭角を表した後、事件後10年が経過した頃になって、サイアムは思い出したように連邦政府に接触した。テロ事件の現場から地球へ帰還したサイアムと、ラプラスの破片群の中から持ち帰った箱形の物体の存在は、連邦政府首脳部を大きく揺さぶった。サイアムがあの日ラプラスの残骸の中で手に入れた箱形の物体は、セレモニーで公開されるはずだった宇宙世紀憲章の石碑であった。事件後、石碑はレプリカが作られ公開されていたものの、サイアムが持ち帰ったオリジナルの石碑にはレプリカにはない章立てがひとつ多く彫られていた。それは簡単に言えば、現代でいう[[ニュータイプ]]を、連邦政府の運営に参画させる約束であった。
テロの実行犯達に生き残りがおり、あろうことか、その者は連邦政府の自作自演を証明できる石碑を持ち帰っていたという事実は、連邦政府首脳部を驚愕させた。石碑を奪取する計画、あるいはサイアムを暗殺する計画は無数に立案されたが、結局それらが実行に移されることはなかった。サイアムは石碑を盾に連邦政府をゆすりはしたものの、問題の大きさに比べれば大したことのない要求を繰り返すのみで、決して連邦政府の逆鱗に触れるような真似まではしなかった。どころか、サイアムは逆に政府関係者との癒着を深め、巧みに立ち回った末、サイアムは連邦政府との間に石碑の存在なくしても自身を無視できないような共生関係を作り上げていった。
そして、箱形の物体はいつしか「'''[[ラプラスの箱]]'''」と呼ばれ、連邦政府内で恐れられるようになっていった。サイアムと連邦政府の首脳部以外に誰もその正体を知らないままに、「ラプラスの箱が開かれるとき(それが世界に公開されるとき)連邦政府は滅びる」といった噂だけが都市伝説的に連邦政府関係者の間に浸透していったのだった。
そして、箱形の物体はいつしか「'''[[ラプラスの箱]]'''」と呼ばれ、連邦政府内で恐れられるようになっていった。サイアムと連邦政府の首脳部以外に誰もその正体を知らないままに、「ラプラスの箱が開かれるとき(それが世界に公開されるとき)連邦政府は滅びる」といった噂だけが都市伝説的に連邦政府関係者の間に浸透していったのだった。
:度々会話で語られる程度。
:度々会話で語られる程度。
;[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇]]
;[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇]]
:UCシナリオの決着となる第45話・46話で登場。原作とは異なる「箱」の真相と経緯についても克明に語ってくれる。また、今回は原作と異なり死亡しない。
:初登場作品。UCシナリオの決着となる第45話・46話で登場し、原作とは異なる「箱」の真相と経緯についても克明に語ってくれる。今回は原作と異なり死亡しない。
== 人間関係 ==
== 人間関係 ==