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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[シャア・アズナブル]]が立ち上げた[[ネオ・ジオン]]軍に所属する[[強化人間]]。強くなる為あえて強化を志願したらしく、天然の[[ニュータイプ]]に対する憧れからか、強化人間と呼ばれることを嫌う。久織ちまきの逆シャア漫画では、強化コンセプトは大佐の理想である「宇宙世紀を生きる新人類であるニュータイプに誰でもなれる」ことを証明するために強化された実験的な強化人間。
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[[シャア・アズナブル]]が立ち上げた[[ネオ・ジオン]]軍に所属する[[強化人間]]の青年兵士。
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[[一年戦争]]における[[コロニー落とし]]に使われたサイド4[[コロニー]]に住んでいたがために両親を失っており、小惑星[[アクシズ]]落としを敢行するシャアを内心ではあまり快く思っていなかった。
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[[ヤクト・ドーガ (ギュネイ専用)|専用仕様機となっているヤクト・ドーガ]]に搭乗して[[アムロ・レイ]]を中核とする[[ロンド・ベル]]隊と戦うも、[[クェス・パラヤ]]と関わってしまったのを機に、次第に情念を暴走させていく事になる。
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[[フォウ・ムラサメ]]ら他シリーズの強化人間と比べれば精神面での不安定さは殆ど見られない。元被験者のナナイだけでは強化技術に不充分だったためナナイにタカり来たローレン・ナカモトを補佐役として据えている。フォウ、ロザミア、ゲーツ・キャパらに施したような強化はシャアからの強い意向により止めさせている。
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=== [[性格|人物]] ===
フィフス戦直後、自分は死ぬことはないと思いこんでいてシャアにも不信感を持っていることに関してカイザスには強化のし過ぎを心配されていたが、直後現れたシャアはそれに対して「若いのさ」と評していた。
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ネオ・ジオン軍に所属する強化人間の青年。階級は准尉。
シャアの言葉の真意は「宇宙世紀を生きる新人類であるニュータイプに誰でもなれる」ことを証明するため。そして彼もまたカミーユ・ビダンのような新しき世代のニュータイプとなる事をシャアから密かに期待されていた。 少なくともカイザスの言葉を流してフォローしてやる程度にはギュネイに対して大きな期待をかけている事が解る。
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[[ロンド・ベル|ロンド・ベル隊]]と接触した時にシャアについてきた少女・[[クェス・パラヤ]]の高いニュータイプ能力に興味を示し近付こうとするが、シャアにしか興味のない彼女には相手にしてもらえなかった。ニュータイプであるシャア・アズナブルに対してシャアが期待と応援の暖かい目で見ているのとは裏腹に、ある種、若さゆえの嫉妬の感情を抱きその為シャアにはますます躍起になって対抗心を抱く。
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[[モビルスーツ]]のパイロットとして確かな実力は備えており、戦闘に慣れているとは言えないクェスのフォローをしつつルナツー防衛隊を翻弄しケーラ隊を壊滅させ[[核ミサイル]]を見抜いて[[ファンネル]]で撃墜する等、実力もかなり高い方であり、実際アムロ相手にも善戦している<ref>比較対象として、『[[機動戦士ガンダムNT|NT]]』の主人公の[[ヨナ・バシュタ]]はギュネイに勝てない(つまり中の上程度ではお話にならない)ことが明らかにされている。</ref>。だが、若さ故なのか多感な性格とも言える面があり、強化人間としての処置を受けた事もあってか、「自分が死ぬことはないマシーンである」と称する等、自信過剰な振る舞いも目立ち、それが原因による慢心で失態を演じたり、目の良さから余計な物にまで気を取られる癖もある。また、承認欲求も非常に強く、天然のニュータイプに対する憧れや劣等感からか、自分が強化人間と呼ばれる事を過敏に嫌い、自らが「ニュータイプ」である事に拘りを持っており、その為なのか、ニュータイプや強化人間だけが扱えるファンネルに頼りすぎるきらいも見せる<ref>劇中でも、アムロの駆るνガンダムの扱うフィンファンネルの精度に対し「ファンネルがなんであんなにもつんだ?」と強く動揺し悔しがる様子を見せていた。</ref>。こういった面からも、[[ニュータイプ]]や強化人間が持てはやされる事を嫌う[[レズン・シュナイダー]]とは非常に折り合いが悪く、[[フィフス・ルナ]]での戦いを経た後はシャアの政治面での補佐を行うカイザスからも過度な強化に対する懸念をされているが、シャア本人からは「若いのさ」と評していた<ref>シャアの言葉の真意は「宇宙世紀を生きる新人類であるニュータイプに誰でもなれる事」を証明する為でもある。</ref>。
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[[パイロット]]としては目が良く、クェスのフォローをしつつルナツー防衛隊を翻弄しケーラ隊を壊滅させ核ミサイルを見抜くなど実力もかなり高いほうであり実際アムロ相手にも善戦している<ref>比較対象として、『[[機動戦士ガンダムNT|NT]]』の主人公の[[ヨナ・バシュタ]]はギュネイに勝てない(つまり中の上程度ではお話にならない)ことが明らかにされている。</ref>。
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強化人間になったのは、強制では無く強くなる為にあえて志願した(逆に言えば強化していない自分の実力に自信が無かった)らしく<ref>久織ちまきの逆シャア漫画では、強化コンセプトは大佐の理想である「宇宙世紀を生きる新人類であるニュータイプに誰でもなれる」ことを証明するために強化された実験的な強化人間。 </ref>[[フォウ・ムラサメ]]ら他シリーズの強化人間と比べれば精神面での不安定さは殆ど見られない。元被験者の[[ナナイ・ミゲル]]だけでは強化技術に不充分だった為、彼女と共にネオ・ジオンへ亡命してきたローレン・ナカモトを補佐役として据えている。フォウ、ロザミア、ゲーツ・キャパらに施した様な強化はシャアからの強い意向により止めさせており、心理的な擦り込み操作を第一とし、薬物による神経反射作用の促進は二の次だったとされている。
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その一方目の良さから余計なものに気を取られる癖があり、[[フィフス・ルナ]]での戦闘でパージされたBWSに気を取られ、[[νガンダム]]との初戦闘時にも電撃を受けたアムロの感応波で作動したフィン・ファンネルにも同様に気を取られている。歴戦の勇士であるアムロにはこの点をしっかり見抜かれており、最期はνガンダムが放り投げたバズーカの発射口に一瞬気を取られた隙に撃墜され呆気なく散った。
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上官であるシャアに対しては、表向きには忠実に従う様子を見せており、シャアもまた[[カミーユ・ビダン]]の様な新しき世代のニュータイプとなる事を密かに期待されている。少なくとも、カイザスの言葉を流してフォローしてやる程度にはギュネイに対して大きな期待をかけている事が解り、[[ロンデニオン]]へ交渉へ向かった際にも、モビルスーツマニアの青年に扮し競技用モビルスーツのホビー・ハイザックに搭乗する形で護衛を任されている。しかしギュネイ当人は、シャアが期待と応援の暖かい目で見ているのとは裏腹に、内心では強化人間では無いニュータイプである彼に対して強い劣等感や嫉妬心を抱いており、加えて[[一年戦争]]におけるコロニー潰しで両親を失いその後はアウト・オービト(外宇宙)暮らしを強いられた過去も重なってか、小惑星落としを敢行する姿勢も内心快く思っておらず、反発心を燻らせていた。ただし、シャアに従う者として逸脱した行動にまで走ろうとまではせず、フィフス・ルナを落とす作戦の際にも、反抗的な態度を見せる事無く任務に従っている。
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アムロと接触した時にシャアについてきた少女であるクェスの事は、当初はその奔放さからも疎ましく感じていたが、彼女が初めて乗るはずの[[ヤクト・ドーガ (クェス専用)|ヤクト・ドーガ]]で発揮した高いニュータイプ能力に興味を示す様になる。だが、そのアプローチはあまりにも一方的な上に、自分の自慢話ばかりをするばかりかクェスにとって憧れの大人であるシャアの悪い噂を言いふらして心象を悪くしようとする姿勢は、シャアにしか興味のない彼女にとって不愉快な物でしかなかった。当然、クェスから拒絶される事になったギュネイは、シャアに対するかねてよりの反感と嫉妬を加速させ、それ以降は「クェスを手に入れる」という目的しか頭に無くなり、人質を取って恫喝を行うといった下劣な手段にまで手を染めようとする等、躍起になっていく事になる。また、クェスの好意に関しては、彼女の「ニュータイプ」としての一面しか見ていなかった部分があり、彼女個人の内面に関しては見ようとしないばかりか興味さえ示していなかった等、同じく劇中でクェスに好意を抱きつつ内面とも向き合おうとしていた[[ハサウェイ・ノア]]とは対照的とも言える。
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=== 劇中の様相 ===
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物語の冒頭、フィフス・ルナを落とす作戦にて、愛機のヤクト・ドーガでロンド・ベル隊のジェガンを圧倒する様子を見せるが、そこへ駆けつけたアムロの駆る[[リ・ガズィ]]と交戦。パージされたBWSに気を取られたのが災いし窮地に陥るものの、そこへ駆けつけたシャアの駆る[[サザビー]]によって救われ、撤退を言い渡された事に納得のいかない様子を見せながらも、止む無くそれに従う。
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その後、シャアの護衛を任されてロンデニオンへ護衛として同行する事になり、自らはモビルスーツマニアの青年に扮してホビー・ハイザックに搭乗。レズン率いる[[ギラ・ドーガ]]の部隊が囮となって[[ラー・カイラム]]に攻撃を仕掛けている隙に、シャアのロンデニオン潜入の護衛任務を果たす。その後、シャアがアムロと再会し一悶着を起こした後、その窮地を救うべくホビー・ハイゾックで駆け付け、シャアと彼に同行したクェスを連れてロンデニオンを脱出する。帰還後、ニュータイプとして本物の能力を見せたクェスに対し興味を持ち始めアプローチを掛けるのだが、夜郎自大とも言える自慢話に加え、彼女にとって憧れの存在と言えるシャアを自分の上官とは思えないまでに扱き下ろして印象を悪くしようとする陰湿なやり方だった為、彼女からは不愉快に思われるだけで相手にされなかった。これ以降、シャアへの反感を加速化させていく事になったギュネイは、次第に目に余る独善的な行動へ出る様になってしまう。
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ルナツー宙域の連邦軍艦隊へ攻撃に出た作戦では、初陣となるクェスの護衛を務める形で出撃し、作戦は成功するものの、知らずの内に自らの父親である[[アデナウアー・パラヤ]]を殺害してしまい不快感に襲われたクェスには反発され、去られてしまう。その後、アクシズに向けてラー・カイラムから放たれた核ミサイルを感知してファンネルで全て撃墜する戦果を挙げるも、そこへ[[ケーラ・スゥ]]の搭乗するリ・ガズィを中核とする部隊がアクシズへ向かうのを目撃。部隊を壊滅させ、リ・ガズィも半壊に追い込んで引きずり出したケーラを人質に取り、駆け付けたアムロに搭乗する[[νガンダム]]を明け渡すよう要求する卑劣な手段に出る。だが、複数のギラ・ドーガにショックアンカーで攻撃した結果、武装解除したフィンファンネルが危機に陥ったアムロの感応波に反応して誤作動を起こしてしまい、それに気を取られて逆上する形でマニピュレーターで掴んでいたケーラを圧殺。攻撃を仕掛けようとするも、フィンファンネルによる砲撃で返り討ちに遭う形で撤退した。
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ロンド・ベル隊がアクシズその物の破壊に乗り出した最終決戦時、新たに[[α・アジール]]に搭乗したクェスの護衛を再び行う形で出撃。クェスが大量のファンネルでアムロのνガンダムに攻撃を仕掛ける中で横槍を入れる形で奇襲を仕掛けようとするも、[[Iフィールド]]を発動させたフィンファンネルによって攻撃を防がれてしまい、躍起になって攻撃を続ける。しかし、以前の戦いにて「目が良すぎる故に他の事に気を取られやすい」という欠点を歴戦の勇士であるアムロにしっかり見抜かれていたのが災いし、最期はνガンダムがあえて放り投げたバズーカとシールドに一瞬気を取られた隙を突かれた結果、駆け引きに敗れる形で[[ビームライフル]]でコックピットを撃ち抜かれ、呆気なく散った。
    
=== 小説版 ===
 
=== 小説版 ===
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:原作では永遠に叶わないままであったが、『[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇|第3次Z天獄篇]]』では一介の[[スペースノイド]]の立場から彼を非難した。詳細はスパロボシリーズの名台詞を参照。
 
:原作では永遠に叶わないままであったが、『[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇|第3次Z天獄篇]]』では一介の[[スペースノイド]]の立場から彼を非難した。詳細はスパロボシリーズの名台詞を参照。
 
;[[クェス・パラヤ]]
 
;[[クェス・パラヤ]]
:同僚。気になる存在。しかし彼女自身はシャアのララァに関する「私、ララァの身代わりなんですか?」と言うセリフを発して地雷を踏んだため当のシャアからは比較的、冷遇されている。彼女は上記のギュネイがそうしたシャアの理想とする強化人間で期待を掛けられていた事を知っていたのもあり、アピール方法がシャアの陰口と「俺は凄いんだ」ばかりという、ようは口先だけの自信過剰である為に、好かれるはずもない。
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:同僚。気になる存在。しかし彼女自身はシャアのララァに関する「私、ララァの身代わりなんですか?」と言うセリフを発して地雷を踏んだため当のシャアからは比較的、冷遇されている。彼女は上記のギュネイがそうしたシャアの理想とする強化人間で期待を掛けられていた事を知っていたのもあり、アピール方法がシャアの陰口と「俺は凄いんだ」ばかりという、ようは口先だけの自信過剰である為に、好かれるはずもない。しかも、ギュネイは「ニュータイプ」としての彼女しか見ようとしなかった節が強く、彼女個人の事については殆ど興味が無かったと言える。
 
:スパロボでもおおむね同様だが、『[[スーパーロボット大戦D|D]]』では割と関係が改善されているほか、『[[第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇|第3次Z時獄篇]]』ではアピールの方法が「シャアより強くなる」という明確な目標に変わっている。
 
:スパロボでもおおむね同様だが、『[[スーパーロボット大戦D|D]]』では割と関係が改善されているほか、『[[第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇|第3次Z時獄篇]]』ではアピールの方法が「シャアより強くなる」という明確な目標に変わっている。
 
:『第3次Z天獄篇』では迷走しているところを彼女に叱責された。
 
:『第3次Z天獄篇』では迷走しているところを彼女に叱責された。
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=== その他 ===
 
=== その他 ===
 
;[[ハサウェイ・ノア]]
 
;[[ハサウェイ・ノア]]
:自身と同じくクェスに惹かれている存在。原作では全く絡みがないが、『第3次Z時獄篇』では、一時的に加入するシナリオで彼が敵を撃墜すると、カミーユ以外の警戒すべき存在と認識する事になる。[[機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ|後の彼の未来]]を示す[[伏線]]であるかは不明だったが、[[Zシリーズ]]ではその展開には至らなかった。
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:自身と同じくクェスに惹かれている存在。しかし、自身が彼女の「ニュータイプ」としての一面しか見ていなかったのに対し、ハサウェイはあくまでも「彼女個人」と必死に向き合おうと文字通り命懸けで行動しており、結果的に死別してしまうものの、クェスの心を本当に動かすに至っている。
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:原作では全く絡みがないが、『第3次Z時獄篇』では、一時的に加入するシナリオで彼が敵を撃墜すると、カミーユ以外の警戒すべき存在と認識する事になる。[[機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ|後の彼の未来]]を示す[[伏線]]であるかは不明だったが、[[Zシリーズ]]ではその展開には至らなかった。
    
== 他作品との人間関係 ==
 
== 他作品との人間関係 ==
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